【未完】遊戯王GXタッグフォース~2度目の人生は赤帽子の幼馴染~   作:嘘つき熊さん

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アメリカ校来訪編の黒幕戦です。

オリ主にとって、アニメGXのボスキャラで恐れるのはそのオカルトパワーのみであり、アニメGX時代のデッキに後れを取る可能性は…。

2021/6/12 【D-フォース】がOCG化したので、文面を一部変更しました。また、表記方法を最新のフォーマットに統一しました。


第七十話 DD

<クロト視点>

 

 8月6日。昼過ぎ。

 昨日は思っていた以上に疲れていたらしく、かなり深く寝入っていたようだ。眠い…だが、レインとの待ち合わせ時間はもうまもなくだ。

 

「バニー!」

「リューン!」

「おぉ、おはよう」

 

 バニーラとプチリュウは今日も元気だ。洗面所に行って顔を洗い、歯を磨き、うがいをする。その頃には眠気はかなり収まっていた。時間もかなり不味いことになっている。

 

「忘れ物はなさそうか?」

「「「「「ワイトもそう思います」」」」」

 

 ワイトたちに忘れ物の確認を手伝ってもらい、問題なさそうであることを確認する。人海戦術とは便利なものだよな。戦いは数だよ。

 

「そうか、じゃあ行くか。遅れるとレインがまた文句を言ってきそうだ」

 

 俺は日本から持ってきているいつもの白と黒の服に着替えて、これまたいつものキャリーバッグを持って部屋を出で、ホテルの受付でチェックアウトの処理を済ませ、待ち合わせ場所の公園へと向かった。

 

~~~

 

<クロト視点>

 

 8月6日。夕方。

 時間ギリギリに到着してレインと合流すると、レインから無言で冷たい視線が飛んでくる。

 

「待たせたな」

「…かなり待った」

「スマンな、悪かったよ。じゃ、早速向かおうか」

「…了解」

 

 まだ少し文句を言いたげなレインはとりあえず置いておき、俺達はDDが待つ屋敷へと足を運んだ。

 

~~~

 

<クロト視点>

 

 8月6日。夕暮れ時。

 DDの巨大な屋敷の門には大きな南京錠で施錠がされており、チャイムを鳴らしても何の応答も無かった。

 

「おかしいな。一応、Mr.マッケンジーから指定された時間通りに来ているんだが…」

「…入る?」

「ちょっと待っててくれ。…うん、屋敷の中には誰か一人はいるみたいだ。入っちゃうか」

「…うん」

「メカレオン、光学迷彩を頼む」

『ふふふっ!ボクの出番だな!任せろ!』

「…ステルスモード起動」

 

 俺は門から少し離れて門の上部に設置された監視カメラから映らない場所に移動した。その後、メカレオンに頼んで光学迷彩を展開し、レインも手元の装置を起動させてその姿を消した。これで家に勝手に入ったとしても、他の人間にはバレないだろう。

 門に掛かっている鍵を魔導波で吹っ飛ばして俺達は屋敷の敷地内へと歩を進めた。巨大な門を抜けると、そこには門と同じく、広大な庭が広がっており、その先にはこれまた巨大な屋敷が見える。よく見るとそこら中に一台数十万はするだろうと思われる監視カメラがある。

 金持ってんなぁ…。それとも、アメリカじゃあこのサイズの家が普通なのか?俺んちの孤児院の5倍くらいあるぞ…そういや、これって不法侵入になるよな。監視カメラとか見つけたら、コッソリとメカレオンに破壊しておいて貰おう。

 

「さて、何事もなく、屋敷の入り口の扉まで辿り着いたな」

「…うん」

 

 今更だが、屋敷の扉をノックする。屋敷の中からは間違いなく人間が一人いる気配がするのだが、何の反応もないな。

 

『君たちがMr.マッケンジーが言っていた少年たちだろう?その扉から入ってきたまえ』

 

 何の反応もないと思っていたのだが、扉の横についているスピーカーからから男性の声が聞こえてきた。恐らくDDの声なのだろう。こちらに合わせたのか日本語で話しかけてきた。俺達は扉を開けて屋敷へと入り、周囲に監視カメラがないことを確認してからそれぞれ光学迷彩とステルスを解除し、屋敷のそこら中から聞こえるDDの声に促されるままに屋敷の奥へと進んでいく。

 

「よく来たな。待っていた。Mr.マッケンジーから話は聞いているぞ。何やらオレに確認したいことがあるそうじゃないか」

 

 恐らく屋敷の中心部辺りに到達した時、大広間のような場所に辿り着いた。そして、その奥にはグレーのスーツを着てスクエア型の眼鏡を掛けた黒髪の男が立っていた。前世で見たアニメGXに登場したDDそのままの姿だ。左右に広がるように尖った髪型がとても分かりやすい。

 

「初めまして、プロデュエリスト、DD。私は白河クロトと申します」

「…レイン恵です」

「初めまして。俺はDDだ。さて、どんなことが聞きたいのかな?」

 

 DDは薄く笑いながらこちらに話を促してくる。その懐からはアメリカに来訪してから最も強く禍々しい光の波動の魔力を感じる。どうやら予想通り、大当たりのようだ。

 

