GODEATER2  AnotherBlood   作:Vekterアイギス

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新たな仲間のシュンヤを迎え、極東はさらに賑やかになった。
そこに、ついにあのアラガミが姿を現す…


#40 化け狐

アナグラ ラウンジ

 

「何してるんですか…」

ラウンジを訪れたオレが見たものは、なんとも奇妙な組み合わせだった。

「よぉ!隊長さん。」

「あ、お兄様!」

リンドウとラケルが仲睦まじく遊んでいる。

「イヤー俺の息子と同じ位の年でさー」

「叔父様!次は肩車してください!!」

「よーし!!そら、高いだろ!!」

「わー!!高いです!」

知らない人が見れば親子と勘違いする程、二人はとても打ち解けていた。

その様子を微笑ましく見てると、

「リンドウさん、子供好きだからな~」

「コウタ!」

任務から戻ったコウタが立っていた。

「ほら、クレイドルってさ、世界中飛び回るから

自分の家族の所になかなか帰れないんだよ。

だから俺はここに残ったんだよ。」

リンドウを見る。

ラケルを見つめる目は父親そのものだった。

いつもは飄々としているリンドウにも、悩みはあるのだと思った。

「所で…」

オレはコウタに向き直る。

「ん?なんだよ?」

「お前がここに残った理由って…」

オレはコウタの耳元で言う。

「ヒバリさんを一人にさせない為か?」

「!?お、お前!!なんでそれを!?」

コウタが激しく狼狽える。

やはり図星のようだ。

「何でだろうな~?」

慌てるコウタを置いて、オレはラウンジを後にした。

まぁ、コウタはいじると面白いってことで。

 

+++++

 

 

翌日のこと。

アナグラは今朝から騒がしかった。

いつかのマルドゥークの時みたいだ。

リンドウさんの話によると、すぐ近くでキュウビの反応が見られたらしい。

早速討伐隊が結成され、オレとリンドウさん、アリサさん、ソーマさんの四人がキュウビの討伐。

他の神機使いは周辺アラガミの掃討と、

緊急時に備えてサテライト周辺の護衛ということになった。

そしてオレ達は今、キュウビの目と鼻の先に居る。

黎明の亡都、ここにはなんとなく思い入れがある。

ジュリウスとの初任務、マルドゥークとの戦い…

そして、キュウビの討伐。

高まる気持ちを押さえてキュウビに目をやる。

「何してるんですかね…」

キュウビはまるで猫のように転がっていた。

その姿をみていると、なんだか気合を入れた自分がバカらしくなってしまった。

よし!と言ってリンドウがこちらを向く。

「アリサとソーマにはいつも言ってるような気がするが…

まぁ良いか。

これからキュウビの討伐を開始するが、俺からの命令は三つ。死ぬな、死にそうになったら逃げろ、そんで隠れろ、運が良かったら不意をついてぶっ殺せ。以上だ。」

「……それって4つじゃあ…」

「まぁ気にすんな、願掛けみたいなもんだ。」

見るとアリサもソーマも笑っている。

いつの間にか、オレの緊張も解けていた。

「んじゃ、行くか。」

オレ達は頷き、岩影から躍り出る。

キュウビもこちらに気づいたらしい。

甲高い咆哮が開戦の合図になった。

 

+++++

 

 

「はい、その件に関しては大丈夫です。

現在、極東支部でキュウビの討伐が始まっています。

はい、分かりました。では、時期をみて実行します。

それでは、また。」

男は通信機を切り、椅子に腰かける。

見上げた天井にはフェンリルのマークがあった。

「まったく…こっちの事情も知らずに好き勝手言って…

まぁ、良いか…俺は頼まれたことをするだけだし…」

男はそう呟くと、そっと目を閉じ寝息をたて始めた。

 

+++++

 

 

