仮面ライダー龍騎 Bloo-dy Answer 作:ホシボシ
私が書いている他の作品との繋がりや、今後やりたいことの前振りみたいなもんです。
一応この話だけ見ても伝わるようには努力していますが、仮面ライダーシリーズをある程度知らないと厳しいかもしれません(´・ω・)
注意としては、グロテスクな描写とガールズラブな描写がありますので苦手な人は我慢してください。
あとこの作品はフィクションです。実在の人物、団体、事件とは一切関係がありません
第1話
私の世界ではRと書くの。
そうなんだ。私の世界ではLと書くんだよ。
仮面ライダー龍騎 New wor『L』d Order
「ねえ」
「ん?」
「おーきくなったら……わたしと──『けっこん』してくれる?」
それは、どこにでもある。幼馴染の約束。
男の子はしばらくポカンとしていた。
真っ赤になっている女の子の言葉が、いまひとつ理解できない。
結婚とはつまり……ずっと一緒にいることだろうか?
だったら断る理由はない。
「いいよ」
「ほ、ほんと?」
「うん。ほんとう」
「や、やくそくしてくれる? あとでっ、うそとかいわない?」
「うそじゃないって。やくそく」
「………」
女の子はニマニマと笑っていた。男の子も釣られて笑う。
二人は小指を絡ませて、永遠を約束した。
※警告 AIは、ぜったいではない。再定義の必要あり
『早起きは三文の徳という言葉がありますが、とてもいい言葉だと思います』
赤い着物、金色の髪、その女――ユダは陽炎である。
『我々は人の言葉を尊重しますよ。なので先着順です』
その日、人は、ライダーを忘れ。
その日、人は、ライダーを思い出した。
王に継承された力が輪廻を経て、回帰する。
星は散り、次元を超え、やがては再構成された者たちにまで渡る。
『第31回・明澄新社・写真大賞受賞。おめでとうございます』
「ありがとうございます。でもなぜ、それを?」
『魔法ではありません。調べただけです。ワニとゾウの喧嘩、迫力がありましたね。まさにベストショットです。あの瞬間をとらえるのは、さぞ苦労なされたでしょ?』
「ええ、まあ。あと一秒遅くても早くてもダメでしたから」
『希望デッキはありますか?』
「……はい」
テミスの鏡へ、血を押し当てた。
『おめでとうございます辰巳シンジ。貴方が仮面ライダー龍騎です』
はじまりは知り合いの刑事、加賀ジュンからの連絡だった。
まもなくライダー裁判が始まるかもしれない。それくらい奇妙な事件が起きたという。
ライダー裁判において報道関連の人間が選ばれるケースは、一番はじめにその事件を取り上げた──つまりスクープを取ったケースが多い。
なのでシンジはレンと共に事件を調べ、いち早く記事にした。
それはもちろん雑誌社の人間だからというのもあるが、一番はその事件に関わらなければならないと思ったからである。
容疑者となったのは
彼女は八咫が経営するコンカフェ『異世界魔法学園』で働くキャストだった。
ファンタジーを模した店内で八咫は撲殺されており、拭き残しだろうとされる指紋や犯行現場に残されていた毛髪のDNAから判断して、まず間違いないだろうとのことだったが、一方で彼女にはアリバイがあった。
犯行時刻、ファミレスの防犯カメラに同僚と一緒に食事をしているところが映っていたのだ。
真犯人による偽装工作だったのか? 一度はそう思われたが、どう考えても彼女が犯人であるという証拠も見つかっていた。
やがてそれはあまりにも単純な理由であったことがわかる。
同じ顔をした人間がいたというだけだ。
つまり、彼女は二人いたのだ。
「私が殺しました」
折原相衣はそう言った。
「違います。私は、折原アイです」
訂正。折原相衣ではなく、折原アイがそう言ったのである。
「私は──ボクは、この世界とは違う別世界から来ました。ボクの世界では殺人は罪ではありませんので、無罪を主張します」
二人の折原相衣。
そのカラクリがわかれば、なるほどたしかに犯行は『アイ』によるものであったと説明がつく。
