GODEATER2 AnotherBlood 作:Vekterアイギス
いつも通りのミッションになるはずだった。
アイツが現れるまでは...
黎明の亡都
「こんなもんか...」
目の前には二体のコンゴウが地に伏していた。
「皆は終わったかな...」
コンゴウの大規模な群れが接近しているとのことだった。
原因は不明だが、何かに導かれるように集まっているらしい。
「早めに皆と合流するかな...」
休憩を切り上げて歩き出した時だった。
「うおわぁぁぁぁ!!なぜだ!なぜ神機が動かない!」
焦った表情でエミールが向こうから走ってくる。
神機が動かない?何言ってんだアイツ...
クロサキの思考はそこで途切れることになる。
エミールの後ろから、見たこともないアラガミが現れたからだ。
-ジュリウス隊長!!-
緊急通信が入る。
「フランか、どうした!」
-正体不明のアラガミが作戦地域に侵入しました!反応から恐らく感応種と思われます!-
「なんだと!?アラガミの近くに神機使いの反応は!」
-.......そんな!エミールさんとクロサキさんが接触しています!!-
「くっ、まずいな...各員聞こえているな!すぐに合流するぞ!」
-了解だ-
-オッケー-
-すぐ行くよ-
(頼む...間に合ってくれ!)
なんだよあれ...ターミナルにもあんなの載ってなかったぞ!?
「ピンチだ!まさにピンチだこれは!!」
アラガミの手が伸びる。
「のわぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「エミール!!」
エミールは弾き飛ばされ地面に衝突する。
呻いているところをみると、死んではいないようだ。
「これは、さすがに...」
白いアラガミはクロサキに狙いを定める。
「やるか...」
クロサキが神機を構えるのと同時に、白いアラガミが飛び掛かる!
間一髪後ろに跳ぶ。が、
「がっ...!!」
読まれていたのか、すかさず尻尾で叩き付けられる。
5~6Mは弾き飛ばされたか...息が上手くできない...
静かに白いアラガミは詰め寄ってくる。
その瞬間、あの記憶がフラッシュバックする。
燃え上がる世界
崩れ落ちる住居
鈍く輝く牙
そして、捕食される家族...
また、同じじゃないか...全てを失う...
...いや...違う...オレは...オレは...
もう失いたくねぇ!!!
その瞬間、彼の中で何かが弾けた。
それはまるで赤い輪のような光となり、クロサキの全身に力を与えた。
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉお!!!!!!」
無意識に神機を構える。
その神機は、深紅の風を纏っていた。
「はっ!」
「何だ...この感じ...」
「これ...あの時の隊長と同じ...」
「血の力...ついに覚醒したか!」
「切り裂けぇぇぇぇぇぇえ!!!!!!」
神機を力の限りふるう。
神機から発せられた紅き斬撃-ブラッドアーツ-は、アラガミの目を抉り、天の雲をも引き裂いた。
「はあはあ...」
斬撃に弾かれた白いアラガミは、その巨体を起こそうとしていた。
「くそっ...浅かったか...」
もう一度、クロサキに詰め寄る。
やべ...体がうごかねぇ...
死を覚悟した...その時だった。
バァン!!
『グガァァァァァァァァ!!』
銃声?体に鞭打って振り向く。
高台に誰かが居る。
「あそこから、スナイパーライフルで...?」
目を凝らそうとして別の人物達が目に入った。
ダァン!!ダァン!!
「おい!!大丈夫か!!」
ギル...ナナ...先輩...
三人は標的に銃撃を浴びせる。
さすがに堪えたのか、白いアラガミは建物の上に逃げ出した。
こちらをキッと睨むとそのまま走り去っていった。
良かっ...た...
力が抜けて倒れそうになるが、誰かに支えられる。
「あっ...隊長...」
「大した奴だ...よくやった」
オレはその言葉を聞くと気を失った。
+++++
あの後、オレは医務室で目が覚めた。
皆がお見舞いに来てくれた。
エミールは泣いてお礼を言ってくれた。謝礼でも要求するんだったな。
体調も全快したオレは、ラケル博士に呼ばれた。
そこで今回の件について説明を受けた。
あの白いアラガミは"マルドゥーク"と呼ばれるようになったこと。
"感応種"のこと。"感応現象"のこと。
そして、オレの血の力のこと。
難しいこともあったが一応理解できた。
そういえば、退出するときにラケル先生から、ブラッドに新しいメンバーが増えることも聞かされた。
マルドュークを狙撃した奴らしい。
これは、楽しみだ。
+++++
ラケル博士研究室
「お姉様...見て下さい...」
そういうとラケルは画面を映す。
「これは...あの時の、彼の感応波の解析結果かしら?」
「ええ...ほら、ここを...」
ラケルはある一点を指さす。
「....!これは、まさか...ありえないわ。」
「本来ならばありえません。ですが、これで彼の特殊な偏食因子の正体がわかりましたわ...」
「でも、こんなのは...」
レアは驚きを隠せないようだ。
「お姉様...お忘れではなくて?」
ラケルは冷静に続ける。
「彼は、特殊な境遇の持ち主...恐らく、過去のあの出来事が原因では?」
「!...興味深いわね。」
「ええ...きっと彼は、人類の新しい未来の礎となってくれますわ...」
ラケルは画面をそっと撫でた。
覚醒しました。ええ、しましたとも。批判は受け付けません。
そんな事より、また新たな伏線がでましたね。
回収できるのかしら...
次回は彼女の登場ですも!!