霧隠れの狂人   作:殻栗イガ

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手に入れる者達

 村雨が闇市から立ち去った日から2日後、木ノ葉隠れの里で2人の少年達が対峙していた。

 その内の1人、うちはサスケは激しい負傷に巨大樹の枝に膝を着き、そしてもう1人の少年、水月は巨大樹の傍の建物の屋根からそんなサスケを退屈そうに眺めていた。

 

「あっれぇ、そんな程度なの? 思ってたより弱いね…これじゃあんまりストレス発散にはならないじゃないか」

「っ…何だと…」

「大蛇丸の奴が欲しがってるからどれぐらいのものかと思ったけど…これじゃ四人衆の連中の方がよっぽどマシじゃないのかな? …まぁ一番厄介そうなのは封じさせて貰ってはいるけどさ」

 

 先程までの戦闘の最中、自身の持つ首斬り包丁を受け止める為にサスケが出した奇妙な形状の刀へと水月は視線を移す。4代目風影固有の磁遁の力を利用して雷遁の力を増幅させるどっかのバカが造りやがった忍刀。

 まともに使われたら水化の術による肉体強化、物理的な攻撃の無効化が戦術の軸である自分にとっては実に脅威なものだが、それが使われるよりも先に仕掛けた斬り合いの最中に自身の身体を水に変化させ、うちはサスケの身体を濡らすことで彼からその選択肢を奪っていた。

 

 あのバカが造ったものは強力無比ではあるがそれと同時に扱い方を間違えれば持ち主さえも危うい正しく諸刃の剣…今の状態であの刀の真価を使おうとすれば間違いなくうちはサスケ自身の方が先に感電死することだろう。

 勿論、あの女が造る刀だ。余程のチャクラコントロールを極めれば持ち主には一切の害なく運用することも出来るのだろうが少なくとも今のうちはサスケにそれは不可能だ。

 

 そして今、うちはサスケは水化の術を破る手段はなく首斬り包丁の峰打ちを受けて膝を着き──それでもなお、戦意は失わず憎々し気にこちらを睨み続けている。

 

「まぁこれで分かったでしょ、今の君じゃ並の忍止まりってこと。仲間と楽しく生きていくってんならそれでも良いけどさぁ。君…強くなりたいんでしょ? 復讐のためにさ」

「っ!?」

 

 うちはサスケ勧誘の任務を引き受けた際に大蛇丸から聞かされた彼の過去を踏まえて声を掛ければ怒りに染まっていたサスケの目は面白い様に反応を見せる。

 

「君が望むなら大蛇丸の下に連れてってあげるよ。そうすれば、その為の力を得ることが出来る…だってさ」

 

 ボクとしてはやめておいた方が良いと思うけど…とつい出掛かった言葉は何とか抑えて再びサスケへと視線を向ける。首筋を抑えて歯噛みする様子に手応えがなくはないが煮え切らない状態に途端に面倒になってくる。

 

「ほら、グズグズしてないで決めなよ。無理やり連れていくのは駄目だって言われてるからさぁ、あんまり手間掛けないでくれると助かる──」

「……黙れ」

「っ!? …君、それは…」

「ウオオオオオオ!!」

 

 先程までの黒い瞳ではなく赤い…うちは一族のみが持つ特殊な目、写輪眼。そして身体に取り巻く紋様…四人衆の連中が使う大蛇丸の呪印、2つの異質な力を宿し獣の如き叫びと共に向かってくる。

 

「ッガボ!?」

 

 高速の体術で繰り出される拳が突き刺さる──が水の身体はそれを無情にも通り抜ける。

 それどころか水泡がサスケの顔を包みこみ呼吸を奪う。

 

「だからさぁ、今の君じゃあどうやったってボクには勝てないんだってば!」

 

 水化の術は雷遁や幻術、膨大なチャクラの塊などいくらかの方法で破ることは出来る。

 だが瞳術眼である写輪眼の力をサスケはまだ引き出し切れておらず瞳術による幻術は使えず、雷遁である千鳥も掌に雷遁のチャクラを集約する特性上、この状況を破る手段としてはとても使えなかった。

 