しかし肝心の二人いる理由がわからない。
双子ではなく、99.9%同一人物であるというのが最新科学が示した結果だ。
この摩訶不思議な状況に困り果てた人間は、同じく不可思議な存在に助けを求めた。
『私は神ではありません。真実はわからないということを前提に――』
ユダが微笑む。
『決められますよ。ライダー裁判なら、彼女の罪を』
◆
「うーん」
花京院ミユキはゆっくりと体を起こした。
目覚めは悪くない。畳の上にワインの瓶が二本転がっているが、アルコールはすっかりサッパリ消えている。
彼女は無意識に右手を動かしており、隣で眠っている少女の頭を撫でていた。
「おはようございます花京院さま……」
「あ、ごめんね、つむぎちゃん。起こしちゃった?」
「いえ、花京院さまの眠っているお顔が見たくて、速く起きてしまいました……」
「あらあら、可愛いこと言ってくれちゃって」
毎週この『クソボロ旅館(花京院レビュー)』に泊まりに来るのは、いずれ女将となるだろうこの女の子に会いに来るためだった。
汚いし飯もマズイし肝心の風呂も普通に狭いクソなのに(花京院レビュー)プライドだけは高いどうしようもない旅館であるが故、借金まみれの状態で跡継ぎを押し付けられたのが『
彼女に拒否権はなかった。
父は二年前に酔っ払いに殺され、母は先月癌で死んだから、身寄りは祖父母しかいなかったからだ。
とはいえこの祖父がまた●●●●(花京院談)で、謝金返済の相談を近所にあるボロボロのストリップ劇場の主人に相談していたのだ。
この主人は早速、つむぎにジュニアアイドルにならないかと声をかけた。
たまたま居合わせた花京院が仕事の内容を聞いてみるとマイクロビキニを着てバナナを咥えながらバランスボールに乗って上下に腰を振ったあげく白濁色に染めた水をかけられるお仕事らしい。
花京院はすぐにストリップ小屋の親父と、旅館のご主人をボコボコにして(多少語弊はあるが、だいたいこの表現で合ってる)――
とにかく、つむぎを保護するためにも。
あとは、なにより、つむぎが好きなこの旅館が潰れないように支援して、借金返済を手伝うのがライフワークなのである。
「ノーメイクだし、ブスじゃなかった?」
「まさか。とてもお綺麗です」
「あら嬉しい。お世辞が上手になったわね」
偉い子だと思う。『勉強』という"てい"で、明らかに手伝いレベルじゃない接客業をさせられている明らかなオーバーワークを必死にこなしている。
だからこうしてたびたび部屋に呼んでは休ませてあげているというわけだ。
「………」
本当に、いい子だと思う。まだ五年生なのにちゃんとしているというか。
たとえば今だって部屋の中はとても散らかっていて、花京院の私物がポイポイといろんなところに放られているわけだが、唯一つむぎの衣服だけは綺麗に畳まれていた。
「………」
衣服だけは。
今は、お互い、服を、着ていない。
そればかりかつむぎの白い肌には至る所に吸い付いたような赤い痕が見える。
(手を出しておいて毎回なんだけど……)
やはりこう──なんというか、いろいろ思うところはある。
「ま、いっか」
そもそも詐欺師の花京院が今更何を法律に遠慮する必要があるのか。
「二度寝しよーっと」
花京院は、つむぎを抱き枕にして11時過ぎまで眠ることを決めた。
裁判の『資料』は後で読めばいい。
◆
「なにやってんの?」
平日、サボり。河原、橋の下。
俺は、はとこの『サチ』に声をかけた。
「猫ちゃん殺してる」
サチは暴れる子猫を押さえて、ハンディドリルの回転刃を眼球にねじ込んでいた。
トリガーを引いてドリルが回転すると、猫から聞いたことのない声が出た。
必死に暴れているが、四肢には釘が突き刺さっており身動きが取れない。
「………」
目が、しばしばする。
だが俺はそんなサチを気に留めるわけでもなく、スマホを見ながらボーっとしていた。
ニヒルなヤツだろ? サチもそんな俺をクールな男だと思うだろうか?