「話は単純明快です。貴方の持つ究極のDを本来の持ち主に返して貰いたいのです」

「…ほう?究極のD?何のことかなぁ?」

 

 DDは口元を歪ませながら凄みのある笑みを見せる。ニタニタと言った表現がピッタリくるような見ていて不快な笑みだ。

 気に入らないな。デュエルで犯罪を行う強盗犯の分際で何を笑っていやがる。さっさと話を進めてしまおう。

 

「手間を掛けさせるな、とぼけるなよ?貴方がフェニックス氏の家に強盗に入り、究極のDのカードを奪ったことは、Mr.マッケンジーから話を聞いて分かっている。さっさとその懐にしまってある【D-HERO Bloo-D】を渡せ」

「ハハハッ!やはりあの男、当時の記憶を思い出していたのか!オレのことを言及してこなかったから見逃してきてやったのに…そうさ、オレがこの究極のDの所持者!デスティニーオブデュエリスト!プロリーグの頂点に立つ男!DDだ!」

 

 そう言うと、DDは自身の懐からカードを取り出して天に掲げる。間違いなく、【D-HERO Bloo-D】だ。カードを掲げた瞬間から【D-HERO Bloo-D】を中心に光の魔力が強くなり、DDの体を覆う。

 

「オレは『英雄』になりたかった。だから世界で最も栄光と栄誉を得られるプロデュエリストを目指した…」

 

 頼んでも居ないのにDDが勝手に一人語りを始めた。長いので略すると、以下の通りだ。ほぼアニメと同じ展開だな。

 

 ①プロデュエリストを目指したけど無理だった。

 ②たまたまカードデザイナーのフェニックス氏が制作していた究極のDの存在を知って強盗しようとしたが、フェニックス氏と偶然居合わせたMr.マッケンジーに発見された。

 ③そんなタイミングで【D-HERO Bloo-D】に宿った破滅の光に洗脳され、破滅の力によりフェニックス氏の家があるビルは全焼し、その力の衝撃によりDDは気絶した。

 ④DDは何故か助かったが、フェニックス氏とMr.マッケンジーは意識不明の昏睡状態となっていた。事件は大事になって自身の逮捕を恐れたDDは、警察の動きを知るためにフェニックス氏の息子であるエドを利用することを思いつき、彼の保護者として彼を預かることにした。同時にフェニックス氏の容態も監視する為に彼の看護を願い出た。

 ⑤後日、Mr.マッケンジーは目を覚ましたが、DDが強盗に入ったことを覚えていなかったのか、彼を告発することはなかった。

 ⑥【D-HERO Bloo-D】を手に入れたDDには幸運と勝機が舞い込んできて、スポンサーも見つかり、プロリーグも全戦全勝。DDはプロデュエリストのチャンピオンに君臨し、10年以上その王座を譲るすることは無かった。

 ⑦表舞台で【D-HERO Bloo-D】を使うことはなかったが、裏の世界でのデュエルでは頻繁に使い、その度に倒した相手の魂を吸収させてきた。

 

「…そして、お前もこの【D-HERO Bloo-D】に魂を吸収される一人となるのだ!」

「はいはい。じゃ、デュエルするか…レイン」

「…分かってる。私は手出ししない。負けたら承知しない」

「俺がこの程度の奴に負けるかよ」

「ハハハッ!舐められたものだな!良いだろう!一人ずつ順番に消し去ってやろう!」

 

 【D-HERO Bloo-D】は確かに強力なカードだよ。でもな?それだけで本当に勝てると思っているのかな?

