ハイスクールD×D 転生者はアラガミ   作:オラクリオン

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今回から三巻の内容に入っていきます。


第三章 月光校庭のスパルタカス
第十四話 Flame of relapse to grudge


ライザーが敗れたことにより部長とライザーの婚約は破談となり部長はしばらくの間n人間界で暮らすことができるようになった。それから、あれ以来部長はイッセーに惚れたのかどうかわからないけど、イッセーのうちに住むことになっていた。その時、同じくイッセーの家に住んでいるアーシアさんと一悶着あったみたいなんだが、その詳細は不明だ。そして問題が一つ、部長が住み始めて少ししたら、いつの間にかイッセーの家がそこいらの豪邸も顔負けの大きさになっていた。部長に話を聞いたところ、周囲の家から土地を(悪魔の力を使って)買い取り、家を拡大したというのだ。なんでも、お世話になるわけだから、家を増築して恩返しの意味も兼ねていたらしいのだが…これにはさすがに俺たちも呆れ、部長に対し忠告をした。イッセーも自分たちに黙ってやったことや、お隣さんたちを悪魔の力を使ってまで、酷い言い方になるが、追い出したことを怒ってた。俺はともかく、イッセーにまで怒られた部長は落ち込んでしまい、一日部屋から出てこなかったらしい。そんなことがあったのが一昨日、今日はイッセーの家でオカルト研究部の活動をするとのことなので、学校帰りにそのままイッセーの家に向かう。家に着き、イッセーの両親に挨拶してからイッセーの部屋へと向かう。近付くと何やら騒いでいるイッセーの声がしてきたので、何事かと部屋に入ると、

 

「小さい頃のイッセー小さい頃のイッセー小さい頃のイッセー…」

「はうぅ、かわいいです!」

「小っちゃいですね」

「あらあら、可愛らしいですわね」

「チクショウ! 離せ木場ァ!」

「あはは、ごめんね、さすがに部長命令だから…それに逆らうと怖そうだしね…」

「…なんだこれ?」

「…さぁ?」

 

木場に羽交い絞めにされながら喚くイッセーと、アルバムを見ながらブツブツ呟く部長と感想を言い合っているアーシアさん、小猫ちゃん、姫島先輩だった。俺の後ろから顔だけを出して現状を見たサリエルもこの訳が分からん状況に困惑しているようだった。俺が来たことに気づいた部長は、気まずそうな顔をしながら立ち上がり俺に近づいてくる。

 

「その、ごめんなさい、アラト…」

「え?」

「この家を改築したことよ。恩返しのつもりだったのだけれど…」

「そのことですか。いえ、俺たちは無断でやったことに怒ってたんです。こういうことはちゃんと相談しないといけませんからね」

「ええ、気を付けるわ」

 

すでにイッセーは謝罪を受けていたのか、こっちを見てホッとしている。ただ、部長と話している間から感じている小猫ちゃんの視線に、微妙に威圧感が混ざっているような気がする。本人もかなりジトッとした目で見ている。その日の部活中、ずっと小猫ちゃんからそんな視線を感じ、内心怒ってんのかなぁ? とビクビクすることとなってしまった。木場がアルバムを見ているとふと手を止めて、ある写真を凝視する。その写真には俺とイッセー、そしてもう一人の幼馴染であるイリナとイリナの父親が写っていた。だが、木場が見ているのは俺たちではなく、イリナの父親が持っている少し古ぼけた西洋剣、聖剣だった。おもむろに木場が口を開く、そこから聞こえる声はいつもとは違いとても平坦で、まるで機械のようだった。

 

「イッセー君、この写真に、写真の剣に見覚えは…?」

「ん? あぁ、ずいぶん昔のだからなぁ、覚えてねぇや。その剣がどうかしたのか?」

「この剣はね、聖剣だよ…」

 

そういった木場の瞳は、暗く淀んだ炎をともしていた…

 

 

*                    *                     *

 

 

それから暫らく、木場の様子は可笑しかった。球技大会では、野球でフライを取りそこね、ドッジボールではボーっとしていて球を回避できず、とっさに割り込んだイッセーがボールをキャッチしたことによって当たらなかったものの、

 

パシンッ

 

乾いた音が誰もいないグラウンドに響く。木場は今、部長によって頬を叩かれていた。

 

「いい加減にしなさい、祐斗。あなた最近気が抜けているわよ」

「…すみませんでした、部長。反省はしましたので今日はもういいですか?」

「祐斗!」

 

木場はそのまま部長の返事も聞かず足早に去ろうとする。しかしイッセーが木場の前に立ちふさがる。

 

「おい、待てよ木場。何があったのか知らねぇけどよ、部長に対してその態度はねぇだろ?」

「…イッセー君、確かにそうかもしれないけど、僕は、ずっと忘れていたんだよ…僕の使命は、こんなふうに仲良くすることじゃないんだ…」

「お、おい、何言って…」

「僕は、エクスカリバーを壊すために生きているんだ…!」

 

そういって走り去る木場。その瞳の炎は以前見た時より断然、強く暗く深く、淀んでいた。イッセーはそんな木場の様子に驚き固まっていた。俺は、どういうことかを知るべきだと思い部長へと話しかける。

 

「…部長、話してくれませんか?」

「アラト…そうね、みんな、部室に行きましょう」

 

部室で話された木場の過去は、知識としては知っていたが、実際に聞くとその凄惨さがわかる。

 

『聖剣計画』

 

そう呼ばれるプロジェクトが、かつて教会内であったらしい。木場はその計画の生き残りだ。計画の内容はいたってシンプル、聖剣を使える者たちを人為的に作り出す、だ。いわば聖剣使用可能者養成計画だ。聖剣は悪魔など邪悪に対する究極の武器といえる。邪悪は聖剣に斬られればその身を焦がしながら消滅させられる。しかし、聖剣は担い手を選ぶ。その担い手が現れる頻度は数十年に一度現れるかどうか、というぐらいらしい。その担い手を人為的に養成する計画なのだが、この計画では誰一人聖剣に適合することができず、計画担当者たちは木場たちを『失敗作の不良品』とし、処分という名目で殺したそうだ。木場はその生き残りで、瀕死の所を部長が転生悪魔にした。しかし、木場は今でも聖剣や教会に怨みを持ち続けている。その怨みは消えることなく、今も木場の心の奥深くに根強く残り続けている。これを聞いたアーシアさんは愕然としていた。自分が信じていたものがそんなことをしていたんだから無理もない。

 

「祐斗が元に戻るまで私たちに出来ることはないわ。暫くは様子を見ましょう」

「あ、あの部長、コレ…」

 

イッセーが見せたのは、あの時木場が凝視していた写真だった。部長も、イリナの父親が持っている剣が聖剣だということに気が付く。

 

「なるほどね、前任者が消滅させられた、っていうのも聖剣使いがいたというのなら納得できるわね。けど、前任者は確か…いえ、気のせいね」

 

木場の過去を教えてもらったところで、今日はお開きとなった。

 

 

*                    *                     *

 

 

次の日、校門の所に怪しげなフードをつけたローブ姿の三人組(・・・)がいた。三人から、正確には三人が持っている布に包まれているものから発せられる、かなり強力な聖なる力から考えるに教会関係者だろう。しかし三人? 原作だと二人だったのに…それに一人から感じるあの力、なんでアラガミに似た雰囲気がするんだ…?

 




小説内で空気な木場君の活躍巻ですね。
まぁ、原作よりスポットライトは当たらないでしょうけど…
それと次回GEキャラ登場です。

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