それと今回会話文が多いです。
荒斗SIDE
イッセーが殺され、悪魔に転生した翌日。
普段どうりの学校生活を過ごし、昼休みにサリエルに「放課後、学校に来てほしい」と連絡する。
授業中など、イッセーがちらちらとこちらを見ていたが、あえて反応しないでおく。
そして、放課後、
「やあ、少しいいかな?」
声をかけられ顔を向けるとそこにいたのは、爽やかな笑顔で人気がある駒王学園で一位、二位を争うイケメン王子こと、木場 裕斗だった。その後ろにはすでに声を変えられていたのかイッセーの姿もある。俺と木場には接点がない、だがイッセーを入れるとなると話は別だ。
「もしかしなくても、お前がグレモリ―先輩の言ってた使いか?」
「その通りだよ。という訳で一緒についてきてくれるかい?」
「わかった」
ついていこうとすると、携帯電話が震える。画面を見るとサリエルからだった。
「もしもし?」
「あ、荒斗?学校着いたんだけどどうすればいいのー?」
「ん、わかった。今から迎えに行く」
携帯を閉じてから、木場に人を迎えに行くから少しついてきてほしいと頼む。
玄関まで行くとそこには長い空色の髪をポニーテールにして、ひざ上までのスカート、Tシャツの上にパーカーという、比較的ラフな格好のサリエルがいた。
「来た来た、もー遅いよー」
「これでも急いだんだけどな?」
「えっと、その人は?」
木場からの質問には後で話すと答え、早く行こうと促す。
廊下を歩いていると周りから
「神代君は良いけど、兵藤が木場君と一緒に歩くなんて!」
「木場君×兵藤なんて、私は認めないわ!」
聞かなかったことにしよう。
木場についていく途中、イッセーが何度か俺に話しかけようとしていたが、言葉が見つからないのか口を開きかけては閉じていた。
そうして、木場に連れてこられた場所は、今はもう使用されてないはずの旧校舎の中の、オカルト研究部と書かれた札が弦下がった場所。
「ここだよ」
「こ、ここ?」
イッセーが驚いていると木場は、
「部長、連れてきました」
引き戸の前から木場が確認を取ると
「入って頂戴」
とグレモリー先輩の声が聞こえてくる。
木場が戸を開け、それに続いて中に入ると、
「うわっ! なんだこれ?」
イッセーが驚くのも無理はない。
教室の壁などには面妖な見たこともない文字が描かれており、他にも教室の大半を占める、巨大な魔法陣なども書かれていた。初めて見た人の大半は驚くであろう教室にすたすたと入っていく木場に、ハッと我に返りついていく。すると、中には見覚えのある小さな女の子が座っている。
「あれ? 小猫ちゃん?」
「へ? せ、先輩? ど、どうしてここに?」
羊羹を食べていた手を止め、驚いた表情でこちらを見る小猫ちゃん。
「あれ? 二人とも知り合いだったのかい?」
木場の問いにうなずく。むこうは茫然としてうなずくことすら忘れているようだ。
ふと、水の音が聞こえるのでそちらを向くと、奥にカーテンがありそこに女性らしいスタイルの陰影が映っていた。この音はシャワーだったのか。
「いやらしい顔」
放心状態から復活した小猫ちゃんがイッセーの顔を見て呟く。
イッセーのことをジトーっとした目で見ていると、そんなことはないとばかりに首を振るイッセー。
キュッ。
シャワーを止めた音がすると、
「部長、これをどうぞ」
カーテンの方から違う声がした。どうやら向こうにはもう一人いるようだ…
すると向こうから何やら布の擦れる音が聞こえてくる、着替えてるのだろうか?
