イッセーそれなりに活躍+アラト無双です。
長引いてしまったライザー戦もようやく終結です。
轟々と燃え盛る炎、ライザーが放った巨大な炎弾は部長とアーシアさんを飲み込み天高くそびえる火柱をたて凄まじい熱気を放っていた。この熱気、たとえ死にかけたり致命傷になれば自動的にリタイアになるとはいえ、ただでは済まないだろう。
「そんな、部長…アーシアさん…」
「ハハ、ヒャハハハハ!
ライザーは先ほどからまるで壊れたかのように笑い続けている。ゲラゲラと笑いったまま、フラフラと酔っ払っているかのような、おぼつかない足取りで頭を抱えながらこちらを指さしている。笑いの最中に言っている言葉も似たようなことばかりを繰り返している。
「アヒャヒャヒャヒャ! ヒャハハ、ハ?」
不意にライザーの笑い声に疑問が混じる。その視線の先には少しずつ治まって来ているとはいえ、いまだ燃え盛る火柱、いや、奴が見ているのはその火柱の中で仁王立ちしている人影だった。火柱の勢いがなくなり人影の正体が見えてくる。服はほとんど焼け焦げ、全身に火傷を負っているのが遠眼でもわかるほど、傷つきボロボロになっている体。両腕を広げ後ろにいる二人を炎から守るように立っている人影は、俺と一緒に来ていたイッセーだった。イッセーは炎が消えたことで気が抜けたのかガクリと崩れ落ち膝をつく。
「「イッセー(さん)!?」」
崩れ落ちたイッセーへと駆け寄る、ところどころ焦げているが、致命傷らしき怪我は何処にもない部長とアーシアさん。そしてそれを見て、部長を倒せていなかったことがよほどショックだったのか、口を開き茫然としているライザー。
「部長、俺には、木場みたいな剣の才能も、小猫ちゃんみたいな怪力も、朱乃さんみたいな魔力も、アーシアみたいな治癒の力も、サリエルさんやアラトみたいな、アラガミのスゲェ力もありません…けど、それでも…」
ひたすら自虐とも取れる言葉を呟きながら、ボロボロの体で立ち上がるイッセー。しかしそんな体でもしっかりと立ち上がり、ライザーを睨み付けている。その眼には怒りの炎が漲っていた。
「それでも…俺は! あなたを守れる
『クハハ! よく言ったぞ相棒! さぁ、俺の力を貸してやる、あのいけ好かない焼き鳥野郎に一発かましてやれ!』
そう言い放つと同時に左手の籠手が赤い光を放ち輝く。
<Welsh Dragon Balance Braker!>
籠手から鳴り響く機械音、しかしその声はいつもよりも力強く響いたような気がした。イッセーの体が赤い鎧に包まれていく。龍の如き赤い鎧は見る者を圧倒するオーラを放っていた。
「これが俺の、赤龍帝の
「あ、赤い鎧…こ、これが赤龍帝…!?」
『相棒、悪いが今の
「十秒、ハハッ! そんだけあれば十分だ!」
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そういいながらイッセーは駆けだす。背中にあるブースターから発せられるエネルギーによる加速で一気にライザーとの距離を詰めたイッセーはその体を捻りながら拳を握りなおす。
<BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!>
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7回の倍加、すなわち128倍となった魔力を全て自らの腕へと纏わせ一気に振り抜こうとする。
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「ま、待て! これは悪魔の未来のために必要な…!」
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「知ったことかよ! 部長は今! 苦しんでんだ! 言っちゃ悪いが、数十、数百年先の苦しみよりも! たった今、目の前で苦しむ自分達の王様の方が! 俺にとっては、何よりも守らなくちゃいけない、大事なことなんだよォォォッ!!」
迷いなく振り抜かれた一撃は、防ぐ術などないライザーの鳩尾に大きな打撃音を立てて直撃する。とてつもない威力を秘めた一撃を受けたライザーは、そのまま殴られた方向へと吹き飛んでいき、屋上の給水塔へと激突する。かなり頑丈な給水塔のはずなのに、当たった部分が人型にへこんでいることから、イッセーの一撃の威力が凄まじいことを物語っている。
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「へへっ、どーだ、かましてやったぜ、焼き鳥…やろ…う…」
<…リアス様の兵士1名、戦闘不能です>
全ての力を出し切ったイッセーは、まだあと約5秒はあるはずの鎧を消失させながら再び崩れ落ちながら、光に包まれる。それと同時に流れるアナウンスは、イッセーがリタイアしたことを告げるものだった。だが、もう一つ流れるべきアナウンスが流れない、つまりそれは、
「グゥ、アアアアアァァァッ!!」
ライザーが、まだ倒れていないということだった。もはや、理性も何もない獣の様な雄叫びを上げ、炎をまき散らしながら立ち上がるライザー。眼を血走らせ、両手で頭を掻きむしりながら、ただひたすら吼え続けるその姿は、もはや恐ろしいを通り越していっそのこと哀れですらあった。しかしライザーは、そんな自分の状況など考えてもいないかのようで、ただひたすら狂ったように罵詈雑言を吐き散らす。
「あの低級糞悪魔がァ! よくも俺をコケにしてくれたなァ! 殺してやる殺してやる殺してやるゥ!! たかだか一撃食らわしたぐらいで勝った様な気になりやがってェ! 不死鳥である俺に効くわけねぇだろうが! 無駄にやられたもんだぜェ!! ギャハ! ギャハハハハ!」
支離滅裂な言葉を吐き散らすライザー、だが一つだけ許せないことがある。イッセーが無駄にやられた? ふざけるな、あいつは必死の思いでお前に挑みかかったんだ。部長に勝って欲しくて、必死に。それを、あいつは…!
