魔法少女リリカルなのはVivid~私のパパは魔法剣士~ 作:ピーナ
お昼ご飯を食べて、少し休んだ後、私達は大人組の訓練を見に行くことにしました。
「八雲さんの強さは日々のトレーニングの時に知っていますけど、ヴィヴィオさんのお母様や、友人のフェイトさんも参加されているとは……意外です」
あ、そっか、アインハルトさんは知らないんだ。ノーヴェは後ろで笑いを堪えてるし。
「えと、参加しているというかですね……ウチのママ、航空武装隊の戦技教導官なんです」
丁度、ヴィヴィオがそう言った時に、訓練エリアに着きました。
「「シュート!!」」
場面はなのはさんの拡散攻撃をティアナさんが迎撃をしている所。そして、その隙を突いて、
「おおおおおっ!!」
スバルさんがなのはさんに攻撃。六課解散から四年経つけど、コンビネーションは健在でした。
しかし、流石は『エースオブエース』なのはさん。苦手の近接攻撃を読んでいたかのように防ぎます。
その攻防に驚く、アインハルトさん。
「あっ、皆来たんだ」
私達に話しかけたのはバリアジャケット姿のフェイトさん。その横にはキャロとその飛竜、フリードも居る。
「アルザスの飛竜⁉」
「キャロさんは竜召喚士なんです」
「エリオさんは竜騎士!」
「それで、フェイトさんは空戦魔導師で執務官をしています」
「その、エリオさんは?」
「エリオならあそこだよ」
フェイトさんの指を差す方に目をやると、打ち合っているパパとエリオが。
「しっかり腕を磨いているみたいだね!」
「そう言うなら、一発位当たってくださいよ!」
「僕もまだまだ若い子に負ける気は無いからね」
軽口を叩きながら僕とエリオは互いの得物で打ち合う。技量は確実に伸びている。真面目なエリオらしい結果だよ。さて、次は……
「! そこ!」
「っと!」
しっかり隙を突く眼も持ってる。騎士としてしっかり成長しているね。まあでも……
「ここだ!」
「まっすぐな分、搦め手には気を付けようね?」
わざと作った隙に攻撃させて、その攻撃を空振りさせて、その間に攻撃をする。
「……はい」
「まあ、本格的なぶつかり合いの少ない、自然保護隊で技量を上げてるだけで十分凄いよ。かなりの向上心とたゆまぬ努力が無いと、ここまでは出来ないよ。時にエリオ、槍は我流だよね?」
「はい、そうです」
「エリオも大分大きくなったし、そろそろ、子供の頃の速さを活かしただけじゃなくて、長い手足や腕力を活かしたものも考える時期かもね。もっと伸びたら、ストラーダ自体も大きくしても良いかも」
「でも、切り替えが難しそうです」
「そうだね。でも、少なくとも間合いの把握だけはしっかりした方が良いよ。近接戦で感覚が狂っているとそれだけで命取りになるからね」
成長期を迎えて、一時期感覚が狂って模擬戦で負け続けた事があった。原因は、身長が伸びて間合いが自分の感覚と変わっていたから。模擬戦で気付けたからよかったけど、実戦だと自分の怪我や、最悪の事態でその代償を払わないといけない事になる。
「はい!」
「それじゃ、もう一本行こうか。こういう時にガッツリ経験値積んどかないとね」
「はい! 行きます!」
「……八雲さんが、剣を使っているの初めて見ました」
そういや、アインハルトさんが来てから、パパは剣を使っていませんでした。
「パパは教えてる時は同じ格闘しか使ってませんからね。本職はあっちなんですよ?」
「それでも、本職が格闘の私やスバルをあしらう実力を持ってるがな」
「もっというと、砲撃戦、広域魔法戦、航空戦、果てには支援戦闘まで超一流だからね。それに八神家道場ってストライクアーツが主流だけど、魔法戦技も教えてるんだよね。ね、咲耶?」
今は、ストライクアーツメインで教えてるけど、インターミドルが近付いたら、魔法戦の時間が増えてくだろう。家の裏の海は魔法使用の許可が取ってあるから、魔法戦の練習も実は出来るし。
