GODEATER2 AnotherBlood 作:Vekterアイギス
アナグラ 研究室
研究室ではサカキ、ソーマ、リンドウ、そしてオレが揃って難しい顔をしていた。
「ナナの容態は...?」
「今のところは安定してるよ。シュンヤ君が付きっ切りで看病しているからね。」
からかうように言うサカキだったが、その顔には余裕があるようには見えなかった。
「あのアラガミ...マガツ・キュウビって言ったな。」
ソーマが口を開く。
「恐らく、アイツはキュウビよりも純粋なレトロオラクル細胞を持ってる。
収集出来ればの話だがな...」
「全くだ。今までいろんなアラガミを見てきたが...アイツは別格だ。
映像で見さしてもらったが、力の底が見えねぇな。」
偵察班から送られてきた映像ならオレも見た。
圧倒的な力を見せつけながら、どこか余裕を持っている感じ。
あの強力なディアウス・ピターでさえ手も足も出なかった。
「しばらくは討伐よりも防衛がメインになるだろうな...
マガツは現時点での最大の脅威だ。慎重にいかないとな。」
ソーマの言葉に皆が頷く。
「ソーマ君の言うとおりだ。マガツと遭遇しても交戦せずにすぐ撤退すること。
ましてや、一人で戦うことなんて無いようにしないとね。」
サカキの目線がオレを捉えていることに気付いた。
オレが苦笑いして、サカキ博士に反論しようとした時だった。
突如、アナグラ内に響き渡る警報。
(これは...!)
-極東支部より東方、旧都市付近でマガツ・キュウビの反応を確認!周辺の神機使いは至急撤退を...-
アナウンスが鳴り終わる前に、オレは動き出す。
「クロサキ君!」
サカキがやれやれと言った表情で、腰を上げる。
「君は話を聞かないのかい?一人で戦うのは危険だ。
このまま行かせるわけにはいかないんだけどね?」
サカキの言葉に、オレは振り返らずに答える。
「一人で戦おうとしてるのはオレじゃないですよ。
オレはただ止めにいくだけです。」
三人は顔を見合わせる。
「この放送、館内全部にながれてるんでしょ?」
オレの言葉にようやく真意を理解する。
「じゃあ、もしもの時はサポート頼みます。」
それだけ言うとオレは研究室を後にした。
+++++
アナグラ 出撃ゲート
「やっぱりな。」
突然後ろから声をかけられ、シュンヤの動きが止まる。
「先輩...」
声の主はクロサキだった。
「一人で行くつもりか?」
「はい...ナナの仇は俺がとります。...止めに来たんですか?」
シュンヤは顔を背ける。
「いや、行けばいいんじゃね?」
意外な言葉にシュンヤはクロサキを見る。
「大切な人の為に戦うのは悪くない。それを引き留めるほど野暮じゃないさ。
...でもな、オレが止めたいのは一人で行こうとすることだ。」
いつになく真剣な目でクロサキが続ける。
「昔な、ダチに言われたんだ...」
『残された奴は一生、お前の命を背負い続けるんだ...』
「お前がこのまま行って、もし戻ってこなかったら...
目を覚ましたナナは、自分のせいだって思うだろうな。」
「そんなこと...!」
「分かってるってか?だったら一人で背負うな。
お前の命はお前だけのものじゃない...オレ達もお前の命を背負ってやる。」
そう言うとクロサキは優しく微笑んだ。
「一人より二人だろ?...仇討ち、手伝ってやるよ。」
「先輩...」
目が潤みそうになり、慌てて顔を伏せる。
「まっ、オレが単純にマガツと戦いたいだけなんだけどな!」
本音をこぼしたクロサキにシュンヤも吹き出す。
「ハハッ...やっぱり先輩には敵わないな...尊敬しますよ。」
「おいおい止めろ。照れちまうぜ...」
「なんすかソレ?」
二人は神機を肩に担ぎ、ゲートを後にした。
肩を並べて歩く二人の姿は兄弟のようだった。
+++++
アナグラ 研究室
「行かせて良かったのか?」
「まあ、しょうがないね。あの二人なら大丈夫さ。
でも、もしもの時の為に支部内に残っている神機使い全員に、至急連絡を入れておいてくれ。」
「了解だ。」
ソーマは部屋を後にする。
続いて部屋を出ようとするリンドウをサカキが呼び止める。
「なんすか?」
「いや、やけに落ち着いているなと思ってね。
クロサキ君は良いとして、シュンヤ君は新人だろう?心配じゃないのかい?」
サカキの言葉に、リンドウが意味深に笑い答える。
「確かに"クレイドル"としては新人ですね。」
「その言い方は何かあるんだね?」
サカキも目を細め、ニヤリと笑う。
「まあ、その辺はご自分で。俺もアイツの全部を知ってるわけではないですから。
では、失礼いたします!」
大げさに敬礼をし、リンドウは足早に去って行った。
一週間後と言ったな...あれは嘘だ。
今回は短め!だって、時間ないし...
次回はマガツ戦!四章ももうすぐ最終回だ!
追記:
いつも御覧いただきありがとうございます!!
今回はお知らせとお詫びがあります。
この小説「God Eater2 Another Blood」は第4章で一旦お休みします。しばらくは構成やネタの思考、書き溜めをするので再更新は5月下旬頃になると思います。
お気に入りをしてくれた皆様、いつも御覧になって頂けている皆様、本当に申し訳ございません!!
さて、この充電期間…何もしないなんてことはないですよ!!
いくつか作品の構想があり、しばらくはそちらを更新していきたいと思っています。
ちなみに二次創作ですので、ご了承下さい。
ではでは第4章を最後までお楽しみ下さい。
それではサラダバー!!