仮面ライダーダブル&トリガー ~風都超常犯罪事件簿 ~ 作:さじたりうす
「……翔太郎……どれだけの間の時が流れたんだろうね?」
「あぁ……全くだ。作者がアウトドア&ゆるキャン△に全降りしたり、ガンダムふらふら降ったかと思っていたらゴジラに全降りしたり、静岡ホビーショーで機龍買って余計にゴジラになったりよー……」
「更に機龍の話を構想しはじめていたからね……まぁ、結局待望のTHEファーストの仮面ライダー1号が真骨頂で出ると聞いて仮面ライダーにスイッチ入ってようやくだよ」
「俺なんか名前変更されたしな」
「マジで?!って……本編じゃまだ会ってないが……」
「獲牙銃斗。元々パソコンで『攻』の字の読み変換で『シュウ』があったからシュートをもじって攻斗だったんだが……改めてググってもなんも『シュウ』の読み情報なしっていうんで、『あれー!!!?』ってなって、執筆再開と同時に同時に名前も変更……そしてハーフボイルダーはズーマーとXR100になった。いつの間にか俺、バイク免許あったんだわー」
「タイトルにも仮面ライダーダブル&トリガーに!!!」
「凄まじいメタが長い。ここらでよそう」
「……だが、この小説よー……ほとんど読まれてないじゃん……」
「銃斗……それ言うな。筆者の実力不足に他ならん。それ以上でも以下でもない!!」
「ガンダムの方の話だが、コロナ休暇を逆手にぎゅーぎゅーに2日でやってたからね、彼」
「マジかよ?!!!」
「更にそれが祟ってか燃え尽き症候群とアウトドアに全降り状態に……遂には、ゆるキャン△と酷道版頭文字Dの二次創作も構想。創作想像バーストになってしまったわけさ……で、現在、THEファーストの仮面ライダー1号の真骨頂の情報を得た」
「それがどう関係してんだ?」
「ガンダムもそうだけど、二次創作小説にまつわるアクションフィギュアを揃えないと気が済まない性質でね、作者。この世界が凍結している間に、真骨頂のバースが出たりして真骨頂収集開始にリーチがかかっていた。だが、当時エターナルはどこも三万ゴエがざら……踏み切れなかったんだが今回の一件で改めて探したら二万円代になっていたのさ」
「メタいなー」
「そして仮面ライダーイクサとイクサライジングの受難を仮面ライダーアクセルじゃないが、振り切った」
「はい?!!何ソレ!!?」
「バースとプロトバースの組み合わせがあるように、イクサとの組み合わせもイクサと初期イクサの組み合わせで構想しているが、ライジングは真骨頂にないし、奴では容易にライジングに改造できない。だが、ついに『ライジング無しのイクサとプロトイクサの組み合わせ』に踏み切ったんだ」
「まだ出てきてもないよな」
「今後さ。無論彼らのヒロインは紅魔か……」
「もーいー、もーイー!!!凄まじく長くなってる……!!!とにかくだ!!!仮面ライダーもガンダムも……長らく待たせてすいませんでしたっ!!!ガンダムの方も長い目で見てください!!!」
「では本編です」
「もー!!ドコほっつき歩いてたのよー!!連絡一つもよこさずー!!所長様に先ずは連絡でしょ?!連絡ぅ~!!!何時だと思ってんのよー!!!しかも作者のやろー、アウトドアにはまって数年間すっぽかしてたのよー!!!」
鳴海探偵事務所に亜樹子の叱責がメタ含めて響く。
「ああ~、帰宅中に一面倒事に巻き込まれてな……てか、最後のなんだ!!!?」
「言い訳はよろしい!!それに!!体験段階のバイトのコを二人連れ回すとは何事?!!如何わしいコトしてたら……命無いわよ!!?」
