【未完】遊戯王GXタッグフォース~2度目の人生は赤帽子の幼馴染~ 作:嘘つき熊さん
デュエルはありません。
8月2日夕方。デュエルアカデミア・アメリカ校内にある喫茶店へと再び集まった俺達。それぞれのエリアで破滅の光の手下を倒し、破滅の光が宿ったカードを入手したのは通信機での連絡で知ってはいるのだが、会って話した方が新たな発見があるかも知れないだろ?
「今日の目標であるターゲット集団は全て撃破して、その全てのデュエリスト達が所持していたのがこの【天空の聖域】のカードなわけだが…」
今、俺の手元には合計12枚の【天空の聖域】が握られている。もちろん専用のカードケースに入れて魔力を抑えている状態でだ。剥き出しのまま12枚も持ったらオカルト耐性がついた俺でも一発アウトで洗脳されるだろう。おお、怖い怖い。
「それで、何か分かったの?」
もったいぶる俺に明日香が急かすように問う。
「これら全てのカードから漏れ出る魔力の波長は全て同じだと思う」
「なるほど。つまり、これらのカードは全て同一人物によってばら撒かれた可能性が高いってわけね」
「そして、その人物が今回の事件の主犯格だろうね」
「では残りの解決すべき問題は、①主犯格の正体とその目的、②主犯格の現在位置、③他に同じようなカードを所持している人間がいるか、この辺りだろうか」
『…校長の精霊の件もある』
明日香、吹雪、亮がそれぞれ簡単に話をまとめてくれた。頭が良い連中が集まると話が早くて助かるな。
「おい、お前」
そして、レインの言う通り、Mr.マッケンジーに憑りついているトラゴエディアの件もある。こちらに関しては明日香たちには伝えていないんだけどな…。
「おい、聞いているのかそこのチビ」
アメリカで起こる破滅の光の事件について、原作設定を考慮するならばまず疑わしいのはDDだ。だが、彼は原作だと破滅の光が宿った【D-HERO Bloo-D】のカードを殆ど使用していないはずだ。この世界でのプロリーグでの試合記録を確認しても【D-HERO Bloo-D】が使用されたデュエルは一度もなかったらしい。
ずっと所持していることを隠しているカードを、あんな大人数を洗脳するために使用するか?破滅の光で洗脳するためには、Dr.ドクトルがやっていたように破滅の光が宿ったカードを洗脳対象に見せる、もしくは触れさせる必要があるはずだ。そんなことをしていたら、【D-HERO Bloo-D】を所持していることがバレる可能性が高くなるだろう。
「おい!無視をするな貴様!」
何かを見落としている気がする。そもそも前提条件が間違っているのか?原因、犯人、手段…それとも他に何か見落としが…。
「おい!いい加減にしろ!!」
「うるっせぇな!さっきからよぉ!誰だよお前ぇ!」
なんだか面倒くさそうな状況になりそうな人物が居るので放置していると、その人物が騒ぎ始めて考え事どころじゃなくなってきた。目の前の彼とはハノイの騎士としては何度か会っているが、白河クロトとしては初対面なのでそれらしい対応をしておく。
「合流した時に教えたじゃない。私たちと同じく、アメリカ校に留学に来ている万丈目君よ」
「明日香の同期で、アカデミア校内の成績も常にトップ5に入るオベリスクブルーの生徒だそうだよ」
明日香と吹雪が改めて説明してくれる。うん、一応聞いてたんだけどさ。
「そのオベリスクブルーの万丈目君が、何でここに居るんだ?」
「それも話していただろう。我々に協力してくれるそうだぞ」
亮が呆れながら二人の話の補足をしてくれる。うん、それも聞いてたけどさ…。
「貴様ぁ、もう許さん!白河クロトと言ったな?オレとデュエルしろ!」
散々無視したせいでとうとう万丈目がキレてしまったようだ。デュエルディスクを構えてやる気満々だ。
『…どうするの?』
とうとうレインにもせっつかれてしまった。お前の問題だろ?早く何とかしろよ?みたいな呆れたような視線が送られてくる。君、最近特に表情豊かになったね…。
確かにこれ以上放置しても、わざわざ相手しても、どちらにしても今日はこれ以上の話は無理そうだし、話の相手をした方がいいかな。デュエルはやってもいいんだけど、勝っても負けても話が進まなさそうだしなぁ。
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万丈目に破滅の光に関する情報を伝える。もちろん、明日香たちに伝えた情報と同レベルくらいまでだ。
「なるほど、ハートランドシティで起こったテロ事件にはそんな真相があったのか…」
「そ。今回の事件はハートランドシティで起こった事件に関わりがありそうだからな。だから俺が解決役に呼ばれたわけだ」
万丈目は決して馬鹿ではない。むしろ優秀な部類だ。ちゃんと説明すればキッチリ理解してくれる。
「だから、何故そこで貴様なのだ!今の話をまとめると、ハートランドシティの件はハノイの騎士とその一味が元凶の大本を解決したのだろう?ならハノイの騎士を呼べばいいではないか!」
「「「…」」」
明日香、吹雪、亮が察したような視線をこちらに送る。そう、この件をしっかり説明しきるには、俺がハノイの騎士であることまでちゃんと説明しないといけないんだよな。一応、正体を隠してるんだぜ?言えるわけないじゃん。
「ハノイの騎士は別件で忙しいらしいからな。本人から俺が代理を頼まれたんだ」
「ハノイの騎士が出張るような事件に、お前のようなチビに代理が務まるのか?そもそも、本当にお前がハノイの騎士に代理を頼まれたのかも怪しい」
…腹パンして、顔だけ残して首から下を地面に埋めてやろうか?それとも、もう面倒だから正体を明かすか?いや、多分明かしたとしても信じないだろうなぁ。…ん?待てよ?
