【未完】遊戯王GXタッグフォース~2度目の人生は赤帽子の幼馴染~   作:嘘つき熊さん

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新章突入。

ハノイの騎士(偽)は少しお休みです。

これからはバリアン七皇(偽)が多く出てきます。


原作2年前 デュエルアカデミア・アメリカ校来訪編
第五十七話 バリアン七皇(偽)1


中学校2年生となったGW前日の夜、14歳となった俺は精霊界にて黒魔術師の師弟と会っていた。

 

「クロトか。よく来たな。千年ブレスレットのことであれば、まだまだ修復には時間がかかるぞ?」

 

「弟弟子は本当に無茶ばかりするからとても心配」

 

「いやぁ、あの時は流石に三幻神を連続で召喚しすぎましたね…」

 

黒魔術師の師は、はにかみながらこちらの来訪を歓迎してくれた。初対面とは大違いだが、恐らく本来のこの人の性格はこちらなのだろう。

 

そして、話しかけながら俺の頭を撫でる姉弟子。流石にもう中学生なので、恥ずかしいんだが…。そんなことを考えながら、去年の今頃に黒魔術の師弟と共に制作した腕輪型の千年アイテムの紛い物を遠目に見やる。以前と違い、所々にヒビが入っており、闇の力はほとんど感じられない。

 

「あのブレスレットは過去に存在した千年アイテムを模倣して作った品だが、模造品なのでな。ストックしている魔力が切れればただの腕飾りと変わらんのだ」

 

「去年から地道に直しているけれど、あと数年は使い物にならないと思う」

 

「そうでしょうね。あのブレスレットの防御機能には未練がありますが。こればかりはどうしようもないです」

 

オベリスクフォースは壊滅したし、主犯格のドクトルやロジェは独房の中。残党が居たとしてもごく少数だろうからランサーズで対処できるはず。カード化された人間もオベリスクフォースの使用していたデュエルディスクを解析して全員が元に戻っている。

 

「バニー!」

 

「リューン!」

 

「どうやら出迎えが来たようだな」

 

「弟弟子、日々の修行を欠かさないようにしなさい。早く、私たちの精霊のカードを使いこなせるようにね」

 

「了解です。それでは行ってきます」

 

黒魔術の師弟にお礼を言って別れ、俺は迎えに来たバニーラとプチリュウを連れて、精霊の村へと戻っていく。

 

これから【カラテマン】や【隼の騎士】たちと戦闘訓練の予定だ。なにせ遊戯王GXには『異世界編』というリアルファイト技能必須のイベントが待っている。こればかりはデュエルだけで切り抜けられる可能性は低いので、ある程度は戦えるようになっておかないとな。

 