今回の行動を疑って止まない亜樹子は「天誅!!」と印されたスリッパを持ち、怒りのオーラを発していた。
「だからんなコトするわけねーだろ!!亜樹子ぉ!!!本当に蜘蛛の怪人野郎の超常犯罪に巻き込まれてたんだよ!!!てか、俺がそんなコトできねー人間てわかってんだろ?!!」
たちまち喧嘩ムードになってしまう事務所内だったが、蓮子が説得に入った。
「嘘じゃないですよ!!本当に蜘蛛の怪人から助けてもらったんです!!!まさか、翔太郎さんが街の噂の仮面ライダーだったなんてビックリしましたけど!!!」
蓮子に続いてメリーもまた説得力ある訳を話した。
「私達がタクシーで探偵事務所に帰ってる途中、乗っていたタクシーの運転手の様子がおかしくなって、強引に山まで連れて行かれたんです。そしたら蜘蛛の怪人に変身して、私達を連れ出して、蓮子がもうダメだってなった時、翔太郎さんに助けてもらったんです!!」
それを聞かされた亜樹子は流石に十二分な信用に値する意見を聞かされタジタジになった。
「あ、あらぁ~……あははは~……そ、そっかー。ごめんネ、翔太郎君☆」
「テヘペロしてんじゃねー!!!」
「あ!!!じゃ、二人は仮面ライダーだって知っちゃったんだ?!!こればっかりは超~企業秘密だから!!!よろしくね!!!お願いいたしますぅ!!!」
翔太郎のツッコミをあっさりスルーしながらの手を合わせて頼み込む亜樹子の姿は、今さっきまでとは態度が一変していた。
「だ、大丈夫ですから顔、上げてください。なんかあたし達の方が申し訳なくなっちゃいますって……あ?!」
その時、蓮子の視界にソファーで眠る晶少年の姿が目に入った。
「あの男の子、こんな時間なのにまだいたんですか?!」
すると亜樹子はやむを得ない理由を話した。
「うん。晶君の家、訳ありで誰もいないし、借金取りが来る危険性もあるし、ここで一晩保護してあげる事にしたの」
「そうですか……本当にかわいそう……まだ小学生なのに……」
「今日は所長のあたしが責任持って面倒見るから気にしないで……それで二人共今日やってみてどうだった?」
「はい!!その件ですが……!!」
蓮子とメリーが今日の感想や今後の意志のアピールをし終え、彼女達が鳴海探偵事務所を後にする。
「本日はありがとうございました!!今回の件、最後まで頑張らさせていただきます!!」
「うん、うん!!正直女の子が居てくれると色々気持ちの面でも助かるんだぁ!!よろしくね!!」
「それでは私達はこれで失礼します」
「あー……待ってくれ」
メリーが会釈するのと連なるように蓮子も会釈すると、翔太郎が引き止めた。
「はい?」
「あんな事があった後だ。俺が護衛してってやるよ」
「本当にですか?!ありがとうございま……あ!?」
「はっ―――!?!」
翔太郎のボディーガードの申し出に遠慮する間も無く喜ぶも、翔太郎の背後の何かに気付いたような反応をし、メリーもまた何か衝撃を受けたかのような反応をしていた。
「翔太郎、それを言うなら俺達が……だろ?」
翔太郎と亜樹子が振り向いた背後には地下倉庫から上がって来たフィリップがいた。
「フィリップ!!」
「フィリップ君!!」
フィリップは本を片手に蓮子とメリーの向かいに立つと改めて自己紹介をした。
「先程は災難だったね。今回は蜘蛛の怪人だったけど、この街はあのような類いの犯罪がよくあるから十二分に気をつけて欲しい。君達とは直接会って見たかった。改めて自己紹介しよう。園咲来人。みんなからはフィリップって呼ばれてる。よろしく」
