GODEATER2  AnotherBlood   作:Vekterアイギス

93 / 105
ついに突入最終章!
終末捕食を止められるのか?
ジュリウスは復活するのか?
クロサキはどう脅威に立ち向かっていくのか?

最後まで応援よろしくお願いします!


Chapter7:Good Luck My Way
#78 光の檻★


アナグラ 病棟

 

クロサキは病室から外を眺めていた。

螺旋の木の事件から既に三日経とうとしていた。

世界の終末が訪れようとしているなんて思わせない程、穏やかな日差しが部屋に差し込んでくる。

「もう起きて大丈夫なんですか?」

いつの間にか病室に来ていたシュンヤが声をかける。

クロサキは軽く、ああと答えて笑う。

その様子にシュンヤは少し安堵した表情を見せた。

「心配かけて悪かったな。もう平気だ。

終末捕食だって止めてやるぜ!」

軽い感じで言ったつもりだったがシュンヤは苦い顔をして黙る。

そうなるのも無理もなかった。

目の前に止めるべき脅威があるのに手出しが出来ないのだから。

「エイジスにはまだ?」

「はい。...地下通路の復旧にもまだ三日かかるらしいです。」

「そうなのか...」

今から二日前のこと。

螺旋の木の問題が解決し、アイザック達が本部に戻って行った直後のことだった。

真夜中の極東を赤い閃光が照らし出した。

オレ自身もその光で目が覚めてしまった程の強烈な光だった。

....

...

..

.

 

「何ですかこれ...?」

ラウンジのテレビの画面を皆が取り囲む。

それぞれが驚き困惑していた。

画面に映し出されているのは、かつて終末捕食を止める為に激戦が繰り広げられたエイジス島。

そこが正体不明の赤い光に包み込まれていた。

「恐らく...」

サカキがラウンジにやってくる。

表情を見る限り事態はかなり深刻らしかった。

「彼の仕業だろうね。

準備が最終段階に入ったということだろう。」

皆が画面に目線を戻す。

「調べたところによると、あれは一種のバリアのようなものだ。」

「バリア...ですか?」

「うん。強力な偏食因子の壁がエイジスそのものを覆っているといった方が良いのかもしれない。

何にせよ、外部からの干渉がほとんど出来なくなってしまったのは確かだ。

下手に突っ込むと君たちの体が持たないだろう...」

サカキが苦々しい顔で言い切った。

ここでナナが何か思いついたように口を開く。

「あ、でもエイジスには地下通路があるんだよね?

そこを通ればあっちに行けるんじゃない?」

「確かに...そこからならあの壁を突破できるかも...」

「いや、それは出来ない。」

即座に反論したのは意外にもコウタだった。

「あそこの通路は今は使えない。

赤い雨による海水の増加で通路の壁に亀裂が入り始めているんだ。

もし、あそこでアラガミと交戦でもしたら、最悪全体が崩落して生き埋めになる。」

「そんな...」

「それに通路は全長1㎞もある。

修復出来ないこともないけど、最低でも一週間はかかると思う。」

落胆したような重苦しい空気が流れる。

この空気を見かねてサカキが手をパンッと鳴らす。

「とりあえず、出来る限りのことをしようじゃないか。

私はすぐにでも居住区や職員を総動員して通路の修復を行う。

君たちはその間、その周辺や通路にアラガミが近づかないように警備してほしい。」

サカキの言葉に皆が小さく頷く。

....

...

..

.

 

クロサキはベッドに仰向けに倒れ込む。

窓の外の景色が無機質な天井に変わった。

「少なくともあと二日は動けないってことか...」

「はい...でも俺達は俺達のできることをやるつもりです。

絶対に終末捕食は止めて見せますよ。」

「ああ、その意気だ。

オレもさっさと元気にならないとな...!」

軽く伸びをして体をほぐす。

ずっと寝たきりだったせいか体が少し鈍っている感じがする。

(こうなった以上、増々リッカを呼び戻すわけにはいかないな...)

あとで連絡をいれようと体を起こした時だった。

「そうだ、もう一つだけ。」

シュンヤが思い出したように口を開く。

「ブラッドには別の任務が入ってます。」

そう言うとシュンヤは一枚の書類を見せてくる。

「なんだこれ...?」

(フライアにおいての電気供給のまとめ...?)

「フライアは確か、現在は操業が停止しているんですよね?」

「ああ...」

つい最近、フライアの操業の完全停止が本部で決定した。

それにともないフライアは廃棄され、併設されていた庭園は極東支部内に移植されたのだった。

しかし、なぜ今フライアの話が出てくるのだろう?