だが内心、俺はビビり散らかしている。なぜ俺の優雅でひと時の休息時間の真横でソウシリーズ最新作が上映されているというのか。
そもそもだ。
なんで下級生のコイツが俺が教室を出たことを知ってるんだ。
ましてや場所まで特定しやがって……
コイツ一緒に弁当でも食べましょうか? みたいなノリで隣に座って、猫を殺し始めた。
バケモンである。
だが悲しいかな、猫を殺したことについては若干慣れてしまっている。
コイツが生き物を殺すのは珍しい話じゃない。蛇とか、バッタとか、モグラとか、一番デカいのだと子猿をバラバラにしてる。
理由はなんだろうか? いや――聞きたくない。ろくな理由じゃないからだ。
おそらくクラスでイジメられてるみたいだから、その腹いせに自分よりも弱い生き物をイジメてストレスを発散しているのだろう。
この前はぞうきんを食わされたらしい。不憫な話である。
「ねえ
「んん?」
「作曲は順調?」
「……ぼちぼちってとこだな」
おまけに、どうにもイカれたことにこの女は俺のことが好きらしい。
コイツは適当に見つけた動物を捕まえて殺してるが、唯一、狙ったことがあるのがマユリさんの『犬』だ。
俺がマユリさんを一回だけ家にあげただけで、サチのやつはマユリさんが飼ってるかわいらしいトイプードルを拉致して生き埋めにしやがった。
マユリさんは今もその"ミルクちゃん"を必死に探してるが、見つかることはないだろう。
ミルクちゃんの口の中に大量の土と砂が入っていくのを俺は知っている。
だから俺は罪悪感と共に「ミルクの情報待ってます」なんてツイートにいいねを押すのだけなのだ。
貴女のワンちゃんはガイアの一部になっていますと教えてあげたいが……というか、そもそもサチをしかるべき施設にぶち込むのが俺の役割なのだろうが、そんなことをして穴でもあけられたら困る。サチは以前、ネットで『胃袋の掴み方』って調べてやがった。
どうすんだ、料理とかじゃなくて本当に胃袋掴まれたら。
だいたい、そこまでしてやる義理も情熱もない。
むしろサチのいかれごっこに少しくらいは影響を受けたいものだ。
もしもこいつが本物だったなら、俺の陳腐な歌詞も少しは伸びてくれるのだろうか?
「これ、使う?」
唐突に、サチは俺にカードデッキを見せた。
「お前、応募してたのか?」
「うん」
ライダー裁判は事件の関係者を集めて行われるわけだが、『裁判員』を導入するケースも多い。
希望者の中からランダムに選び、デッキを送ってくるのだ。
ユダが認めればデッキの譲渡もできるらしいけれども……
「いいよ使っても。そもそもはじめから円土の名前で申請してたし」
「俺の? なんでよ」
「興味あるって言ってたでしょ?」
「そりゃあ……だって……たった一人の人間が、たった一人の未来を決めるんだぜ。すごくロマンチックな話だろ?」
「よくわからないけど」
「なんでだよ」
「とにかく、いらないなら私に頂戴。ミラーモンスター殺してみたいし」
「………」
サチは、歪な女神だ。
マユリさんは可愛いと思ったが、意外と泣き顔はブスだったし、なんかちょっと変な匂いしたし、父親がネットの情報を鵜呑みにして変なチラシ作って近所に配ってるらしいし……
今にして思えば、告白しなくてよかったのかもしれない。
上手く説明できないがそういうことが、よくある。
「まあ、面白そうかもな」
俺はサチからカードデッキを奪い取った。
おぼしめしを受け取るためにだ。