 

~~~

 

<クロト視点>

 

「始めようか!死のデュエルを!」

「対戦、よろしくお願いします」

 

挨拶は大事だ。古事記にそう書いてあるはず。

 

「「デュエル!」」

 

 

◆白河クロト LP:4000、手札:5枚。

 

VS

 

◆DD LP:4000、手札:5枚。

 

 

「先攻はオレが貰う!オレのターン。ドローフェイズ、ドロー!そのままスタンバイ、メインフェイズへ移行!」

DD 手札:5→6枚。

 

「オレは手札より魔法カード【天使の施し】を発動!自分のデッキからカードを3枚ドローし、その後手札を2枚選択して捨てる!」

DD 手札:6→5→8→6枚。

 

 墓地に送ったのは、【ネクロ・ガードナー】と【不死武士】か。墓地効果を持つカードばかりとは、流石はプロリーグのチャンピオンって感じの引きだな。

 

「オレは手札より魔法カード【強欲な壺】を発動!デッキからカードを2枚ドローする!」

DD 手札:6→5→7枚。

 

 たまには俺も初手から壺!施し!とかやりたいな…。

 

「オレは手札より魔法カード【増援】を発動!オレはデッキからレベル4【ダーク・グレファー】を手札に加える!」

DD 手札:7→6→7枚。

 

「オレは手札の【ダーク・グレファー】の効果を発動!手札から【The grand JUPITER】を捨てて、手札の【ダーク・グレファー】を特殊召喚する!」

DD 手札:7→6→5枚。

 

<DDのフィールド>

ダーク・グレファー ★4 ATK1700

 

【ダーク・グレファー】

効果モンスター

星4/闇属性/戦士族/攻1700/守1600

(1):このカードは手札からレベル5以上の闇属性モンスター1体を捨てて、手札から特殊召喚できる。

(2):1ターンに1度、手札から闇属性モンスター1体を捨てて発動できる。デッキから闇属性モンスター1体を墓地へ送る。

 

 あのカードは…プラネットシリーズか。なるほど、火事の土壇場でMr.マッケンジーが回収しそこなった残りのプラネットシリーズも回収していたのか。

 

「デイビッド・ラブにプラネットシリーズを渡していたのはお前か」

「ディビットぉ?誰のことだぁ?」

 

 コイツじゃないのか?じゃあ誰がデイビッドに【The big SATURN】を渡したんだ?

 

「オレは【終末の騎士】を召喚!」

DD 手札:5→4枚。

 

<DDのフィールド>

ダーク・グレファー ★4 ATK1700

終末の騎士 ★4 ATK1400

 

【終末の騎士】

効果モンスター

星4/闇属性/戦士族/攻1400/守1200

(1):このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。デッキから闇属性モンスター1体を墓地へ送る。

 

「【終末の騎士】の効果発動!オレはデッキから闇属性【D-HERO Bloo-D】を墓地に送る!」

 

 来たか。【D-HERO Bloo-D】。OCG次元において様々なカードが出てもなお厄介なモンスターだよな。

 

「オレは手札より魔法カード【戦士の生還】を発動!当然、オレは墓地の戦士族【D-HERO Bloo-D】を手札に加える!」

DD 手札:4→3→4枚。

 

 あーあ、こんな時に手札に【D.D.クロウ】でも握っていれば、このタイミングで墓地の【D-HERO Bloo-D】を除外!みたいな面白いことになったのになぁ。

 俺のドロー力はまだまだだな。

 

「オレは手札より魔法カード【デビルズ・サンクチュアリ】を発動!自分フィールドに「メタルデビル・トークン」1体を特殊召喚する!」

DD 手札:4→3枚。

 

【デビルズ・サンクチュアリ】

通常魔法

(1):自分フィールドに「メタルデビル・トークン」(悪魔族・闇・星1・攻/守0)1体を特殊召喚する。

このトークンは攻撃できず、このトークンの戦闘で発生するコントローラーへの戦闘ダメージは代わりに相手が受ける。

このトークンのコントローラーは自分スタンバイフェイズ毎に1000LPを払う。または、LPを払わずにこのトークンを破壊する。

 

<DDのフィールド>

ダーク・グレファー ★4 ATK1700

終末の騎士 ★4 ATK1400

メタルデビル・トークン ★1 DEF0

 

「フィールドに三体のモンスターが揃えたか」

「くくくっ。どうやらその口ぶりだと【D-HERO Bloo-D】のことを少しは知っているようだな?」

 

 DDはニヤニヤしている。なら、来るだろうな。さっき【戦士の生還】で手札に加えたのは見ているわけだしな。

 だが、【D-HERO Bloo-D】を最初のターンに出す理由は…あぁ、アニメ版の方なのかな?

 

「見せてやろう少年!フィールドの三体のモンスター・トークンを生贄に捧げる!出でよ【D-HERO Bloo-D】!」

DD 手札:3→2枚。

 

 フィールドのモンスター三体が赤い渦に飲み込まれて消え去り、赤い渦から零れた水滴がフィールドに赤い波紋を作り、やがて大きな渦を作る。そして、その中から究極のDがその姿を現す!

 

<DDのフィールド>

D-HERO Bloo-D ★8 ATK1900

 

【D-HERO Bloo-D】※アニメ版効果

効果モンスター

星8/闇属性/戦士族/攻1900/守 600

このカードは通常召喚できない。3体の生け贄を捧げる事で特殊召喚する事ができる。

(1):相手モンスター1体を指定してこのカードに装備する(この効果は1ターンに1度しか使用できず、同時に装備できるモンスターは1体のみ)。このカードの攻撃力に装備したモンスターの攻撃力の半分を加える。また、装備したモンスターのモンスター効果を得る。

