GODEATER2 AnotherBlood 作:Vekterアイギス
「今回は俺が主役だ!
俺のカッコイイ姿...しっかり目に焼き付けてくれよ!
んじゃ、#16始まるぜ!」
#16 んな怖い顔して聞くことはないさ。
今更、過去なんて変えられるわけないんだ。
えーどこまで話したかな...あーそうだ"アイツ"が現れたってところからだな...
-ぐぁっ...!-
「おい、どうした!」
別ルートでアラガミを撃退していた俺の耳に、ギル達から通信が入った。
「ハル...すぐに合流して!!これは...赤いカリギュラ...?」
ケイトの声は切羽詰まってた。
赤いカリギュラなんて聞いたことがない。
当時は変異種の例なんて数えるぐらいしかなかった。
ましてや、グラスゴーでは確認されたことすらなかった...
-くっ...コイツ強い!ハル早く合流して!聞こえてる?-
「了解だ!今そっちに向かうから、持ちこたえろ!」
俺はバスターを担ぐと、ケイト達の元へと急いだ。
「それで、どうなったんですか...?」
ここまで黙って聞いていたクロサキが口を開く。
「ん?ああ、後はだいたい分かるだろ?
ケイトとギルはカリギュラと交戦した。
だが、ギルは倒れ...ケイトの腕輪も破壊された...」
腕輪の破壊...それが意味することはオレも知っている。
「結局、俺が着いたころには...ケイトの姿はもう無かった...
ケイトの来ていた服は、ギルの槍で、岩肌につなぎとめられていた。
ギルは、ケイトの腕輪を抱えて...ずっと...泣いていたよ...」
ハルオミの目も少しうるんでいるように見えた。
「ケイトの葬式が終わった後、アイツは..."届かなかった"って呟いてたよ...」
重い空気が辺りに流れた。
「湿っぽくなっちまったな...今日はここまでにしとこう。
...お前さんは本当に聞き上手だな...ついベラベラと喋っちまう...」
そう言うと、ハルオミは席を立ちあがった。
「今日は楽しかった、また飲もう。じゃあな...」
去っていくハルオミの寂しそうな顔が印象に残った。
+++++
フライア ロビー
「おい、ギル!」
一人で出撃ゲートへと向かおうとするギルを、オレは呼び止めた。
数分前、廃棄された空母に強力なアラガミが現れたという情報が入った。
赤いカリギュラ..."ルフス・カリギュラ"だった。
「副隊長...」
ギルはオレの姿を見ると、苦い顔をした。
「ハルさんから話は全部聞いた...一人で行くつもりか?」
「これは俺の問題だ...これ以上関わるな。」
ギルはイラつきを隠すように、オレから顔を背ける。
「...お前、なんか無理してないか?」
オレの核心をついた言葉に、ギルのイラつきが爆発する。
ギルはオレの襟に掴み掛る。
「お前に何が分かる!!あの時...あの時、俺に力があれば!
ケイトさんも救えた!ハルさんも悲しまずに済んだ!」
ギルはゆっくりと手を放すと、また顔を背ける。
「アイツの背には...今もケイトさんの神機が刺さってる。
俺が...俺がやらなくちゃいけないんだ...」
そこまで聞くと、オレは二カッと笑う。
「やっと、本音で話してくれたな。」
その言葉にギルは顔をあげ、驚く。
「お前、まさか...わざと...」
「んじゃ、行こうぜ...ハルさんも行くんでしょ?」
すると、陰から頭を掻きながらハルオミが出てきた。
「なんだよ...気付いてたのかよ...」
「ハルさん...」
「なあ、ギル...コイツは俺の問題でもあるだぜ?
