霧隠れの狂人   作:殻栗イガ

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外出要請

 君麻呂さんが亡くなった日の翌日。

 蝋燭の僅かな明かりに照らされた薄暗い部屋の中、ハレンチ博士とその傍らに控えるカブトさんと顔を合わせる。

 …最近こういう構図になると大体私が怒られる様な気がするが今回のハレンチ博士は非常ににこやかだ…まるで誰かに祝福のメッセージを送る時の様な表情だ。

 

 しかし表情が険しい様なら屍鬼封尽の情報を漁った事を筆頭に一体何がバレたのかと警戒するのだが…果たして何事だろうかと思っているとハレンチ博士は傍らに置いてあった刀──"灰刃・遺骨(かいじん・いこつ)"へ視線を向ける。

 

「改めて…良くこれ程の刀を完成させたものね。流石は霧隠れの刀姫、いいえ霧隠れの狂人と言ったところかしら?」

「いえ、その件については君麻呂さんの献身とハレンチ博士の集めた豊富な資源があってこそです」

「…まぁ確かに牢の者が何人も負傷をしていたのは驚いたよ。棚の中に置いておいた包帯も気が付いたらかなり無くなっていたし」

 

 そういえば思い返してみれば巻けないからと次々に包帯を牢屋の人に渡していた様な…今にして思えば使い方がかなり雑だったかもしれない。

 

「まぁ包帯ぐらい別に構わないでしょう、几帳面さはともかくケチなのは人から好かれないわよカブト」

「それは申し訳ありません、医療品が少ないと結果的にボクの負担が多くなるのでつい」

「あぁそれは確かにその通りね…失念していたわ」

「必要でしたら私の方から香燐さんに協力を頼んでます」

「絶対喧嘩になるからやめてね…そもそもそれ根本的な解決じゃないよ?」

 

 いや、仮にも良識、常識を弁える年齢ではあるつもりだ、流石に喧嘩まで発展させるとは思わないのだが…とはいえ確かに私が協力を要請するよりもハレンチ博士が直接香燐さんに命令、お願いすれば簡単に済む話だ、余計な事はしない方が良いだろう。

 

「…話が逸れたわね。それで、この刀についてなのだけど…これは私が貰って構わないのね?」

「勿論です。そちらは君麻呂さんのハレンチ博士へ自身の力を遺したいとの要望に応えるべく造った物ですから…むしろ受け取って頂けないと…その、困ります」

「フフ、まぁ元より返せと言われても返す気なんて無かったけれどね──この刀、君麻呂だけでなく私のサスケ君の細胞も利用しているようだからね」

「っ!?」

 

 予想だにしなかった言葉に心臓が跳ねる。サスケ君の細胞を勝手に拝借したのがバレていたとは…それならさっきまでの穏やかな笑みは何だったのだ!? 

 …いや、それより一体どうしてバレて──

 

「香燐から聞いたわ」

 

 それはそうだ、一緒にいたんだから当然報告された事だろう、特に秘密にしておいてほしいとか頼んだわけでもないんだから…。

 

「フフ、探求心に素直なのは良いことよ──でも、お手つきが過ぎるのはよろしくないわね?」

「……申し訳ありません」

「まぁ、使用用途が私宛ての刀の為だからね、今回は良しとしておきましょう」

「! ありが──」

「でも、もしまだサスケ君の細胞を隠し持っていて…私の為以外に使おうというのなら──分かっているわね?」

 

 その言葉を受けてつい呻き声を上げてしまう。

 お見通しである以上仕方ない、泣く泣く巻物を取り出してその中に収納した小瓶を口寄せする。

 

「…刀造りで"残った"分です。──お返し致します」

「本当に隠し持っていたのね、抜け目のない子」

「っ!?」

 

 しまった、引っ掛けだったのか! 

 ものの見事に引っ掛かって取って置いた分を差し出してしまった、やはりこういう裏の裏を読む様な心理戦は苦手だ。

 

 …出してしまった物は仕方ない、内心渋々であるが感情を精一杯隠しつつハレンチ博士の傍らに控えるカブトさんへ手渡しする。

 

「いつでも引き取りに参りますので…気が変わったら教えて下さい」

「強かだね本当に」

「……未練がましいだけです」

 

 手放すには惜しいのだが、この場はもう諦めるしかない…ならばせめてと縋る気持ちを口にしただけだ。

 

「フフ、まぁ折角良い刀を造って貰ったのに独り占めしてお終いでは私の心が狭く思われるわね」

「え?」

「サスケ君の細胞はダメだけど何か望む物はあるかしら? 聞いてあげない事もないわ」

 

 さすがハレンチ博士! 心が広い! 