「先程?災難!?蜘蛛の怪人って、え?!!」
「私達、今初めて会ったのにさっきの事をなんで……?!!」
蓮子とメリーはフィリップの発言にうろたえるも、全てお見通しのフィリップはくすっと笑った後に優しく解説した。
「僕は翔太郎が仮面ライダーダブルに変身している時、彼の右半身に意識を投じているんだ。それと、とある方法で君達が来た事とかも知っている」
「おいおい、フィリップ!!まだぺらぺら言っていい段階じゃねーって!!」
「いいじゃないか、翔太郎。君だって彼女達を快く思ってるじゃないか?君の中じゃもうとっくに採用なんだろ?」
フィリップのその言葉に「ええ?!!」と蓮子とメリーは喜びの表情を見せた。
「さ、さぁな(バカ!!気が抜けて緊張感無くなるだろが!!)!!まだまだ最後まで気は抜けねーぜ!!!」
そう言う翔太郎だが、既に月明かりが正直な表情を照らしていた。
「それじゃあ……女の子約二名の護衛、よろしくお願いします!!へへ☆」
蓮子はニヤけながら言った。
「お、お願いします……!!」
メリーは何か恥ずかし気に答え、蓮子が早速その反応に気付き、耳許でちょっかいを出す。
「メリー??あ!!……メリーさ、ひょっとしてフィリップさんに人目惚れ?クスクス!!」
「な?!!ちょっと、蓮子!!そ、そうじゃないってば!!」
「メリーったら歯が浮くぅ!!」
「ちょっと、蓮子ぉ!!」
二人のそんなやり取りをフィリップはどこかほっこりした様子で少しばかり見守ると翔太郎に出発を促した。
「……それじゃあ、少し賑やかになった所で行こうか、翔太郎?」
「おい、フィリップ!!何勝手に仕切ってんだよ?!」
「別にそんなつもりじゃない。ただ翔太郎一人が両手に華は頂けないなぁっ、てね」
「なんだぁ?!!お前、結局女の子目当てか?!!やきもちかぁ!??」
「僕が嫉妬するとでも?常に状況は公平に見てるよ。ま……確かに、その、メリーって娘は何かを感じる。興味あるんだ……うん」
「は??ぷっ……フィリップ……恋?!!ぶはははは!!!」
「大人げないな。翔太郎」
「何ぃ?!!」
二人と二人のケンカする程仲がいいムードに亜樹子は「やれやれ」とジェスチャー・リアクションする。
「はぁ……なーんか、こーして見てると本当に不思議と似てる二組だこと!まぁ、あたしは晶君の面倒見ましょうかね。あ!!ソレ、竜君に電話しなきゃ!!」
間も無くして照井の持つガジェットツール、ビートルフォンが鳴り、照井本人が出た。
「所長、どうした?」
「ぷぅ~!!竜君は竜君でずーっと所長呼ばわりしてぇ~……プンプン!!えっと!!今日は事務所に泊まる事になって帰れなくなったから伝えようと思って……依頼主が訳ありの小学生の男の子だったからとりあえず一晩面倒見ようとね。今はぐっすり寝ちゃってるけどねー」
「そうか。所長、俺も捜査が立て続けにあって帰れそうにない。今日は風都署で過ごすだろう。今、不審な爆発があった風原山に向かう所だ。現場検証中に怪人体の身体の一部が見つかったらしく、超常犯罪捜査課も合同で捜査する事になった」
「そっか……うん!わかった、竜君!!」
「所長、いつもすまない」
照井は風都暑のの駐車場でしばし亜樹子と会話した後にビートルフォンを閉じて、ため息を漏らした。
「はぁ……ここ数年で超常犯罪の種類や件数が増加傾向にある……何が起きている?また財団Xの仕業なのか?」
街中にぽっこりとある風幡(かざはた)山の麓周辺に蓮子とメリーのアパートがあり、翔太郎とフィリップは蓮子を最後に無事に彼女達を送りとどけていた。