 

~~~

 

 

GWも中盤になった頃、俺は久し振りにデュエル大会に参加していた。今までは『ハノイの騎士』スタイルであったが、今は頭を覆える白のマントにクロのインナーを身に纏う『バリアン』スタイルである。仮面のことは完全に忘れていたので、柳さんに頼んでムジ〇ラの仮面もどきを作ってもらった。完全に不審者である。

 

「これより決勝戦を開始いたします。両選手は対戦コートの内側へお入り下さい」

 

対戦コートに入り、対戦相手の白ローブに灰色の仮面を付けた人物と対峙していた。…まだ居るのか偽ハノイ。

 

「オレはハートランドシティを救った英雄!その名もハノイの騎士だ!」

 

俺の真似だろうが本家の真似だろうが、やるならちゃんとロールプレイをやれ。ローブの出来が甘い、仮面の模様が違う。せめて一人称くらい変えろ。

 

「両者とも準備はよろしいでしょうか!それでは決勝戦、開始して下さい」

 

大会実況者の一声の後、デュエルが開始される!会場内の観客のテンションは上がり、多くの歓声が聞こえ始め、盛り上がりを見せる。

 

…このタイミングでやっておくか。俺はマントから手を出して天にかざし、高らかに叫ぶ!

 

「バリアルフォーーーゼ!!」

 

「「「!?」」」

 

俺の周囲をまばゆい光が包み込み、胡散臭い『バリアン』共通の姿から、とあるバリアンの姿へと変化していく…!さぁ、威風堂々と名乗りを上げよう!

 

「バリアンの白き盾、ドルベ!」

 

左胸に付けた赤い宝石を輝かせ、左手に握り拳を作って右手を払うように前へと出す。完璧なドルベポーズである。宝石の光が収まる頃には、俺は全身白っぽい肌のドルベの姿になっている。…会場はシーンとしてしまった。

 

しゃーないんや。デュエル大会でこれをやることを条件で赤馬レイと柳さんにこの衣装を作ってもらったんだからさ。…見るな!そんな目で俺を見るなー!

 

「…さ、さぁ、俺にコテンパンにされな!」

 

偽ハノイはいち早く正気を取り戻したようだ。やるな、偽ハノイ。同じ偽物の先輩として、そこだけは誉めてやろう。

 

「対戦、よろしくお願いいたします」

 

挨拶は大事だ。古事記にそう書いてあるはず。

 

「「デュエル!」」

 

 

◆バリアンの面白き盾ドルベ(クロト) LP:4000

 

VS

 

◆偽ハノイ LP:4000

 

「先攻はオレが貰う!オレのターン。ドローフェイズ、ドロー!そのままスタンバイ、メインフェイズへ移行!」

偽ハノイ 手札:5→6枚。

 

「オレは手札から【メカファルコン】を召喚!」

偽ハノイ 手札:5枚。

 

<偽ハノイのフィールド>

メカファルコン ★4 ATK1400

 

「オレは手札から通常魔法【トランスターン】を発動!このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。自分フィールドの表側表示モンスター1体を墓地へ送って発動できる。墓地のそのモンスターと種族・属性が同じでレベルが1つ高いモンスター1体をデッキから特殊召喚する!オレはフィールドのレベル4、風属性、機械族の【メカファルコン】を墓地に送ってレベル5、風属性、機械族の【マジック・キャンセラー】を特殊召喚!」

偽ハノイ 手札:4枚。

 

<偽ハノイのフィールド>

マジック・キャンセラー ★5 ATK1800

 

「【マジック・キャンセラー】がフィールド上に表側表示で存在する限り魔法カードは発動できず、全てのフィールド上魔法カードの効果は無効になる!」

 

ちっ、【ジャマキャン】か。なかなか厄介なデッキを使ってくるじゃないか。偽ハノイの後輩君よ!

 

「オレは手札を3枚伏せてターンエンドだ!」

偽ハノイ 手札:1枚、伏せカード:3

 

 

◆バリアンの面白き盾ドルベ(クロト) LP:4000

 

VS

 

◆偽ハノイ LP:4000、手札:1、伏せカード:3

 

<偽ハノイのフィールド>

マジック・キャンセラー ★5 ATK1800

 

 

「私のターン。ドローフェイズ、ドロー!そのままスタンバイ、メインフェイズへ移行!」

ドルベ 手札:5→6枚。

 

「このカードは通常召喚できない。自分フィールドにモンスターが存在しない場合に特殊召喚できる。私は手札から【フォトン・スラッシャー】を特殊召喚する。自分フィールドにこのカード以外のモンスターが存在する場合、このカードは攻撃できない」

ドルベ 手札:5枚。

 

<ドルベのフィールド>

フォトン・スラッシャー ★4 ATK2100

 

「私は手札から【光天使セプター】を召喚!そして効果発動!このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。デッキから「光天使セプター」以外の「光天使」モンスター1体を手札に加える」

ドルベ 手札:4枚。

 

<ドルベのフィールド>

フォトン・スラッシャー ★4 ATK2100

光天使セプター ★4 ATK1800

 

「オレはその効果にチェーンしてオレは伏せカード【おジャマトリオ】発動!相手フィールドに「おジャマトークン」(獣族・光・星2・攻0/守1000)3体を守備表示で特殊召喚する。このトークンはアドバンス召喚のためにはリリースできない。「おジャマトークン」が破壊された時にそのコントローラーは1体につき300ダメージを受けるぜ!」

