Another DragonRoad   作:名無しの骸骨

4 / 10
オーバーロードの設定は凄い練られて見てるだけで楽しいです
問題は私自身が作品を書いてる中で矛盾点や何かこれ違うんじゃないの?的な所を書いて後に見つけてしまう点ですが其処は独自解釈という事で御願いします(震え声)


行動方針

「ご主人様、全員揃いました」

「分かった。各自報告を頼む」

 

 10体のドラゴン達が帰還後それぞれの報告が始まった

 まずメイド組による報告だが、1~7階層含め異常は見受けられない。他のNPCに関しても同じく自我を持っている事は確認し、いずれも此方に従っているとの事なので其処に関しては本当に安心した。混乱しているようだったら直接動かなければならなかったが、やはり今回の事で明確に異常を感知しているのは俺のみらしい。

 

「城内部に関しては問題なさそうだな。施設なども異常なし」

「はい。仮に侵入者が入ったとしても万全の体制で迎えられるかと」

「よし、では外の様子だな。正直そっちの方が頭痛いんだが」

『外の様子に関しては俺から説明させてもらいますわ、王よ』

 

 大きな顎を広げつつ、言葉を発するのは炎の古老竜のブラスター。4体の古老竜の中では纏め役に位置するドラゴンであり、このギルドの象徴ともいえる存在だ

 

『空に関して異常がない、というのは少し語弊があるっすけど、飛行モンスターなどもほぼ見受けられませんでした』

『確認できたのは1000m未満の位置に精々10~20レベルのモンスターって所っす』

『詳細な事に関しては報告書を上げておいたので其方を参照を。地上に関してはレドックスより説明しますんで』

 

 土の古老竜のレドックスは他のドラゴンと違い、翼を持たない為に魔法によって空を飛ぶ。その代わりにドラゴン含め全ての種族の中でも最も堅い装甲を持ち、土の中を水中を泳ぐが如く容易に掘り進めることが出来る

 

『では此方レドックス。報告をさせて頂く』

『地上に関しては小型化と透明化を施し、着陸。周囲1kmは荒野でしたが、20km先に人間種が住むであろう街を発見。内部への調査は危険性の為に控えましたが、付近のモンスターのレベルは此方も10~20程度』

『試しに1体、ゴブリンと思われるモンスターを奇襲し、撃破。耐久力に関しても変わりない事を確認後、此方に帰還。以上』

 

「ユグドラシルにおける10~20のモンスター或いは人間種が大半だったという事か」

『人間種に限れば遠目での確認になる為に確証は残念ながらありませんが、人間種は10レベル以下が大半でした。それと亜人種の集団も見られました。どうも人類種と敵対しているようです』

「成程、報告お疲れ様。助かったよ」

『はっ、恐縮で御座います』

 

 厳つい面してこうも丁寧に接しられるとむず痒いな。試しにもっとフレンドリーに接しても良いと言ったがそれも中々難しいと聞いた。まぁ本人がしゃべり易い形が一番いいのだろうか

 

「皆、改めてお疲れ様。取り敢えず以上の情報を持って今後の方針を決める」

「天空城の維持は問題なく、外の状況も確認した限りではモンスターは居るものの対処できるレベルと判断した」

 

「勿論、俺達が対処できないような手合いが出てくる可能性は十分あるから気は抜けないけど、此処で引き篭もっている訳にもいかない」

「その為に俺が直接人間種の町に出向いて情報収集を……と行きたいんだが」

「一人では危険です。お供の者をつけましょう」

 

「…メイドから2名、四竜から1体つけようか。四竜の方は一番小さくなれて《完全不可知化/パーフェクト・アンノウアブル》が使える豊富なダイダルが丁度良いかな。ずっと俺の肩に乗っかる形になるが大丈夫か?」

『おお、私を選んで頂けるとはとても嬉しく思います。その役目、この命を以て果たさせて頂きます』

 

 選んだのは水の古老竜のダイダル。四竜の中でも水や氷に特化している竜だが、マジックキャスターの側面も持つ為に四竜の中では器用な竜だ

 

 そして案の定というか見事に人間体となれるのが女性しかいない。階層守護者には竜人など人間体を持つ者も居るが、それでも威圧感のある風貌の者が多いのと戦闘特化過ぎる為、やはりこの中から選ばなければならないらしい

