だって緋乃くん可哀想(笑
理桜Sido
「由希さん、落ち着いた?」
「・・・」
「返事出来ないの?」
「由希じゃないわよ?」
「・・・は?」
由希さんは、由希じゃないと言った。
この人にも俺の前世のようなのがいるとすればーーーー可能。
『・・・・幽々っち?』
「あら、理桜。お久しぶりね」
『憑依できたのか・・・』
「こっち見んな前世」
前世が顔を出す。
幽々っちと言われた由希さんはクスリと笑った。
「あんたが元凶か?」
「・・・いいえ?それにしてもあなた、珱を守るために罪をも犯して見せた・・すごいわね」
「ねえ、それってさぁ」
彼女の言葉に、俺はイライラしながら笑みを浮かべて見せる。
もう、後戻りできないんだ。
せめて・・・せめて、狂った人で居させてくれ。
「俺を悪に仕立てあげたいの?由希さんからの死刑が執行されるの?」
「・・・どうかしら?ふふ、でも、彼女は盲目的に正義に執着してるもの」
「ははっ!ここまでくると醜いね」
「なんであなたは殺して回ったのかしら。彼女の代わりに」
「珱に危害を加えるやつがちょうど、あの人の言う『悪』だから」
「利用されたってこと?」
「・・・かもな?」
「そんな顔して言わないで頂戴」
殺意が表情に出ていたのか?
『幽々っち』さんはまたクスリと笑って、俺の頬を撫でる。
「・・・・・・あなたは、大切な人を守るために大切な人を殺めるのね」
「リストにあったな・・・。ははは、俺の元で寵愛できんなら一石二鳥さ」
「狂ってるわ」
「お褒めに預かり光栄です、と。そろそろ隠れよう」
おどけたように幽々っちさんのジト目をやり過ごす。
彼女をこちらへと誘導しながら、笑う。
朝まで、ずぅっとそこにいたんだ。
人通りが多くなって・・・捕まったら元も子もない。
俺は人の声が聞こえるその場所から奥へ進んで行った。
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琴羽Sido
前世から聞いた話と、僕の憶測を加えて事実になったその話を輪花に聞かせる。
輪花さんは最初こそわからないようだったが、噛み砕いて行ったのか険しい表情に変わって行った。
「・・・」
「なんか、体に異変があったりはする?」
「まあ俺が予想する範囲では、体が保たないっつーあたりなんだが」
「・・・・・・」
輪花さんは黙りだった。
肯定なのか、考えているのか。
それとも、言えないのか。
僕はそれをはっきりとは理解できずに、緋乃たちに視線を送った。
緋乃も珱さんも、目をつむって肩をがっくりとするばかり。
わからないのか。
「・・・・・」
「まあ、こうしててもしかたない、か。ヘタに動かない方が得策なんだが」
「でもあの様子じゃあ、理桜さんの消去リストにはこのメンバーがいる」
「だな・・・あいつ、どの基準が消去リスト送りなのかわかりゃしねぇ。うっかりすれば、クラスメイトすらサヨーナラだぞ」
「関わっている人全員そうだとは・・・」
「じゃあなんだよ。俺らが珱に悪影響を及ぼしてるのか?」
それは、と珱は口ごもる。
緋乃は言いすぎたかと頬をかくも、ダメだとため息をつく。
「ったく・・・最年長者は優雅におねんねってか」
「それって爽華ちゃんのこと言ってる?」
「おう」
「・・・」
「あ、後モガ」
「輪花?琴羽どうして・・・」
もう、わかってることでしょう。
話の流れと、この行動。
そう。緋乃の後ろにいるんですよ。
枕(鈍器)を構えた爽華ちゃんが。
「あがぁ!?」
「枕でその反応はオーバーリアクションだよ・・・」
「うっせぇ!!なんで爽華が!?」
「うっさい」
「冷静に返すな!!!」
緋乃が爽華ちゃんに食ってかかるも、爽華ちゃんは何食わぬ顔でやり過ごす。
黄華ちゃんはその後ろからあくびをしながら出てくる。
「とにかく、今日はなにをしようか・・・」
「ゲーセン」
「今日は姉妹と接触する目的もないし今由希さんに会ったら・・・」
「あの・・・。ここで私たち側が殺人してしまうわけにもいきませんよね?」
輪花さんがうつむく。
「・・・少し、帰ってもらってはどうでしょう?」
「待て待て珱、ちょっと考え直してくれぇえええええ!!」
緋乃が珱に突っ込んでいく。
ツッコミじゃない。突撃だ。
理桜くんに見られてなくて良かったね。
間違いなく、ぺちゃんこだよ・・・。
「はぁ・・・はぁ・・・珱、頼む、俺に時間をくれえぇえ!!!」
「ああ、緋乃が言いたいのってあれか・・・。んー、どうしようかなー」
どうやら緋乃は輪花さんと離れたくないようだ。
「・・・いいんじゃないかな?」
「琴羽ぁあああ!!」
「まあ最終的な決定は輪花さんですから」
輪花はふむ、と考え込んでいた。
「・・・僕は」
口を開いた瞬間、大きなくしゃみが静寂を産んだ。
「え、えへへ・・・」
黄華ちゃんは、照れたように緋乃の背中に顔をうずめた。
あれ、なんでだろう。
輪花「??」
緋乃くんの好意がわからない・・・!
輪花「・・・」
あれ?なんでだろう。このナイスタイミング☆と言わざるをえない回転してるなのかが飛んでくr)ピチューン
輪花「・・・・では!」
朱莉「ひまー・・・」