 やがて酸素を得られず窒息しかけた寸前に水泡から解放されたサスケは蹲って激しい咳を繰り返す。

 

「その呪印ってのも今の君のは"状態1"でしかないらしいよ? 要は全然使いこなせてない…ってことかな?」

「…っ」

「あぁ、そうそう大蛇丸から伝言だけど…君の目的は何だ? 仲間と傷を舐め合って"うちはイタチ"のことを忘れるのか?」

 

 うちはイタチ、その名を口にした時、咳を繰り返していたサスケの動きがピタリと止まる。

 

「目的を忘れるな、くだらない繋がりを断ち切ってしまえば君はもっと素晴らしい力を得ることが出来る…だってさ。……自分が一体何をしたいのか、もう一度よく考えてみなよ」

 

 そう言い残して水月はその場を立ち去る。

 予定ではそろそろ四人衆の連中も木ノ葉へと向かっている頃だ、うちはサスケが話に乗ったのならそこから先は自分に出来る仕事はない。

 彼らと合流して仕事を引き継がせる…そうすれば自分の仕事はこれで終了だ。

 

 …四人衆の連中がちゃんと予定通りにこちらに向かえているのなら…ではあるが。

 

 

 

 ▼▼▼

 

 

 

 木ノ葉の里の外へと通じる門の傍で待つ事数十分、心配に反して四人衆のメンバーは無事に到着した。

 

「いやぁお疲れお疲れ、ボクの方もだいぶ上手く勧誘──」

 

 仕事から仕事へ。

 ハードな労働に努める彼らを労った瞬間に鋭い拳が突き刺さる。

 

「このゲスチンヤローが! あのクソアマはテメーの担当だろうが!! 二度とウチらに押し付けんじゃねぇ!!」

「ちょ、待って!? 一体何が!? っていうかあんまり騒いだら里の連中にバレるって!?」

 

 先程うちはサスケの拳を軽々とすり抜けた水の身体だがマウントポジションを捕られて何度も何度も拳を叩き付けられては堪ったものではない。

 他の四人衆に救いを求めるが他の奴らも同様に怒りの籠った目でこちらを睨んでいるわ、出発前に準備してやった"狂人対策之書"を「クソの役にも立つか」と叩き付けてくる…頑張って今までの経験を纏めてやったというのに…。

 

 一体あのバカは何をしでかしくれたのか…何だかもう何もかもが嫌になりながら遠くを見つめれば荷物を纏めたうちはサスケが桜髪の女と何やら意味深な雰囲気で話をしている。

 しっとりとした空気感の裏側で自分達は一体何をしているのだろうか…普段はくっつきそうなものは真っ二つにしたい衝動に駆られるものだが何故か酷くやる気が出なかった。

 

 やがて女を気絶させてきたサスケが近づいてくると四人衆の連中はピタリとその手を止めて並列した。

 

「お待ちしておりました、サスケ様」

「…何だこいつらは?」

「大蛇丸の直属の部下で君を迎えに来たのさ」

「本来は我々が貴方を迎えに行く予定だったのですが…この男のご無礼と合わせてどうかお許しください」

 

 よく言うよ…絶対君らが迎えに行っててもボコってただろうに…調子の良い奴らだ。

 

「そんなことはどうだって良い、さっさと連れていけ…大蛇丸のところへ!」

「ハッ!」

 

 随分な上からの物言いに四人衆は承諾し、彼を伴って一斉に飛び立っていく。

 色々と腑に落ちないところはあるが何はともあれ目的は達成し大蛇丸はこれでうちは一族の人間の器を手に入れたということになる。あの変態がますます厄介な存在になるということにうんざりする。

 

「──それにしても…」

 

 うちはサスケ…復讐心を糧に自ら闇の道を選んだようだけどその実、あの変態、大蛇丸に特異な能力を持つが故に目を付けられた上にあの狂人、村雨のバカのぶっ飛んだ武器を持たされているという貧乏くじの体現者とでも言うべき彼に心底同情する。

 どうせ彼は今後碌な目に合わないことだろう、変態に目を付けられた上に狂人に付き合わされているボクが言うんだ、間違いない。

 

 

 

 

 

