魔法少女リリカルなのはVivid~私のパパは魔法剣士~ 作:ピーナ
ある休日私はなのはさんを保護者にヴィヴィオと美咲と一緒に海鳴市に来ていた。なのはさんは実家に久しぶりに戻るのが目的だったらしいけど、私達はとある事をするために来た。
「「よろしくおねがいします! 桃子さん!」」
「はい、よろしくね、咲耶ちゃん、美咲ちゃん。でも、良い子達ねー。八雲君とはやてさんの誕生日プレゼントにケーキを作りたいなんて」
そう、『とある事』というのは、私達のパパとママ、八神八雲と八神はやての誕生日ケーキを作るためだ。
パパに見てもらいながら作れば良いんだけど、それだとあんまり意味が無いと私達が思い、なのはさんに相談した所、「なら私の実家、『翠屋』に来る?」と言われて、お願いした。という訳だ。
「しかし、二人とも手際良いわね。流石はあの二人の子供と言った所かしら」
「パパたちのお手伝いしてるもん!」
「私の場合はヴィヴィオと一緒にパパに色々教えてもらってますし。後、料理するのは楽しいです」
「そうねー、何事も上手くなるには楽しむ事よ。そう言う意味では二人は料理が上手くなる素養があるかもね」
「好きこそものの上手なれ」これは普段からパパが良く言ってる事だ。パパ言葉をそのまま使うと「上達を段階で分けると、物事に興味を持つ→実際にやってみる→面白いと実感する→もっと上手になりたい→努力する」となるらしい。
だから、パパは私達に何かをやれと言った事は無い。無理にやらせた事を興味を持つ事は難しいから。
私がパパに料理を教えてもらっているのも、ストライクアーツを習っているのも、全部私が興味を持ち、やってみて、楽しかったからだ。そして、楽しいと同じくらい上手くなりたいと思うから練習する。
「…っと、これで完成ね。ケーキを作るのは初めてなのよね?」
「パパの作ってるのを見た事はあるー」
「そうですね、途中の工程を手伝った事位は有りますけど、一からちゃんと作ったのは初めてです」
「なら、上出来ね。これなら二人も喜ぶわよ」
桃子さんからもお褒めの言葉を頂いた。桃子さんはパパのお菓子の先生だから…先生の先生ってなんて表現すればいいんだろう? 大先生? まあ、表現はさておき、褒められたのは凄く嬉しい。
「「ありがとうございました! 桃子さん!」」
「はい、お疲れ様。今度はお客さんとしてはやてさんや八雲君達と遊びに来てね」
「「はい!」」
今度は家族の皆で翠屋にゆっくり来たいな。
「「ただいまー」」
「おかえりです、咲耶、美咲。言ってたものは出来たですか?」
家に帰ってきて、出迎えてくれたのは、リインだった。
「出来たよ。料理の方は?」
「私とアギトで用意しておきました」
家で料理が上手なのはパパとママ。その次はリインとアギトになる。二人はディエチさんがバイトに来る前は時間があるとお店の方を手伝っていたし、パパとママが出かけていない時は二人が料理を作る。
「じゃあ、準備完了だね」
「そうですねー。後ははやてちゃんと八雲君の帰りを待つだけです」
私達は話しながらリビングに向かう。主賓であるパパとママを待つために。
少し、皆と話していると、
「「ただいまー」」
二人の声が玄関から聞こえてきた。
「愛する娘たちの出迎えが無くて、お父さんは寂しいですよー」
「二人は今日なのはちゃん達と海鳴に行ってたんやし、お疲れなんとちゃう?」
「あー、それは有るかも」
二人は話しながら、私達の居るリビングに近付いてくる。そして、リビングのドアを開けた瞬間、パーンとクラッカーの鳴り、
「「「「「「「「「「誕生日おめでとう!」」」」」」」」」
二人を祝う声が響く。パパたちは驚いてまだ、ポカーンとしている。
私は席を立って、二人の背中を押す。
「ほら、折角の料理が美味しくなくなるよ。『出来立てが一番美味い。だから、美味しくなくなる前に食べろ』っていつもパパ言ってるじゃん」
「そ、そうだな」
「ちょっと、驚いてただけやよ。料理とかケーキは誰が用意したん?」
「料理はリインとアギトが。ケーキは私と美咲が作ったよ。今日海鳴に行ってね」
「ああ、桃子さんの所に行ったのか」
「良く分かったねー、さっすがパパ」
元管理局員の洞察力は伊達じゃない。
「なら、味も期待できそうやねー」
「…お手柔らかにお願いします」
「それじゃ、ありがたくいただくか」
「やね。折角皆が用意してくれたんやし」
八雲サイド
パーティーも終わって皆寝静まった深夜、僕とはやては二人でのんびりしていた。
「いやー、今日は本当に驚いたよ」
「せやね。まさか、あの子達が私達の為にここまでやってくれるとはね。まっすぐ育ってくれて嬉しいなあ」
まさにその通り。僕達が気付かない所で二人の娘は確実に成長している。それが嬉しくも少し寂しいのは親の勝手だろう。
「だね。ケーキも美味しかったし」
「その内、八雲君より上手くなるんちゃう?」
「そうならない様に、僕も頑張るよ。まあでも、今回の件ではっきり分かったのは、ウチの娘たちは可愛いって事だね」
「それは、完全同意や」
「具体的に言うと、世界で二番目にね」
「一番目は誰なん?」
「そんなのはやてに決まってるじゃん」
そんなのは10年以上前から僕の中では不変の真理だよ。
「やっぱり、そうやって言ってくれると嬉しいわ」
「そりゃ良かった。…さて、寝ますか」
「八雲君」
「ん? 何?」
「こ、今夜はちょっと寝たくないかな?」
はやての言葉に僕の理性の糸はプッツンと切れてしまった。
「…了解、今夜は寝かせねえよ」
この後何があったかは僕達二人の秘密。ただ、翌日は僕もはやても昼過ぎまで寝ていたとだけ言っておく。店はもちろん臨時休業だ。
ここから読み始めた方は、今回の企画のその1が「魔法少女リリカルなのは~転生者は魔法剣士~」、その2が「IS~二人目の男性操縦者は魔法剣士!?~」その3が「魔法少女リリカルなのは~転生者は魔法剣士~ StrikerS編 」に有ります。興味のある方はどうぞ。