GODEATER2  AnotherBlood   作:Vekterアイギス

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#36.5 貴方がそれを望むなら

アナグラ ロビー

 

オレは受付でヒバリと話している。

ミッションの話をした後、唐突にリッカの話を振ってきた。

「そういえば、リッカさん。

本部のオラクル研究所から招聘状が届いたんですよね。」

「え...」

「あれ、聞いてないんですか?」

聞いてないも何も、全くの初耳だった。

最近よくリッカとは話すようになったが、そんな素振りは全く見せていなかった。

「ああ...リッカは本部に行くのか?」

ヒバリは首をかしげる。

「さあ...それはなんとも。直接、聞いてみたらいかがですか?」

それだけ言うとヒバリは業務に戻ってしまった。

 

+++++

 

 

アナグラ ラウンジ

 

オレは一人でボーっとしていた。

さっきのヒバリの言葉を考えていた。

(リッカが本部に...)

確かに、リッカは優秀な技術者だ。

あの腕と技術ならどこでも通用するだろう。

でも...

「あいつにとってはそれが良いのかな...」

悩むオレの隣にシエルが座る。

「どうしたんですか、隊長?」

「シエル...実はな...」

シエルにもヒバリから聞いたことを話した。

話を聞き終えたシエルは、少しさびしそうな顔をした。

「そうですか...隊長はリッカさんのこと、そんなに思ってるんですね...?」

「え、いや...どうだろうな。」

改めて考えると、オレはリッカに惹かれているのかもしれない。

そう思うと、ますます迷いが出てくる。

「リッカにしたら、これは願ってもないチャンスだ。

オレなんかが、邪魔しちゃいけないんじゃないかな...」

弱気なオレを見ていたシエルは立ち上がる。

「行ってあげてください。」

「え?」

シエルの目は何かを決意していた。

「迷わずに行動するが、隊長だったんじゃないんですか?

こんなところでくすぶってる暇があったら、リッカさんと直接話すべきです!」

目を丸くするオレに構わず、シエルは続ける。

「本当に彼女のことを想っているなら、その想いをちゃんと伝えなくちゃダメです!」

そこまで言うと、シエルは顔を真っ赤にしてうずくまる。

その様子を唖然として見ていたオレは、何かを決意したように立ち上がる。

「ありがとうな、シエル。なんか吹っ切れた。」

シエルが顔をあげる。

「オレらしくないよな...こんなとこで悩んでるなんて。」

シエルは立ち上がり、クロサキを見る。

「じゃあ、行ってくる。」

オレはラウンジを後にした。

 

シエルはため息をついた。

「...いつから居たんですか?ギル。」

「気付いてたのか。」

カウンターの影からギルが姿を現す。

「...良かったのか?」

「いいんです。私が入り込む隙なんてないですから。

さっきので、私もだいぶ吹っ切れました。」

シエルは目をこすり、微笑む。

ギルもフッと笑う。

「さて、ギル。愚痴を聞いてもらいますからね。」

「はいはい...しょうがねえから付き合ってやるよ。」

 

+++++

 

 

オレは整備室の前に居た。

軽く深呼吸をして扉を開ける。

扉を開けた先には...

「あ。」

「え...?」

上下共に下着姿のリッカがそこに居た。

「....」

「....」

一瞬の静寂の後、オレの顔面にスパナが飛んできた。

 

「いや、本当に悪かった。」

「もう、ノックぐらいしてよ。」

オレの前には顔を赤くしたリッカがいた。

向かい合う形でオレ達は座っている。

「で、今日はどうしたの?こんな時間に?」

「...本部の招聘状のこと、なんで黙ってた?」

オレは真剣な顔でリッカに聞いた。

「え...ああ、そうか。ヒバリに聞いたんだね。」

リッカは目を伏せる。

「黙ってたわけじゃないんだけど...私も、悩んだんだ。

私にとっての最適解って、結局なんだろう...」

リッカが顔をあげてオレを見つめる。

「前に君に"幸せ?"って聞いたの覚えてる?」

オレは頷く。

「もちろんだ。」

「私は...ここに残ることにしたよ。」

リッカの答えにオレは少し驚く。

「残るって...お前、せっかくのチャンスだろ!?」

オレの返答にリッカが首を振る。

「多分、これでいいんだ。認められたのは嬉しいけど...

