魔法少女リリカルなのはVivid~私のパパは魔法剣士~ 作:ピーナ
原作Vividも主役を娘のヴィヴィオに変わっているのでそれに習い、今作も主役が変更されています。
娘の簡単な設定はあとがきで
「咲耶、朝やで」
「おねーちゃん、あさだよ」
「んん…、後五分…」
「起きやな、パパの朝ご飯、ヴィータと、リインと、アギトが食べちゃうよ?」
その言葉に私は慌てて起きる。
朝ご飯は抜けない。一日の元気の為に。それにウチのパパの料理は絶品だ。世界一と言っても良いくらい。
私の名前は八神咲耶。今年で10歳になる。ちょっと生まれた経緯は複雑で、ママとパパの子供になったのは4年前。でも、そんな事を関係なく二人は私の事を愛してくれていると思うし、私も二人が大好きだ。
今はSt.ヒルデ魔法学院初等科の4年生。趣味は同級生で幼馴染で隣に住んでいる私のもう一人の姉妹とも言える、ヴィヴィオ・T・スクライアと一緒にやっている魔法戦競技と料理。
「おはよう、咲耶」
「おはよー、さくやおねーちゃん」
「おはよ、ママ、美咲」
起きた私はママと妹の美咲に挨拶をする。
私のママの名前は八神はやて。お仕事は時空管理局海上司令で階級は二等海佐。
若くして高い地位に居るのと数年前、ミッドの危機を救った部隊で部隊長を務めていた事から、かなりの有名人だ。だから、結構忙しいはずだけど、私や美咲に寂しい想いをさせないために出来るだけ家に居ようとしてくれる。とっても良いママだ。
挨拶をしたら、私達三人はリビングに向かう。リビングに向かうまでの廊下にはすでに美味しそうな匂いがしている。
「皆おはよ」
「「「「「「「おはよう咲耶」」」」」」」
リビングに行くとウチの皆が勢ぞろいしていた。私のママは「夜天の書」という、とても昔に作られた、ロストロギアと呼ばれる魔道具の主だ。「夜天の書」の守護騎士である、シグナムさん、シャマルさん、ヴィータさん、ザフィーラ、管制人格でママの融合騎であるリインフォース・アインスさん、アインスさんの妹みたいな物で、元はパパのサポートの為の融合騎リインフォース・ツヴァイ、シグナムさんが保護者を務める融合騎アギト。
皆、私の大好きな家族だ。
「あれ、パパは?」
「咲耶、呼んだかい?」
声の方を見るとキッチンから料理を運ぶパパの姿が。うーん、やっぱりパパは世界で一番エプロンの似合う男の人だね。
私のパパの紹介も。名前は八神八雲。元・管理局員で今はきまぐれの隠れ家的喫茶店『八神堂』の店主をしながら私やヴィヴィオ、それに友達や近所の子供達に、魔法戦競技を教える『八神家道場』の師範をしている。私のお師匠様でもある。ちなみに私の魔力資質はパパと同じ「オクタゴン・エレメント」。だから、今はパパの戦い方を模倣している。違うのはパパは接近戦を剣でしているけど、私はストライクアーツを基礎にしている所だ。一応パパやシグナムさんに剣の手ほどきを受けているから使えない事は無いけど、徒手空拳の方がしっくりきたからこのスタイルになっている。ちなみにストライクアーツの先生もパパ。本職でもないのに、あっさり私達を纏めてあしらえるくらいには強い。
「あっ、おはようパパ」
「おはよう、咲耶。さっ、席に座って。冷めると美味しくないからね」
「はーい」
パパに言われた通り、私は自分の席に座る。
「さて、皆席に座ったね。それじゃあ…」
「「「「「「「「「「「いただきます!」」」」」」」」」」」
いただきますの挨拶をして、皆で食べ始める。
今日の朝ご飯は、パパとママの出身地、第九十七管理外世界、地球は日本の料理。
実はミッドにはパパやママ以外にそこから来た人が昔からそこそこ来た人が居て、日本の料理は専門のお店とかも有って結構ポピュラーだったりする。必要な調味料も少し割高だけど、買えるし。
まあ、そういうお店で食べるのより遥かにパパの料理は美味しいんだけどね。
パパの料理は美味しいんだけど、実はママも料理上手だ。パパに引けを取らない。物によってはパパより上手い。忙しくなかったり、気分転換をしたい時にその腕を振るう事がある。
ちなみに年に数回、その二人が全力を尽くす事がある。具体的には私の誕生日、美咲の誕生日、リインの誕生日、アギトが八神家に来た日、それと地球の文化の一つのクリスマス。話すと長くなるけど、クリスマスにパパとママ、それに守護騎士の皆は色々始まったらしい。
「…って、もうこんな時間だ!」
ふと、時計を見ると、もうすぐ、ヴィヴィオが私を迎えに来る時間だった。慌ててご飯を口に詰め込み、お茶で流し込む。
「咲耶~、迎えに来たよー」
玄関で私を呼ぶ、ヴィヴィオの声が聞こえる。
「今行くー。ごちそうさまでした!」
「お粗末様でした。咲耶、いつもの所にお弁当置いてあるから。昨日、なのはに頼まれたから、今日はヴィヴィオの分もあるから忘れるなよ」
「はーい。いつもありがとう、パパ」
「どういたしまして」