 しかし望む物か…急に言われても困る、絞り込めない。

 

 今後の事を思うと一番必要なのは香燐さんだ…屍鬼封尽の死神を憑依させるにはうずまき一族の人物が望ましいのだから彼女の協力は是非とも得たい。

 問題は彼女の協力を得られたとしても肝心の死神のお面は木ノ葉の里で入手は容易に出来ない、それに屍鬼封尽の封印解除はハレンチ博士の悲願…なのに私が屍鬼封尽を利用したいという申し出をするのは危ない。

 

 だったら別の人を素材に? …それも悪くはないがここは──

 

「でしたら3ヶ月後に外出をしたいです」

「外出?」

「はい、ダメでしょうか?」

 

 先日の闇市で出会った傀儡鎧の方からのお誘い…"クシナダ"の完成の為にも行きたいのだが勝手にアジトから抜け出すのは難しい、仮に上手く抜け出せたとしても帰還した時に印象が悪くなる。

 しかしこうしてハレンチ博士から報酬を頂けるのであれば自然と外出できるというものだ。

 

「まぁ、いいでしょう。3ヶ月後ね…覚えておくわ」

「ありがとうございます」

 

 

 その後は多少今後の刀造りの打ち合わせをし…とはいえ五人衆の方々がいなくなり、サスケ君に手出し出来ない以上今のところ誰かを素材に…という当てもない、とりあえず"蒸気荘怒"の調整に専念するつもりであると話し、その場を後にするのだった。

 

 それにしても、行き先も目的も言っていないのだがこうもあっさりと許可が出るとは…どうやら今回の刀は相当に気に入って頂けたのだろう、やっぱり何か優れた結果を出せば信頼を得る事が出来るものだ。頑張って良かった! 

 

 

 

 ▼▼▼

 

 

 

 村雨が退室した後、カブトは傍らに置かれた椅子に座る大蛇丸へと視線を向け、先程の村雨の要望について声を掛ける。

 

「まさか外出の要求とは…今回は一体どういうつもりなのでしょうね?」

「さてどうかしら…そういえば水月を呼びつけた時もあったわね。あの時は首斬り包丁が目当てだったらしいけど、今回は目的も言わずに外出要求とは…何か後ろめたい理由でもあるのかしらね?」

「後ろめたい理由…ですか。──何らかの形で貢献し、信頼を得た後に行動を起こすのはスパイの常套手段ではありますが…まぁこの線は外して良いでしょう」

「そうね」

 

 アレがスパイなんてする人間にはとても見えない。

 悪目立ち、欲望優先…彼女の特徴はあまりにもスパイのそれとはかけ離れたものだ。…まぁつまり今回もきっと自分の刀造りの為に何らかの目星を立てたということだろう。

 

「では今回も水月に監督する様に言っておきます」

「えぇ、頼むわね」

 

 決して外部の人間にこの音隠れという組織の情報を渡すつもりだとは思わないが、ならば放っておいても大丈夫かと聞かれるとそんなはずもない。

 

 元々そのつもりは無くとも、良質な素材が手に入るのならば組織の情報だって簡単に取引の材料に出すやもしれない。過去の例からして仮に人に会うつもりでなくても何と遭遇するかも分からないのが彼女だ、監視はあって困ることはないだろう。そう判断しカブトは今回の話を水月を伝えに部屋を後にするのだった。

 

 一方で自分以外が立ち去って途端に静かに部屋に1人残った大蛇丸は背もたれに身体を預け、目を閉じ思考に埋没する。

 思い返すのは今は亡き自身の護衛を努めた四人衆の1人、左近が口にしていた言葉。

 

 

 

 ──まさかとは思いますが…あの女は大蛇丸様を利用して干柿鬼鮫の持つ大刀・鮫肌を奪おうと画策しているのでは? 

 

 

 

 なるほど確かにあり得る話だ…干柿鬼鮫が属する組織、暁を相手にするには五大国を以てしても情報不足…彼らの情報を誰よりを掴んでいるのは嘗てその組織に所属してた私自身なのは間違いない。

 そして当然、その可能性は考慮していた…霧隠れの七刀を造り上げた一族の末裔であり刀造りにあれ程傾倒しているのだ大刀・鮫肌は何としても取り返したい物だろう。

 