偽ハノイ 伏せカード:3→2

 

「ならば私もその効果にチェーンして手札の【光天使スローネ】の効果発動!自分が「光天使」モンスターの召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚し、自分はデッキから1枚ドローする。そのドローしたカードが「光天使」モンスターだった場合、そのモンスターを特殊召喚できる」

ドルベ 手札:3枚。

 

チェーン③光天使スローネ

チェーン②おジャマトリオ

チェーン①光天使セプター

 

「効果処理を行う。チェーン③【光天使スローネ】の効果により自身を特殊召喚し、デッキより1ドロー。ドローしたカードは【光天使ブックス】!光天使モンスターの為、効果により特殊召喚する!」

ドルベ 手札:4→3→4→3枚。

 

<ドルベのフィールド>

フォトン・スラッシャー ★4 ATK2100

光天使セプター ★4 ATK1800

光天使スローネ ★4 DEF2000

光天使ブックス ★4 ATK1600

 

「効果処理を継続する。チェーン②【おジャマトリオ】はおジャマトークンを3体特殊召喚する効果だが、モンスターゾーンに三体分の空きがないため、不発」

 

「マジかよ…」

 

「そして最後にチェーン①【光天使セプター】の効果を処理する。【光天使セプター】の効果により、私はデッキから。私はデッキから【光天使ウィングス】を手札に加える!」

ドルベ 手札:3→4枚。

 

【光天使セプター】の効果で【光天使スローネ】をサーチした方が良かったかもしれないが、【光天使ブックス】が来たなら別にいいかな。

 

「私は【光天使ブックス】の効果発動!1ターンに1度、手札の魔法カード1枚を墓地へ送って発動できる。手札から「光天使」と名のついたモンスター1体を特殊召喚する。私は手札の【ギャラクシー・サイクロン】を墓地に送り、手札から【光天使ソード】を特殊召喚する!」

ドルベ 手札:4→2枚。

 

<ドルベのフィールド>

フォトン・スラッシャー ★4 ATK2100

光天使セプター ★4 ATK1800

光天使スローネ ★4 DEF2000

光天使ブックス ★4 ATK1600

光天使ソード ★4 ATK1400

 

「1ターンにモンスターが5体も並んだ…!だが!伏せカードの永続罠【グラヴィティ・バインド-超重力の網-】発動!フィールド上のレベル4以上のモンスターは攻撃できない」

偽ハノイ 伏せカード:2→1、永続罠:1

 

【ジャマキャン】ならあってもおかしくない罠カードだな。

 

「私はレベル4の【光天使セプター】と【光天使スローネ】と【光天使ソード】でオーバーレイ!3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!現れよランク4【ヴェルズ・ウロボロス】!」

 

<ドルベのフィールド>

フォトン・スラッシャー ★4 ATK2100

光天使ブックス ★4 ATK1600

ヴェルズ・ウロボロス ☆4 ATK2750 ORU:3

 

「エクシーズ召喚…!」

 

「エクシーズ素材となった【光天使セプター】の効果発動!フィールドのこのカードを含むモンスター3体以上を素材としてX召喚に成功した時、このカード以外のフィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊し、自分はデッキから1枚ドローできる。私はそちらの伏せカードを破壊してデッキから1ドローする」

ドルベ 手札:2→3枚。

 

「くそっ!」

偽ハノイ 伏せカード:1→0

 

【ジャマキャン】なら、破壊した伏せカードは…【光の護封壁】か。【拷問車輪】辺りかとも思ったけど、割と防御寄りなんだな。

 

「【ヴェルズ・ウロボロス】のORUを1つ取り除いて効果発動!1ターンに1度、相手フィールド上に存在するカード1枚を選択して持ち主の手札に戻す!私が選択するのは【マジック・キャンセラー】だ!」

ヴェルズ・ウロボロス ORU:3→2

 

「オレのフィールドががら空きに…!」

 

「私はレベル4の【フォトン・スラッシャー】と【光天使ブックス】!でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!現れよランク4【輝光子パラディオス】!」

 

<ドルベのフィールド>

ヴェルズ・ウロボロス ☆4 ATK2750 ORU:2

輝光子パラディオス ☆4 ATK2000 ORU:2

 

「バトルフェイズへ移行。【輝光子パラディオス】でダイレクトアタック!」

 

「馬鹿め!永続罠【グラヴィティ・バインド-超重力の網-】発動!フィールド上のレベル4以上のモンスターは攻撃できないのを忘れたのか!」

 

「エクシーズモンスターはレベルを持たない。よって効果は無効」

 

「な、なにぃー!…ぐわぁっ!」

偽ハノイ LP:4000 → 2000

 

この説明、結構な頻度でしてるんだけど、まだエクシーズモンスターってそんなに普及してないのかな?

 

「バトルフェイズを継続する。【ヴェルズ・ウロボロス】でダイレクトアタック!」

 

「ぐわぁぁぁぁっ!」

偽ハノイ LP:2000 → 0

 

 

「対戦、ありがとうございました」

 

「負けた…ハノイの騎士なのに、負けた…」

 

相手の妨害をしながら戦う方法だけは俺っぽかったと思うぞ。

 