「フェイトさんの言う通りです。私の戦い方はパパの模倣ですし」
「そうなんですか?」
「スピード主体は私の能力的な部分が大きいですけど、魔法戦は私とパパは同じレアスキルを持ってますから、お手本なんですよ」
「レアスキル……ですか?」
「はい、今の所、私とパパだけのレアスキル『オクタゴン・エレメント』。私が使えば使うほど、一緒に成長してくれるスキルです」
ホントの所、私達のレアスキルは分かっていない所が多い。
パパがする私への説明もパパの経験から来るところがほとんどだし。
「そんな話をしていたり、戦いを見てたら、体動かしたくなって来た!」
「私もだよ! 咲耶、ミット打ち行こ!」
「良いね! アインハルトさんもどうですか?」
「はい、是非」
そう言って私達三人は抜け出して、森の方に向かった。
「なのは、そろそろ良い位じゃないか?」
「ホントだね。じゃあ皆、ラストにするよ!」
「「「「「はい!」」」」」
「んじゃ、僕は先に上がって、風呂でも入って来るよ」
そう言って、僕は一足先に訓練を終える。移動しながら、簡単なストレッチでクールダウン。
「あれ? 見学に来てたのは知ってたけど、咲耶とヴィヴィオとアインハルトは?」
「三人なら、見学してたら体を動かしたくなったみたいですよ?」
「そっか。でも、そろそろ皆終わるし、夕飯の前にお風呂だろうから呼んだ方が良いな。ノーヴェ頼める?」
「大丈夫です」
「んじゃ、よろしく」
僕は皆より先にアルピーノ家に戻る。
「あら、八雲君。上がったの?」
「はい。一足先に上がりました。お風呂いただきますね。後、頼んでおいた物用意できていますか?」
「ええ。でも、地球って変わっているわね」
「そうなんですかね? 僕としてはこうやるのも風流で好きなんですけどね」
そう言って、僕はお風呂に入る準備をする。とあるものを持って。
「いやー、温泉つかりながら日本酒! これこそ、日本人だよね」
そう、僕がお風呂に、というよりここに持ち込んだのは日本酒。メガーヌさんに鍋にお湯を沸かしておいて貰って、自分で熱燗を作ったという訳だ。ちなみに明日もあるので飲みすぎない様に徳利一本に抑えている。
僕達幼馴染組の酒量を並べると、僕=はやて(酒豪)>アリサ(かなり強い方)>ユーノ(なかなか飲める)>すずか(普通)>なのは(少し弱い)≧フェイト=アリシア(すぐ赤くなる)>ヤマトとなる。ちなみにヤマトは全くお酒を飲めない。コップ一杯のビールで眠ってしまう。
僕とはやてはかなり酒に強い。二人とも日本酒党で以前、二人で一晩で一升瓶を5本空けた事があった。ちなみにその翌日、何事も無く生活したものの、飲み過ぎでシャマルとアインスに怒られた。
ただ、普段はそんなに飲まない。ガッツリ飲むのは皆と飲み会に行った時位だ。自制は大事。これ、絶対だよ。
ちなみに、我が家には露天風呂(近くが温泉の名所で、家を作る際の地質調査で源泉有ったので作ってもらった)があるのだが、月が綺麗な日はこれと同じことをやっている。
「普段なら、はやてのお酌付なんだけどなあ。ま、今日は純粋に酒と景色を楽しみますか」
「八雲さん、何やってるんですか……」
「エリオか。ちょっと早い晩酌。ちゃんと明日に影響を残さない様に量は自制しているよ」
「なんというか……大人って感じですね」
お酒を飲んでる=大人って感じは分かる。
「そういや、六課の仕事で海鳴に行った時にもエリオと風呂入って、その時も大人と子供の話したなあ。まだ焦りはあるかい?」
「もうないです。僕でもできる事を六課で見つけましたから」
「そっか。まあ、頑張ってくれたまえ。僕が現場復帰しなくてもする位には」
「はい!」
エリオと話しているとしみじみ思う。三人目は息子が欲しいなあ……。美咲がもう少し大きくなったら、頑張ろうかな。
それにしても、女湯の方騒がしいな。
次は温泉回。まあ、文字かつ、咲耶目線なんで普通のお話になるでしょう。