GODEATER2  AnotherBlood   作:Vekterアイギス

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今回は説明回。
それと、あらすじはめんどいので止めました。
前の話見れば良いだけだしね。



#52 今、出来ること

アナグラ ラウンジ

 

俺達は巨大モニターの前に集まっていた。

正面には難しい顔をしたサカキ博士が立っている。

「今回接触してきたアラガミ"アシュタロス"は、

シュンヤ君たちの読み通り、人造のアラガミだろうね。」

アシュタロスという名前は本部からの通達で知らされた。

伝達の速さを考えると、やはり本部は既に存在を知っていたのだろう。

「でも、そんなもの造れるんですか?」

「うん。数年前の話だが、ここ極東で人の手によって造られたアラガミが確認されている。

その時は、コウタ君やソーマ君達が撃退してくれたけどね。」

「エイジス島の事件ですね...」

サカキは小さく頷き、話を続ける。

「だが、今回の相手は非常に厄介だ。

まず第一に、アシュタロスの口内に仕込まれているレーザー砲。

恐らくあれの威力は我々の神機をはるかに凌駕する。」

実際に間近で見ているからこそよく分かる。

もし、あれを装甲で受けていたら...

手足が吹き飛ぶどころじゃ済まなかっただろう。

「そして第二に、その数だ。」

サカキの言葉に、皆がえ?、と目をきょとんとさせる。

「確証はないが、あれは既に数体存在してる。

その証拠に、各地の支部で同種のアラガミの目撃例、交戦例が挙げられている。

考えられるのは、余程移動スピードが速いのか、各地に散開してるかのどっちかだろうね。」

「あんなのが何体も...」

想像すると身震いがする。

周りを囲まれ身動きが取れない俺...

嫌な想像を振り払い前に向き直る。

「そして、これは偵察班からの報告だ。」

サカキに代わり、コウタが前に出てくる。

「さっき各地で目撃例が出てるって言ったけど、実は報告が多いのは極東なんだよ。」

コウタの言葉を聞き、俺の頭の上に?マークが浮かぶ。

「あの...俺達が戦ったのって一回だけなんですけど...?」

「ああ、そう言えばブラッドの皆は知らなかったんだっけ?」

 

+++++

 

 

「という訳で、特別講義の時間だ。」

なんで先生風なんだろう。

多分皆そう思ってるはずだ。

「今から数十年前。極東は日本と呼ばれていた国だったんだ。」

サカキが貼り出したのは大きな地図だ。

「私たちの支部があるのは真ん中の島。

ちなみに、ここの正式名称は極東第一支部だよ。」

次に地図の上部をサカキが指さす。

「この島は北海道に呼ばれていた島。ここには第二支部がある。

そして、一番下のここは九州。第三支部がある場所だね。」

「そんなに支部があるのに、ほとんど話を聞かないのは?」

「極東は広いからね~どこの支部も手一杯なんだよ。」

「はぁ。」

答えになってる様でなってないな。

「まあ、さっき言ったように、極東は広いしアラガミの数も多い。

だから、範囲を三つに分割して三つの支部が極東を防衛することになったんだ。」

「なるほど。」

「少し説明が長くなってしまったね。今回はここまでにしよう。

気になることがあったら直接聞きにきてくれたまえ。」

 

+++++

 

 

アナグラ ラウンジ

 

 

その日のよる。

俺は一人、カウンターで黄昏ていた。

考え事をしていたと言った方が正しいかもしれない。

(新種のアラガミ、本部の目的、それにクロサキ先輩とリッカさん...)

「考えることがいっぱいだぁ~」

俺は大きく伸びをする。

此処の所、ずっと疲れがたまっているような気がする。

緊張感を持つことは大事だが、息抜きも必要だ。

それは分かっているのだが...

「難しいことばっかり考えていると、はげちゃうよ?」

後ろから声を掛けられ、俺は伸びをしたまま首だけ振り向く。

「うるせー分かってるよ。」

「えへへ。」

ナナはそのままシュンヤの隣に腰かける。

「何考えてたの?」

「色々な。」

「ふーん。」

しばしの沈黙の後、ナナが口を開く。

「無茶しないでね。」

「え?」

「だって、アシュタロスと戦ってた時、ギルに指示して自分はギリギリでレーザーを避けてたでしょ。」

「見てたのか...」

確かに、レーザー砲に気付いた時、真っ先にギルさんを助けようと思ったのは否定できない。

あの後挙動が一瞬でも遅れてたら、俺はこの場に居なかっただろう。

「...無理してない?」

「...」

「やっぱり隊長が居なくなってから」

「ナナ!」

突然声を荒げられ、ナナがビクッと震える。

「あ、ゴメン...」

「うん、大丈夫。」

「ナナの言うとおりだ。

クロサキ先輩が居なくなって、多分どっかで俺が頑張らなくちゃって、そう考えてたんだと思う。

皆を護る、極東を護る、アラガミを倒す...

