GODEATER2  AnotherBlood   作:Vekterアイギス

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レイジバースト買いました。一緒にVitaも買いました。
皆さんは買いましたか?
結構要素が増えていて、最初からやっても楽しいです。
メールが増えていたり、ミッションや会話の新規があったり、
プレイ済みでも結構楽しめます。
ロミオの離脱の後に、彼からメールが来たときなんて...もう...


#87 さよなら

ジュリウスはスッと息を吐く。

目の前の存在との再会がこのような形になるとは思っていなかった。

ジュリウスは人型に向けた悲しげな目を逸らす。

「残された時間は少ない。

一刻も早くこの場を切り抜けて、クロサキを助けに行こう。」

「ジュリウスが来たら百人力だね!」

「また、よろしくお願いします。」

「フッ...背中は任せるぜ。」

人型の冷たい視線のようなものが突き刺さる。

瞬間、その距離をつめジュリウス達の目の前に躍り出る。

しなった腕をジュリウスがバスターで切り上げた。

「ああ...!みんな、行くぞ!」

その声に静かに皆が頷いた。

ジュリウスが人型をもう一度押し返すのと同時に皆が再び散開する。

その動きに人型が反応し、その場から離脱し上昇する。

天輪から放たれた光弾が辺り一帯に降り注ぐ。

絨毯爆撃のような攻撃に地上は噴煙でかき消される。

再び降りたとうと、人型が地上に向かって動き出す。

その瞬間、煙の中から一筋の弾丸が人型の天輪を貫いた。

『っく...!』

初めて人型がわずかに呻きを漏らす。

降り注ぐ光弾の中でボロボロになりながらも、シエルは人型に狙いを定め続けていた。

(今のは効いた...!)

怯む人型の様子を見て確信し、すぐさま通信でそれを伝える。

「分かった、なら次の動きは...」

ジュリウスの指示に、続けて第二波を撃つ。

神機をフル稼動させながらバレットを放ち続ける。

地上からの狙撃に激昂した人型は、シエルを狙って滑空する。

「させないよ!!」

滑空する人型の前にナナが飛び出す。

勢いを止めきれない人型はそのままハンマーへと突っ込んだ。

ナナは勢いを殺さずに、人型を地面に叩き落す。

カウンターを食らった人型は、土煙を上げ地面に落下する。

上半身だけ起こして怯んでいる人型の背後にギルが回りこむ。

その槍先は天輪に狙いを定めていた。

「くらぇ!!」

人型もそれに気づき、腕を振り上げギルを捉えようとする。

が、どこからとも無く降り注いだバレットが顔面と腕を打ち抜き、人型の動きを止め攻撃がそれる。

銃撃の主は昏睡状態だった筈のシュンヤだった。

動かぬ体を無理やりベルに乗せ、人型をそこから狙撃したのだった。

「へぁ...間に合った...」

シュンヤが作った隙を逃さず、ギルが渾身のブラッドアーツが放つ。

光を纏った槍に貫かれた天輪は、結合崩壊を起こし崩壊した。

『あああぁぁぁぁぁぁああ!!!!』

ラケルと人型の叫びが耳をつんざく。

天輪を失った人型の体から光が急速に失われていく。

エネルギー源を失った人型は暴れるように腕を振り回す。

『私は、終末捕食を...!変わる事のない人類の生存の真理を...!

私は見届けなくてはならない...この世界の終末を、新たな秩序の構築を...!』

何かを求めるように虚空に腕を振る人型。

その前に神機を構えたジュリウスが立つ。

 

「もう終わりにしよう...ラケル、いや...母さん。」

人型は動きを止めジュリウスを見下ろす。

『ジュリウス...』

「世界は終わらない。終末捕食は俺達が何度だって止める。

それに、人が、人の想いが続いていく限り、世界にまた明日はやって来る。」

ジュリウスは人型を一心に見据える。

「だから俺は、俺達は明日に進む。仲間と友と...未来を掴む。」

ジュリウスの言葉はかつてクロサキが言ったものと同じだった。

『.....フフッ....』

「母さん...?」

人型は座り込むように地面に崩れ落ちる。

その次の瞬間には、その体がボロボロと朽ち始めていた。

『抗いなさい。この世界の終末に最後まで...

そして、見届けるのです。この果てに何があるのか...』

「...」

ジュリウスは人型に近づいていく。

『おやすみ...私のかわいい子供達...』

「ああ...おやすみ母さん。そして、さよなら...」

ジュリウスは人型の体に神機を突き立てた。

 

