GODEATER2 AnotherBlood 作:Vekterアイギス
してあ安定の説明回。
おかしいこと書いてたら、ご一報下さい。
アナグラ ロビー
「良いんじゃないか?別に。」
「そんな適当な...」
あっけらかんと言うクロサキにシュンヤは軽く肩を落とす。
結局、アリサを誤魔化し切れずに詳細を話すことになってしまい、同行を押し切られてしまったのだ。
一応、クロサキに相談してみようということになったのだが、返事は思いのほか軽い物だった。
「居てもたっても居れなくなるのは分からなくもないさ。
あの人のことだから遅かれ早かれ気付いたんじゃないか?」
「それはそうかもしれないっすけど...」
クロサキはシュンヤの肩に手をポンッと置く。
「アリサさんだって優秀な神機使いだぜ?
戦力が増えるのは良いことだって!」
「俺が言ってるのはそう言うことじゃなくて!
もし、アイギスさんが、その...」
言おうとしていることは分かっている。
最悪のパターン...
アリサ本人の精神的なダメージはかなり高いだろう。
「それはオレ達も同じだ。
最悪の場合、オレ達自身の手でケリをつけなくちゃならなくなる。
アリサさんもそれを知った上で真実を確かめようとしてるんだ。
だからさ、オレ達に止める権利なんか無いよ。」
クロサキの言葉にシュンヤは観念したように首をすくめた。
その反応にクロサキは苦笑いしその場を立ち去ろうとする。
「あ、あの...!」
「ん?どうした?」
「あ...いや、何でもないです。」
クロサキは不思議そうな顔をするが、そのまま階下へと消えていった。
シュンヤはクロサキの背中に何かを感じていた。
それがなんであるか分からないにしろ、聞くのを躊躇ってしまった。
シュンヤは複雑な表情でクロサキが降りて行った階段を眺めていた。
+++++
アナグラ 訓練室
「あれ?リンドウさん...?」
擬似アラガミと戦闘を行っていたのは極東に居ないはずのリンドウだった。
クロサキの声にリンドウが気付き、手を振りながらこちらにやってくる。
「やっぱり、こまめにアラガミと戦わないと鈍っちまうなぁ。
座りっぱなしの事務仕事は俺の性に合わん。」
「ハハハッ....いつの間に戻ってきてたんですか?」
「ああ、サカキ支部長から連絡があってな。
少しでも戦力の増強があったほうが良いって呼ばれたんだ。
もっとも、第二第三支部の連中は忙しかったらしくて手が回らなかったらしいぞ。」
それは自分達が暇だと言っているようなものでは...?
恐らく、目の前の男はそんなことは考えもしていないだろう。
「まあ、しばらく世話になるだろうからよろしくな。」
そう言うと、リンドウは訓練室を足早に出て行く。
通路復旧の最終確認が残っているのを忘れていたらしい。
リンドウらしいとクロサキは苦笑する。
「さて、オレもやるか...」
軽くストレッチをこなし制御室に入る。
この訓練室は個人の技量に合わせて自由に擬似アラガミの設定を行える。
ほどなくして部屋の中央にキュウビ型の擬似アラガミが投影される。
「よし、来い!」
部屋を出てすぐにアラガミの前に躍り出る。
擬似とはいえアラガミの特性や戦闘力をほぼ完全にコピーしている。
当然、キュウビの俊敏さや獰猛さもだ。
「うらぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!」
二刀流の神機を巧みに振り回し、脚から胴体へと順に切り崩していく。
キュウビの振り下ろした前足をバックステップで避けつつ、今度は側面に回る。
神機を突き立てながら腹部に突進すると、キュウビはそのまま押し倒れた。
「はぁ、はぁ、はぁ...うおらぁ!!」
傍らには沈黙したキュウビ。
その巨体はやがて塵になって消えた。
クロサキは神機を持つ手に目線を落とし小さくため息をついた。
「やっぱ、堪えるな....」
昨日の病室でのサカキとの会話を回想する。
....
...
..
.