(2):「D-フォース」が自分のデッキの一番上に表側表示で存在する時、相手フィールド上に表側表示で存在する効果モンスターは全て効果が無効化される。さらに、自分フィールド上のカードを対象とする相手の魔法・罠カードの発動と効果を無効にし破壊する。

 

 アニメ版効果の方だな。今のままだとちょっと強いサクリファイスみたいなもんだな。いや、相手モンスターの効果も吸収できるんだっけ?

 ともかく、次の行動はアニメ版【D-HERO Bloo-D】の真の力を発揮するために必要なあの魔法カードの発動だろう。

 

「このカードの前では、何もかも無力であることを教えてやる!オレは手札より魔法カード【D-フォース】を発動!このカードを表側表示でデッキの一番上に置く!」

DD 手札:2→1枚。

 

【D-フォース】※アニメ版効果

通常魔法

このカードを表側表示でデッキの一番上に置く。

このカードが自分のデッキの一番上に表側表示で存在する時、自分のドローフェイズにドローする事はできない。

 

 アニメ版の【D-フォース】、本当に効果少ないよな。

 OCG版だと確か【D-HERO Bloo-D】のサーチ効果とか付いていたはずだ。

 

「このカードが自分のデッキの一番上に表側表示で存在する時、自分のドローフェイズにドローする事はできないが、これで【D-HERO Bloo-D】の真の力が解放される!」

 

 【D-フォース】が発動すると同時に部屋の天井付近に黒い渦が現れ、DDと【D-HERO Bloo-D】を禍々しい光の波動が包み込んでいく。

 その瞬間から強烈な光の魔力がヒシヒシと伝わってくる。どうやら破滅の光がその力を発揮し始めたようだ。

 

「くくくっ!この【D-HERO Bloo-D】に魂を奪われた者たちの呻きが聞こえるだろう?」

「…」

「もうすぐお前たちもその仲間に入れてやるぞ?ハハハハハッ!」

「…」

 

 確かに聞こえるし、見えるな。【D-HERO Bloo-D】の羽根の辺りから何人もの人間っぽいシルエットの影が映ったりしている。これが全てこの男の被害者と言うわけだ。

 アニメGXだとこの男は【D-HERO Bloo-D】を裏世界でのデュエルでしか使っていなかったはずだから、エド・フェニックスの父親以外に取り込まれている人間は大体訳アリか悪党が殆どなんだろうな。

 

「オレはカードを1枚伏せてターンエンドだ!」

DD 手札:1→0枚。

 

 

◆白河クロト LP:4000、手札:5枚。

 

VS

 

◆DD LP:4000、手札:0枚。伏せカード:1。デッキトップ:表側表示の【D-フォース】

 

<DDのフィールド>

D-HERO Bloo-D ★8 ATK1900

 

 

 アニメオリジナルカードの【D-フォース】が相手のデッキトップに表側で存在する限り、相手はドローできない代わりにアニメオリジナル効果の【D-HERO Bloo-D】により、相手フィールド上に表側表示で存在する効果モンスターは全て効果が無効化され、自分フィールド上のカードを対象とする相手の魔法・罠カードの発動と効果を無効にし破壊する。

 確かアニメでは、エド・フェニックスがデッキトップの【D-フォース】を相手にドローさせることでその戦術を破ったはずだ。オレも同じ方法を取ってもいいが…。吸収効果は自分ターンにしか使えず、フィールド上のモンスター効果しか防げない、対象を取らない魔法・罠には無力なモンスター1対のみとか、別に脅威ではないからな。

 

「俺のターン。ドローフェイズ、ドロー!そのままスタンバイ、メインフェイズへ移行!」

クロト 手札:5→6枚。

 

 【D-フォース】が存在する限り、普通の方法ではデッキからカードをドローできない。

 ならばあの伏せカードは恐らくアニメでも使用していたアニオリカードの手札増強カードの通常罠【D-ブースト】だろう。

 

「俺は手札から魔法カード【トレード・イン】を発動!手札から【怪粉壊獣ガダーラ】を捨てて、デッキから2枚ドロー!」

クロト 手札:6→5→4→6枚。

 

良し、ギリギリ引けたな。

 

「俺は手札から魔法カード【テラ・フォーミング】を発動!デッキからフィールド魔法【KYOUTOUウォーターフロント】を手札に加える!」

クロト 手札:6→5→6枚。

 

「俺は手札からフィールド魔法【KYOUTOUウォーターフロント】を発動!」

クロト 手札:6→5枚。フィールド魔法:1

 

【KYOUTOUウォーターフロント】

フィールド魔法

(1):フィールドのカードが墓地へ送られる度に、1枚につき1つこのカードに壊獣カウンターを置く(最大5つまで)。

(2):1ターンに1度、このカードの壊獣カウンターが3つ以上の場合に発動できる。自分はデッキから「壊獣」モンスター1体を手札に加える。

(3):このカードが効果で破壊される場合、代わりにこのカードの壊獣カウンターを1つ取り除く事ができる。

 

「俺は手札から魔法カード【妨げられた壊獣の眠り】を発動!」

クロト 手札:5→4枚。壊獣カウンター:0→1→2

 

【妨げられた壊獣の眠り】

通常魔法

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。

(1):フィールドのモンスターを全て破壊する。その後、デッキからカード名が異なる「壊獣」モンスターを自分・相手のフィールドに1体ずつ攻撃表示で特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターは表示形式を変更できず、攻撃可能な場合は攻撃しなければならない。

(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。デッキから「壊獣」モンスター1体を手札に加える。この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。

 