 ………涙出てきた…忍なのにね…。

 

 

 

 ▼▼▼

 

 

 

 その一方、無事にアジトへと帰還を果たした村雨は今回の一件で稼いだ報告を行っていた。

 ただし、それは大蛇丸にではなく彼の補佐であるカブトへ…それもとある事情で実に簡素な報告だけだった。

 

 

 

 なんでもカブトさん曰く「大蛇丸様の容態がいよいよ悪化し、今はとにかく安静にしておかなければならないという」

 今は自室の椅子で安静にしているとの事だがここから更に悪化する見込みらしく、カブトさんも暫く付きっきりになるらしい。

 

 そういう事情ならば致し方なしと、とりあえず今回の一件で稼いだお金を全てカブトさんに渡せば目を白黒させ戸惑いながらも労いの言葉を頂けた。

 我ながら随分な稼ぎだと自信があったがどうやらカブトさんからしても想定外の金額だったらしい。

 それというのも最後に来た2人組の方のお陰だ、そういえばあの2人組について闇市を出る際に別れた四人衆の方から帰ったら報告しろと言われていたがこんな状況だ、おろ…ハレンチ博士の容態が落ち着いてからの方が良いだろう。

 

 しかしこうなってしまうと暇だ。

 私の鍛冶場は爆発事故によって大破したままだ、残念ながら刀造りは不可能。四人衆の方々が不在という事もあっては刀の素材分析というのもいまいち味気ない。

 

 こうなっては仕方ない、屍鬼封尽の情報を求めてアジトの物色を再開しよう。

 ハレンチ博士は安静にしていないといけない上にカブトさんはその付き添い、四人衆の方々も出払っている…これはもう勝ったのではないだろうか!? 何だか勝利の確信と同時に頭の中で軽快な音楽と「ソイヤ!」という合いの手が聞こえてきた気がする。凄く気分が良い。

 

「それでは…いざ」

 

 今なら絶対に上手くいく…そんな衝動に身を任せてアジトの中を小走りする。

 以前の探索でハレンチ博士の部屋にそれらしき物は見当たらなかった…ならば他に機密情報を隠しそうな場所とは? 

 怪しい場所…といってもほぼ全てが怪しい様式のアジトだ、目視での区別など不可能だ…そう思っていたのだが何やら周囲の扉と比べてやたら頑丈に造られている扉があった。

 鎖に鍵に…随分と厳重だ、もしやこの中に何かあるのか? 

 

 鍵の保管室の場所は牢屋の人を使う事も多く把握している為早速取り入って再び謎の扉の前に立つ。

 それらしい物を片っ端から取ってきたがどうやらその内の一つが一致したらしい。

 鎖を外して鍵を開錠する、ドアノブに手を付けてゆっくりと扉を開く。一体中には何が──

 

「ビンゴ!! 殺す!!」

「えっ!?」

 

 部屋の奥にいたオレンジの髪の大柄の男性が声を張り上げながら突っ込んでくる。

 理解が追い付かないが突然の殺害予告に咄嗟に身体を動かしてその場から飛び退くと先程まで私が立っていた床が形態変化した男性の腕によって粉々に破壊されていた。

 

 頭の中で鳴り響いていた軽快な音楽は一瞬で無くなってしまった。

 思えばハレンチ博士達がいないといっても他にどんな人が居るかも分からないのに軽率が過ぎた、正しく気が動転していたというやつか…。

 

 いや、そんなことを言っている場合ではないな、何が気に障ったのかは分からないがとにかくあの男性は私を殺そうとしている…ならば私がすべきことはただ一つだ。

 

「待ちやがれぇ!! 死ねぇぇええ!!」

「そんな事を言われて待つ人はいない」

 

 三十六計逃げるに如かず。

 狂気的な笑みを浮かべて追ってくる男性からとにかく距離をとろうと全速力で駆け抜ける。

 何だってハレンチ博士の周りにはこんなにも私を殺そうとする人ばかりなんだ、あんまりだ。

 

「っ!?」

「ゲハハハハハッ!!」

 

 全速力で走れば何とか追いつかれることはない…そう思っていたのが甘かった、飛び掛かるかの如く勢いで距離を詰めてきた男性の振り払いの腕が目の前まで迫っていた。

 