クロサキの神機とキュウビの牙がぶつかり、激しい火花が散る。

両者はそのまま下がるが、キュウビは違った。

キュウビが下がった場所、そこにはソーマとリンドウがいた。

「行くぞ!!」

「おりゃ!!」

二人の一撃がキュウビの急所を捉える。

予測だにしていなかった攻撃にキュウビが悶える。

間髪いれずにアリサが銃撃を浴びせ、クロサキがもう一度切り込む。

顔面・両足に一撃、二撃、三撃と連続で神機を叩き込む。

だが、最後の一撃だけは弾かれてしまう。

クロサキが体制を崩したのを見計らうと、キュウビは体を縮め、一気に溜め込んだ力を解放する。

発せられた力は黒い竜巻となり、散開していた全員を巻き込み吹き飛ばした。

「ってぇ…」

かろうじて起き上がり、状況を確認する。

ソーマとリンドウは無事のようだ。神機を構え直し、キュウビを見据えている。

しかし、アリサだけは動こうとしない。

不審に思いアリサに近づく。

「アリサさん、大丈夫ですか?」

「は、はい!平気で、っつ!?」

立ち上がろとすると、アリサは膝をついてしまった。

よく見ると足から血が出ている。

「これぐらいならなんとも…」

「だめですよ!!休んでて下さい。」

直も立ち上がろうとするアリサを抑え、岩影に運ぶ。

「リンドウさんが言ってたじゃないですか。

まずは死なないことです。」

オレの言葉にアリサも渋々頷く。

こんなことが前にもあった気がするが…今はそれどころではない。

「じゃあ、オレは戻るんで。

それと神機借りますね。」

「分かりました…えっ!?神機!?」

アリサが慌てて顔をあげると、クロサキがアリサの神機を平然と持って走っていた。

「なんで…?」

通常なら他人の神機を触れば、偏食因子が拒否反応を起こす。

普通ならばの話だが。

 

オレが戻ってくると、二人はキュウビから一旦距離を置いた。

「遅かったな!アリサは?」

「怪我をしたようなので、岩影で休んで貰ってます。」

次にソーマが後ろから声をかけてくる。

「その神機、アリサのだな。」

「あ、はい。でも、大丈夫です!オレは…」

「ああ、榊のオッサンから聞いている。

…やはり、お前は俺のダチに似てるな。」

ソーマがフッと笑う。

「そうだな~アイギスも似たようなことしたからな~」

リンドウが懐かしそう顔をする。

首をかしげるオレを見て、リンドウがその事を話そうとするが、キュウビの咆哮がそれを制した。

長々と待たされてイラついているのか、キュウビは地面を蹴って威嚇している。

三人は改めてキュウビを見据える。

オレは神機を構えたまま振り返らず言う。

「リンドウさん、ソーマさん。

オレがこのまま斬り込むんで、サポート頼みます。」

「了解だ。」

「おう、頼むぜ!隊長さん!」

キュウビが向かって来るのと同時に、オレも前に走り出す。

後ろにはクレイドルの精鋭二人。

こんなに心強い支援はないだろう。

「はあぁぁぁぁ!!」

キュウビとぶつかる寸前、お決まりのパターンで懐に滑り込む。

キュウビにはオレが突然消えたように見えたようだ。

辺りをキョロキョロと見回すキュウビに、本の刃を突き立て腹を裂く。

悶突然の激痛にえるキュウビの後ろにそのまま回り込み、力を溜める。

「二刀流でやるのは初めてだけど…」

 

両方の神機が赤い光を放つ。

後ろから発せられる殺気に、キュウビが振り向こうとする。。

しかし、ソコにソーマのチャージクラッシュとリンドウの銃撃が直撃し、キュウビは倒れ込む。

「今だ!!」

リンドウが叫んだのを合図に、二本の神機を降り下ろし溜め込んだ力を放つ。

二つの赤い斬撃はまっすぐキュウビへと向かい、そのままキュウビの体を切り裂いた。

「キェェェェェェ!!」

甲高い悲鳴を上げ、キュウビは地に伏した。

「やったか…?」

しかし、キュウビは直も立ち上がる。

「くそ…まだやんのかよ!?」

キュウビの目付きが変わり、禍々しいオーラが発せられる。

尻尾が赤黒い炎で包まれ、それが一気に空中で拡散する。

「これは…!?」

資料映像で見たオラクルの大量放出だった。

上空に散る赤黒い炎がレーザーのように、クロサキ達めがけて降り注いでくる。

装甲を展開しレーザーを防ぐが、その威力に少しずつ押されていく。

「突っ込むぞ!!」

このままでは埒が明かないと判断したリンドウは、レーザーの雨を避けつつキュウビのもとに向かう。

キュウビの隙を突き、リンドウが飛び上った。

しかし、それに気づいたキュウビがリンドウをそのまま上空に弾き飛ばす。

「リンドウさん!!」

オレが叫んだ瞬間だった。

リンドウのガントレッドが空中で破砕し、そこからアラガミ化した腕が露になる。

「キュア!?」

オレもキュウビもそれに気をとられた。

その隙にリンドウは空中で体制を立て直し、そのままキュウビの頭を押さえつけると、

「てめぇは、寝てろぉぉ!!」

凄まじい力で地面に叩きつけてしまった。

「今だ!!やれぇぇ!!」

リンドウが叫ぶより前にソーマが動き、チャージクラッシュでキュウビを吹き飛ばす。

そして、吹き飛ぶキュウビの目線の先には、

「これで、終わりだぁ!!」

先回りし神機を構えたクロサキが待っていた。

「キュァァァァァァ!!」

威嚇の咆哮をあげるキュウビを無視し、居合いぎりの要領で切り裂いた。

神機を下ろしたクロサキの後方で、転がって行くキュウビは呻き声を上げ絶命した。




なんか最近雑になってるような気がする...
そう思った人はコメントください。

次回はオリジナルですよ
それではサラダバー!
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