「この効果によりフィールドのモンスターを全て破壊!その後、そちらのフィールドに【多次元壊獣ラディアン】を、こちらのフィールドに【壊星壊獣ジズキエル】を特殊召喚する!」

 

「何ぃ!?この【D-HERO Bloo-D】を破壊するだと!?」

 

「…くくくっ!そんなことをしていいのかぁ?もしこの【D-HERO Bloo-D】が破壊されれば、【D-HERO Bloo-D】に奪われた魂は…」

「効果処理開始。消え去れ【D-HERO Bloo-D】」

 

 フィールド全体に突風が吹きすさび、フィールド上のモンスターは例外なく全て破壊され、その後、お互いのフィールドに1体ずつ巨大な壊獣が現れた。

 

<DDのフィールド>

多次元壊獣ラディアン ★8 ATK2800

 

<クロトのフィールド>

壊星壊獣ジズキエル ★10 ATK3300

 

「馬鹿な!?オレの【D-HERO Bloo-D】が破壊された!?こんなことが…!?お前!人の心が無いのか!?」

「既に死んだ人間の魂とか、どうしろっていうんだよ。さっさと介錯してやる方が優しさだろう?」

「く、狂っている!」

 

 お前に言われたくねーよ。

 

「俺は手札から【妖精伝姫-カグヤ】を召喚!そして効果発動!デッキから【妖精伝姫-シラユキ】を手札に加える!」

クロト 手札:4→3→4枚。

 

【妖精伝姫-カグヤ】

効果モンスター

星4/光属性/魔法使い族/攻1850/守1000

(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。デッキから攻撃力1850の魔法使い族モンスター1体を手札に加える。

(2):1ターンに1度、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。相手はそのモンスターの同名カード1枚を自身のデッキ・EXデッキから墓地へ送ってこの効果を無効にできる。墓地へ送らなかった場合、このカードと対象のモンスターを持ち主の手札に戻す。この効果は相手ターンでも発動できる。

 

<クロトのフィールド>

壊星壊獣ジズキエル ★10 ATK3300

妖精伝姫-カグヤ ★4 ATK1850

 

「俺は【妖精伝姫-カグヤ】の更なる効果発動!このカードとお前のフィールドに居る【多次元壊獣ラディアン】を持ち主の手札に戻す!」

 

「何ぃ!?」

「ほら?どうした?デッキから同名カードを墓地に送れば効果を無効にできるぞ?お前のデッキに壊獣がいればの話だけどなぁ!?」

「ぐぐぐっ!オレは、効果を無効にはしない!」

 

「ならば効果処理を行い、【妖精伝姫-カグヤ】と【多次元壊獣ラディアン】は俺の手札に戻る」

クロト 手札:4→5→6枚。

 

<クロトのフィールド>

壊星壊獣ジズキエル ★10 ATK3300

 

<DDのフィールド>

モンスター無し

 

「バトルフェイズに移行。【壊星壊獣ジズキエル】でダイレクトアタック!」

 

壊星壊獣ジズキエル ATK3300

 

「させるか!オレは墓地から【ネクロ・ガードナー】を除外して効果発動!相手モンスターの攻撃を1度だけ無効にする!【壊星壊獣ジズキエル】の攻撃は無効だ!」

 

【ネクロ・ガードナー】

効果モンスター

星3/闇属性/戦士族/攻 600/守1300

(1):相手ターンに墓地のこのカードを除外して発動できる。このターン、相手モンスターの攻撃を1度だけ無効にする。

 

「メインフェイズ2に移行。俺はカードを2枚セットしてターンエンド」

クロト 手札:6→4枚。伏せカード:0→2枚。

 

「エンドフェイズにリバースカードオープン!罠カード【D-ブースト】を発動!デッキトップの「D-フォース」の下からカードを2枚ドローする!」

DD 手札:0→2枚。伏せカード:1→0

壊獣カウンター:2→3

 

【D-ブースト】※アニメオリジナルカード

通常罠

自分のデッキの一番上に表側表示の「D-フォース」が存在する場合に発動できる。

「D-フォース」の下のカードを2枚ドローする。

 

 

◆白河クロト LP:4000、手札:4枚、伏せカード:2

 

<クロトのフィールド>

壊星壊獣ジズキエル ★10 ATK3300

 

VS

 

◆DD LP:4000、手札:2枚。伏せカード:0。デッキトップ:表側表示の【D-フォース】

 

<DDのフィールド>

モンスター無し

 

 

 【D-HERO Bloo-D】は除去したし、ヤツはアニメ版【D-フォース】の影響で通常のドローが出来ない。

 だが先ほどの【D-ブースト】の効果で手札を増強した。まだ油断はできないな。

 

「オレのターン。ドローフェイズ…そのままスタンバイフェイズに移行!このタイミングで墓地の【不死武士】の効果発動!墓地から特殊召喚する!」

DD 手札:2枚。

 

【不死武士】

効果モンスター

星3/闇属性/戦士族/攻1200/守 600

自分のスタンバイフェイズ時にこのカードが墓地に存在し、自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、このカードを墓地から特殊召喚できる。

この効果は自分の墓地に戦士族以外のモンスターが存在する場合には発動できない。このカードは戦士族モンスターのアドバンス召喚以外のためにはリリースできない。

 

<DDのフィールド>

不死武士 ★3 DEF600

 

「メインフェイズへ移行!オレは手札より魔法カード【強欲で金満な壺】を発動!オレはEXデッキからカード6枚ランダムに除外して、デッキからカードを2枚ドローする!」

DD 手札:2→1→3枚。

壊獣カウンター:3→4

 

 【D-フォース】をドローしたことでセルフドローロックを解除したか。

 【D-HERO Bloo-D】が居なくなった今、デッキトップでドローロックするだけのカードになっていたから当然か。

 