「わざわざアパートまでありがとうございました!!」
「あぁ……いや、男として当然のコトしただけさ。色々あって疲れただろう?今日はもう早く休んどきな」
「はい!!それじゃ、おやすみなさい、翔太郎さん!!フィリップさん!!」
翔太郎達に手を振りながら蓮子は玄関に入っていった。
「翔太郎。鼻の下伸ばしてみっともないよ。相変わらずハーフボイルドだ」
「う、うるせっ!!!そういうフィリップだってメリーちゃんと別れた後で感情暴発させてたじゃねーかよ!!!」
…
「ダメだっ……やはり彼女からは何かを感じてならない!!!若菜姉さんをまだ姉さんと知らずにいた頃に味わったドキドキ感を彷彿させるものだ!!!探偵事務所からずっと抑えていたがもう臨界を迎えた!!!今一度パージさせてもらうよ!!!ドキドキが止まらないっっ!!!ああっメリー!!!なんて興味深い!!!」
…
「ゴホンっ……それはそうと……翔太郎。彼女達の護衛ともう一つの目的……あるんだよね?」
フィリップからそう質問された翔太郎は帽子を目深にしながらフッと笑った。
「あぁ……流石、相棒だ。今からJKヒャッハーまで行けば、丁度閉店時間だ。青山唯ちゃんに会ってまずは居なくなった理由から洗う。いきなり頭ごなしに連れて帰ろうもんなら拒絶されかねないからな」
「懸命だ。後、君が得た情報は既に検索してあるから説明はいらないよ。決して筆者の愚か者がそのやり取りの会話がめんどくさい訳ではない」
「おいおい、言っちまってるよーなもんだぜフィリップ?!しょーがねーな、筆者の野郎……ま、フィリップに情報が行ってるならよしとしよう」
「流石、さじたりうす……先が思いやられてしかたがないな……彼がアウトドアに目覚めたせいでガンダムとこの話自体が止まっていた。しかもその間に風都探偵がアニメ化され……どれだけこっちの僕達は放置されていたか……だが、基本はガンダムが優先される……はぁ……」
「まぁ、奴も色々あるのさ……メタは置いといて行こうぜ、フィリップ」
一方その扉の向こうでは親友メリーの両想いを知り、一人盛り上がる蓮子がいた。
「メリーいきなり両想い確定~!!!展開早すぎ!!!もう、何考えてんだか、さじたりうすのバカ!!恋愛ってのはもっと段階を踏んでぇ~……でも、二人が仮に付き合い始めたら、どんな展開になってくんだろ??!今から楽しみィ~!!!それに比べて見てあたしはぁ……あたしは……いや、流石に無理でしょっ。上司になるかもしれないし……もしそれで別れたらとかなったら……保留しときましょっ。今は……うん」
その後、予定通りの閉店の時間帯にJKヒャッハーの店舗に到達し、唯が出てくるのを待つ。
「しかし、彼女達の居ない状況で依頼を進めてしまってもいいのかい?確かに最終的には女性にとって危険な状況になるが……」
「う……そりゃそーだが……」
「ガイアメモリが絡んでるから事をなるべく早く解決させたい……況してや青山唯は未成年。かつて江草茜の一件でも懸念されたように未成年の身体にガイアメモリは危険だ。かといって焦りはよくない……」
「……よくないな。こういうのは」
「翔太郎。誰も草加雅人のマネしろなんて言っていない」
「い、言って見たかったんだよ!!ちょっとだけなっ!!」
「しっ!!彼女が出てきた……!!!」
翔太郎は晶少年から渡された唯の写真を照らし合わせる。
「違いねー。彼女だ……」
「翔太郎!!まったく……もう感情的になってるじゃないか……」
