GODEATER2 AnotherBlood 作:Vekterアイギス
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極東 居住区
「ユノ先生~この絵見て~」
「え~僕のが先だよ!」
「喧嘩しないの。順番に見てあげるから。」
青空の下、子供たちの囲まれてユノは楽しげに笑っている。
孤児が多いこの居住区では、文字の書き方すら知らない子供も多かった。
その現状を見て、ユノ自らが教室を開きたいと提案してきたのだ。
そのおかげか、以前は暗い顔していた子供たちも今は明るく笑うようになった。
ユノが来るたびに教室は大盛況だ。
「大人気だな。さすが世界の歌姫。」
「先輩、それ多分関係ないっすよ。」
そんな姿をクロサキとシュンヤは遠巻きでボーっと見ていた。
非番の二人がユノの護衛に駆り出されたのだ。
「それにしても、前じゃ考えられなかったよなぁ、青空の下で子供たちが駆け回ってるなんて。」
「赤い雨の影響も無いし、黒蛛病の治療法も確立し始めてますからね。
ひとえに先輩たちのお陰じゃないですか?」
「よせやい、照れちまうぜ。」
そう言って、クロサキはカラカラと笑う。
「それに、他の支部でも同じような働きが起きているらしいですよ。
ユノさんが世界中の居住区を周って呼びかけてるらしいですから。」
「...ああいう人が世界を引っ張ってくんだろうな...」
ユノがこっちを見て手を振ると、子供たちもつられて手を振ってくる。
「オレらも行くか。」
「そうっすね。」
「ゴメンね。付いて来てもらって...」
「大丈夫だ。体力だけは有り余るほどあるから。」
ベンチに座るユノに飲み物を手渡す。
あっちでは、シュンヤが走り回る子供を追いかけまわして遊んでいる。
ユノはその様子を見て、嬉しそうにクスクスと笑っていた。
そして、不意に少し寂しそうな顔を見せる。
「ジュリウスが見たかったのは、こんな世界だったのかな。」
「....」
「あの人はね、"俺には何も出来ない、今を変えられない"って、いつも嘆いてた。
だから少しでも良くなるようにって、あんな無茶して...」
あの時、幻想でみたジュリウスとの別れが頭に甦った。
「...会いたいですか、ジュリウスに。」
「それはね。でも、あの人は世界を守る重要な役目についてる。
私個人の都合でそれを止めるなんて、しちゃいけないと思うんだ。」
ユノは遠くにそびえ立つ、あの螺旋の木を見つめる。
変わらずその姿は極東の全てを見下ろしていた。
「それでも、彼がこの世から居なくなったわけじゃない。
私は信じてるよ、いつか必ず戻ってきてくれるって...」
「...そうですか。」
「あ、ゴメンね!なんか湿っぽくなっちゃった。」
ユノはそっと目元を指でなぞる。
「いや、オレも信じてますから。気長に待ちましょうよ。」
「そうだね。」
ユノはフッと微笑むと、しばらく螺旋の木を見上げていた。
子供たちがキャッキャッと楽しげにはしゃぐ声が、いつまでも辺りに響き渡っていた。
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アナグラ ブラット区間
「ふー疲れた。」
一日中全力で走り回って既にくたくただ。
年頃の子供の体力は侮れないと思った。
「もう、今日は寝よう...ん?」
自室の部屋の鍵が開いており、ドアの隙間から光が漏れている。
前にも似たようなことがあったのを思い出した。
「まさかな...」
と言いつつ、少し警戒しながら部屋に入ると、
「あ。お帰りなさい。」
と、ソファーでくつろぎながら雑誌を読むサツキの姿があった。
ご丁寧にコーヒーまで淹れて飲んでいる。
開いた口が塞がらないとは、今のような状況を指すのだろう。
「だろうと思ったよ...ユノさんが居るのにアンタの姿が見えなかったからな...」
「まあ、マネージャーですから。」
「マネージャーの仕事ってのは、不法侵入とか盗撮のことを言うのか。
そろそろ、通報されるぞ。てか、通報する。」
サツキは雑誌をテーブルに置くと、真剣な面持ちになる。
オレもその様子に、身をこわばらせる。
「問題ありません。」
「バレなきゃ犯罪じゃないんですよ!!」
「真剣な顔していうことがそれかぁ!!つか、オレにバレてんだろうが!」
「まあまあ、落ち着いて。
頼まれてた事、ちゃんと調べてきたんですよ?」
「頼まれたこと...?」
突然の訪問(?)に混乱していたものの、そこでようやく思い出した。
クロサキは以前にサツキと連絡をとり、ある調べものをしてもらっていたのだ。
「ああ、何か分かったのか。」
「いえ、全然。」
「出てけ。」
サツキをソファーごと引っ張り出そうとする。
「わっ、ちょっと、冗談ですって!」
「頼むから、早く本題に入ってくれ。」
クロサキは若干老けた様子でため息をつく。
「それじゃあ、何から行きますかね。
...では、ナルカミの動向から。」
「ああ。」
結論からいうと、一切不明です。
ああ、叩こうとしないでください。ちゃんと調べたんですから。
私的な研究所がどこかにあるという噂はあるんですが、詳細をしっているのは誰も。
近しい部下が居たそうですが、彼もナルカミと共に姿を消しているんですよねぇ。
おそらく、彼が前におっしゃってた極東に入り込んでいた男だと思います。
まあ、スパイという訳ですかね。
「と、こんなものですかね。」
「そうか...本部のナルカミの研究室からは?何かなかったのか?」
「ふふん。ちゃんと調べてきましたよ。」
何故一介のジャーナリストが、そんなことまで調べられたのかはあえて聞かなかった。
彼女の情報網は、サカキと同じぐらい謎だ。
「どうやら、研究資料が一式無くなっていたようですね。
データも完全に消去済み、偏食因子のサンプルすらなくなっていたらしいです。」
「手がかりゼロか...」
「そうですねぇ...気になるところと言えば...