「オレは手札より魔法カード【死者蘇生】を発動!オレの墓地より蘇り、出でよ!【The grand JUPITER】!」

DD 手札:3→2枚。

壊獣カウンター:3→4

 

<DDのフィールド>

不死武士 ★3 DEF600

The grand JUPITER ★8 ATK2500

 

【The grand JUPITER】

効果モンスター

星8/闇属性/戦士族/攻2500/守2000

(1):1ターンに1度、手札を2枚捨て、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。その表側表示モンスターを装備カード扱いとしてこのカードに装備する。

(2):このカードの攻撃力は、このカードの効果で装備したモンスターの元々の攻撃力分アップする。

(3):自分・相手のエンドフェイズに、このカードの効果で装備したモンスターカード1枚を対象として発動できる。そのカードを自分フィールドに特殊召喚する。

 

「【D-HERO Bloo-D】の次はプラネットシリーズか。多芸なことだ」

「舐めた口を利くガキめ!プラネットシリーズの力を見るがいい!」

 

 発動コストは重いもののなかなかの効果を持ったモンスターだよな。

 効果が通るといいね。

 

「オレは手札を2枚捨てて【The grand JUPITER】の効果発動!【壊星壊獣ジズキエル】を吸収する!さぁ、コイツの装備カードにしてやるぞ!」

DD 手札:2→0枚。

 

「無駄だ。その効果にチェーンして【壊星壊獣ジズキエル】の効果発動!カード1枚のみを対象とする魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、自分・相手フィールドの壊獣カウンターを3つ取り除いて発動できる。その効果を無効にし、フィールドのカード1枚を選んで破壊できる」

壊獣カウンター:4→1

 

「なん…だと!?」

 

「当然、【The grand JUPITER】の効果を無効にして、【The grand JUPITER】を選んで破壊する!」

 

チェーン②壊星壊獣ジズキエル

チェーン①The grand JUPITER ※効果無効。破壊される。

 

壊獣カウンター:1→2

 

<DDのフィールド>

不死武士 ★3 DEF600

 

「…ターンエンド」

 

「エンドフェイズに伏せカードの罠カード【強制脱出装置】を発動!対象はお前のフィールドの【不死武士】だ。手札に戻れ」

クロト 伏せカード:2→1

壊獣カウンター:2→3

 

【強制脱出装置】

通常罠

(1):フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを持ち主の手札に戻す。

 

「あっ、あぁ…」

DD 手札:0→1枚。

 

<DDのフィールド>

モンスター無し

 

 手札は墓地効果しか持たない【不死武士】、伏せカード無し、墓地発動のカードは今はもう無い。

 ヤツはもう終わりだな。

 

 

◆白河クロト LP:4000、手札:4枚、伏せカード:1

 

<クロトのフィールド>

壊星壊獣ジズキエル ★10 ATK3300

 

VS

 

◆DD LP:4000、手札:1枚。伏せカード:0。

 

<DDのフィールド>

モンスター無し

 

 

「俺のターン。ドローフェイズ、ドロー!そのままスタンバイ、メインフェイズへ移行!」

クロト 手札:4→5枚。

 

「俺は手札から【妖精伝姫-カグヤ】を召喚!そして効果発動!俺はデッキから【妖精伝姫-シンデレラ】を手札に加える!」

クロト 手札:5→4→5枚。

 

<クロトのフィールド>

壊星壊獣ジズキエル ★10 ATK3300

妖精伝姫-カグヤ ★4 ATK1850

 

「バトルフェイズに移行。【妖精伝姫-カグヤ】でダイレクトアタック!」

 

妖精伝姫-カグヤ ATK1850

 

「ぐはぁ!」

DD LP:4000 → 2150

 

 カグヤの腹パンを受けたDDが愉快な表情をしながら膝をつく。痛そう。

 このデュエルは奴自身が展開している闇のゲームだ。当然、LPダメージを受ければ奴もリアルダメージを受ける。自業自得だ。

 

「バトルフェイズはまだ継続している。【壊星壊獣ジズキエル】で…」

 

「ま、待て!【D-HERO Bloo-D】のカードの中には多くの人間の魂があるんだぞ!?今はまだ意識不明で昏睡状態のあのフェニックスの魂もだ!」

「…」

「オレを倒せばその魂は失われるぞ!それでもオレにトドメを刺せるのか!?」

 

 そう言えばそうだった。アニメGXでもそんな状態だったな。でもさぁ…。

 

「何かと思えば命乞いか?情けない…」

 

 お前、それでも中ボスなのか?

 

「お前のようなガキに罪も無い人間を犠牲にすることなど出来るはずがない!」

 

 そりゃ俺だってセレナたちや明日香たちが人質に取られていれば躊躇するけどさぁ?

 

「関係ねぇよ!お前が奪った魂たちと一緒にあの世へ逝け!【壊星壊獣ジズキエル】でダイレクトアタック!」

 

壊星壊獣ジズキエル ATK3300

 

「ぐわぁぁぁぁぁぁ!」

DD LP:2150 → 0

 

 

 赤の他人の命と俺自身の命、天秤に掛けたらどちらを優先するかなんて決まってるだろう?

 

「ぐあぁっ…」

「対戦、ありがとうございました」

 

 これがプロリーグ1位の実力か。大したことなかったな。コナミの方が圧倒的に強い。そして、セレナたちや明日香たちに比べても、彼女たちの方が遥かに強い。

 破滅の光を浴びた人間は性格が攻撃的になるデメリットがあるものの、全体的な能力も向上するメリットがある。そのおかげでDDはプロリーグトップになれたみたいだが、俺みたいにチートだよりだったんだろうな。

 