「オジャ万丈目君はしつこいなぁ」
「誰がオジャ万丈目君だ!…お前、どうしてその呼び名を…!」
「ハノイから聞いたよ。これで納得したかい?」
「…納得はしていないが、ここは引いてやる」
とりあえず追及はこれで終わりのようだ。いやぁ、会う度におちょくって呼んでいたアダ名がこんな風に役立つとは思わなかったなぁ。
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結局、万丈目を説得するのに随分時間がかかってしまい、明日以降の方針を決めるだけで夜になってしまった。響紅葉に会いに行くのはまた明日だな。
「つまり、明日以降は私達だけで見回りをすればいいわけね」
「そうだ。表立って動いていた連中は今日の時点で全員捕まえた。他にも破滅の光のカードを所持する人間が居るのであれば、渡してあるネックレスが反応してくれるだろう」
「あとは人海戦術しかないわけだね」
「そして、その間にお前はもう1組の情報提供者と会って話を聞くわけか」
「ふん、今日のような連中ならオレ一人でも十分だ。貴様が担当していた分はオレが代わりに担当しておいてやろう」
明日香からの問いを返せば、吹雪、亮、万丈目が話を補足する。話が早くて助かる。ちなみに万丈目にも予備のネックレスを渡してある。魔力は既に【光と闇の竜】に込めてあるから問題ない。
「言うまでもないと思うが、油断はしないように。あと、一人で行動しないようにな」
「えぇ、分かっているわ」
「そうだね。ボクは引き続き明日香と行動することにするよ」
明日香と吹雪は、ノースエリア→イーストエリア→サウスエリアと見回った後にこの喫茶店へ戻ってくるルートを巡回するようだ。
「ならオレは万丈目と一緒に行動しよう」
「宜しくお願い致します。カイザー亮」
亮と万丈目は、サウスエリア→ウエストエリア→ノースエリアと見回った後にこの喫茶店へ戻ってくるルートを巡回するようだ。
『私は、貴方と一緒に行動する』
『姿を隠したいのなら、俺が持っているバリアン変装セットを貸そうか?』
『要らない』
俺とレインは、響紅葉に会って事件についての情報共有を行うつもりだ。恐らく一緒に行動しているであるレジー・マッケンジーにも会うことになるだろう。
『響紅葉との話が終わったら、一度校長に会うのも手』
『そうだな。一応、進展はあったわけだからな』
Mr.マッケンジー本人がどれくらい知っているのかは分からんが、恐らくトラゴエディアはこの件について何かを知っている気がする。何となくだが、俺達の実力を試しているような気がする。あちらにも早めに話を聞いておくべきだろう。原作だと、確かトラゴエディアがMr.マッケンジーの前に憑りつけていた人物こそエド・フェニックスの父親、つまり破滅の光に関する最重要人物だからな…。
そして、今後の方針が決まったので、俺とレインは、明日香、吹雪、亮、万丈目と別れ、ホテルのそれぞれの部屋で明日に備えて眠りにつくのだった…。
明日香、吹雪、亮に続いて万丈目が合流しました。合流はしましたが、万丈目はこの章では特にデュエルすることはありません。
破滅の光の設定に関しては、アニメGX本編でも曖昧な部分が多く、本作オリジナル設定っぽいことになって行っています。情報タグに『独自解釈』や『独自設定』や『原作崩壊』タグをつけるべきか迷ってます。
そして次は漫画版GXの登場人物との話になります。
次回の更新は1/30(土) AM6:00予定です。
メイン弓様、誤記報告ありがとうございました。修正しました。
オリ主にヒロインは必要でしょうか?
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不要だ!そういうのはいいからデュエルだ!
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いる!原作イメージが壊れないオリヒロで!
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いる!原作改変ものだし、原作キャラで!
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いる!TFならモブキャラ攻略でしょ
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いる!オリ主ならハーレムを目指せ!