ナルカミは負傷兵の治療も行っていたらしいんですよ。」
「治療?」
「はい。彼、元は医療班に居たらしくて、今でも手が足らないときに度々手伝っていたそうです。
もちろん、治療された方々は無事に戦線に復帰してますよ。」
「人体実験の線はなしか...」
「平然とした顔で怖いこと言いますね。」
サツキが苦笑いする。
「まあ、仕方ない。」
「でも、その線無くはないですよ。
彼、霊安室から死体が何体か消えてたんですよ。」
「!...ああ、気持ち悪くなってきた。」
「とにかく、ナルカミの次の行動は分からず仕舞いって事ですね。」
サツキは立ち上がる。
「じゃあ、私はサカキ支部長の所へ行きますから。
このことをちゃんと伝えておかないと。」
「ああ、頼む。」
「...あ、忘れてました。」
サツキは立ち止まり戻ってくる。
「これ、見て下さい。」
サツキはポシェットから二枚の写真を取り出す。
写し出されていたのは、遠巻きで撮られたナルカミの姿だった。
どちらも、あの日モニターで見た顔そのままだった。
「...?これがどうした?
どっちも似たような写真だけど...」
「それが問題なんですよ。」
サツキが似つかわしくない難しい顔をした。
その様子にクロサキは首を傾げる。
「これ。」
サツキが片方の写真を指さす。
「30年前の写真なんですよ。」
+++++
クロサキはベッドに横になりさっきの写真を思い出していた。
30年間、一切姿形が変わっていなかった男。
もしくはそれよりも前から変化していなかったのかもしれない。
『ナルカミって男、実は出生も経歴も不明なのが多いんですよ。
本部に来てからの経歴は残ってるんですけど...』
サツキの言葉を聞いて増々ナルカミという男が分からなくなった。
彼は何故世界の為に人間を消そうとしているのかも、その為の方法も何もかもが分からない。
「直接会って話でも聞けたらいいんだが...まず無理か。」
諦めた様子で布団に潜り込みクロサキは眠りについた。
しかし、しばらくして予期せぬ状況でそのチャンスがやって来たのだった。
+++++
極東 居住区
「どうした。」
「ねえねえ、お父さん。」
ユノが世界中を周る為、再び極東を離れてからしばらく。
ある日の夜も更けようかとしている時のこと。
外で空を見上げていた少年を不思議に思い、父親が外に出てきた。
「あれ。」
少年が指さす方には、螺旋の木があった。
月明かりに照らされて頂部の光の粒がキラキラと輝いている。
「なんだ。...ん?」
父親もそれを見上げ、首を傾げた。
「あんな形してたか?」
人々の思いも知らずに、刻一刻とその日は近づいていた。
という訳で、次回からレイジバースト編に入ります(怒)
全然情報が解禁されない!あのオッサンの名前何よ!
まあ、来年発売だから仕方がないとは思うけどさぁ...
という訳で、次回からレイジバースト編に入ります。(大事なことなのでry)
完全なオリジナルになるので、期待しないでください。
ジュリウス生存ルートか、はたまた...
それでは次回をお楽しみに、サラダバー!!
恒例の雑談
1."ドッラーイブ!!"
始まりましたね、新ライダー!
私はデザインに惚れました。(アクセルいう奴は轢きます。)
脚本もWの人なんで、王道路線で少しは安心ですね。
録画組ですがこれから楽しみです。
クリスさん良い声や。
2."サイコパス"
二期見始めましたが...朱様カッケェ!!
もう、ちゃんなんて呼べないな...
劇場版の予告もありましたが、これも楽しみですね。
狡噛さんは出てこないんですかねぇ...