授業参観が終わった次の日の、始業前。私はまだほぼ生徒が登校していない早い時間に、保健室を訪ねていた。
目当てはルクセリアだ。彼が昨夜、保健室に泊まると聞いたのでこのタイミングになったのだ。あのルクセリアを訪ねるということで、ヒミコがものすごく警戒しているが。
ああ、ちなみに彼女。両親とは仲直りとはいかなかったものの、冷戦状態は一応脱したらしい。ここから少しずつでも改善していけばいいなと願うばかりだ。
……と、それはともかく。リカバリーガールの許可を得て保健室に入れば、ベッドに腰掛けたルクセリアが何やらタブレット端末を操作していた。彼はすぐに私に気づき、端末を閉じて頭を下げてくる。
「バクゴーから受けた怪我は治りましたか?」
「完治ではないですが、痛みもなく動けます。一限目が始まる頃にはお暇しますよ。リカバリーガール様々ですね」
そう答える彼は、今日は仮面はつけていないので顔がよく見える。思っていたより平凡な顔つきだ。記憶に残りづらい顔、とも言う。
だが、今の彼からはほとんど暗黒面の気配がしない。むしろ、光明面の気配が強いところを見るに、先日のあれは相当に入れ込んだ演技だったようだ。
ヒミコもそれは理解できたようだが、それでも警戒を解いていない。いつでも攻撃に移れるよう、私を守る位置でルクセリアを睨んでいる。
これを見たルクセリアは堪えた様子もなく、
「ここにキマシタワーを建てよう」
などとのたまう。
その顔は仏に出会って心を入れ替えた罪人のようであり、言葉の意味はわからないがミネタの同類ということはなんとなくわかった。同類は同じような結論に達するのだろうか。
ともあれ、あまり時間はない。早速本題に入るとしよう。
「改めてお聞きしたい。あなたはカサネという少女をご存知でしょうか?」
「……よく知っていますよ。
そう答えたルクセリアは、少し寂しそうに笑う。
「……まずは改めて自己紹介させてください。私の名前は
だがすぐに表情を引き締めるとそう名乗り、話を始めた。
「そしてカサネも同様……と言いたいのですが、彼女は幹部候補生止まりでしたね。最高傑作と呼ばれており、幹部としてイーラの名を与えられる予定でしたが、その前に騎士団が滅んだので」
「やはり。銀鍵騎士団……ということは、あの剣はそういう由来なのですね?」
「ええ。剣そのものは団員に共通ですが、幹部は刀身にそれぞれの生命力を込めることで強化していました。私もカサネもそこは同様です」
完全にフォースウェポンだな。よくもまあ見つけたものだ。
だがそれを言うなら、フォースそのものをよくぞ見つけたと言うべきか。あの広大な銀河共和国ですら、ジェダイの人口はクローン戦争勃発直前で総勢約二万人だったのだ。実際に各地で直接任務に当たっていたものは、半分の一万人程度だった。
それを思えば、このフォースが薄い星で、犯罪者とはいえフォースを用いた組織を作り上げるほど理解した存在は、偶然とは思えない。
……いやまあ、私というとびきりの例外が存在する以上、断言はできないが。
「……あなたたちは剣だけでなく”個性”も似ているように見受けられましたが、そこはどうなのですか?」
「いい質問ですね。ですがその質問に答えるために、騎士団のことから話したいのですがよろしいですか?」
「ああ。それも聞きたかった。併せてお願いします」
私の言葉に頷いたイッシキは、どこか遠いところを見ながら再び話し始めた。
「銀鍵騎士団がいつからあったかは、定かではありません。ただ”個性”がこの世に現れる前から存在したことは確かで、その起源は身内でTRPGに興じるサークルだったようですね」
イッシキは語る。彼によると、そのサークルは盤上遊戯をする集まりだった。様々なものを扱ったが、最も親しまれ最も遊ばれたのが、「クトゥルフ神話」という作品群をテーマにしたものであったという。
詳細は省くが、そのテーマとなった作品群の中に、銀の鍵という道具があるという。これを携え呪文を唱えることで、時空を超えてあらゆる場所に行くことができる……そんな道具らしい。
もちろん現実には存在しない。だから本当に遊びであり、かつての銀鍵騎士団はあくまで数ある仲良しサークルの一つでしかなかった。
だがその集まりに、転機が訪れる。正確には世界そのものに。そう、超常――”個性”の出現だ。従来の秩序は崩壊し、人類という枠をも崩れ、世界は混沌の一途を辿った。
この混乱の中で、彼らは平穏を求めてあちこちを逃げ回ったという。
しかしある日。その途中で見つけた洞窟の奥で、彼らにとっての銀の鍵を手に入れてしまった。
「いかにもなオカルト話でしょう? ですが銀鍵騎士団に、地球の科学力では到底造れないオーパーツが存在していたことは間違いない事実です。
