GODEATER2 AnotherBlood 作:Vekterアイギス
フライア ロビー
「久しぶりだな。」
ジュリウスが振り向き声をかける。
「ラケル先生の付添、じゃあ...なさそうだな。」
少女は表情を変えず答える。
「ええ、任務は更新されています。」
+++++
ラケル博士研究室
オレ達は召集を受けていた。
ここに、新たなブラッドのメンバーが来るからだ。
「どんな子だろーねー。」
「別に何でもいい。」
「かわいい子だといいーな。」
「あれ、先輩はユノさん一筋じゃないんすか。」
そんな会話をしてると、
「シエル・アランソン、入ります。」
来たみたいだな。
「本日付で、極致化技術開発局所属となりました。シエル・アランソンと申します。」
と、少女は見本になるような敬礼をする。
「ジュリウス隊長と同じく、児童養護施設"マグノリア=コンパス"でラケル先生から薫陶を賜りました。
基本、戦闘術に特化した教育を受けてきてまいりましたので
今後は戦術、戦略の研究にいそしみたいと思います。」
皆、ぽかーんとしてる。
ナナに関しては、途中で思考が追い付かなくなったらしい。
《真面目ちゃんかぁ...》全員がそう思った。
当の彼女は少し困惑しているようだ。
「い、以上です...」
「シエル、そう固くならなくてもいいのよ。ようこそブラッドへ...」
見かねたラケルが助け舟を出す。
「これで、ブラッドの候補生が揃いましたね。
"血の力"を以て、遍く神機使いを、ひいては救いを待つ人々を導いてあげてくださいね...ジュリウス。」
ジュリウスが前に出る。
「これからブラッドは、戦術面における連携を重視していく。
その命令系統を一本化するために、副隊長を任命する。」
マジで...まぁ年長のギルがやれば...
「クロサキ。」
オレの名前で我にかえる。
「ここまでの経過を見て、お前が適任だと判断した。」
「ふぇ!?」
素っ頓狂な声をあげてしまった。
「副隊長、やってくれるな?」
「わー、副隊長ー!良いんじゃない?血の力も使えるしー!」
「まぁ、順当だろ。ナナはあれだし、ロミオは頼りないしな...」
「へっ!お前の方がありえないよ。」
「なんか言ったか。」
「べっつにー、空耳じゃないのー。」
「私、聞いてたよー...」
断れる雰囲気じゃねぇ...
「チームの連携に不安が残るが、お前ならきっとできるさ。」
「そんな急に...」
構わずジュリウスは続ける。
たまに強引だよなこの人...
「シエル!副隊長とブラッドについてのコンセンサスを重ねるように。」
「了解です。」
コン...なんだって?
「お前らも、それぐらいにしておけ。」
二人は渋々掴み合った手を放す。
おお、さすが隊長...
「戦場でも、それぐらい規律正しく頼む。」
シエルがオレの前に立つ。
「副隊長、改めてよろしくお願いします。」
ん、ああ、オレか。
「おう!よろしくな。」
「では、後ほど...」
+++++
解散した後、すぐにシエルに呼び出された。
ブラッドの今後についての話だった。
「えっ、これをやるの!?」
「?...これぐらいのトレーニング量は普通だと思いますが...」
「いやーさすがに...4桁はちょっと...」
「分かりました、すぐ練り直します。ちょっとお待ちください。」
そう言うとシエルは手元の端末を操作する。
良くも悪くも真面目な子だった。
+++++
数日後、シエルからの呼び出しがあった。何やら相談があるらしい。
その途中で、レア博士と遭遇した。
「あら、こんにちわ。」
「どうも、今日もお綺麗ですね。」
「ふふ、お世辞でも嬉しいわ。
そういえば...ねえ、シエルの様子はどう?ブラッドに溶け込めているかしら?」
「シエルですか...あー、ちょっと色々あって...」
先日のことだ。
シエルとギルがミッション中の動きについて口論になったのだ。
ギルが討伐対象外のアラガミと交戦を開始したのが発端だった。
一応は双方反省して、関係は修復したのだが...
「そうなの...
シエルは、もともと裕福な軍閥の出身でね
両親が亡くなったのをきっかけに、ラケルに引き取られたの。
"マグノリア・コンパス"で、シエルはとても過酷で、高度な軍事教育を施されていたようね...」
「なるほど...だからあんな真面目っ子に...シエルが気になるんすか?」
「あら、あなたは気にならないの?」
「いや、そういう訳じゃないっすけど...」
オレは慌てて否定する。
「フライアに来てからあの子...少し肩の力が抜けたみたいね。
貴方達、ブラッドの雰囲気がそうさせるのかしらね?
シエルは人との距離の測り方が分からない、不器用な子だけど少しずつ変わろうとしてるわ
良かったら仲良くしてあげてね。」
「もちろんです!大事な仲間っすから。」
「ふふ、期待してるわ。またね。」
+++++
フライア 庭園
「シエルは...お、居た。」
シエルもこちらに気付いた。
「...副隊長 お忙しい中、お呼び立てして申し訳ありません。
ですが、どうしてもお伝えしたいことがあるんです。」
「ん、何?」
「はい...ブラッドは皆、正直私が考えていた以上の高い汎用性と戦闘能力を、兼ね備えた部隊です。
更に驚いたのは、規律正しく連携しているわけでもない点です。」
「まあ、それは理解してる。」
アイツらに規律なんてあって無いようなもんだからな...
「私は戸惑っています...正直、今まで蓄積してきた物をすべて否定されている気分です。」
そこまで言ってシエルはハッとする。
「あ、誤解しないでください!嫌な気分ではないんです...それどころか...
ええと、どう説明すればいいのか...少々お待ちください...
折り入って...お願いがあります。」
と、オレの顔を見据えながら頬を赤らめた。
えっ、何この雰囲気...まさか...
「私と、友達になってください!」
まさかの一言に、脱力してしまった。
「なんだ...そんなことかよ。」
「そんなことって...私、かなり緊張し」
「いいよ。」
「えっ、ホントですか!...ありがとう...ございます...」
「仲間なんだから、当たり前だろ?」
「あっ、はい!...あ...もう一つ...不躾なお願いがあるんですけど...
貴方のこと"君"って呼んでも良いですか?」
脱力二回目...なんか面白いなこの子...
「もちろん、好きに呼んでくれよ!」
そう言って、シエルの手を握る。
「これからも、よろしくな。」
「は、はい!本当に....ありがとう...皆と仲良くなる...自身がついた気がします。」
出会ってから一番の笑顔でシエルは笑った。
シエル登場回いかがでした?原作とはセリフ回しを変えています。
気に入らないようならば、謝ります。
さて、前書きがネタ切れです。次回から新しくします。
内容がちょうどいいところですからね。
さてさて、次回予告
様々な思惑が絡む中、神機兵の試験運用テストが始まる。
危機的な状況の中クロサキはどうするのか!!
(まあ、原作やってれば分かるんすけどね...)