GODEATER2  AnotherBlood   作:Vekterアイギス

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長めと言ったな
あれは嘘だ


#73 行こうその先へ

螺旋の木 仮設拠点

 

神機兵との交戦は依然として続いていた。

不意に爆音に交じって、プロペラの駆動音が耳に入った。

「やはり来たか...」

アイザックは忌々しげに空を見上げる。

目線の先には一機のヘリコプター。

「隊長!あれ!」

いち早く気付いたナナがそれを指さした。

足元に追いすがる神機兵を一蹴しクロサキも空を見上げる。

「あれは...」

ヘリは螺旋の木へと架けられた橋に近づくと、空中で機体を静止させる。

ヘリから降り立った人物には見覚えがあった。

その男はこちらを一瞥すると内部への入口へ堂々と歩いて行く。

その後ろからはまた別の男が後をついて行った。

「ま、待て!」

男達の下へ向かおうとするも、行く手を阻むように神機兵が立ちふさがる。

神機兵の相手をしている内に、男は入口の目の前にたどり着いていた。

「行こうか。」

「はい。」

「くそっ!邪魔だ!」

二人が螺旋の木の中に消えるのと同時に神機兵が橋を砲撃し始める。

どうやらこれ以上内部への侵入を許す気はないらしい。

「まずいぞ!このままじゃ中に入れなくなる!」

そうは言っても、この数の神機兵を相手にしていては埒があかない。

「ブラッド!」

アイザックの声だ。

「全神機使いはブラッド隊の援護をしろ!

何としてでも螺旋の木への道を死守するんだ!!」

「あんた...」

アイザックは何も言わず頷く。

この好機を逃すわけにはいかない。

「よし!皆行くぞ!」

しかし、ここからの距離では着く前に、橋が倒壊してしまう。

クロサキが一目散に向かったのは先程のバギーだった。

「早く乗れ!これで突っ込む!」

「お前...迷ってる暇ねぇか!」

皆がバギーに乗り込んだのを確認すると、クロサキは一気にアクセルを踏み込む。

急発進したバギーはみるみる加速し、一直線に橋へと向かっていく。

「きゃぁぁぁぁあ!!」

「たい、ちょう!もう、少し...!」

神機兵の銃撃を右に左にハンドルを切りながら避けながら走る。

そして、その加速のまま橋を駆け上がって行った。

「何っ!?」

坂を上り終わった所で、目の前で爆発が起こる。

一足先に神機兵の銃撃が橋の欄干を崩壊させたのだった。

すでに目の前の道は倒壊し、内部への入口のみが残っている状態だった。

「クソッ!どうすんだクロサキ!」

ギルは隣のクロサキを見て、すぐに青ざめた。

彼はブレーキを踏むどころかアクセルを踏みしめている。

「お前...まさか...」

後ろの二人もクロサキが何をしようとしているか理解したらしい。

「ギル!た、隊長を止めてぇ!!」

「私達ここで死ぬんですね...」

「おい、シエルしっかりしろ!冷静に何言ってんだ!」

「行くぜぇぇぇえ!!」

周りの静止も顧みず車を猛スピードで走らせる。

「クロサキィィィィィイ!!!」

ギルの叫びも空しく、アクセル全開で飛び出した車体は見事に宙を舞った。

 

 

+++++

 

 

???

 

 

今は何時ぐらいだろう...

 

随分と...時がたったような気がする....

 

遠くで声が聞こえた...

 

誰だろう...遠い昔に聞いたことのある声だ...

 

不意に体が軽くなった。

ゆっくりと歩みを進め、闇の中を歩いて行く。

 

行かなくてはならない...助けに行かなくては...

 

 

+++++

 

 

螺旋の木 内部

 

 

「いやぁ...やってみるもんだな!」

腰をさすりながらクロサキは内部を見渡す。

結果的に言うと、宙を舞ったバギーはギリギリの所で無事に内部にたどり着いた。

突っ込んだ際にさらに損壊したバギーを見る限り、おおよそ無事とは言い難いが。

「ったく...お前みたいに身体が頑丈に出来てるわけじゃねぇんだよ。」

ブツブツと言いながら、ギルは落ちた帽子を拾い上げ埃を払い被り直す。

「随分と薄暗いような湿っぽいような、なんだか不思議な空間ですね。

内部はかなり広く作られているようですし...」

言われてみれば確かに、外見と比べて中は広く感じられた。

外とは別の力が働いているからだろうか...?