~~~

 

<クロト視点>

 

 デュエルが終わると同時に【D-HERO Bloo-D】の中から破滅の光の意思のような物が出てきたかと思えば、あえなく爆散した。

 そして、破滅の光が爆散した瞬間、凄まじい爆炎と衝撃が周囲に撒き散らされた!

 

「うおっ!」

 

 俺は突然の衝撃に身構えることが出来ず、宙へと吹き飛ばされた!

 やばっ!すっかり忘れてたわ!アニメGXではこの力が原因でスタジアムやら船やらが燃えたんだったな!

 

「…ん!」

「おぉっ!?」

 

 宙へ投げ出された俺をレインが何とか地面へと引き寄せてくれた。どうやら彼女は爆発を予期していたらしく、爆発の瞬間に身をかがめることによって衝撃を最小限に食い止めたようだな。

 危なかった…。危うく黒焦げになるところだった。

 

「助かった~。レイン、ありがとな」

「…うん」

 

 レインに感謝を述べつつ、周囲の状態を確認する。

 先ほどの衝撃で部屋の窓は全壊、周囲は炎に包まれている。早くこの屋敷を脱出しないと今度こそ黒焦げになってしまいそうだ。

 

「…これ」

「ん?これは、【D-HERO Bloo-D】に【The grand JUPITER】か。さっきの爆発の衝撃でこちらに吹き飛んできたのかな」

 

 【D-HERO Bloo-D】のカードテキストをよく見ると、効果がアニメ版からOCG版に変化していた。アニメ版効果は破滅の光の影響による変化だったのかな?

 

「オレは、オレは英雄だ!選ばれた人間なのだぁぁぁー!」

 

 前方から声がしたのでそちらを振り向くと、燃え盛る炎の中、訳の分からないことを叫ぶDDが居た。このままだと炎に呑まれて死んでしまうだろう。

 なら、やることは一つだな。

 

「お前は選ばれた人間ではない(全力の腹パン)」

「ゴフォッ!」

「…痛そう」

 

 ボコォッ!と言う、人のお腹から聞こえてはいけない音がしたが、一応生きてるので問題ない。当身(腹パン)で気絶させただけだ。

 コイツには自分で犯した罪を償って貰わなければ困る。死に逃げは許さない。

 

「…クロト」

「分かってる。早くここから離れよう」

 

 ピクピクしているDDを左手で抱えると、部屋の出口へ移動を開始した。

 その際、何故か【D-HERO Bloo-D】から弱々しい男性の声が聞こえてきた。…破滅の光の力がまだ残っているのか?

 

『うぅ…エド、済まない…』

「これは…もしかしてフェニックス氏の魂…とかか?」

「…そう、みたい」

 

 これは、アレか?他の魂を奪われた人間と違い、フェニックス氏は肉体が残っているから、魂が解放されずにカードに残留した…とかか?

 なんだか知らんが、運と都合がいいな。

 

「この後に行くところが出来たな」

「…彼の入院している病院は、既に調査済み」

「流石、仕事が早いな」

「…うん」

 

 俺とレインは早々に屋敷の正門とは逆の方向から脱出した。

 脱出中にレインがこの国の警察機構と消防機構に連絡を入れたらしく、正門の方向には既にパトカーや消防車が見えたからだ。

 

「とりあえず、DDは炎に巻き込まれない位置に適当に放置しておくか」

「…ん」

 

 俺はDDをポイッとその辺に放り投げると、顔から地面に落ちたDDからグェッ!っと言った呻き声がしたような気がしたが、気のせいだろう。

 さぁ、ここから先はアフターサービスだ。上手く行くかは分からないが、ハッピーエンドの可能性を掛けた最後の一仕事を片付けに行くか!