翔太郎は帰り支度を済ませて帰路につこうとする唯を呼び止める。
「お嬢さん、青山唯さん……ですか?」
「え?!!そうですけど……何ですか、急に?!」
翔太郎は帽子を目深にする仕草をしながら言う。
通常であれば名刺を渡す場であるが、相手が如何わしい組織と関わっている為、身元バレを防ぐ為、口答のみとしているのだ。
「通りすがりの探偵です。君を探して欲しいという依頼があってね……誰かは察しがつくはずだ。まずは帰らなくなった理由を聞かせて欲しいけれども、いいかな?」
「晶……っ?!あいつ何勝手に依頼してんの?!!私はあんな家庭、もううんざりだから出たに決まってるでしょ?!!父親も父親らしいこと一切せず、借金ばかり作って、母は母で男に……そんな腐った家庭が嫌でしかない、ソレ以上の理由も何もない!!」
翔太郎の脳裏で母親と姉を必要とし、助けを求めてきた晶少年の悲痛なまでに訴えてきた姿が過る。
「弟をほったらかしにしてまで出たかったのかい?」
「っ……!!!あ、あたしはあたしで一杯一杯なのよ!!!面倒なんて見てらんない!!!それにあのコは……ひ、一人でも大丈夫よ!!!」
しかし姉の唯はそれを突き放すかのような言動を放った為に、翔太郎の感情的スイッチが半開してしまう。
「っ……あのな、その晶君がわざわざ俺達の探偵事務所を探して!!自分の足で歩いて来てくれたんだ!!家庭の事情も涙ぐんで俺達に聞かせてくれた!!!今、晶君は君と君のお母さんを一番必要としてるんだ!!!」
「っ……!!!お母さんなんて今じゃどこで何してるかわかんないし、いくら必要とされても金がなきゃどーにもならない……ぅっ……た……頼られるだけで迷惑よ!!!」
叫ぶように言った唯の発言が翔太郎の感情スイッチをオンにしてしまった。
「金か……確かに金は必要さ。だからってこんな所で働いていいのかよ?!!未成年に過剰サービスさせている店なんかでよぉ!!!」
「は、はぁ?!!な、何を根拠に言ってんの?!!え、営業妨害しないでくれる?!!め、迷惑に程あるわ!!!」
「動揺してんのまる判りだっ!!!違法の営業なんだろ!!?君自身が危ないのはわかってるはずだ!!!それに裏でこの店はなぁっ……!!!」
「まさか本◯のコト??!流石にソレは無いわ!!!二つの意味で!!!ま、本〇の二歩手前まではしてるけどね……確かに汚らわしいけど代わりに稼げるからね!!!」
翔太郎は本◯ではなくガイアメモリの事を聞いたつもりが唯は当然のようにそっちを答えてしまう。
無論、それからの唯の回答もそれもそれで問題だ。
「な……!!?」
「探偵だって男でしょ?今の黙ってくれれば特別にあたしのマイルームで奉仕してあげるよ?」
唯は慣れた仕草と手つきで翔太郎に詰め寄る。
相当な数をこなしているようで、先程の熱さも本能に追いやられてしまう。
「うぐぅ?!ぬっ~ぅっ……!!!」
「クスクス、結局悦んでるし!所詮男だね。みんな一緒。男は金釣るでしかないのよ」
「くっ!!!あのなぁ……!!!ん?!!マイルーム?!!」
その時だった。
更にドアが開き、ロングの白髪に天然パーマの厳つい男・格恫喝也が姿を見せた。
「騒がしい……なんだ貴様は?」
「(こいつが、格恫喝也……か?)通りすがりの探偵だ。こちらの唯ちゃんを探しに来た。弟さんが探してほしいっていうもんで……そのついでに違法営業な店から足洗うように促していた。違法営業どころか更なる違法……ガイアメモリに関与してるってな」
(ガイアメモリ??)