 

「ハスキーとチェイムは統括役なので却下……いや、そんなえっ?って顔されても困るよハスキー」

『我ら残り三竜も留守しなければならないのだ、自重しろハスキー』

「……はい、申し訳御座いません」

 

 雷の古老竜であるテンペストの発言によって行動を自重するように言われたハスキーは滅茶苦茶残念そうな顔をしていた。居た堪れなくなってきたが此処を留守にする以上、此処を管理できる者が居なければならない。しかし、こういう時のチェイムは意外と聞き分けが良いことが分かった。視線が少し怖いけど

 

「容姿の幼さの問題でラドリーも駄目、ラドリーの保護者としてナサリーも駄目だ」

「えぇー!?何でですかー?」

「あらら、残念です」

 

 大袈裟に腕をぶんぶんと広げている竜人がドラゴン・メイドのラドリー。青い着物のようなデザインをした和風メイド服と狐のような青い大きな尻尾が特徴だ。設定では精神的にも幼いと書いてあるのを見たことあるがやはり他のNPCも含め、設定通りの性格になっているらしい。

 

 口に手を当てつつ、苦笑いを浮かべ残念そうにしているのがドラゴン・メイドのナサリーだ。鱗と髪色がピンクで服装もメイド服というよりはナース服に近いので服装としては大分異色なメイドだ。妹が血眼になって服をセットしていたのはよく覚えている

 

「消去法でティルルとパルラだ。二人共護衛として宜しく頼む」

「護衛なら自信があるのでお任せて下さい!」

「イェーイ!宜しくねご主人様!」

 

 明るく了解の意志を示したドラゴン・メイドのティルルは赤色の髪色と尻尾にクラシカルなメイド服にエプロンをしている。所謂厨房担当だがスイーツが専門だ。

 

 軽く敬礼のポーズをきめて、きゃぴきゃぴとしているのがドラゴン・メイドのパルラ。黄緑色の髪色にツインテールにウェイトレス風のミニスカメイド服という何かもう狙い過ぎというデザインだなと見て痛感する。

 

妹はこういう個性的なメイドが居るギャルゲーが好きだった。過去に存在したというメイド喫茶に行ってみたいなども言ってみたが、22世紀には既にそんな物が存在するのは富裕層の店位だろう。だからこそユグドラシルに彼女たちを作って……

 

「どうしましたかご主人様?もしかして、どこかお加減でも…」

「ああいや、大丈夫だティルル。何も問題はない」

 

 これ以上は止めておこう。感傷に浸れるほど、時間は残っていない。それよりもこの世界についてだ。報告から鑑みるにユグドラシルではないのは確からしい。付近に居るモンスターが10~20レベル。人間種の街、そしてそれと敵対的な行動を見せる亜人種。亜人種はどうやらライオンやウルフなどの毛の生えた動物に近しい容姿をしているという報告があった為にユグドラシルのビーストマンに近い或いはその物の可能性がある

 

「これ位か。後は行って確かめなきゃな」

「あのぅ、ご主人様ぁ」

 

後ろから凄い甘ったるい声を出して近づいてきたのはナサリーだった

というかいい匂いするな、おい。耐性があんまりないので止めてくれ、心臓に非常に悪い

 

「何だ?」

「あんまり放っておかれるとラドリーちゃんとハスキーが拗ねちゃうのでお早めに帰ってきてくださいね?」

「後は帰って来た時に私達に構って貰えると嬉しいですねぇ」

 

「ナ、ナサリー!!!」

「分かった分かった。帰ってきたら出来る事なら何でも付き合ってやる」

「ご主人様!?」

「……付いていく組は準備始めるぞー」

 

 あららうふふという効果音がなってそうな顔でハスキーを弄り回すナサリーやぷりぷり怒っているハスキーを見るのは微笑ましかったが、先程の発言を受けてずっと黙っていたチェイムの視線の圧が変わったので逃げるように準備を始める

 

 ユグドラシルとも現実ともまた違う世界。其処に一体何が待ち受けているのか。調査と情報収集が名目だが冒険というワクワクは抑えられそうになかった

 

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