あの人がやろうとしたことは、俺が受け継ぐってさ。」

ぽつぽつと零れるシュンヤの本音をナナは静かに聞いている。

「でもさ、やっぱりなれないんだよ、あの人には。」

「シュン君は、シュン君だよ?」

「ああ、分かってる。

だからこそ俺はどうすれば良いのかなって...」

カウンターに置かれた手にナナの手が重なった。

ハッとしてナナの方を見る。

「シュン君は自分の出来ることすれば良いんじゃない?

私はバカだから難しいことはよく分かんないけど、きっとシュン君にも出来ることは沢山ある筈だよ!

だから、えっと、頑張って!」

驚くほど普通のアドバイスをされて若干拍子抜けしてしまう。

苦笑いする俺の反応を見て、ナナは恥ずかしそうに顔を真っ赤にする。

「うう...私こういう時なんて言えばいいか分かんなくて。」

「ホントだな。でも。」

俺はナナの頭にポンッと手を置く。

「ありがとう。ちょっとスッキリしたかも。」

今は少しの励ましでも十分助かる気がする。

それに他でもないナナの言葉だ。

(俺も十分惚気てるな...)

クロサキの惚気話に呆れていた自分が懐かしい。

「よし、とにかく俺は自分のできることをする。

いつクロサキ先輩が戻ってきてもいい様にな。」

「うん!その意気だよ!」

難しいことは考えない。

本部だろうが、新種のアラガミだろうが、極東に手をだそうとするなら必ず食い止める。

クロサキが守ろうとしたこの場所を守る為に...

 

+++++

 

 

黎明の亡都

 

 

「静かだねぇ~」

「そうですね。」

ナナとシエルは辺りを見渡し敵が居ないことを確認すると、その場で息を落ち着かせる。

アラガミを相当し終えた二人は、迎えのヘリを待っている。

この場所はアラガミさえ居なければ、景色もよく風も心地いい観光スポットだ。

「寝たらだめですよ。」

「う、分かってるよ。」

辺りは静まり返り、風の音だけが聞こえてくる。

「この時間が続けばいいのにね。」

「その為に私達が戦うんです。

でも、今はこうして休むのも悪くないです。」

「ねえねえ、ギルとはどうなってるの?」

「え?な、何もないですよ。」

「付き合ってるんだよね?デートとか行かないの?」

「別にそういうのは...ギルも私もそこまで積極的ではないので。」

「もったいないよ!人生は一度きりなんだから!」

「はあ、そういうものでしょうか...?」

と、他愛もない話に花を咲かせていた時だった。

「!...ナナさん。」

「どしたの?」

「移動しましょう。おそらく、近くに...」

シエルがナナに移動を促した時だった。

目の前の地面がひび割れそこから巨大な牙が現れる。

「アシュタロス...!」

目の前でこちらを睨んでくるのは、あの時見た姿そのままだった。

『キチチチチチチチ...』

自然と神機を持つ手に力が入る。

シュンヤとギルが苦戦した相手だ。

私達だけでは手に負えないかも知れない。

シエルはナナに目で合図し、相手の様子を伺う。

(一瞬の隙を見逃さず...)

アシュタロスが一瞬目線を外す。

その瞬間にシエルは神機を銃形態に切り替え、煙幕弾を放つ。

アラガミの顔面で炸裂し、アシュタロスの視界が遮られる。

「今です!」

ナナとシエルは瞬時に散開し、アシュタロスから距離を置く。

だが、シエルは判断を誤ってしまった。

アシュタロスの反応スピードはシエルの想像を大きく超えていた。

背を向けたシエルの背中をアシュタロスが凄まじい勢いで追う。

「え...?」

気付いたころにはその牙はすぐ背後まで迫っていた。

「シエルちゃん!!」

ナナの叫びが遠くで聞こえた。

 




更新が遅れ気味なので長めに書きました。
内容のアップダウンが激しすぎる。
設定を詰め込み過ぎて、つまらくなってないかな...
最後ものすごい切り方したし...
でも、二人のガールズトークが書けたから良いかなぁ…
よし!!気にしない!!( ´_ゝ`)

では感想引き続きお待ちしてます。
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