「ねぇ隊長。あっち、まだ道が続いてるみたいだよ。」

ナナが指さす方は、遥か先まで道が続いていた。

所々横穴があるようだが、とりあえずは一本道らしい。

「まあ、行くか。急がないと色々ヤバそうだしな。」

先に入って行ったレオ達やあの男のことも気がかりだった。

「ヒバリさん、フラン。聞こえるか?」

-はい 通信は良好です-

-現在位置の特定も完了しました-

「よし。じゃあ、バックアップは任せた。」

十分に警戒しながら奥へと歩みを進める。

その先にある真実を見る為に。

 

 

+++++

 

 

「がぁっ!!」

鮮血に彩られ目の前で男の体が吹き飛んだ。

既にその一撃に二人も犠牲になってしまった。

(なんだ...こいつは...)

外部との通信が途絶え、無残にも仲間達が散って行く。

そして、目の前には...鋼の翼を携えた巨大なアラガミが彼を見下ろしていた。

「隊長!このアラガミは...」

「見たことがない...なんなんだこれは...」

本部のデータベースでも確認したことがない脅威に、レオの目には絶望の色が浮かんだ。

しかし、アラガミにはそんなことは分からないし、もっとも狩りをする上で関係がなかった。

「ギガァァァァァァァァァァアア!!!」

猛々しい咆哮を上げ、そのアラガミはレオ達に牙を剥き鋭い爪を振り下ろした。

 

 

+++++

 

 

しばらく歩き続けてきたが、全くという程景色が変わらない。

道を間違えたのかと懸念し始めた時だった。

「っ!」

突然、地面が激しく揺れる。

というより、巨大な何かが暴れまわっているかのような揺れだ。

「なんだ...地震か!?」

「いえ、これは...!」

とっさに上を見上げると、天井部にひび割れが出来始めていた。

地響き...天井のヒビ...そして逃げ場のない通路...

「!マズい!!逃げ...」

クロサキの叫びは崩落する岩盤の轟音によってかき消される。

凄まじい地響き共に、土砂と土煙によって通路は埋め尽くされてしまった。

........

.....

...

「ってぇ...」

どうやら生き埋めは回避できたようだ。

顔を上げれば、目の前に積みあがった岩盤があと数メートルの所にあった。

「....あっ、アイツらは!」

辺りを見回しても誰も確認することが出来なかった。

最悪のイメージが脳裏に浮かんだ。

「まさかあの中に...!」

クロサキは必死に崩れた土砂に取りつく。

「おい!返事しろ!!誰か...誰か居ないのか!!」

せっかくまた一緒に戦えると思ったのに...

クロサキは目の前の山を拳で殴りつける。

「.......」

『....い...サキ....』

「!!」

『クロサキ!無事か!!』

諦めかけていた所に希望の光がさした。

 

「こっちは全員無事だ!」

『....そうか!良かった!』

寸前の所で退避することができ、こちらも生き埋めを回避することが出来た。

通信機もどうにか無事だったのも幸いだが、しかし二手に分断されてしまった。

「それにしても、なんだったんだ。

今の地盤崩壊は...」

「恐らく...アラガミが近くで活動している。

揺れの前に微かに咆哮らしきものが聞こえました。」

『....ギル!』

「なんだ!」

『オレはこのまま真っ直ぐ進んでみる!

ギル達はジュリウスとレオ達を探してくれ!』

「進むって...どうする気だ!」

『決まってんだろ!あの男を追う!』

クロサキの言葉にギルは苦々しい顔をする。

クロサキのことならば、もう何を言っても聞かないだろう。

だとすれば、ここで待たせるよりも別で行動してもらった方が効率が良い。

「はぁ...分かった!」

「ギル!」

「ただし!絶対に死ぬんじゃねえぞ!

必ずジュリウスを連れてお前と合流するからな!」

 

「ああ、分かった!任しとけ!」

そう言って、クロサキは今だ続く道の果てを見据える。

恐らく、あの男がここに来た目的は自分たちと同じ。

だとすればその後を追えばジュリウスに会う可能性も出てくる。

「っしゃあ!!」

頬を叩き気合を入れ、クロサキは奥へと走り出した。




なんかね…大変です。(  ̄▽ ̄)
次の話がね…なんか大変です。
とにかくお待ちを!!(^^)/
それではサラダバー!!
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