GODEATER2  AnotherBlood   作:Vekterアイギス

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間が空いてしまい申し訳ない

R-18の方でバレンタイン話やろうかと思っていたら、
パソコンが共用のしか使えないことを思いだし、
悶々とする今日この頃です。(でも絵は描いた)


#85 狂女再び

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「ここは...どこだ...俺は、一体...」

未だに頭痛の続く頭を押さえ、よろよろと立ち上がる。

前後の記憶がはっきりしない。

辺りを見渡していると地響きにも似た爆発音が響く。

音の方に顔をあげると、高い防壁の向こうに巨大な化物の姿が見切れた。

「あれは...!?くっ...!!」

その化物の姿を見たとたん、激しい頭痛と自らの記憶が徐々に甦ってくる。

「あっ、ぐぅっ...!!」

たまらず膝をつき悶える。

そして、彼は思い出した。

自分は何者なのか、何をするべきなのか、何を守るのかを。

遠くから声が聞こえてくる。

頭に直接響くその声には、彼は聞き覚えがあった。

『こっちだ!もう一度俺と一緒に戦おうぜ!』

彼は立ち上がり声の元へと歩を進める。

 

「ロミオ...!」

 

 

+++++

 

 

エイジス

 

 

二対の神機を構えるクロサキと、達観した様子で彼を見つめるアルバート。

両者は睨みあったまま動こうとしない。

クロサキはアルバートの後方をチラッと見やる。

存在感を放つ幹状の制御装置らしきものは緑色の光を放ちながら、触手のような蔦をエイジス中に伸ばし始めていた。

その装置の中央で原初の種が煌々と輝いている。

「気になるか?あれが...」

「まぁな。あれをぶっ潰したら、全部解決だからな。」

「ことはそう単純じゃない。」

アルバートは両手を広げ、ヘラッと笑う。

「俺がいる。」

クロサキは神機を持つ手に力を込める。

「それに終末捕食はもう始まりつつある。

エイジスを飲み込もうとしているこの蔦が証拠だ。

これを止められるのは特異点たりえる存在しかいない。」

「じゃあ止めろ。二度は言わない。」

「何度言われても答えは変わらない。NOだ。」

「じゃあ他の奴に頼む。テメェは....そこをどけぇ!!」

クロサキは地面を勢いよく蹴り一気に間合いを詰める。

爆発的な加速だったが、アルバートは表情を崩さない。

しなるような動きから繰り出される剣劇。

右の一太刀目、体を反らしての回避。

続けた二太刀目はそのまま片手で取られる。

「ぐっ...!」

触れたアルバートの手が神機に侵食されないのを見て、改めて目の前の男がアラガミなのを理解する。

(神機が動かねぇ...)

アルバートは空いている手を鋭利な刃へと変える。

振りかざされたその手を、避けられた神機で受け止める。

火花が散り神機を持つ手が震える。

「化物がっ...」

「お互い様だ...」

クロサキはアルバートの体を蹴り、力ずくで神機を引き剥がす。

そのままバックステップで下がりながら、解放された神機で切りつける。

顔面を傷つけられたアルバートは、一瞬たじろぎクロサキと同じく距離をとった。

「ハ、ハハッ、ハハハッ...!!!」

顔を押さえる手の隙間から血が流れる。

狂気を含んだ笑いにクロサキの顔がひきつる。

露になった顔は血みどろになりながらも再生し始めていた。

「アラガミの治癒力か...」

「こんなものじゃあないだろう?

お前も化物なら、もっと狂ってみせろ。」

「ハッ!テメェと一緒にすんな。

オレは人間で、ゴッドイーターで、」

そして、アイツらの仲間だ。

クロサキは神機の切っ先をアルバートに向ける。

既に再生した顔でアルバートは薄ら笑う。

「その仲間を見捨ててお前はここに来た訳だ。」

「痛いところ突くなよ...」

「その仲間が危機的な状況にあるのは分かっていたはずだ。

さっきの爆発を聞いた筈だ。

今頃、倒壊した防壁を乗り越えてアラガミが居住区へと侵入し始めているだろう。」

「....」

「それに、彼らに縁のある人間が着いた筈だ。

もっとも、人間と言って良いのかわからないがな。」

「オレは、お前から目を離さない。

アイツらならきっと大丈夫だ。」

「そうか、じゃあ...(.)(.)(.)(.)|だ。」

アルバートは目を見開きニヤリと笑う。

瞬間、禍々しいオーラが全身からあふれ、アルバートの肉体も歪に変化し始める。

その様子にクロサキは戦慄する。

(時間切れ?...まさか...)

「そうだ。私の体が特異点との融合を始めた。

もうすぐだ...もうすぐ始まるぞ!終末捕食がぁ!!」

アルバートが言い終わる前にクロサキは動き出す。

(コイツは、ヤバい!!)

神機を振りかざし、変化していくアルバートの肉体へと降り下ろした。

 

 

+++++

 

 

アナグラ ラウンジ

 

 

「っ...!」

「我慢してください。」

顔をしかめるギルの腕にシエルが包帯を巻く。

その顔は傷だらけだった。

「シュンヤはどうした?まだ起きねぇのか。」

「うん...まだ...」

傍らのナナが心配そうに頷く。

彼女もまた腕に包帯を巻いていた。

「迂闊だった...まさか、アラガミそのものに爆弾を取り付けて寄越すなんて...

