GODEATER2 AnotherBlood 作:Vekterアイギス
そこに、ついにあのアラガミが姿を現す…
アナグラ ラウンジ
「何してるんですか…」
ラウンジを訪れたオレが見たものは、なんとも奇妙な組み合わせだった。
「よぉ!隊長さん。」
「あ、お兄様!」
リンドウとラケルが仲睦まじく遊んでいる。
「イヤー俺の息子と同じ位の年でさー」
「叔父様!次は肩車してください!!」
「よーし!!そら、高いだろ!!」
「わー!!高いです!」
知らない人が見れば親子と勘違いする程、二人はとても打ち解けていた。
その様子を微笑ましく見てると、
「リンドウさん、子供好きだからな~」
「コウタ!」
任務から戻ったコウタが立っていた。
「ほら、クレイドルってさ、世界中飛び回るから
自分の家族の所になかなか帰れないんだよ。
だから俺はここに残ったんだよ。」
リンドウを見る。
ラケルを見つめる目は父親そのものだった。
いつもは飄々としているリンドウにも、悩みはあるのだと思った。
「所で…」
オレはコウタに向き直る。
「ん?なんだよ?」
「お前がここに残った理由って…」
オレはコウタの耳元で言う。
「ヒバリさんを一人にさせない為か?」
「!?お、お前!!なんでそれを!?」
コウタが激しく狼狽える。
やはり図星のようだ。
「何でだろうな~?」
慌てるコウタを置いて、オレはラウンジを後にした。
まぁ、コウタはいじると面白いってことで。
+++++
翌日のこと。
アナグラは今朝から騒がしかった。
いつかのマルドゥークの時みたいだ。
リンドウさんの話によると、すぐ近くでキュウビの反応が見られたらしい。
早速討伐隊が結成され、オレとリンドウさん、アリサさん、ソーマさんの四人がキュウビの討伐。
他の神機使いは周辺アラガミの掃討と、
緊急時に備えてサテライト周辺の護衛ということになった。
そしてオレ達は今、キュウビの目と鼻の先に居る。
黎明の亡都、ここにはなんとなく思い入れがある。
ジュリウスとの初任務、マルドゥークとの戦い…
そして、キュウビの討伐。
高まる気持ちを押さえてキュウビに目をやる。
「何してるんですかね…」
キュウビはまるで猫のように転がっていた。
その姿をみていると、なんだか気合を入れた自分がバカらしくなってしまった。
よし!と言ってリンドウがこちらを向く。
「アリサとソーマにはいつも言ってるような気がするが…
まぁ良いか。
これからキュウビの討伐を開始するが、俺からの命令は三つ。死ぬな、死にそうになったら逃げろ、そんで隠れろ、運が良かったら不意をついてぶっ殺せ。以上だ。」
「……それって4つじゃあ…」
「まぁ気にすんな、願掛けみたいなもんだ。」
見るとアリサもソーマも笑っている。
いつの間にか、オレの緊張も解けていた。
「んじゃ、行くか。」
オレ達は頷き、岩影から躍り出る。
キュウビもこちらに気づいたらしい。
甲高い咆哮が開戦の合図になった。
+++++
「はい、その件に関しては大丈夫です。
現在、極東支部でキュウビの討伐が始まっています。
はい、分かりました。では、時期をみて実行します。
それでは、また。」
男は通信機を切り、椅子に腰かける。
見上げた天井にはフェンリルのマークがあった。
「まったく…こっちの事情も知らずに好き勝手言って…
まぁ、良いか…俺は頼まれたことをするだけだし…」
男はそう呟くと、そっと目を閉じ寝息をたて始めた。
+++++
クロサキの神機とキュウビの牙がぶつかり、激しい火花が散る。
両者はそのまま下がるが、キュウビは違った。
キュウビが下がった場所、そこにはソーマとリンドウがいた。
「行くぞ!!」
「おりゃ!!」
二人の一撃がキュウビの急所を捉える。
予測だにしていなかった攻撃にキュウビが悶える。
間髪いれずにアリサが銃撃を浴びせ、クロサキがもう一度切り込む。
顔面・両足に一撃、二撃、三撃と連続で神機を叩き込む。
だが、最後の一撃だけは弾かれてしまう。
クロサキが体制を崩したのを見計らうと、キュウビは体を縮め、一気に溜め込んだ力を解放する。
発せられた力は黒い竜巻となり、散開していた全員を巻き込み吹き飛ばした。
「ってぇ…」
かろうじて起き上がり、状況を確認する。
ソーマとリンドウは無事のようだ。神機を構え直し、キュウビを見据えている。
しかし、アリサだけは動こうとしない。
不審に思いアリサに近づく。
「アリサさん、大丈夫ですか?」
