今回から二巻の内容に入っていきます。
第八話 不死鳥襲来
最近部長の様子がおかしい。心ここに非ずって感じだ。イッセーが話しかけても
「部長ー、契約完了しました」
「…………」
「部長ってば!」
「あら? イッセー、どうしたの?」
「いえ、契約の仕事完了の報告です」
「え、ええ。そうだったわね」
こんな感じだ。まぁ原因はライザー・フェニックスとの婚約だろうな。原作読んだ時も好いイメージは持てない奴だったし。だけど今はどうすることもできない。このまましばらく様子を見るしかないな。
* * *
次の日、いつもどうりに旧校舎に向かうと、違和感を感じる。
サリエルもそれを感じたのか。
「あれ、誰かいるのかな?」
「え、僕は何も感じないけど…」
「私もです…」
木場と小猫ちゃんはまだ何も感じていないらしい。
旧校舎の中に入り部室の前にたどり着いたところで、
「確かに誰かいるみたいだね…」
「はい、それも、相当の実力者です…」
扉を開けるとそこには部長と姫島先輩そして銀髪のメイドがいた。
「お嬢様、彼は…?」
「この部の部員よ」
悪魔ではない俺に対して、怪訝そうな視線を向けてくるメイドさん。
「初めまして、お嬢様の眷属の皆様。私はグレモリー家に使えるもので、グレイフィアと申します。以後、お見知りおきを」
「初めまして、神代荒斗です」
紹介の後、部長とグレイフィアさんが言い争いを始める。しかし、それは部長が一方的に声を荒げているだけで、グレイフィアさんは冷静に対応している。
「ハイスクールの間は手を出さない約束でしょ!?」
「今回は事が事です」
わけが解っていないイッセーはポカンとしている。
「でも……! この紋章は」
部長が更に反論しようとした所で、突如魔方陣が表れる。
「…フェニックス…」
誰がその言葉を吐いたのかはわからない。
その魔方陣から炎がうねりをあげて立ち上ぼり、部室が熱気に包まれる。
「……ふぅ。人間界は久しぶりだな」
「ライザー…」
「よう、愛しのリアス。会いに来たぜ」
炎をまき散らしながら現れた男。不死鳥、ライザー・フェニックスだ。
* * *
「いやぁ、リアスの女王の淹れた紅茶は格別だな」
「ありがとうございます…」
姫島先輩の顔が笑顔で固定されてる…
顔が笑ってるのに目が全く、全然、これっぽっちも笑ってない。滅茶苦茶怖い。
そして部長にいやらしい目線を送るライザー。
「……いい加減にして頂戴!」
ダンッ、と部長が机を叩き、ライザーの手を弾く。
「……分かってくれないかリアス。純系を残すことは悪魔の未来のためにも重要な事なんだ」
「悪魔の未来と私自身のことは別よ!」
「……俺は君の眷属すべてを焼き尽くしてでも君を連れて帰るぞ?」
再び熱気が部室を包む。ちょっとムカついたので、
「ブハァッ!?」
右腕をグボロ・グボロの砲塔にして水流弾をお見舞いしてやった。
「キサマァ!」
「暑苦しいから冷やしてやったんだよ。涼しくなっただろ?」
「人間の分際で!」
ライザーが炎を放ってくる。
だが残念、俺…
「人間じゃねえんだけど、な!」
腕をカリギュラに変え炎を切り裂く。
ライザーは自慢の炎を防がれたことに驚愕している。
「もう一回やる?」
「…貴様、一体何者だ?」
「お前に答える必要はないな」
「おやめください」
グレイフィアさんの凛とした声が響く。
「これ以上は見逃せません。決着は、非公式のレーティングゲームでつけることにしていただきます」
「レーティングゲーム? そう、お父様達は私の未来をゲームで決めさせようというのね。いいわ、受けてたとうじゃない!」
「……リアス、俺は成熟していてレーティングゲームでも何度も勝利を納めている。お前達の方が圧倒的に不利だ。善戦できるのは雷の巫女くらいだ。……それでもやるのか?」
「やるに決まっているじゃない!」
ライザーの足元に召喚魔方陣が生まれる。
そして、15人もの美女、美少女たちが現れる。
「…リアス、君の眷属が血涙を流しながらこっちを見てるんだが…」
「きもーい」
「サイテー」
イッセーがいろいろ言われてる。実際気持ち悪いけど…
「それがなんだ! この焼き鳥野郎!」
「な! ミラ、実力の差を教えてやれ!」
「はい!」
棒のような武器を振るい、イッセーを吹き飛ばそうとする、が
「おっと!」
「え!?」
イッセーはその棒を軽々と避ける。
悪魔になる前から特訓してたからな、それなりの身体能力はあるはずだ。
「フン、それなりにやるようだな」
「ライザー様、もう一度だけ言います。おやめください」
「…あなたにそう言われては続けられないな。リアス十日後に決着をつけよう。どうだ?」
「…わかったわ」
そういってライザーは魔方陣で帰ろうとする。
「おい、貴様」
「ん、俺?」
「お前も参加しろ。俺が勝ったら後ろの女をもらうぞ」
サリエルを指さしながら宣言するライザー。
俺が返事をする前にサリエルが
「私も参加するよ。ぜったいに負けないから」
「いいのか?」
「もちろん!」
「決まりだな。精々覚悟しておけ!」
こうしてライザーとのレーティングゲームへの参加が決まってしまった。
だけどサリエルを取られるわけのはいかないな。
「あのクソフェニックス、ぶっ潰してやる…」