「結論から言うと、君は神機使いを辞めるべきだ。
ついさっき君たちに任務を頼んだ私が言うことではないかもしれないがね。」
「.....理由を聞かせてもらって良いですか?」
サカキは手元のファイルを開く。
クロサキのカルテがそこに収まっていた。
「君の体内の偏食因子の浸蝕率が危険値を超えた。
おそらく、君が言っていた螺旋の木で戦いが原因だろう。」
うっすらとした記憶しかないが、あのアラガミとの戦いで自分は限界を超えた力を発揮した。
確証は無いが、あれはアラガミに由来するものではないだろうか?
「危険値を超えるとどうなるんです?」
「神機使いは体内の偏食因子を投与した抗体で制御している。
君たちが常に身に付けているその腕輪だ。
そして、危険値を超えるということは、その抗体では因子を制御しきれなくなるということだ。」
「つまり...?」
「昔、ある神機使いが半アラガミ化した状態になった。
君の場合は恐らく半では済まないだろうね。
自我を無くし、ほとんどアラガミと変わらない存在と化してしまうだろう。」
それほどまでに危険な状態なんだ、とサカキは言う。
クロサキは腕輪を眺め、小さく息を飲む。
もし仮にアラガミ化したとして、仲間たちに牙を剥くことになると思うと寒気がした。
「治す...元に戻す方法は無いんですか?」
「それが初めに言った神機使いを辞めるといった選択肢だ。
我々研究者や技術者が投与している因子は、通常の神機使いのものとは異なる。
暴走の危険は限りになく0に近い。」
「だったらそれを投与して、もう一度神機に...」
クロサキが言い終わらぬうちに、サカキが首を横に振る。
「この世に全く同系の偏食因子は存在しない。
その人物に適応して特性や性質を変化させるからだ。
一度、我々の使っている偏食因子を投与してしまえば、もう前の偏食因子は書き換えられてしまう。
だからと言って、無理に複数回異なる偏食因子を投与しようとすれば、
変化し続けた抗体が脆くなり、それこそ暴走に繋がりかけない。」
「そう、ですか....」
落胆した様子のクロサキにサカキは容赦なく言葉をぶつける。
「暴走した神機使いの末路はどうなるか...君も分かっていると思う。
生存した例もあるが、それは本当に僅かな確率の上でのことだ。」
クロサキは顔を伏せ深く思案する。
もうすぐで通路が開通しエイジスへ行くことが出来る。
終末捕食を止めるまで体が持ってくれるだろうか?
いや、持ったとしてもいずれは....
「最後にもう一度聞こう。君はどうしたい?」
クロサキは顔を上げる。
「オレは....」
....
...
..
.
「クロサキ!」
自分を呼ぶ声にハッと我に返る。
「ギル、シエル...どうしたんだ?」
「隊長こそボーっとしてどうしたんですか?」
「あ、いや何でもない。ハハハッ...」
「明日のことについてサカキ支部長から話があるらしい。
ブラッド全員が呼ばれてるから探しに来たんだ。」
「そ、そうか。」
クロサキはそそくさと訓練室を出て行く。
残された二人は顔を見合わせて首を傾げる。
「どうしたんだアイツ?」
「何か悩み事でもあるんでしょうか?」
拭えない違和感に戸惑いながらも二人はクロサキの後を追った。
+++++
「まさか、ここに来て貴方と再会できるとは思いませんでしたよ。」
「-------」
「ええ、準備はつつがなく進んでいますよ。
どうです?貴方も彼らに会いたくはないですか?」
「-----------------」
「ええ、もちろんです。
とは言っても、少し辛い思いをされるかもしれませんが...」
「------」
「そう仰ると思ってましたよ。
では早速、準備を始めましょうか...」
「ラケルさん...」
通路開通まであと一日
次回も出来れば早めに出します。
まあ、どうなるか分かりませんが...
それではサラダバー!!
ご意見ご感想お待ちしております!!
そういえば、訓練室なのにベルのこと書くの忘れてた…
ごめんよベル…(-_-;)