「な?!!貴様……!!!何を根拠に??!」
「探偵の情報網は伊達じゃない……っておわ?!」
誰かが翔太郎の腕をぐいと引っ張ったが、それはフィリップだった。
「最初の言動と行動が一致していない!!今君は色々な要素を引っ掻き回そうとしてしまっている!!!本質と本題を忘れてないか??!彼らを刺激し過ぎてしまった!!!」
翔太郎は一度帽子を外し、願掛けするかのように帽子の内側に強く息を吹き掛け、その帽子をまた被り直した。
「ふぅっ!!……唯さん……色々と相棒が失敬してしまった。すまなかった」
「……っ、もう遅いです。許さない!!!少なくとも出入り禁止よ!!!」
翔太郎とフィリップがやむを得ずその場を後にしていく中、格恫は睨みを利かせながら微かな危機感を感じていた。
格恫は唯に手をかけると、唯が放った言葉と正反対な意見を伝えた。
「唯。出入りは禁止するな。むしろもてなせ」
「え?!!あんなのどう考えても出入り禁止にして……」
「いいから、もてなせっ!!!」
唯の肩を掴む握力を上げながら格恫は声を荒げた。
「っ?!!」
「あの感じならまた来る。必ずその時お前を指名する。お前はその時、奴の情報を聞き出せ。どこの探偵かは察しがつくが、裏付けがない」
「……っ、わ、わかった……」
JKヒャッハーを後にした翔太郎とフィリップは青風通りの並木通りにある椅子に腰かけながら缶コーヒーを飲みながら反省と次の策を話す。
「全く……取り乱し過ぎだ翔太郎。あのままでは中に連れ込まれて危うく面倒なことになっていた」
「すまねえな。つい晶君の事思い返した弾みでやらかしちまったぜ……」
「妙に素直だね?翔太郎。いつもならここで反発し合うのが落ちなはずだが……大方、晶君の手前上手く彼女を連れ戻せなかった、あるいはそれに繋げることができずに負い目を感じているんだろ??」
「まぁ……な。両親がいない環境ってのは思っている以上に厳しい環境なんだ。幼い頃味わったからわかる……だから一刻も早く晶君を助けてやりたい。お母さんとお姉ちゃんがいる環境にな……」
「かといって段階や根回しは大切だ。それに仮に母親とお姉さんが戻っても借金取りがいる。こちらは依頼にはないが、君はどう対処するつもりなんだい?因みに少し検索してみたが、晶君の父・源九郎は闇金に手を出していたようだ。だが闇金はそもそも違法で民事面でも契約は無効故に返す義務はない。今回の場合警察民事不介入に該当しているようだ……弁護士の助っ人が一番いいね」
「そっか……そっちもあったっけなぁ……」
そのアドバイスを聞かされた翔太郎はスタッグフォンを開いて誰かに連絡を取り始めた。
「翔太郎?まさか彼に頼るのかい?」
「まぁな……持ちつ持たれつってな!」
翔太郎が連絡を取り始めた頃、とある弁護士事務所の机のスマホが鳴った。
「……もぉ……何時だと思ってんの??ん……翔太郎ちゃんか。しょうがないな……もしもし?こんな時間になんの用??」
「北岡さん、夜分すんません。仕事中でした??」
「いや。ウイスキーを嗜んでいた所さ。こんな時間に電話ってよほどの事だね?どーしたの?」
翔太郎が連絡をよこした事情の説明に入ると、フィリップは本を開いて読者側にメタいながら補足説明を開始する。
「翔太郎が電話中に捕捉しよう。スタッグフォンの向こうの彼は北岡秀一。風都の敏腕弁護士で、ここに至るまでに加わった風都イレギュラーズの一人だ。原作の仮面ライダー龍騎では癖が強い悪徳弁護士の顔もあったが、本二次創作においては心強い弁護士ってとこかな。ちなみに彼もまた仮面ライダーゾルダをやっているが、仮面ライダーの概念や戦闘の次元が僕達とは異なる為、直接戦いに関与することはないとだけ言っておこう。頭の悪い筆者の気まぐれで変わる可能性がなくもないけど……北岡修一が戦うミラーモンスターの類は鏡の中の世界の超常犯罪……いや、彼らの場合は『超常事故』かな。普通の次元の僕達の力では未解決事件に息詰まる。