 ──あぁ駄目だ、水化の術は間に合わないな…

 

 硬質化された男性の腕が顔に叩き付けられる。

 さながら大きな岩を投げつけられたかの様な激しい衝撃に目の前が真っ暗になり、背中に受けた衝撃が壁を突き破り奥の部屋へと叩き込まれたのだと理解させる。

 

 顔面に受けた激しい衝撃に脳がグラグラとする…口の中いっぱいに血の味が広がる、その何もかもが不快で仕方なくてこのまま眠りにつけばどれ程楽なのかと思えるが…どうやら腕は問題なく動かせる、足も無事の様だ…視界がチカチカとするがこれは多分衝撃を受けた一時的なもののはず…ならば刀造りにはひとまずの問題はないだろう、それが何よりの救いだ。

 

 ドクドクと頭から血が流れるのを感じながら身体を起こせば獰猛な笑みを浮かべる男性が依然としてこちらを見ている…それにしてもあんな強靭な腕の一撃を受けて我ながらよくこの程度で済んだものだ、水化の術が間に合いそうになかったから代わりに頭部にチャクラを集中したことが幸いしたのだろう。

 

「ゲハハハッ! 俺の拳を受けて立つとはなァ! 弱そうななりの割には頑丈じゃねぇか!」

「…貴方の気が済んだのならあのまま寝てた…」

 

 さっきの一発で満足してくれたかと期待をしたが残念ながらあの男性は変わらずに…何ならほんの少しでも手応えがあったことに気を良くしたのかより殺気が高まっている様子だ。

 一方でこの出口のない部屋…果たしてどうしたものかと周囲を見渡せばテーブルの上に置かれ一つの巻物に目が留まる。

 

 

 

『巳亥未卯成子酉午巳』の印、般若面の様な死神の顔の絵、そして──屍鬼封尽・解と書かれた文字

 

 

 

「っ…ふ…くく…あは、あはははははは」

「何だァ!? 気でも狂った──」

「あははは! あははははははははははは! あははははははははははははははははは!!」

 

 こんな隠し部屋の中にあったのではそれは見つかるはずもない! だというのにこうしてついにこの巻物を見つけられるとは! あぁ…あぁ…何という幸運だ。

 先程まで不快感に満たされていた脳の揺さぶりも口に広がる血の味さえも愛おしく、誇らしい。こんな程度の苦痛で恋焦がれた存在に手が届くのだこれが笑わずにいられるか!? 

 

 瞳孔を剥き出して巻物に描かれた全てを記憶に焼き付ける。

 この巻物を持ち出せれば一番良いが、それをすれば黙っていないであろう人がいる…だったら全てを頭の中に刻み込めば良い。

 

 大丈夫、今まで刀に関する書物、文献は幾らでも詰め込んだんだ。この程度大したことではないはずだ。

 うずまき一族の社…保管された死神の面…死神を憑依させ腹を裂く…そこに刻まれた情報を一つ一つ頭の中に叩き込み脳内で反芻する。大丈夫…全て…全て覚えた。

 

 成程…死神の面を付け術者に死神を憑依させ、死神の小刀で自らの腹を裂かせればその腹に収まった魂も解き放たれる…勿論、憑依させた術者の腹も裂かれるというリスクが伴うが…。

 ならば死神が腹を裂こうとした瞬間に死神と繋がっている術者の腕を斬り落とせば…術者に憑依した死神の腕も斬り落とされて、あの死神が持つ小刀も手に入るということか…よし。

 

 あとは…死神の憑依に耐え得る強い肉体を持つ者が必要か…術の成り立ちからしても適性が高いであろううずまき一族の人間がいれば話は早いのかもしれないが…あぁ…そういえば丁度数日前にうずまき一族の少年と会ったばかりだ…彼は今どこにいるのだろうか? 