 

~~~

 

<エド視点>

 

 8月7日。昼過ぎ。

 プロリーグの試合が終わったボクは、ボクのマネージャーを務めてくれている親友の斎王琢磨と一緒に、生まれ育った町へと帰ってきた。

 

『フン、昨日の相手は大したことが無かったな』

『フフッ、エドが相手ではどのようなデュエリストでも勝ち目はありませんよ』

『いや、ボクはまだまださ。もっと努力して、強くなって、そして、父さんが残してくれた【D-HERO】に相応しいデュエリストになってやるさ!』

『なら、エドが【D-HERO】にふさわしい人間になるまで、私が君の隣で傘を差していよう。あの時の約束のようにね』

『…ありがとう』

 

 ボクは斎王にとっての法皇、救いを与える存在らしいが、ボクにとっての斎王こそ、ボクを救ってくれた存在だと思う。

 もし彼に破滅の未来が待っているのならば、今度はボクは彼の傍に立ち、大きな傘を差して助けよう。

 

『おや?エド、携帯が鳴っていますよ?』

『本当だ…誰だ?…病院!?』

 

 ボクは懐に仕舞っておいた呼び出し音の鳴り続く携帯電話を取り出して掛けてきた相手を確認すると、そこには父さんが入院している病院の名前が記されていた。

 まさか、父さんの身に何かがあったのか!?

 

『もしもし!エド・フェニックスです!父に何かあったんですか!?』

『エド君!落ち着いて聞いてくれ!君のお父さんが、目を覚ましたんだ!』

『父さんが!?分かりました!今からすぐに向かいます!』

 

 ボクは電話を切ると、すぐさま駅前のタクシー乗り場から斎王と一緒に病院へ向かった。

 

~~~

 

<エド視点>

 

 8月7日。夕方。

 タクシーの運転手が飛ばしてくれたお陰でなんとか面会時間までに病院へ辿り着くことが出来た。 父さんが入院しているのは特別病棟の4階だ!

 

『エド!私のことは良いですから、早く先に行って下さい!』

『済まない!』

 

 足のあまり早くない斎王に一言謝ってから、ボクは病院内を全力で走った。看護師の方に注意されるが、あえて無視した。

 非常識だとは分かっているが、気持ちが抑えきれない!そして、父さんの入院する部屋の前に辿り着き、その扉を開けた!

 

『おぉ…エド、エドだろう?大きくなったなぁ!』

『父さん!…本当に、父さんなんだよね!?』

『あぁ、そうだよ。エド、長らく迷惑をかけた様で済まなかったね』

『いいんだよ、そんなことは!ずっと、ずっと会いたかった!』

 

その後のことはあまり覚えていない。今まで会えなかった父さんと色んなことを話した。事件当時のこと、眠っている間のボクのこと、そして父さんが目覚める直前に見た夢に出てきたという、黒髪の少年デュエリストのことを。

 

父さんは、きっとその少年が自分を助けてくれたのだという。本当にそうであるのなら、いつか出会えた時、こう言いたい。父さんを救ってくれて、ありがとう、と。

 

 

~~~

 

<斎王視点>

 

 数年間昏睡状態だった父の元へ向かう友人エドを見送りつつ、私はこの病院に忍ばせておいた配下から今回の事件についての情報を受け取る。

 私は友人を追う為に病院の通路を歩きながら、今回の顛末について考え始めた。

 

「破滅の光の力を検証するために放った者たちや、隠れ蓑として利用していたDDはあっさりやられてしまいましたか。まぁ、あの【D-HERO Bloo-D】に残っていた力は抜け殻も同然。運命が彼に味方しなかったのは、仕方のないことなのかもしれませんね」

 

 予想よりも遥かに早く【D-HERO Bloo-D】がエドの手に渡ってしまいましたが、所詮は人の子。運命を操る私の敵にはなりえないでしょう。ただそれよりも…。

 

「DDを倒したであろう黒髪の少年と銀髪の少女については気になりますね。そして、その前日に起こった列車の事件。あれも私の預かり知らぬこと。どうやら私以外にも破滅の光の影響を受けた勢力が存在しているようです」

 

 少なくとも、私が作り始めている勢力以外に、DDを倒せる少年とその協力者と思われる少女の勢力、それに敵対する勢力が存在するわけだ。

 

「行動を起こすにはまだ早いと思っていましたが、少し調べておく必要がありそうですね」

 

 頭の中で今後のプランを立てつつ、追い付いた友人に気取られないように思考を中断し、普段の斎王琢磨を演じることに注力するのだった…。




内心気に入らない相手とは言え、姿を隠して平然と他人の家に不法侵入するオリ主。こんな行動ばかりしている主人公補正が付かないのでしょう。

DDのデッキは【闇属性・戦士族】。アニメGXで彼が使用したカードは少なく、大半がアニオリカードなので、【D-HERO Bloo-D】以外に唯一召喚したモンスターの属性と種族に合わせたデッキにしてみました。闇属性の時点でこの時代の相手とならば適当に戦ってもそこそこ戦えます。

オリ主のデッキは【壊獣】。デュエルで人の命を奪う輩に対して、オリ主は容赦の欠片もありません。神でも食える壊獣を相手に、DDは成す術もありませんでした。

そして、本作でやりたかったことその1、エド・フェニックスとその父親の救済ですが、一応なんとか形になったと思います。

次回の更新は2/6(土) AM6:00予定です。

必殺雷撃人様、戦車様、荒魂マサカド様、 メイン弓様、誤記報告ありがとうございました。修正しました。

オリ主にヒロインは必要でしょうか?

  • 不要だ!そういうのはいいからデュエルだ!
  • いる!原作イメージが壊れないオリヒロで!
  • いる!原作改変ものだし、原作キャラで!
  • いる!TFならモブキャラ攻略でしょ
  • いる!オリ主ならハーレムを目指せ!
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