そこで彼らの可能性がある時に僕達が依頼することもあるのさ。因みに彼の助手の由良五郎もまた、ここでは仮面ライダーガイをやっている。これは筆者が理想とするゾルダとガイの組み合わせの理想像であるのと、彼の幼少時代の戦隊ヒーロー『ライブマン』のブラックバイソンとグリーンサイの組み合わせの彷彿を意図した為……らしい……風都の超常犯罪に関わらない彼らをこんな解説したのは元々やろうとしてた龍騎の二次創作の名残とでも言っておこう……人知れずに動いている仮面ライダーもこの街にいるということさ…………ふむ、どうやら電話が終わったようだ」
長い長~いメタ含みなフィリップの捕捉説明が終わる時、翔太郎の方も話が付いたようだった。
「ふー!!取り入ってくれたぜ、北岡さん!!借金取りの件はもう委託できた!!後は任せろだと……助かるぜ、北岡さん!!」
「筆者が法律に疎い為に捕捉説明と称し、こんなに文字数を僕に使わせたのか……」
「は??!」
フィリップはバンと本を閉じると唯に関しての今後の行動を提案する。
「それはそうと翔太郎。青山唯を説得するにはやはり同じ女の子の言葉も必要だ。蓮子ちゃんとメリーに前線で協力してもらおう。JKヒャッハーは出張も賜っているようだから、これを利用して市内のホテルに唯ちゃんが彼女達と話せる状況を作ろう。勿論、僕達が隠れながら後見人としている状況下でね。そうすれば許容範囲内で蓮子ちゃんとメリーがこの依頼の仕事に携わることも可能だ」
翔太郎も密かに付きまとっていた借金取りの引っ掛かりが取れた為か、そのフィリップの発案をいつになく快く呑んだ。
「よっしゃ!!それでいこうぜ!!!じゃ、帰るか!!!」
その後翔太郎とフィリップは駅前通りに出て事務所方面を歩いていると遠くから巨大な大型車両が近づいてきた。
そしてそれは大通りに近づくにつれシルエットが明らかになる。
「あ、リボルギャリー!!」
「流石に歩き疲れる。読んでおいたよ」
リボルギャリーは豪快な騒音を立てながら、交差点でUターンし、翔太郎達がいる道路沿いに留まった。
相変わらずのインパクトと存在感である。
「これがあるから実に便利だ。戦闘にも日常にも役立つ」
「いや、フィリップ。ありがてーのはあるが、日常で頻繁に使ってたら目立ちすぎて絶っ対役に立たねーよ。有事だけだって基本。日常で頻っ繁に使ってたらぜっったい身バレするって。身バレするってっ。大事だから二回言った」
「いいね、翔太郎。そのツッコミ具合と最後のビミョーなボケ。坂田銀時を彷彿させるよ」
「いや、そんなメタネタ引っ張ったらフィリップ、お前が自動的に新八になっからな?」
「今はアニメ化した風都探偵の僕もいるのさ。一概に言えないよ。ちなみにこの世界が二次か三次かは第三者の想像にまかせるよ」
「ぐぬぬぬ……!!!」
「だが、このマシンがなかったら永遠にこの二次創作の世界はなかったんだよ?あの日、某リサイクルショップで仮面ライダーダブルのデモ上映を筆者が見ていなければ、ダブルの世界に彼が突っ込む事はなかった……彼はこのようなゴツいマシンが好きなんだ」
「スルーかよ!!てか、こんなド底辺の二次創作の秘話なんかどーでもいいわ!!!さっさと乗るぞ!!」
本作品をディスりながら翔太郎はリボルギャリーの目に相当するハッチからそそくさと乗り込んだ。
「やっぱりいいね。リボルギャリー。筆者の感性に賛同するよ……」
「今頃フォルムに見とれてんじゃねーよ!!格納庫で普段いくらでも見れるだろ!!!乗れって、フィリップ!!!」
その頃、風都市内のホテルの一室では、情事を終えたタケアキがシーツにくるまりながら、ある女性をベッドの中で抱き寄せていた。
「……ふー……っ、もう俺とコイツ無しじゃいられない身体になっちまったろ?!な?!」
「うん。もうソレとあなた無きゃ生きていけない……んっ、ふぅっ」
女は自ら深いキスをタケアキに求めながら彼女は彼が持っていたガイアメモリを手にして起動させた。
『ハイ!!』