人型の最期を見届けたジュリウスが戻ってくる。

少し離れたところではナナがシュンヤを介抱している。

「大丈夫か、ジュリウス。」

「ああ、問題ない。」

「でも、本当に螺旋の木から戻ってくるなんて...改めてお帰りなさい。」

「シエルは相変わらずだな。」

ジュリウスは苦笑する。

その様子を遠巻きにシュンヤは眺めていた。

「あの人が...」

「そ、隊長の前の隊長...って言い方も変だけど。

あの人がジュリウスだよ。」

シュンヤはもう一度ジュリウスを見る。

クロサキとはまた違う不思議な雰囲気を放つ人だと思った。

ジュリウスと目が合う。

軽く頭を下げると、笑い返してくれた。

「不思議な人だな。」

クロサキが身を挺して助けにいったのも分かる気がした。

「そうだ!クロサキ先輩は!?」

そのことを思い起こしナナにたずねようとした時だった。

もう何度目か分からない地響き。

今までのよりも遥かに大きなものだった。

体勢を保とうとする中で見たものにその場にいた全員が驚愕する。

彼方にあるエイジスから空に向かって真っ直ぐに光の柱が伸びていたからだ。

その光景は神々しいものであるのと同時に、終末が近づいている事を痛感させるものだった。

 

 

+++++

 

 

「うぉぉぉぉぁああ!!!」

無数に襲い来る鎌をものともせずにクロサキは加速する。

そのままのスピードでアルバートに切りかかる。

その姿には人間のような理性など持ち合わせてはいない。

アルバートはそれを見てニヤリと笑う。

(この男が螺旋の木から生還したと知った時は驚いたが、

それ以上に興味深い事例にめぐり合う事ができた...

ふっ...これも科学者の性というわけか...)

クロサキ目掛けて鎌を振り下ろす。

「うぁぁぁぁぁああ!!!」

血走った目で睨み付けクロサキは、神機をアラガミ化したアルバートの胴体に突き刺す。

同時にクロサキの肩に鎌の先が突き刺さる。

「っぐ....がぁああああ!!」

かまわずクロサキは神機を前に押し出す。

傷から血があふれ銀髪が真紅に染まっていく。

「まさにアラガミだな!クロサキ・レイジ!!

完全なるアラヒトガミと成った貴様こそ、終焉を見届けるのに相応しい!」

理性を失い、ただ目の前の敵に刃を振るう。

クロサキの耳にはアルバートの声は届いていない。

無数の鎌がクロサキの背に突き刺さり、更に体が偏食因子に飲み込まれていく。

「さぁ終末捕食の始まりだぁ!!」

張り巡らされた幹から光があふれ、開いた繭から遥か上空まで光の柱が伸びる。

 

+++++

 

 

クロサキの中で禍々しい声が反復する。

 

喰らえ クラエ     壊せ        クエ     壊せ

      クエ             コワセ           喰らえ     

 殺せ       喰え     こわせ         クラエ      コロセ

     壊せ       喰え        喰らえ       喰え

 

まるで沼の中に沈んでいくかのように、意識が遠ざかっていく。

(体が言う事をきかねぇ...ここまでか...)

結局、独りよがりで暴走して、その結果がアラガミ化か...救いようがねぇな、オレは...

まぁ...それで皆が助かるってんなら安い代償か...

それに、全部捨てちまったオレに戻る場所は....

 

「隊長~聞いて聞いて!ムツミちゃんが料理教えてくれたんだよ!今度皆で作ろう!」

ああ、それは楽しみだな。

「次のミッションについてですが、この編成で...隊長?聞いてるんですか?」

悪い悪い、ちゃんと聞いてるって。

「装甲を少しばかり改造したんだが...どうだ、使いやすいか?」

さすがだな、見違えるくらいだ。

「先輩!今度の非番の日、皆で庭園でパーティしませんか!極東の皆も一緒に!」

おお、やろう!そうだな、皆でな。

 

「私はね、いまこの時が、君と一緒にいれるのが幸せなんだよ。

君が神機使いじゃなかろうと、私が好きなのはレイジ君なんだから...

だからね...どこにも行かないでね...」

黒く染まった精神に光が差し込む。

 

 

「捨てられるわけねぇよなぁ!!!」

 

 

「なに...!?」

クロサキの体が光に包まれる。

偏食因子は光の中に消え、憎悪に満ちた表情は落ち着きを取り戻す。

体中の傷が治癒し始め、偏食因子による侵食も止まる。

「バカな!アラガミ化が止まっただと!?

貴様、何を....!?」

変化がおき始めたのはクロサキだけではなかった。

アルバートの肉体から禍々しい光が急速に失われていく。

力が吸われていくような感覚に、アルバートは崩れ落ちる。

(これは、俺の特異点の力が失われているのか...!?)

「お前は見落としをしてた。」

アルバートがクロサキを見る。

クロサキの体を包む光はより一層強さを増す。

突き刺さったままの神機をアルバートから引き抜く。

「人とアラガミが混ざり合った者が特異点と成り得るなら、

その条件を満たす事が出来るのはもう一人いる。」

クロサキは神機を手に、光を放出し続ける繭へと向かっていく。

「これが最後だぁ!!」

地面を蹴ったクロサキはまっすぐ繭へと神機を振り下ろした。

 




遅くなったのは、前書きから察してください。
文才のなさを誤魔化しながらここまで来ました。
次回で最終回です。

それを書き終わったら....どうしましょうかね。
少し間を置いてから、新作の執筆に入ります。
その前に、ちょっとした外伝でも書きますかね。
原作沿いのRB編とかかな...
それではサラダバー!!
感想はいつでも大歓迎です!!
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