初代のリーダー……騎士団長はそれによって遠くを見通し、人の心を見通し、世界のありとあらゆるものと繋がる力を得たそうですよ。騎士団の人間は多くがそれを信じていました。きっとその当時のメンバーもそうだったのでしょう」
なるほど確かに、銀の鍵とやらの力はフォースに近しいものもある……ような、ないような。
「そうして、力を手に入れた騎士団長でしたが、当然それを見た他の面々も欲しました。時代が時代ですからね、力はいくらあってもよかったのでしょう。ですが、手に入れられたものはいませんでした」
それはまあ、そうだろう。彼の話がすべて事実なら、騎士団長とやらがフォースを手に入れることができたのは、元々素養があったからだと思われる。
だがその素養は、滅多にあるものではない。先にも述べた通り、フォースセンシティブは稀なのだ。フォースが薄いこの星では、恐らくもっと稀だろう。
「ですが荒んだ世にあって、求めていた力を目の前にして人間が我慢できるはずもなく。そこから騎士団はヴィラン組織になっていくのです。折しも時代は、世界中の社会秩序が崩壊した超常黎明期……合法非合法を問わないやり方で、力を求め出しました」
「なるほど、大体わかりました」
「そういうわけです」
私たちの間で、フォースによってイメージが共有される。つまりは、人を誘拐し、実験台にする非人道的な行為だ。
多くの場合、犠牲者は子供。どうしてもほしい”個性”を見つけた場合はその限りではなかったようだが。時には組織内で個性婚を行い、赤子を使い潰すこともあったようだな。
当然目的に届かず亡くなる子供は数知れず、何年何十年とかけてもフォースに辿り着くものはいない。
いないとなるとますます行いはエスカレートし、被害は広がっていく。そんな悪循環だ。
「ですが彼らは見つけてしまいました。特定の種類の”個性”の持ち主ならば、超能力を手にできると。まあそれを自由移植することはできませんでしたが……それでもこの発見は、彼らのタガを完全に外しました。やり方が一気に過激になったのです。
私が覚えている限りでは、一度に百人以上の子供が入荷され、数日のうちに全員が亡くなる、なんてこともありましたね」
なんとも腹立たしい話だ。これにはさすがにヒミコも顔をしかめ、イッシキに対してとはまた異なる怒りが見て取れた。
「その”個性”こそが……感情を元になんらかの効果を発揮するタイプの”個性”です。特に、身体機能を増強するタイプのものがベストでした。そう、私やカサネのようにね」
イッシキが肩をすくめるが、私は驚きつつも納得のほうが大きかった。意図して似た”個性”が集められたから、イッシキとカサネが持つ”個性”は似ていたわけだな。
そして腹立たしくはあるが、銀鍵騎士団の目の付け所は悪くない。フォースは、感情によって形を変える。そしてその感情が大きければ大きいほど、程度の差こそあれ高まりやすいのだ。
私もつい最近体験したし、ユーザーでないバクゴーも私との戦いで昂ったとき、近いことを起こしていた。銀鍵騎士団はそれを意図的に呼び起こしてフォースユーザーになろうとしていたのだな。
「それで行くと、イッシキは性欲を、カサネは負の感情を力に変える”個性”という解釈をしても?」
「カサネは怒りを変換する『憤怒』ですね。私たちはそれを理由に拉致、あるいは騎士団内で個性婚されて集められた子供でした。そこで拷問も同様な実験を受けたわけです。
内訳は省きますが……結果として私は、どんなものにでも欲情できる変態になることと引き換えに。カサネは些細なことでも怒りを抱ける非常に短気な性格になることと引き換えに生き残り、騎士団の幹部となったわけです。ルクセリアはそのコードネームですね」
あれは彼の性癖ではなかったのか。望んでそうなったわけではないとなると、また見方が変わるな……。
「ちなみにロリコンなのはたぶん元からです。幼女を見たときの強化率はマックスなので。それでもオールマイトには遠く及びませんけど」
「うえぇ、その情報はいらなかったのです……」
同感だ。私の感傷を返してくれ。思わずヒミコの後ろに隠れてしまったではないか。
「ですが、そこまでしても完全に超能力が定着するわけではありません。肉体改造によって強化され常時使えるようになった”個性”で、ほとんどないに等しい超能力を常に無理やり増やして使っているだけですからね。
”個性”を頻繁に使っていれば平素から多少なりとも使えるようになりますが、それもしばらく”個性”を使わないでいると抜けてしまいます。だからこそ、騎士団の次の目標は完全に超能力を定着させることでした」
以前にも触れたが、フォースの素養は細胞内のミディ=クロリアン量に比例する。そしてそれを後天的に増やすことは不可能だ。共和国時代ですら不可能だったことを、それよりも文明の劣るこの星でできるはずがない。
もっとも、わずかでも使えるようにしてしまえているのは、”個性”があるからだろう。やはり”個性”はとんでもないものだ。