~~~

 

久し振りのデュエル大会から数日経過したGW最終日の昼、俺は何故か海馬コーポレーションの社長室に呼び出されていた。…何で?バリアルフォーゼが不味かったか?やはりドルベは無能…。

 

「ふぅん、来たな小僧。聞けばお前はアメリカに渡りたいそうではないか」

 

「あっ、はい」

 

確かに俺はあのカードの調査の為にアメリカに渡りたいとは思っていた。けれど、そのことはそんなに多くの人間に話はしてないんだが、何処から聞きつけたんだろう?海馬コーポレーション、凄まじい情報収集能力だ。

 

「そんなお前にとっておきの仕事を用意してやったぞ。モクバ、アレを見せてやれ」

 

「OK、兄様。クロト、まずはこの書類を渡しておくぞ」

 

「あっ、はい」

 

海馬瀬人の言葉を聞いて、弟のモクバが俺に数枚の書類を渡してくる。…この人たち、マイペース過ぎて口を挟む暇がない…!

 

「その書類に書いてある通り、デュエルアカデミアのアメリカ校近辺では、デュエルする際にカードが白紙に見えてしまうという症状に陥る人間が多発するという事件が発生しているそうだ」

 

「海馬コーポレーションやI2社の調査ではその原因は今のところ全く分からなくてな。科学的アプローチでダメならオカルト的アプローチってことで、クロトに白羽の矢が立ったんだぜ」

 

「つまり、アメリカに飛んでデュエルアカデミアのアメリカ校で発生しているその怪奇事件?を調査して来いってことですか?」

 

「違う。解決して来い」

 

「えぇ…」

 

やはりとんでもないわこの社長。確かにオカルトならそこそこ専門分野になりつつはあるけど、俺って社会的にみると普通の中学生だよ?

 

「流石に今のは兄様なりの冗談だぞ。解決は難しくても、原因の特定くらいは出来て欲しいってのが本音だぜ。解決方法の手掛かりを掴めればベターってところだ」

 

「それなら、なんとかなるかな?」

 

「ふぅん、ならば決まりだ。詳細は追って知らせるが、アメリカへ向かう時期は今年の夏季休暇あたりと心得ておけ」

 

「こっちから依頼しているわけだし、飛行機のチケットや宿泊先の予約や滞在時の費用は当然こっちで受け持つから、事件のことは頼んだぜ!」

 

そう言うと今日の用件は済んだのか、黒服(磯野だっけ?)に退出を命じられたので、とっとと出てとっとと家に帰った。

 

アメリカ渡航に関しては渡りに船だけど、カードが白紙に見える事件ねぇ。破滅の光を無意識化で浴びていたエド・フェニックスに遊城十代が敗北した後の症状と酷似しているよな。多分、そのあたりの関係だと思う。あのカード以外にも破滅の光が憑りついている可能性があるのか。要注意だな。

 

それにしても、アメリカ校か…。ついでに学園長のMr.マッケンジーの状態でも確認しておこうかな?




三幻神を使ってまで海馬瀬人に負けたのが相当堪えた様で、ブレスレットの修理はしつつも、自分の力を高める為に必死なオリ主。なお、努力の方向性は少し間違っている模様。

去年のハートランドシティ騒動から半年くらいまでは、偽ハノイの騎士がわんさか出て世の中を騒がせていましたが、1年も経つとブームは過ぎており、時々見かけるくらいになっています。

そんな偽ハノイのデッキは【ジャマキャン】。対するドルベ(オリ主)のデッキは【光天使(ホーリーライトニング)】でした。

順調にアメリカへ行く準備が整っていきますが、果たしてオリ主は海外に行くことの意味を何処まで深く考えているのやら。

次回の更新は1/20(水) AM6:00予定です。

オリ主にヒロインは必要でしょうか?

  • 不要だ!そういうのはいいからデュエルだ!
  • いる!原作イメージが壊れないオリヒロで!
  • いる!原作改変ものだし、原作キャラで!
  • いる!TFならモブキャラ攻略でしょ
  • いる!オリ主ならハーレムを目指せ!
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