その疑問は書類に目を通していく内に解決した。

「あれ...?これおかしくないか?」

「そう思うのも当然です。おかしいですよね。

停止している筈のフライアに、未だに(.)(.)(.)(.)がされているなんて...」

書類上の報告によると、ここ半年の間、微弱だが電力の供給がなされていた形跡が残っていたらしい。

真実であることを裏付けるように、最後にはサカキのサインが残っている。

「アルバートが潜伏していた研究所のこと覚えてますか?」

ナルカミ=アルバートだったということは既に皆に伝わっている。

「ああ、確か複数あっていまだに所在が掴めないところが..ある...って」

クロサキのハッとした表情を見て、シュンヤが首を縦に振った。

「アルバートは以前、ラケル博士とも親交があったそうです。」

「そう言うことかよ....」

「そういう訳で、サカキ博士からの依頼です。

体調が戻り次第フライアに向かって欲しい、だそうです。」

まさかここに来てまた謎が増えるとは思ってもいなかった。

もしかしたら、まだアイギスもそこにいるかもしれない。

「分かった。ありがとうな。」

シュンヤは軽く頭を下げて病室を後にした。

先程のシュンヤの話を改めて考える。

半年もバレなかった電気供給が今更露見するなんて、タイミングが良すぎる気がする。

恐らく、いや確実に罠の可能性がある。

しかし、エイジスへの道が閉ざされた今、すがれるのはそこしかないのも事実だ。

「参ったな...」

小さくため息をついた。

「あ、電話...」

とりあえずリッカに現状を報告しようと棚の電話に手を伸ばした時だった。

病室の扉がガラガラと音をたてて開く。

「やぁ、元気そうだね。」

「サカキ博士...」

クロサキは電話を棚に戻しサカキに向き直る。

「これなら復帰も時間の問題かな...?」

「まあ、体が丈夫なのが取り柄ですから。」

軽く笑ってみせるがすぐに真剣な顔つきになる。

「で、世間話をしに来たって訳じゃないっすよね。」

サカキの手にあるファイルに目線を落とす。

サカキは近くにあった椅子に腰を下ろした。

「その通り。今回は大事な話があって来たんだ。」

いつもとは違うサカキの真剣な目つきに、クロサキも覚悟を決める。

一息おいてサカキは口を開いた。

 

 

「君の体についての話だ。」

 

 

+++++

 

 

アナグラ ロビー

 

 

「どうだった隊長。」

ナナが心配そうにシュンヤに尋ねる。

「ああ、いつも通りだったよ。

さすがにフライアのことに関しては驚いてたけど。」

「まさか、久しぶりの帰還がこうなっちまうとは...」

「そこに居るのでしょうか...?今回の黒幕が。」

シエルの疑問にシュンヤは小さく首を横に振った。

「多分、あの男はエイジスの中でしょう。

居るとすれば...」

(アイギスさんが居る可能性は限りなく低い。

何故なら、アルバートはエイジスから出られないからだ。)

「罠だってことも考えつつ慎重に行かねぇとな。」

ギルがそう言った時。

「何してるんですか?」

声の方に振り向く。

「あ、アリサさん...」

「?...何ですかそんな顔をして。」

きょとんとした顔でアリサはこちらを見つめる。

マズイタイミングでアリサが戻ってきてしまった。

アイギスが居る可能性があると知れば、彼女が黙っていないだろう。

もしかしたら、いや確実についてくるだろう。

どう誤魔化そうかとシュンヤは思案を開始したのだった。

 

通路開通まであと二日

 




はい、というわけで最終章に入りました。
なにやら不穏は空気が漂ってますねぇ...
次回の話も近日中にあげられるように努力いたします。
それではサラダバー!
感想お待ちしております!

恒例の雑談
1."完成形"
以前あげた遊戯王のオリキャラ覚えている方いらっしゃいますかね...
あれの完成形が出来ました。

【挿絵表示】

なんていうか原型が無い(笑)
ていうか、この子サブヒロインなのよね...
主人公やライバルも早く書き上げなきゃ。

2."面白い漫画"
最近、久しぶりに昔のコロコロコミック読んだら凄く面白かったです。
ちなみにウソつき!ゴクオーくんと怪盗ジョーカーがおススメ。
後者はアニメ化してましたね。
前者のアニメ化も早くお願いします。
ゴク天最高です。(  ̄▽ ̄)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。