ハイスクールD×D 転生者はアラガミ   作:オラクリオン

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お久しぶりです。


第二十五話 親、襲来

この世界が実はいろいろすでにおかしくなっていることを、同じ転生者であるビクトリームさんに教えられた翌日、忘れていたが今日は駒王学園の授業参観の日だったのだ。朝から数人の大人たちが教室の後ろに立っている。その中にはイッセーの親もいたのだが、どちらかというとほとんど、いや、完全にイッセーのことを忘れてアーシアさんのことを撮っていた。肝心のアーシアさんといえば顔を真っ赤にして恥ずかしそうにしていた。そして、俺もまた…

 

「キャー! ご主じムググ!?」

「さすがにここでご主人様呼びはまずいよ~!?」

「ご主人の社会的地位が…」

「クアドリガも十分マズイよ!?」

「ふん! 何を恐れているのだ。主と我が間をはばむものはすべて塵にしてくれるわ!」

「だから止まってってばぁ~!?」

「…いつの間にかサリエルが苦労人ポジに…」

「ミッテルトも手伝ってよぉ~!」

「さ、サリエルさん、がんばってください…!」

「うん、アバドンちゃん。ありがたいんだけど離れてて? この人たち暴走したら大変だから…!」

「サリエル…強く生きろ」

「貴方のことは忘れません…」

「マルドゥークは微妙にありがとう! けどカムランは私のこと殺してるよね!?」

「(頼むから静かにしてくれ…!)」

 

後ろの発言にビクビクしながらなんとか一限目を終える、と同時に全員を連れて全速力で教室から連れ出す。何とか中庭に連れ出すと

 

「頼むから静かにしてくれよ!?」

 

胸中にしまい貯め続けていた一言がついに爆発する。サリエルは辟易とした顔でグッタリとうなだれている。他のヤツ、おもにキュウビとかヴァジュラは口笛を吹きながら顔を逸らしている。その後何とか皆と話をつけ、授業中は静かにすると約束させ、教室に戻り授業を受ける。その後は何事もなく昼休みへと入り、みんなが約束を守ってくれていることに安心していると、廊下の先に人だかりが見えてくる。何事かとみていると、生徒会役員の一人で会長さんの兵士(ポーン)匙元士郎が歩いてくる。

 

「こんなところで撮影会なんてやってんじゃねぇ! オラ、さっさと散れ!」

 

匙の怒声に渋々と人だかりは方々へと散っていく。匙はその中心地点に残っているフリフリとした服の、いかにも魔法少女、といった服装の女性に近づいていく。

 

「ちょっとアンタ、こんなとこで撮影会なんてやられると他の人の邪魔になるでしょうが。てかなんすかその格好は?」

「えー? だってこれが私の正装だもん♪」

「アラト、どうかしたのか?」

「あ、イッセー。説明しづらいんだがいろいろあってな」

「いやだから―――」

「匙、どうかしましたか…ッ!?」

 

近付いてきた生徒会長、支取蒼那さんが、魔法少女のような女性を見て固まる。そして肝心の女性はというと―――

 

「あ! ソーナちゃん見っけ!」

「お、お姉様…!?」

「「お、お姉様!?」」

「(知ってはいたが…間近で見ると、スゴイな…)」

 

会長さんは悪魔の中でも上級悪魔のシトリー家の者、そして彼女の姉は現レヴィ(・・・・)アタン(・・・)を襲名している。つまりこの女性は―――

 

「ま、魔王様ァァァ!?」

「やっほー! セラフォルー・レヴィアタンだよ! よろしくね♪」

 

可愛らしいポーズをとって挨拶してくるセラフォルー様に茫然となるイッセーたち。そこにサーゼクス様まで来る。その後ろにはグレイフィアさんのほかに、紅い髪の初老の男性が付いてきていた。イッセーと一緒に近づいてきていた部長は、三人を見ると顔を真っ赤にしながら声を荒げる。

 

「お兄様にお父様!? グレイフィア、貴方お父様にまで話したの!?」

「当り前です。サーゼクス様に話したのであれば御当主様の耳に入れるのも当然です」

 

部長からの糾弾をあっさりとかわしていくグレイフィアさん。そんなことをしている間にも全く別のところで会話が進んで行っていた。

 

「いやはや、セラフォルー殿、その格好はやはり…」

「あら、おじ様。今人間界ではこれが流行りなんですのよ?」

「なんと…!」

「お姉様! 間違った常識を植え付けるのはやめてください!」

 

傍から見れば微笑ましい会話、しかし俺の横にいたキュウビの表情は限りなく冷め切っ(・・・・)ていた(・・・)

 

「あんなのが為政者ですか…はぐれ悪魔なんてものが生まれたりするのも、当然ですね…」

「キュウビ…?」

「なんですかご主人様?」

「いや…なんでもない…」

 

声をかけるとすぐさまいつも通りの無邪気な表情に戻る。その様子に寒気を覚えながらも頭を振る。すり寄ってくるキュウビの頭を撫で、そろそろ教室に戻らねばと思ったその時、

 

「おーいたいた! アラトー!」

「えっ!?」

「あら、ずいぶんと可愛い子たちを侍らしてるじゃないの」

 

口をパクパクとさせてしまい、ここにいるはずがない二人の姿に何と言えばいいのかわからない。とりあえず絞り出した疑問を口に出す。

 

「な、なんで…父さん(・・・)母さん(・・・)がいるんだよ…!?」

「おいおい、息子の授業参観に出るのは当然だろ?」

「そうよ、せっかくお仕事放り出して来たんだから」

 

二人の答えを聞いてもいまだに茫然とした俺の思考回路はオーバーヒートしていた。豪快に笑う父さん、『神代(かみしろ)竜胆(りんどう)』と、見るものを虜にするような艶やかな笑みを浮かべる母さん、『神代(かみしろ)咲夜(さくや)』はそんな俺の胸中も知らずに笑い続けていた…




どうも、お久しぶりです。
アラトの両親、竜胆さんと咲夜さんの登場です。

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