「は、はい!平気で、っつ!?」
立ち上がろとすると、アリサは膝をついてしまった。
よく見ると足から血が出ている。
「これぐらいならなんとも…」
「だめですよ!!休んでて下さい。」
直も立ち上がろうとするアリサを抑え、岩影に運ぶ。
「リンドウさんが言ってたじゃないですか。
まずは死なないことです。」
オレの言葉にアリサも渋々頷く。
こんなことが前にもあった気がするが…今はそれどころではない。
「じゃあ、オレは戻るんで。
それと神機借りますね。」
「分かりました…えっ!?神機!?」
アリサが慌てて顔をあげると、クロサキがアリサの神機を平然と持って走っていた。
「なんで…?」
通常なら他人の神機を触れば、偏食因子が拒否反応を起こす。
普通ならばの話だが。
オレが戻ってくると、二人はキュウビから一旦距離を置いた。
「遅かったな!アリサは?」
「怪我をしたようなので、岩影で休んで貰ってます。」
次にソーマが後ろから声をかけてくる。
「その神機、アリサのだな。」
「あ、はい。でも、大丈夫です!オレは…」
「ああ、榊のオッサンから聞いている。
…やはり、お前は俺のダチに似てるな。」
ソーマがフッと笑う。
「そうだな~アイギスも似たようなことしたからな~」
リンドウが懐かしそう顔をする。
首をかしげるオレを見て、リンドウがその事を話そうとするが、キュウビの咆哮がそれを制した。
長々と待たされてイラついているのか、キュウビは地面を蹴って威嚇している。
三人は改めてキュウビを見据える。
オレは神機を構えたまま振り返らず言う。
「リンドウさん、ソーマさん。
オレがこのまま斬り込むんで、サポート頼みます。」
「了解だ。」
「おう、頼むぜ!隊長さん!」
キュウビが向かって来るのと同時に、オレも前に走り出す。
後ろにはクレイドルの精鋭二人。
こんなに心強い支援はないだろう。
「はあぁぁぁぁ!!」
キュウビとぶつかる寸前、お決まりのパターンで懐に滑り込む。
キュウビにはオレが突然消えたように見えたようだ。
辺りをキョロキョロと見回すキュウビに、本の刃を突き立て腹を裂く。
悶突然の激痛にえるキュウビの後ろにそのまま回り込み、力を溜める。
「二刀流でやるのは初めてだけど…」
両方の神機が赤い光を放つ。
後ろから発せられる殺気に、キュウビが振り向こうとする。。
しかし、ソコにソーマのチャージクラッシュとリンドウの銃撃が直撃し、キュウビは倒れ込む。
「今だ!!」
リンドウが叫んだのを合図に、二本の神機を降り下ろし溜め込んだ力を放つ。
二つの赤い斬撃はまっすぐキュウビへと向かい、そのままキュウビの体を切り裂いた。
「キェェェェェェ!!」
甲高い悲鳴を上げ、キュウビは地に伏した。
「やったか…?」
しかし、キュウビは直も立ち上がる。
「くそ…まだやんのかよ!?」
キュウビの目付きが変わり、禍々しいオーラが発せられる。
尻尾が赤黒い炎で包まれ、それが一気に空中で拡散する。
「これは…!?」
資料映像で見たオラクルの大量放出だった。
上空に散る赤黒い炎がレーザーのように、クロサキ達めがけて降り注いでくる。
装甲を展開しレーザーを防ぐが、その威力に少しずつ押されていく。
「突っ込むぞ!!」
このままでは埒が明かないと判断したリンドウは、レーザーの雨を避けつつキュウビのもとに向かう。
キュウビの隙を突き、リンドウが飛び上った。
しかし、それに気づいたキュウビがリンドウをそのまま上空に弾き飛ばす。
「リンドウさん!!」
オレが叫んだ瞬間だった。
リンドウのガントレッドが空中で破砕し、そこからアラガミ化した腕が露になる。
「キュア!?」
オレもキュウビもそれに気をとられた。
その隙にリンドウは空中で体制を立て直し、そのままキュウビの頭を押さえつけると、
「てめぇは、寝てろぉぉ!!」
凄まじい力で地面に叩きつけてしまった。
「今だ!!やれぇぇ!!」
リンドウが叫ぶより前にソーマが動き、チャージクラッシュでキュウビを吹き飛ばす。
そして、吹き飛ぶキュウビの目線の先には、
「これで、終わりだぁ!!」
先回りし神機を構えたクロサキが待っていた。
「キュァァァァァァ!!」
威嚇の咆哮をあげるキュウビを無視し、居合いぎりの要領で切り裂いた。
神機を下ろしたクロサキの後方で、転がって行くキュウビは呻き声を上げ絶命した。
なんか最近雑になってるような気がする...
そう思った人はコメントください。
次回はオリジナルですよ
それではサラダバー!