だがイッシキの話が真実なのだとすると、彼やカサネのような「成功例」を一人育て上げるまでに、一体何人の人間が死んだことだろう。それに連動して、この星のフォースは暗黒面に偏るだけにとどまらず、量的にもいきなり激増したり突然すべて消滅したりと、非常に不安定な状態を強いられていたはずだ。
フォースは元来安定を求め、それに向かっていく性質を持つという。ライトサイドに偏重していた銀河共和国とジェダイが滅び、ダークサイドに偏重した帝国とシスが台頭。最後にはそれも滅びて、どちらもない平らな状態になったように。
それを考えると、騎士団が滅びたのはフォース的にも道義的にも因果応報、当然の報いに思うが……まあ、それは今考えても仕方がないことか。
ただ、一つ絶対に確認しなければならないことができた。私の”個性”を用いてフォースを増幅すること、あるいはミディ=クロリアンを増幅すること。今まであまり気にしていなかったが、これらがフォース的に問題ないかどうか。それを確認できないうちは、下手にフォース関係のものを増幅しないほうがいいだろう。
「そんな騎士団の最期はこうです。幹部となって最初の任務で外に出たルクセリアが、そのまま警察に直行して騎士団を告発。組織を滅ぼしてしまいました」
「あなたじゃないか。外に出られるようになったその足で警察に駆け込んだのですか」
「はい。あんな生活はご免でしたからね。で、色々ありましたが、私は警察に就職。職権で日々スケベピクチャーを見てお金をもらう生活をすることになったのでした。めでたしめでたし」
「めでたし……めでたいのか、これ?」
「やっぱり変態じゃないですかやだぁ!」
私が渋面で首を傾げると同時に、ヒミコが軽くフォースグリップをイッシキにかけた。
もちろん命を奪うようなものではなかったので、イッシキは軽い調子で痛がりつつも、ははは、と笑ったが。
「訂正します。サイバー対策課で違法アップロードとかサイバーテロとか、そういうのに対処するお仕事をしてます。ここ三週間弱は、ステイン関係の動画をひたすら消し続けるだけのお仕事ですね……」
……それについては、なんというか、きっと激務なのだろうな。肉体労働ではないだろうが……。
「まあ私はいいんですよ。常に監視はありますが、こうして面白おかしく生きています。昨日のように訓練相手として各地のヒーロー科や警察学校にお邪魔することもあるのですが、そういうときは半ば観光みたいなものです。まあ、その分完全な休みがやたら少ないですが、それは仕方ないですね。
でもそうやって楽しめるのは、私が誘拐されて騎士団に来たからなのでしょう。私はわずかとは言え世の知識があり、経験がありました。だからこそ騎士団を告発できたし、崩壊した今も生きていける。ですがカサネは……」
「騎士団で生まれ育った生え抜き、ですか」
先回りして答えた私に、イッシキはため息交じりで頷いた。
「騎士団で生まれ育った子供たちは騎士団なき後、各地の児童養護施設や里親に預けられました。彼らの大半は使わなくなった結果超能力を失い、”個性”を活かしてまっとうに育ち、生きているようです。しかし、何事にも例外はあるものです」
「カサネがそうであると」
「はい。上から聞いた話では、そもそも彼女は保護されることを拒み、剣を持って逃げたそうです。年齢もあって報道されていませんが、いくつかの殺傷事件の犯人と見られていますね。
彼女に余計な力がなければこんなことにはならなかったのでしょうが……最初に言った通り、彼女は騎士団の最高傑作でした。気に入らないものは破壊できてしまう。しかも彼女の”個性”は『憤怒』……おまけに騎士団の人体改造で、どんなことにも怒ることができてしまう。その結果が、敵連合の
本当なら、音を重ねるで
同じところで同じ苦しみを味わったものとして、思うところがあるのだろうな……。
「……ちなみに、カサネのようにヴィランとして活動している騎士団員は他には?」
「警察は彼女だけと判断しています。組織壊滅時に保護された人間は私を含め、全員が所在を常に監視されていますからね。逮捕された人間は全員タルタロスの中ですので、ヴィランになった子供もカサネだけだろうと」
この答えに、私はそっとため息をついた。
もはや罪を犯したカサネを擁護することはできないが、同情心がないわけではない。もし彼女が失踪先で出会ったのが、ヴィラン連合でなかったらあるいは……とは思わざるを得ない。
と、言ったところで予鈴が鳴った。そろそろ教室に行かねばなるまい。
しかしその前に、これだけは聞いておきたい。
「……最後に一つ、お聞きしたいのですが」
「なんなりと」
「この件、だいぶ機密レベルの高い情報に思いますが、私に
「もちろん。
その返事に、私はやはりかと納得を深めた。