「許さねぇぞ、ライザー・フェニックス…!」
心の奥深くから湧き出すドス黒い感情をコントロールできず、ただただ、その感情に身を任せ、自らの体を変化させる。しかし、その変化は今までとは全く異なったものだった。今までは既存のアラガミに変身したり、その部位を使ったり、部位同士を繋ぎ合わせてキメラみたいに変化していた。しかし今の俺の姿は、背中から阿修羅の様に生えた四本の捕食形態の口、左腕もスサノオの如く変化していた。右腕は相変わらず侵食神機のままだが、その形状は巨大なチェーンソーの如き凶悪な見た目へと変化していた。おそらく、カテゴリー的にはバスターブレードだろう。
「喰って、喰って、喰い尽くす…!」
ライザーへと駆け出し、そのスピードを利用した突きを右腕の侵食神機で放つ。普段よりも凶悪な神機はライザーの体をズタズタに引き裂きながら貫く。大量の血液が噴き出すがそれに構うことなく、神機を振り上げ、チェーンソーのスロットルを入れる。
「ガハッ…!?」
「ゴッドアーツ『
血の様に赤黒いオラクル光を纏った神機の刃は、唸りを上げながら回転する。それと同時に再び大量の血液が撒き散らされるが、そのまま容赦なく神機を振り下ろす。ライザーはオラクル光の斬撃とともに吹き飛ばされる。地面に叩きつけられたライザーのボロボロの肉体は、すぐに不死鳥の力で炎と共に再生されていくが、むしろ好都合だ。格好の食料だぜ…!
「終わりなき捕食…それがお前の最後だ…!」
「ヒッ!? う、うわああああああっ!?」
背部から延びた捕食形態の口と左腕の口が、逃げようとしていたライザーの腕を足を体を、貪り食い荒らしていく。これこそアラガミの本懐、全てを食い荒らす生きた暴力…! 何度も何度も捕食しているうちにテンションが変な方向に行ってしまい、なんだか暴走気味な思考をクールダウンさせる。何回捕食したのだろう、自分の中で悪魔と不死鳥に関する細胞のデータがかなり増えている。これだけあれば十分だろう。神機をショートブレードへと変化させ、すでに戦意などないライザーへと向き直る。
「もうお前は用済みだ…消え失せろ!」
「あ、あが、ぐああ…」
「ゴッドアーツ『キラーニードル』!」
一歩後ろに下がりながら体を捻り遠心力をつけた黄色に光り輝くショートブレードがライザーの胸の中心を穿つ。その一撃でついにライザーも気力を使い果たしたのか、光に包まれ消えていく。
<ライザー・フェニックス様の戦闘不能を確認、よって勝者はリアス・グレモリ―様です>
「終わった、な…」
いつの間にか自分の姿がいつもどうりの侵食神機を持った姿に変わっているのに気づく。不思議に思っていると、今までライザーの女王を相手にしていたのであろうサリエルと姫島先輩、残りの眷属と戦っていたであろう小猫ちゃんと木場が屋上へと駆け上がってくる。やれやれ、やっと終わったか…
こうして、俺たちとライザー・フェニックスとその眷属とのレーティングゲームは終了した。
* * *
<CHAPTER RESULT>
・全身変化時の大きさをある程度調整できるようになった
・『ゴッドアーツ』が使えるようになった
・アラガミ変化時の技が増えた
・兵藤一誠が強制
・怒り状態時、『激昂モード』へと変化できるようになった
・ライザー・フェニックスを何度も捕食したことにより悪魔の細胞解析率がかなり上昇した
・リアス・グレモリ―の婚約が破談となった
・リアス・グレモリ―からアラガミに対する恐怖が消えた
・兵藤一誠がリアス・グレモリ―にフラグを立てた、のか?
これが2015年最初の投稿です。
何気にあと三か月で連載一年なんですね…
時間が過ぎるのは早いなぁ…
何はともあれ、皆様今年もよろしくお願いいたします!
それと感想等お待ちしております!