「ふぅ、ごめんなさいね、さっきまで体育だったから汗を流していたのよ」
そういいながら出てくるグレモリー先輩と一緒にもう一人、向こうから出てくる。
「あの人は…」
一緒に出てきたのは和風な雰囲気感じさせる黒髪ポニーテールの女性。グレモリー先輩と同じく、二大お姉さまと呼ばれている姫島朱乃先輩だ。
「二人とも、初めまして、私は、姫島朱乃と申します。以後お見知りおきを」
「ひょ、兵藤一誠です!」
「初めまして、でいいですよね。神代荒斗です」
「何よー、私のことはー?」
「お前のことは後で話すから」
サリエルが文句を言ってくるがスルーする。
ソファーに座ったグレモリ―先輩が、俺たちに向かいのソファーに座るよう促す。
「さて、これで全員そろったわね。兵藤一誠君。いえ、イッセーと呼んでも?」
「は、はい! もちろんです!」
「俺のことも名前で構いません。」
「そう、ならイッセーとアラト、私たちオカルト研究部はあなた達を歓迎するわ」
「え? ああ、はい?」
「悪魔として、ね」
「粗茶です」
「あ、どうも…」
「頂きます」
姫島先輩が入れてくれたお茶を飲みながらグレモリ―先輩の次の言葉を待つ。
「朱乃、あなたもこちらに座ってちょうだい」
「はい、部長」
そう言って姫島先輩もグレモリー先輩の隣に腰を下ろす。
「単刀直入に言うけれど、私たちは悪魔なのよ」
ほんとに単刀直入だな。普通の高校生なら何を言ってるんだと思うぞ。
「昨日、あなたは天野夕麻とデートした」
イッセーが体を震わせる。
「……冗談とか、そういうのだったら、その辺にしてくれませんか……こういう雰囲気でそのことを 話したくないんで……」
「イッセー、少し落ち着け」
「あ、わ、悪い」
一度、イッセーを落ち着かせる。
「天野夕麻……この子で間違いないわよね?」
そういってグレモリ―先輩が出してきた写真には天野夕麻…レイナーレが映っていた。
「彼女は堕天使。彼女はある目的のためにあなたに接触してきた……」
「も、目的っていったい?」
「あなたを殺すことよ。」
「な、何で! 何で俺が殺されなくちゃいけないんですか!?」
「落ち着きなさい、イッセー。こういってはなんだけど、あなたは運が悪かったのよ」
「運が悪かったって! そんなの………ってあれ?で、でも俺はちゃんとこうして…?」
イッセーが混乱している。そんなイッセーに向かってグレモリ―先輩は、
「私が来たとき、あなたはもう瀕死の状態だったわ。あのままじゃ完全に死んでいた。だから 私はあなたを悪魔に転生させて命を繋いだの。この
「悪魔の駒?」
「ええ、先に説明した方がよかったわね」
昔の大戦争によって悪魔はそのほとんどが死に絶え、絶滅しそうな状態に陥ったらしい。しかも、純血の悪魔は出生率が低いため、悪魔は年を重ねるごとに、その数を減らしていったのだという。そんな時に、現魔王の一人であるアジュカ・ベルゼブブが開発したのが悪魔の駒。別の種族を悪魔に転生させる、というものらしい。
「先輩その、俺が悪魔になった証拠とかってありますか? まだ信じられなくて…」
「そうよね、ならこれでどう?」
バサッという音とともにこの部屋の俺とサリエル以外の背中から蝙蝠のような羽が生える。
「どうかしら?」
「…わかりました…」
「そう。なら次はあなたがどんな
「はい? 神器?」
「そう、あなたは神器を持っているからこそ、堕天使に狙われたのよ。簡単に説明すると人間が稀に生まれながら持っている特殊なアイテムなの。イッセー? 自分の中で一番強いと思うものを頭に思い描いて頂戴」
イッセーが目をつぶり…
「ドラゴン波!!」
次の瞬間、イッセーの左手には紅い籠手が現れていた。
…こういっちゃなんだけど、今のところだけ見るとイッセーのことただのバカにしか見えないな…
「な、なんじゃこりゃあ!!!」
「それがあなたの神器よ。あとはあなたの意思で好きな時に呼び出せるわ。」
「これはいったいなんていうんですか?」
「見たところ、ただの
「は、はぁ」
本当はそうじゃない。イッセーの神器は
「さて次はあなたたちね」
俺とサリエルを警戒の色が強い目で見て、グレモリ―先輩が言い放つ。
「答えて頂戴、あなたたちは何者?」
「どうする、荒斗?答えちゃう?」
「ああ、どうせ隠してても、いつかばれるだろうしな」
「わかったよ、それが荒斗の選択なら、私はそれに従うだけだしね」
「ありがとう、サリエル」
「サリエルですって!?」
グレモリ―先輩含め イッセー以外の顔がこわばる。
それはそうだろう、サリエルとは天使の名前なのだから。
ただ、イッセーは何のことかわかってないようだが。
「勘違いしないでください。名前がサリエルなだけであって、天使じゃありませんから。…人間でもないですけどね」
「人間じゃない?なら…」
「堕天使でも悪魔でもありません。俺とサリエルはそれらとは全く違った存在なんですから」
俺が自嘲気味に放った言葉を聞きサリエルは少し悲しそうに、ほかのみんなは困惑した表情を浮かべる。
「俺たちは…アラガミ、人ならざるバケモノですよ」
批判コメントみたいなのが多くてツライ今日この頃。
応援してくださるコメントもあるので何とかやってけます。
それでは、次回もよろしくお願いします!