でも私は...極東に居たい。皆と、君と一緒に居たい。」

リッカの顔が赤く染まる。

月明かりに照らされて、その顔はとてもきれいだった。

「....そっか...それがリッカの幸せか。」

「うん。」

少しの沈黙ののち、オレは口を開く。

「オレは悩んでた。リッカの夢をオレが邪魔しちゃダメだろうって。

でも、リッカがそう言うなら...今なら本気で言える。」

オレはもう一度リッカを見つめる。

リッカも見つめ返してきた。

「オレはリッカが好きだ。」

「...うん。私も。」

見つめあった顔が徐々に近づき、そして重なった。

 

キスをした後、恥ずかしくなった二人は背中合わせに座りなおした。

先に口を開いたのはリッカだった。

「昔ね...よくあそこの天窓からお父さんと一緒に、星を眺めてたの。」

リッカにつられてオレも上を見上げる。

天窓からは満点の星空が見えた。

「すごい...きれいだ。」

「私にとってね、その時間が何よりの幸せだった。

そして、今度はレイジ君と見上げてる。」

リッカが後ろからオレを抱きしめる。

「私にとってもう一つの幸せ。

レイジ君と過ごすこの時間、この一瞬が私の幸せ。」

オレは頬を掻く。

(あーもう。何でこんなに可愛いんだ...)

「ひゃっ!」

突然振り向き、今度はオレがリッカを抱きしめる。

「こういうことは普通、男からするんだけどな...」

リッカがへへへと笑う。

「オレにとっての幸せは、お前の幸せだ。これからも、ずっとだ。」

カッコよく言ったつもりだったがどうだろう?

恐る恐るリッカの反応を伺う。

リッカは恥ずかしそうにうつむいていた。

「リッカ?」

オレがリッカの顔を覗き込もうとした時だった。

「ヤバ...超カッコいい...」

リッカがオレの腕を引っ張り、そのままベッドに押し倒す。

何が起きたか理解出来ていないオレの上に、リッカがのしかかる。

「ちょ、リッカさん!?」

つい敬語になってしまった。

「ゴメン...つい、恥ずかしくなって。」

その結果がこれですか。

「...リッカも大胆だな。」

オレの言葉にリッカの顔が真っ赤になった。

今日だけで、何度その表情を見ただろう。

すっと手を伸ばし、彼女を引き寄せる。

オレ達は二度目のキスをした。

先程よりも長く深いくちづけだった。

 

+++++

 

 

翌朝。

目を覚ましたオレは隣を見る。

そこには寝息を立てるリッカがいた。

その寝顔がたまらなく愛おしかった。

そっと彼女の頬を撫でる。

「ん...」

リッカが目を覚まし、オレを見る。

「良かった...夢じゃなかった...」

リッカが安堵の息を吐く。

その言葉にオレも嬉しくなりもう一度リッカを抱きしめた。

 

と、そんなことがあり、

オレは彼女の、彼女はオレの、いわゆる恋人というやつになったのだった。

 

+++++

 

 

アナグラ ロビー

 

ロビーに戻ってきたオレは妙な光景を目の当たりにする。

ギルがいつかのジュリウスのように落ち込んでいた。

不審におもいつつ声をかける。

「どうしたんだよ、ギル?」

「ああ、隊長か...」

この世の終わりのような顔してんな...

「実は朝起きたらな...」

「うん。」

 

「シエルが隣で寝てた。」

「........は?」

 

どうやらまだ、ひと騒動ありそうだ。

 




もうだめだ...おしまいだ。
恋愛描写が壊滅的に苦手だ...
批判の嵐が見える...

とりあえず次回、事態を収拾させよう...
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