お礼を言って、一端部屋に戻る。着替えは起きてすぐにしたから、鞄を取りに行くだけだ。準備は昨日の夜の内に済ませた。だって、ゆっくり寝てたいもん。
その後、キッチンのいつもの所に置いてあるパパお手製のお弁当を持って玄関に行く。
「ヴィヴィオ、お待たせ」
「いいよー、いつもの事だし」
「…明日から頑張るよ」
「期待しないでおくよ」
…何も言い返せない。私が先にヴィヴィオの家に行った事は初等科に通い出してからの4年で一度も無い。
「そ、そうだ! はいこれ、今日のお弁当」
私は持っていたヴィヴィオの分のお弁当を手渡す。手渡してから私達は家を出た。
「今日、帰ってきたら師匠にお弁当のお礼を言わないと」
「私も久しぶりに言おうかな? でも、パパは『空っぽになった弁当箱見るだけで十分だよ』って言いそうだけど」
「確かに。しかも、さっきの咲耶、ちょっと師匠に似てたかも」
学校のある日は毎日こうやって他愛のない話をしながら、学校に向かう。
私達の通うSt.ヒルデ魔法学院は小中一貫校で、望めばそれより上のレベルの勉強もできるかなりしっかりした私立校だ。初等科と中等科の校舎は同じところにあって、そこから上というのは別の所で勉強する。
今日は新学期の始業式なので、校門近くの掲示板でクラス分けが発表されている。
「さて、クラスは何処かな~っと」
「同じクラスだと良いね~」
「三年連続同じクラスだから、そこまで都合よくは行かないんじゃない?」
「やっぱりそうかな? でも、やっぱり咲耶と同じが良いよ」
「それは私もだよ、ヴィヴィオ。でも、クラスが違っても朝は一緒に行くし、お昼も一緒に食べるし、今までとそんなに変わらないよ」
今さら、ヴィヴィオとクラスが違ってもそこで何かが変わる訳でもない。これは絶対だ。
「そうだね。…あっ、あった。しかも、咲耶と同じだよ!」
「ホントに?」
ヴィヴィオの言葉を聞いて、慌てて自分とヴィヴィオの名前を探す。確かに同じクラスに名前が有った。
「やったね! しかも、リオやコロナも同じだよ!」
「そうだね。今年一年も楽しくなりそうだ。勉強も」
「魔法戦競技もね」
そう、今年から次元世界で一番大きな公式の魔法戦技大会(私達の年齢でという注釈があるけど)、インターミドル・チャンピオンシップの出場資格を得れる年齢に達した。師匠であるパパもOKをくれているので私達も出るつもりだ。
「いっぱい勉強して、いっぱい特訓して、今年も皆でたくさんの思い出を作ろうよ、ヴィヴィオ」
「うん、そうだね咲耶。じゃあ、そろそろ行こう! 多分校舎の前でリオとコロナが待ってるよ」
ヴィヴィオはそう言って私の手を握って引っ張って進んでいく。
私は基本のんびりしているから、こうやってヴィヴィオが私を引っ張って行く事が多い。…ううん、もしかしたら、私はヴィヴィオにこうやって引っ張ってもらう事が好きだから、のんびりしているのかもしれない。
まあ、どっちでもいいか。
「「おはよー、ヴィヴィオ、咲耶」」
校舎の前で私達を呼ぶのは、リオ・ウェズリーとコロナ・ティミル。二人とも親友で魔導戦競技の練習仲間。
「おはよー、コロナ! リオ! 4人一緒のクラスだね!」
「おはよ。今年度もよろしくね。…っと、のんびりしてたらもうすぐ始業式始まるじゃん」
「あっ、ホントだ。ゴメンね二人とも」
「いいよー、気にしなくて」
「二人のお家は少しここから遠いもんね」
私達はお話しながら講堂に歩き出す。
「それで、始業式終わったらどうする?」
「図書館には行くんでしょ? リオ、さっき借りたい本が有るって言ってたし」
「いつも通りの始業式ならお昼前に終わるはずだから…中庭でお昼を食べてから図書館に行こうか?」
「そうだね。咲耶もそれでいい?」
「いいよ。私も何か借りようと思ってたし」
4人の共通の趣味として読書がある。
私やヴィヴィオがコロナと知り合ったのは学校の図書館だし、リオに至っては無限書庫だった。皆本を読むのが好きなのだ。
だから、週に二回くらいは図書館に皆で行っている。
放課後の予定を話してると、講堂に付いていた。中にはたくさんの生徒がいる。
私と親友たちが紡ぐ鮮烈な物語は少しずつ始まっていく。
咲耶誕生の経緯について
これは後々、前作の所で本格的に書く予定ですが、簡単に説明しておきます。
六課解散の少し前、カリムの指示でとあるロストロギア回収に向かった八雲とはやて。
回収自体は何事も無く終わったものの、回収後ロストロギアが突如起動。
そのロストロギアはさまざまな事情で子供が出来ない二人の為に作られた二人の遺伝子データを読み取って人造で子供を作るという物だった。
つまり、ちょっと複雑な過程を経たけど、二人の子供という事になる。しかも、ヴィヴィオと同じくらい。なのはとユーノがヴィヴィオを引き取って育ててる位だし、八雲はもう管理局の退局を決めていたから、問題無いと、正式にその子を引き取る事を決める。
…っと、こんな感じです。