GODEATER2  AnotherBlood   作:Vekterアイギス

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サツキからの思いがけない情報に、クロサキたちはフライアへの突入を決意する。
しかしそんな中、ユノが行方不明に…


#29 届かなかった想い

「どうやって入ろう...」

ユノは一人、フライアの前で立ち尽くしていた。

勢いに任せて飛び出してきたユノだったが、普段はヘリで降り立っているため、

地上からの入り口を知っているわけがなかった。

「ここまで来たのに...」

ユノが入口を探すために、歩き出した時だった。

「...!!」

後ろから誰かに口を押えられ、岩陰に引きずり込まれる。

(だ、誰!?)

手を振りほどき、ユノが振り向くと、

「あ、貴方達...どうして...」

そこに居たのはブラッドのメンバーとサツキだった。

サツキがユノに抱き着く。

「もう!ユノ、心配してんだから!」

「ゴメン、サツキ...でも、どうしてここに...」

「オレ達も真実を知りたい。だから来たんだ。」

クロサキが言う。

「それに、サツキさんがめっちゃ心配してたからな。」

そこに偵察に出ていたシエルが戻ってくる。

「神機兵格納庫からなら入れます。」

それを聞くとクロサキは立ち上がる。

「よし、行くか。」

皆が頷く。

「あの、私も...」

「もちろんだ。オレ達が全力で守る。」

 

+++++

 

 

フライア 神機兵格納庫

 

オレ達が向かった神機兵格納庫。

そこには、想像だにしない光景が広がっていた。

「これは...一体...」

「ひどい...」

そこには人一人分はいる箱がずらっと並んでおり、その中には...

「これ...全員、黒蛛病の患者か...」

休眠状態の患者が収容されていた。

クロサキがその箱に手をかけようとした時、何処からともなく声が流れる。

『待て、勝手なことは許さん。』

その声の主は、容易に想像できた

「その声は、ジュリウス!?」

「ジュリウス...この状況の説明を要求します。」

シエルが声をあげる。

ジュリウスは耳を貸さず、平然と続ける。

『特に話すことは無い...そのまま極東支部へ帰れ。」

「いえ、帰りません。

貴方達の、この非道な行いは...すべて明るみに出します。」

ユノが一歩前に出て言う。その目は真剣だった。

『...ユノか...』

ジュリウスの声が少しうわずる。

「サテライト拠点の患者の人達に一生懸命だった貴方は...嘘だったんですか...?

ブラッドの皆や極東支部の皆と頑張ってきた貴方は...偽りだったんですか...?」

ユノの訴えは悲痛なものだった。

『もう一度だけ警告する。ここから...』

しかし、ジュリウスは耳を貸さない。

「ジュリウス!どうして貴方は...私たちに、何も言ってくれないんですか!」

ユノの叫びはジュリウスには届かなかった。

『いいだろう、好きにするがいい。どうせ止められやしない。』

その声と同時に、前方の扉が音を立てて開く。

数体の神機兵がクロサキ達を睨みつけていた。

「...神機兵!」

ナナが叫ぶ。

「...隊長食い止めましょう!」

「ああ、ユノさんは患者の人達を頼む!」

そう言ってクロサキ達は奥に向かう。

神機兵を奥まで押し込むと、シエルが天井を狙撃し、落ちてきた瓦礫で道をふさぐ。

「ユノさん、今のうちに!」

その言葉に頷くと、サツキに連絡する。

「サツキ!聞こえてる?」

-聞こえてるわ、どうするの?-

「予定通り、患者を搬出しましょう、突入して。」

 

同じ頃、クロサキ達は神機兵との交戦を開始していた。

「さすがに強いな..!」

以前の獣のような動きとは違い、その動きは人に近しいものになっていた。

近づけば容赦なく神機を振りかざされ、引くと銃撃で追撃してくる。

だが、ブラッドも負けてはいなかった。

飛び上がったナナのハンマーが頭部を粉砕する。

別のところでは、ギルのチャージグラインドが神機兵の体を貫いていた。

と、クロサキがよそ見をしている所に神機兵が剣を振り上げる。

が、後方からのシエルの銃撃が的確に目を打ち抜き、標的を見失う。

すかさず胴体を切り裂き、神機兵は胴体から崩れ落ちた。

気が付けばあらかた片付いていた。

「こんなもんか...」

「ブラッド、神機兵を撃破しました。すぐに収容所に戻ります!」

シエルがサツキに報告する。

 

「皆、戻りましたー?じゃあ、とっとと逃げますよー!

ユノも戻ってきて!」

「待って、サツキ!まだ、人がいる!」

見ると、まだ残っている箱が一つがあった。

ユノが駆け寄り、ロックを解除する。

「アスナちゃん...!」

そこに居たのは、あの少女だった。

ショックのあまり立ちすくむユノ。

その時、サツキが後ろで叫ぶ。

「ユノ!危ない、逃げて!」

その声に振り向くと、神機兵がユノを見下ろしていた。

 

「ユノさん!そこに神機兵が居るんですか!?」

シエルが叫ぶ。が、通信機から流れるのはノイズのみ。

「まずいな...行くぞ!」

四人は収容所に向かって走り出すが、またしても別の神機兵が立ちふさがる。

「くっ...邪魔すんな!」

クロサキが神機兵に切り込む。

「オレが抑える!ユノさんを、早く!」

三人は頷くと収容所に急いだ。

クロサキが神機兵と対峙する。

神機兵の赤い目はクロサキを睨みつけていた。

「ずっと、サシで戦いたかったんだ...」

クロサキは神機を構え、マルドゥークと対峙した時と同様に不敵に笑った。

 

振り上げた一撃はユノではなく、その隣を切り裂いていた。

その隙をみて、ユノがアスナを抱きかかえ駆け出す。

「私が、この子を...守って見せる!」

神機兵がそれを目で追い、神機を振りかざす。

それと同時に、銃撃が神機兵を襲う。

戻ってきたシエルたちだった。

「うおらぁぁぁぁ!!」

「はぁぁぁぁぁぁ!!」

ギルとナナの一撃が決まり、神機兵が倒れた。

「ユノ、無事?」

サツキがユノに声をかける。

「私は、大丈夫...アスナちゃんを運んであげないと...」

肩を貸そうとナナがユノに手を伸ばすが、ユノはその手を避ける。

「ダメ!私...黒蛛病に感染したかもしれないから...」

ユノは弱弱しく笑った。

 

+++++

 

 

クロサキ以外がフライアから脱出することが出来た。

「おい!アイツはまだか!」

ギルが焦ったように言う。

「先に行っててくれ、と言ってましたが...遅すぎます。」

シエルも困惑している。

「あ!来たよ!」

ナナが指さす方を見ると、クロサキがこちらに向かって歩いてきていた。

「...?誰か背負ってないか?」

「そうですね...?」

合流したクロサキが背負ってきた人物に皆が驚愕した。

「れ、レア博士!?」

シエルが声をあげる。

「フライアの外で倒れてたんだ。ほっとくわけにいかねえし連れてきた。」

背負われているレアの服は汚れており、顔色も優れていなかった。

「とにかく戻るぞ。」

こうして、最初のフライアの突入作戦は、予期せぬ真実を呼び込むこととなった。

 




前書きかくのが面倒になった...
ああ、後、内容がオリジナル過ぎてすいません。
決して、レア博士のイベントを忘れてたわけじゃないっす。

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