欲望、快楽、精神とあらゆる感情、感覚をハイにさせるハイメモリを彼女は自らの胸元へ直に装填した。
一般的なドーパントに変貌するメモリとは違い、以前あったインビジブルメモリのように変異効果のみを人体に与えるガイアメモリのようだ。
いずれにせよ、有毒素型ガイアメモリの直挿しは危険な行為に他ならない。
「はぁっ……無理っ、もっと……もっと欲しいっ、家庭なんかどーでもいいっ、あなたがいい!!!」
「さっき燃え尽きたばっかりだってのに……俺も明日は予定あるんだよぉ??しかたねー奥さんだっ!!!まーきのっ!!じゃねっ、まーちこ(真知子)っ!!!」
「っ……ふふふっ!!タケアキぃ!!!」
『ハイ!!』
「ふあぅっ?!!あ~っ……きたきたきたぁ~!!!」
ハイメモリの起動音声で返事をしながらガイアメモリを彼女に装填するタケアキだが、そのガイアメモリを装填した相手の名は青山真知子……即ち青山唯と晶の母親だった。
ガイアメモリの二重使用は極めて危険な使用方法である。
その悪影響で真知子は強烈にタケアキに依存し、心身共に彼に溺れてしまっていた。
最早そこには母親としての姿はなかった。
これもまた麻薬と酷似した有毒素型ガイアメモリの恐ろしさの一つである。
(いーねぇ~!!!俺とハイメモリ無しには生きていけなくなってやがる!!!完全に家庭がぶっこわれていってるぜ!!!こういう形で家庭を破壊するのは恍惚だなぁっ!!!ま、元々家庭壊れかけだったからいーかぁー!!!ヒャッハーだな!!!生き甲斐、生き甲斐!!!)
一方の格恫もまた車で唯を専用マンションに送り届ける最中、信号待ちで信号機をみつめながら闇の画策をしていた。
(唯もそろそろだな。なに、他の上ランクのうちのは嬢達はソレを通じてトップを維持させている。問題はない……最もこの小娘が受け入れきれるか……受け入れられない場合は……)
「唯」
「何?」
「うちの常連の大切な客がお前を指名してくれた。明日は期待している。接客次第で向こうからボーナスが支給もされる」
「そうなの?!!わかった♪これまで以上に稼げるチャンスね!!!」
「後、基本はお前に与えている部屋でやるが、今回は市内のホテルを指定されている。間違えるなよ」
「そうなんだ……了解」
格恫は唯の反応を無表情に受け流すと、薄ら笑いを浮かべながら車を発進していった。
(実に花畑的な判断だな……これを受け入れれば、他のトップ嬢二名に続いて強力な利益を生んでくれるな。ま、一度そうなればもうビップ指定出張専門になる。果たして拒むか??拒めば力づくの手法をとる。いつも通りにな……)
翌日
唯は先日の予約客指定のラブホテルに出張サービスで訪れていた。
市内の高級なラブホテルということもあり、相手も相当な金持ちのようだ。
先日の格恫の言葉とそれらを踏まえてか、一層唯の野心は高まっていた。
(このホテルか……今日の仕事が成功すればもっと稼げるようになる。そうすれば、あの父親失格の男が残していきやがった借金を返済できるし、貧乏だった家にもかなりのお金が入る……!!!)
凛とした佇まいを装いながら、送り迎え役の袋田に尋ねた。
「ねぇ、袋田。ぶっちゃけどんな人なの??知ってるんだったらそれなりに教えてほしいの」
「えぇっとね……常連さんでお金持ちな人だよ~。代表も大事にしてるお客様だから粗相ないようにね」
「はぁ……そうじゃなくて、人柄とかよ!!」
「いや、ボクも今言った限りまでしか知らないからこれ以上はいいようが……」
使えない袋田の言動に唯は、言葉を返すこともなく袋田ににらみを利かせながら勢いよくその場を後にしていった。
そして指定の部屋を訪れ、緊張感に包まれながらも部屋に向かいノックと共に名乗り出る。
「JKヒャッハーのゆいです~」
するとドアが開き、イケイケDOQ風な男……タケアキが姿を見せたのだ。
「いらっしゃい……今日は頼むよ」
事を知る由もない唯は、満面の接客スマイルを見せながら部屋へ案内されていった。
続く