シュンヤが気づいてなければ俺も巻き添えだった。」

感謝しなくちゃな、とギルは溜め息をつく。

ラウンジの外は未だに騒がしい。

いつアラガミに襲撃されるか分からないといった状況で、

支部の人間達が住人の対応に大忙しになっている。

神機使い達も例外なく防衛に駆り出されていた。

「っ!行くか...」

「大丈夫ですか?まだ無理しない方が...」

「もし感応種が来たとして、戦えるのは俺達だけだ。

動いておくことに越したことはねぇ。

それに...あのバカを連れ戻しに行かなくちゃならねぇからな。」

エイジスへの地下通路は再び水没していた。

恐らく、クロサキ自身がエイジスへ近づけさせないようにしたのだろう。

もしくは自分たちを瓦礫から救いだしてくれたベルの仕業かもしれない。

どちらにしろ、休んでいる暇などないのが現状だ。

 

 

アナグラ ロビー

 

 

「サカキ支部長。」

シエルの呼び掛けに、職員に指示をしていたサカキが振り替える。

「やぁブラッドの皆、怪我の方は大丈夫かい?」

「ああ...状況は?」

「謙遜抜きで非常に不味い状況だ。

サテライトを囲む周囲の壁に4つも穴が空いてしまった。

アラガミの侵入を防ぐので神機使い達は手一杯だ。」

「クソッ...!」

「君達のせいじゃない。

幸い、まだ感応種は確認されていない。安心してくれ。」

そうは言いつつ、サカキの険しい表情に、ブラッドの面々も表情が曇る。

「エイジスには行けないんですか?」

「見てきた通り、通路の途中から天井が壊れ浸水してしまった。

クロサキ君がベルに命令して、退路を絶たせたんだろう。

いや、進路と言うべきか。」

外からの入り口は感応波のバリアが守っている。

今できることは、ここの防衛だけだった。

「とにかく、君達はやすんでいたまえ。

活動限界ギリギリまで戦っていたんだ、もしものことがあったら....」

サカキがそこまで言いかけたときだった。

今日何度目か分からない大きな振動、そしてけたましい警報が鳴る。

カウンターからヒバリの声が響く。

「強力な感応波の反応を捕捉!!場所は...」

 

(.)(.)(.)(.)(.)!?」

 

その瞬間にブラッド全員が動き出す。

「待つんだ!!君たちはまだ!!」

「待ってる暇なんかねぇだろうが!!

感応種とまともに戦えるのは俺達だけだ!」

「隊長が命を賭けてるんです!!私達だって...行きます!」

「シュン君のことよろしくね!行ってきます!」

サカキの静止を振り切り居住区へと駆け出す。

苦い顔でサカキはカウンターへと向かう。

「彼らの活動限界までの時間は?」

「よくて20分です。」

「....彼らのサポートを頼む。もしもの時は帰還するように説得してくれ。

フラン君、クロサキ隊長から連絡は?」

「まだ、通信が切れたままです。」

「そうか...引き続き頼むよ。」

サカキは大きく息を吐く。

ふと顔を上げ天井を見る。

天窓からは螺旋の木の様子が伺えた。

「おや...?」

サカキは目を凝らし螺旋の木を観察する。

その顔はみるみるうちに青ざめていった。

「まさか...ヒバリ君、フラン君!今すぐ螺旋の木を調べてくれ!」

螺旋の木からは急速に光が失われ、まさに枯れ始めようとしていた。

螺旋の木が枯れる、それは特異点の消滅を表していた。

 

 

+++++

 

 

「なんだこりゃ...?」

ギル達の目の前には巨大な赤い繭が鎮座していた。

感応波の反応はここから出ているらしい。

にわかに信じられないが、空から飛来してきたらしい。

押し潰された家屋がその真実を物語っていた。

「変化は何も無し...」

繭は破れることもなく沈黙を続けている。

痺れを切らしたギルはそれに背を向ける。

「この様子じゃあ放って置いても良いだろ。

それより、俺達もアラガミの迎撃に....」

 

『あら、せっかくの再会なのに...寂しいことを言うんですね。』

 

「!?」

その場に居た全員が振り替える。

直接脳内に響いた声、その声をブラッド達は知っていた。

 

『私の大切な子供達、こうしてまた会えるなんて、夢のようだわ...』

 

沈黙を保っていた赤い繭が裂け、禍々しい感応波と共にそこから歪な肢体が姿を表す。

皆が言葉を失い、その様子を見つめていた。

「俺達は会いたく無かったぜ...」

「原初の種は終末捕食を引き起こす為の重要な事象、

それならあの人の精神が微かに残っていても不思議はない...」

「だからってこんな時に...」

 

『フフフッ...さぁ私と共に新たな秩序の中で生きましょう...?』

 

かつて対峙した巨大な体躯を持つアラガミ、継ぎ接ぎの身体、機械化した表皮...

大地を一歩踏み締め、ラケル・クラウディウスの精神を宿した零號神機兵はブラッドと再度対峙した。

 

 

+++++

 

 

「まさか、彼女が...その執念はまさに亡霊、か...」

ブラッドと交戦を始めた神機兵を画面越しに見て、サカキは呟いた。

居住区の防壁は崩壊し、神機使い達はアラガミを退けるので精一杯。

居住区の中心ではブラッドと巨大なアラガミの戦い。

そのブラッドの隊長とメンバーの一人が不在。

そして、終末捕食は刻一刻と始まろうとしている。

(絶望的な状況だ、だが...)

誰もが希望を失っていないのは確かだった。

そして、新たな希望が通信機を鳴らす。

 




遅くなってすいません
海外行ってました、タイ行ってました、体調崩してました。
面目ないです、それではサラダバー!
感想お待ちしております!!
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