私と貴方のカデンツァ   作:秋月玲

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エピソード 5

そもそもシンフォギアを纏う必要性、それは人類共通の脅威とされる認定特異災害であり、13年前の国連総会で、特異災害として認定された未知の存在であるノイズと戦うことの出来る手段であるからだ。

 

 

しかしこの力は、極秘とされている。日本にいる櫻井了子が築いた櫻井理論。それに基づいて作られたシステムであるが、その情報は日本にしかないとされている。その櫻井了子と協力関係にあるドクターが独自に入手したためここFISにもシンフォギアが存在するのだが、そのことは日本も知らないだろう。

 

 

「マリア、今日はテレビの収録と新曲の打ち合わせ。それに雑誌のインタビューも入っているが、大丈夫か?」

 

 

すでにLINKERを打ち込み、苦しむマリアを見つめ問う。この状態で仕事が出来るのかと。

 

 

「ええ。大丈夫よ。それくらいやってみせる」

 

 

どう見ても大丈夫そうにないが、仕事をキャンセルするわけにもいかず、マリアに頑張ってもらうしかないのだが。

 

 

「仕事がある日は訓練は控えてもらえるよう掛け合ってみよう」

 

 

「ダメよ! 私は一刻も早く適合しなくちゃいけないのよ! だから休んでいる暇なんてないのよ!」

 

 

興奮するマリアを宥めながら、どうしたものかと考える。マリアが素直に言うことを聞くとは思っていないが、このままだとマリアの体の方が先に壊れてしまいそうで。

 

 

「ツヴァイウイング。日本でトップアーティストでありながら、シンフォギア装者としてノイズと戦う。私も早く彼女たちのようになりたいわね」

 

 

少し落ち着いたマリアが見つめる先にある雑誌に載っているのは、日本で莫大な人気の2人組の少女たち。ツヴァイウイングの2人の存在はマリアにいい刺激になっているようだ。

 

 

「マリアの気持ちはわかっている。だけど焦ってもいい結果はついてこない。まずは目の前に集中しよう」

 

 

俺の言葉を聞いてくれたからなのか、月読や暁がいい影響したのか、ツヴァイウイングへのライバル心からか。マリアはこの2週間後にシンフォギアを纏うことに成功する。それも誰もが予想していなかった方向で。

 

 

「それにしても信は少し心配しすぎよ。私は今までもこれからも走り続けるわ。遅れないように気をつけなさいね」

 

 

そう言ってウインクするマリアはどこか子供っぽい笑顔を浮かべている。そして改めて思う。この人をどんなことをしても守り抜きたいと。

 

 

「それはいけないな。ついて行けるように俺も踏ん張るとするよ」

 

 

俺の言葉に満足なのか、満面の笑みを浮かべて腕にしがみつくマリア。

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