「なるほど。時間を取っていただきありがとうございました……
そして私は一礼すると、ヒミコを伴い保健室を後にする。最後に見たイッシキの顔は、いい笑顔であった。
……政府か公安、どちらが主導かはわからないが。どうやら今まで私に開示してこなかったフォースに関する情報を、与えたほうがいい状況と判断されたようだな。
恐らく、フォースユーザーに正面から対抗できるのは同じくユーザーのみ、とわかっているのだろう。私をカサネにぶつける算段と見た。
あわよくば、手駒にフォースユーザーを増やそうとも考えていそうだな。実際、私ならコストも時間もほとんどかけることなく、フォースユーザーを生み出せてしまう。
そういう意味でも、私は国にとって是が非でも確保しておきたい人間のはずだ。銀の鍵とやらをはじめ、騎士団から押収したであろう資料などがあれば、育成も捗るのではないだろうか。
最悪の場合、第二のオールマイトにされる可能性もあるな。世間的には、私はオールマイト超えを宣言したと思われているらしいが……あいにくあれはそんなつもりで言ったセリフではない。第二のオールマイトだけは絶対に嫌だ。
……どうも犯罪者以外にも備えておいたほうがよさそうだ。他にも何か考えているのではないかと勘ぐってしまう。
そして確信した。ジェダイの立ち位置は、国家の下ではダメだと。最低でも国と同格でなければなるまい。
政治家は信用はしても信頼すべきではない、というジェダイの教えは、やはり間違っているわけではないのだ。ただ、柔軟性が欠けていたのだろうな。結局、父上の宗教が言う通り「何事もほどほどが一番」なのだろう。それを実現することがいかに難しいかは、この際考えないでおくが。
ひとまず、フォース関係の情報を集めるために造っているドロイドは、まもなく完成する。彼にはS-14O共々、色々な情報を集めさせるとしよう。
やれやれ、前途は多難だな……。
「コトちゃん……大丈夫? 悩んでる顔なのです」
「ん? ああ、大丈夫だよ」
「……また無理してないです? してたら私、怒るのですよ」
「大丈夫だ。まだ無理はしてない」
「まだって、これからする気なんじゃないですかー!」
もー、と頬を膨らませるヒミコ。かわいいなぁ。
思わず顔が緩みそうになるが、そんなことをしたら彼女の怒りに火を注ぐことになる。我慢だ。
「すまない。でも、備える必要があると思ってのことなんだ。君を守るためにも、どうか許してほしい」
「……もう。ずるいのです。そんなこと言われたら、なんにも言えなくなっちゃう」
少し伏し目がちに言うヒミコ。彼女の腕に抱きつきながら、すまないと繰り返す。
「……何かするなら、一緒だよ? 死ぬときだって、一緒じゃなきゃ許さないから」
「ああ。行く先が極楽か地獄か、はたまた別の星かは知らないが、君がいてくれるなら心強い。どこにだって行けるし、何も怖くないな」
私がそう言うと、ヒミコは嬉しそうに笑った。きっと私も似たような顔をしているだろう。
ああ、そうだとも。たとえこの先どんなことがあろうとも、ヒミコと一緒なら大丈夫だ。
私はより強めに彼女の腕に身体を寄せながら、そう思ったのだった。
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EPISODE Ⅳ「ファントム・メナス」――――完
EPISODE Ⅴ へ続く
はい、というわけでぶっちゃけてしまえばオリキャラの設定をオリキャラが語る回でした。
ですがこの騎士団の存在こそ、主人公が転生した理由なので語らないわけにはいかないんですよね。その詳細はEP5にて。
あと、政府や公安という主人公にとっての「ファントム・メナス」を明示しておきたかった。
それらから基本的に距離を置いている主人公に、国家と対等以上になる必要があることをこの段階で明確に理解させる必要もありました。
実際ジェダイは共和国の内部にありながら、共和国と鼎立する対等の存在だったわけです。ただ、それをしっかり認識していたジェダイは末期にはほとんどいなかったと解釈しています。ジェダイを復興するためには、そこは認識していないといけないのですね。
と、言ったところでEP4はおしまいです。
明日投稿の幕間を挟んで、書き溜め期間に入りますのでご了承ください。
今回の幕間はほのぼのJK回です。
・・・ところでこれは独り言なんですが、ルクセリアこと逸色さんはEP3で既に登場してたりします。ええ、独り言ですが。
まさか15話の投稿後30分以内に言い当てられるとは思ってもいませんでしたが。いえ、独り言ですよ。
※追記
なお、本作においてクトゥルフの要素は一切ないと断言しておきます。今後そのようなものが出てくることも一切ありません。
銀の鍵、という設定も作中の過去の人々がそういうものと認識し、そう呼んでいるだけで実際は別のものです。