それに、もし俺が一人で行ったら、お前...黙って、見てるか?」
ギルは少し考えると、観念したように言った。
「...いえ...すいません、前しか見てなくて...」
+++++
愚者の空母
カリギュラはアラガミの死骸を捕食していた。
気付かれないように、後ろに回り込む。
「用意は良いな...」
ハルオミの言葉に二人が頷く。
「フッ、良い目だ...行くぜ!」
ギルとハルオミの銃撃で戦いの幕が開く。
不意打ちを食らったカリギュラは、為す術もなく攻撃を受け続ける。
前回の戦闘で、少なからず痛手を負っていたカリギュラの右腕を中心に切り崩す。
たまらず逃げ出すカリギュラの前に、クロサキが躍り出る。
「逃がすかよ...」
クロサキのブラッドアーツが頭に直撃し、結合崩壊を起こしたカリギュラは地に伏す。
「よし、このままいけば...」
ギルが呟いた時だった。
カリギュラの目が見開かれ、ブースターから噴き出る青い炎でその巨体が浮き上がる。
「何!?」
油断していたギルが、カリギュラの滑空攻撃を受ける。
ギルの体が宙を舞い、そのまま岩肌に叩き付けられた。
「ギル!!」
「くっ、直撃...喰らっちまった...」
カリギュラはハルオミに狙いを定め、腕の刃を展開し滑空する。
反応が遅れたハルオミは、装甲を展開することが出来ない。
「ハルさん!」
クロサキがハルオミを押しのけ、代わりに神機で攻撃を受ける。
だが、その一撃はあまりに重すぎた。
クロサキは後方に飛ばされ、ハルオミも攻撃の余波を受け、倒れる。
見ると、クロサキの神機は装甲が割れ、刀身も欠けていた。
「副隊長!!」
カリギュラはトドメをさそうと、詰め寄ってくる。
ギルは体を動かそうとするが、力が入らない。
(また、俺は...こうやって、大切な人を...失うだけなのか...?)
「...いや!ここで、諦めるわけには...いかねぇんだよぉぉ!!!」
ギルの言葉にハルオミが反応する。
「そうだよ、ギル。それで...良い。」
ハルオミの神機から放たれた弾丸は、カリギュラの弱点を捉えた。
クロサキもひるむカリギュラの背に飛び上がり、目に入った"それ"に蹴りを入れる。
そこには...彼女の神機が突き立てられていた。
より深く突き刺さる神機、その痛みにカリギュラが悶える。
「今だ!!ギル!!」
ハルオミが叫ぶ。
その言葉に応えるように、ギルは槍を構え突進する。
(あの時は届かなかった...でも今なら...!)
その瞬間、ギルの中で何かが覚醒した。
「届けぇぇぇぇぇぇぇ!!」
赤い光を纏った一撃はコアを貫き、ようやくカリギュラは沈黙した。
+++++
地に伏したカリギュラのから、ケイトの神機を引き抜く。
「ようやく、終わったな。」
「ああ...ありがとな、副隊長。」
ギルはオレに手を差し出す。
オレも握り返すと、二人で笑いあった。
遠くでその様子を見ていたハルオミは考えていた。
(ケイト...俺も聖人君子じゃないからさ、
今でも、ギルに対して割り切れない思いが、多分あるんだよ。)
ギルがハルオミに手を振る。ハルオミも手をあげて返す。
(偉そうにギルに言った割に...俺も、ずっと立ち止まってたんだな...)
ハルオミは空を見上げる。夕焼けがキラキラと輝いていた。
(ギルは歩き出した...あの若い奴のおかげでな...)
(だから...俺も、そろそろ歩き始めるよ...良いよな?ケイト...気長に、待っていてくれ。)
「よっしゃ!んじゃ、帰るかあ。」
ハルオミが二人と肩を組む。
二人も頷き、笑いあう。
空母に吹く風は、それぞれの新たな歩みを祝福しているようだった。
はい、ギル編終了です!
キャラエピ混ぜるのは...大変ですね。出来ませんでした。
次回は日常回です。キャラエピ入れられれば良いな...
ついでに#14だけ、閲覧数の伸びが...リッカ人気ですねぇ