 

「な、なんなんだテメーは…薄気味悪ぃ奴だな…」

 

 ん? あぁ…そういえばこの情報はこの人に見つけてもらったも同然だった。だというのに歓喜に囚われて忘れてしまうとは…これはいけない、この人にはどれ程の感謝を示せば良いのやら…

 

「お名前は存じませんが…心から感謝致します。何か望むものはありませんか? 私に出来ることならどの様な事だって構いません、何か、何かありませんか?」

「……っ!?」

 

 …? 男性の半身を取り巻いていた紋様が突然引いていく…どうしたのだろうか? 何やら頻りに周囲を見渡しては戸惑ったような怯えたように取り乱している。

 

「う…ああ…ああああああああ!」

「何故逃げるのですか? 何かお礼を…待って下さい」

「お、追いかけて来ないでくれ! 殴ってしまった事は謝る! だから俺に近づかないでくれ!」

「どうして? 私は貴方に深く感謝しているのに…」

「何故だ!? 俺はお前を傷つけて…いや、いいからもう追いかけて来ないでくれ!!」

 

 頭からの出血が酷いせいか足元が覚束ず中々男性に追いつけず、フラフラと追いかけている内に男性は元の厳重な扉の奥にその姿を隠してしまった。

 

「早く…早く鍵をかけてくれ! 俺はまたいつ人を殺したくなるか分からない! だから早く──」

「この鍵をかける…それが貴方の望みですか?」

「あぁ! だから早く!! 俺の殺人衝動が収まっている内に──」

 

 ガチャリ…と鍵の音が響く。こんな程度が望みとは随分と無欲な人だ。

 それにしても殺人衝動とは? あの奇妙な紋様は四人衆の方々が使っている呪印に酷似していたが…なるほど、呪印に上手く適合出来ずに時たまに暴走して狂暴化してしまうということなのだろう。

 

「──では、この度は本当にありがとうございました」

「あ…あぁ。よく分からないが…すまなかった…」

 

 最後に扉の鎖も元に戻してその場を立ち去る。

 さて、遂に念願の屍鬼封尽の情報を手に入れることが叶ったわけだが…この状況をどうしたものか…廊下には男性が屍鬼封尽の情報を見つけてくれる為に走り回った際にあちこちを殴って破壊してしまっているし、隠し部屋の壁すら破壊してしまった。

 これのせいでハレンチ博士が妙な行動を起こしたり私が疑われてはマズい…ただでさえアジトの修繕費を稼いで帰ってきたばかりだというのに即座にアジトを破壊したなど印象が悪すぎるが…さて。

 

 

 

 …そうだ、通りかかった際にあの男性が開けろと叫んでいたということにしよう。

 そうして鍵を開けたところ襲い掛かられて逃げ回っている内にあの人の殺人衝動が収まって再び部屋に戻ったということにすればいい。

 恩人に罪を被せるのは申し訳ないがそれで肝心の計画に支障をきたす訳にはいかないし、落伍者は雑に牢屋に入れるハレンチ博士がわざわざ別室を用意している辺り何かしらの特別な存在であるはずだ…特別重い罰を降したりはしないだろう。

 あの男性にも事情確認されると私と報告が食い違うであろうことは懸念事項だが…幸い殺人衝動を抱える人だ、多少の記憶違いと判断してもらえるのではないだろうか。

 

 そんな事よりも屍鬼封尽の情報だ。

 遂に情報を手に入れることが出来たが、死神のお面という依代と死神の憑依に耐え得る肉体を持つ者の2つが要る。

 後者は出来ればうずまきナルト君…それが叶わずとも誰かしら協力者を得られれば何とかなる…問題はもう一つの死神のお面か。

 うずまき一族の社に保管とあったが…となるとやはり今一度木ノ葉の里に入る必要があるが…今の私の立場的にそれは難しそうだ…何より今や火影となった綱手様と敵対したことが都合が悪い。

 侵入する為の、もしくは歓迎される為の何らか手段を考える必要があるということか…。

 

 漸く有益な情報を手に入れたというのに…まだまだ手が届かないとは実にままならない。

 

 だというのに…あぁ…何だかますます──楽しくなってきた。




お宝発見機重吾の鉄拳制裁!しかし村雨は喜んでいる…どうすればいいんだ?
原作の活躍の印象的に水月とサスケの力関係に違和感もあると思いますが実際このタイミングではこれぐらいなのかなと思います。
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