星セブン   作:ヒストリ

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第2話

一気に恐怖が襲う。

とんでもないことをやらかしてしまったと。

建物内にあったはずのエレベーターの扉の開いた先にあった景色は何故か外になっていて、一面真っ赤に染まり、建物とかは黒に塗りつぶされているような感じだった。

急いでエレベーターのボタンを押し、どうにか戻ってくれと祈るが、何も反応を示さない。

「やばい、やばい、やばい、やばい」

奥歯が震える。

反応しないエレベーターを半ば殴りつけながら「動け、動け」と願うが、エレベーターは動かない。

恐怖で目も開けていられなくなってしまった。

俺はどうすることも出来ず、しばらくボタンを押したのち、その場に座り込んでしまった。

 

何時間経ったのか。

分からないが、恐る恐る目を開けてみる。

どうか、元の世界に戻ってきててくれと願うが、残念ながら目を開けた先にあるのは、真っ赤な景色。

 

震える足を抑えながら、エレベーターの外に出ると、そこは俺が全く知らない場所だった。

いや、真っ赤だからそう思ってるだけで知っているのかもしれない。

けど、今の俺には全く分からない場所で、全く検討もつかない場所で、絶望が押し寄せてきた。

俺はこの後どうなるのか。

もう元の世界には戻れないのか。

自分でやったことはには変わりないが、こんな理不尽なことがあっていいのか?

ほんの少しの好奇心じゃないか?

俺はまたしばらく立ち上がれなくなってしまった。

 

 

 

他に誰かいないのか?

そう考え歩き出してもう2時間は経っていると思う。

いや、もしかしたらそんなに経っていないかも。分からない。

こっちの世界に来てから、スマホは動かない。

腕時計をしてなかったことを死ぬほど後悔している。

いや、後悔すべきところはそこじゃないか。

とにかく歩いているが、何とも合わない。

幸い建物はあって、景色が変わるが、何の生物もいない。

さすがに疲れてしまった。

なんなんだこの空間は。

なんで建物だけあるんだ?

人工物じゃないか。

この空間も人間が作り出したのか?

ならどこかで監視してたりしないのか?

「誰かいませんか?」

大きな声で叫ぶが、反応はない。

俺はこの世界に来てから、なにも出来ていない。

 

なにか食料がないかと、コンビニ(と思われる)に入った。

結論からいえば、何も無かった。

品物はもちろん、棚や椅子、レジなどもなく、トイレには、穴だけがあり、水はなかった。

穴になにかないか覗いたが、すぐにコンクリートにぶつかった。

ちなみにもうひとつ気づいたことがある。

川や海などもない。

雲もない。

空は一面真っ赤なだけ。

この世界に水はないと考えた方が良さそうだ。

しかし普通に喉は乾く。

緊張していたし、結構歩いた。

このままではまずいと思い立ち止まる。

どうすればいいんだ、と涙が止まらない。

しばらくして、涙も止まると、どうしようか迷う。

迷って迷って迷って迷って、時間が経つ。

腹も減ってきた。

以前見た映画で空間に取り残される映画を見たが、それでは無限に飲み物や食料が出る自動販売機があった。

そんなことを考えて、なおさら絶望した。

 

 

建物はどれも現代風であった。

どれも鉄筋コンクリートで出来ていて、造形もアパートだったりマンションだったり、コンビニだっりした。

俺は喉も乾き、腹も減った状況であったが、その場で蹲ってるだけではダメだと思い、また歩いていた。

そこで見覚えのある文字が書かれた建物を発見した。

【星セブン】

そう書かれた建物を見た時俺は歓喜に震えた。

なぜかは分からないが、そこに入れば何かが変わると思った。

星セブンという文字が何を意味するかなどは考えなかった。

その建物に入るとエレベーターが見えた。

俺はエレベーターに乗ると、一つだけあるボタンを押した。

 

 

【向かう】

 

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