 …しかし以前彼女が私室に押し掛けてきた際にほんの少し探りをいれても彼女が暁に知っている素振りはなかった…ならばやはり考え過ぎか? ──いや…違う。

 そういえば彼女はつい最近サスケ君、香燐、水月とお泊り会などというまた頭の悪い奇行をしたと香燐からの報告があった。勿論目的は今自身の傍らにある刀の為のうちは一族の細胞であり、結局そのお泊まり会とやらも途中で解散になったとのことだったが──つまりそこでサスケ君からイタチの事を、ひいては暁の事を知った可能性がある。その場に水月もいたならば猶更だ。

 

 …ただ村雨が暁についてその時に知ったのだとするとその後は刀造りに専念していた彼女が暁との接触の段取りを組むなど不可能なはずだが…

 

「さて──どうしようかしらね…」

 

 彼女の予測不能な行動を楽しむのもそう悪いものでもなかった、むしろここ最近退屈しない理由の一つであることは間違いない。……だが、それも元々うちはサスケを手に入れるまでの間の話だ。

 長年求めた写輪眼、若いうちは一族の肉体…それが手に入った以上自らが優先するのは転生の術を再び行える様になるまでの3年間…彼をより優れた器として完成させることだ。

 

 …つまり、もはや退屈しのぎなんて必要ない事だ。

 

 それでも彼女が造る刀は面白いし自分の下で刀造りを続けるのならば好きにさせるぐらい構わない、協力してやるのもやぶさかではない。だが今回の彼女の奇妙な要求──遂に尻尾を出したということか? そうだというのならば──

 

「ここらで暇潰しは終わりにしても良い頃合いかしらね」

 

 大蛇丸のその言葉に応える者は誰一人として存在せず、遊び尽くした玩具への愛着と見限りがどちらに傾くかは…本人の気紛れに委ねられるのだった。

 

 

 

 ▼▼▼

 

 

 

 部屋を離れた村雨はいつも通り、日が暮れるまで鍛冶場に籠るつもりで廊下を歩いていたが…意外な人物に出会って足を止めた。

 

「水月。──貴方は…重吾さんでしたか?」

 

 橙色の髪の大柄の男性、以前に一度だけお会いした人物がそこにいた。

 彼の傍らには水月もいて、そういえば今朝水月が今日は実戦形式で修行をすると言っていたがその相手が重吾さんだったのか? 

 

「お前は…あの時の」

「あれ、もう会った事あったの? こいつが君が会いたいって言ってた奴だよ」

「っ! ならお前が…君麻呂の願いを聞き入れてくれたという渦柘榴 村雨なのか?」

 

 重吾さんが目に見えて驚いた反応を見せたが先日亡くなった人の名を聞いて納得がいった。

 

「君麻呂の願いを聞いてくれて感謝する…おかげであいつは安らかに逝くことが出来たはずだ」

「私はただ持てる技術を活かしただけだけど…それでお役に立てたのなら嬉しい」

「あぁ、ありがとう」

 

 本当に親しい間柄だったのだろう…重吾さんは首から下げた骨片を握りしめ、まるで自分の事の様に感謝の言葉を口にすると今度はこちらの顔より少し上…額の辺りに視線を向けた。

 

「そういえば、あの時の傷は大丈夫か? 殺人衝動に駆られていたにしても本当にすまなかった」

「お構いなく、カブトさんがすぐに治してくれたので」

「…そうか、良かった」

 

 安堵の表情でそう呟いた重吾さんの様子に以前に出会った時の様子や君麻呂さんとの会話で聞いた人柄とは随分と異なる印象を受けた。

 

「…重吾さんも大丈夫ですか?」

 

 見聞きした印象は自身の特異体質に苦しむ不安定で追い詰められている印象を受けたが、今の彼からは年齢以上に落ち着いた印象を受ける。…或いはこれが本来の彼の人柄なのだろうか? 

 親友である君麻呂さんが亡くなって、まだ翌日だということも合わせてむしろ少し心配になってしまう。

 

「…あいつが死んだ事は今も辛い。それでも俺は…今度こそ変わりたいんだ、それがあいつと交わした最後の約束なんだ」

「…で、目下の目標として君麻呂の後継者であるうちはサスケの修行に貢献したんだとさ。…で、その前にずっと牢屋にいて鈍ってた分のリハビリしてた訳、ボクとしても他の牢屋の雑魚よりずっと良い相手だからね」

「なるほど」

 

 君麻呂さんは重吾さんを残して死んでしまうことを憂いていたがどうやら死に別れる前に彼に前を向かせることが出来たようだ。君麻呂さんに最後の時間を残してあげられたことで重吾さんにも良い結果に繋がったのならそれは喜ばしいことだ。

 後は重吾さん自身が自身の衝動を上手く抑えられるかだが…まぁ今は水月と一緒にいるようだし大丈夫だろう。

 私が言うのもなんだが水月はそういうストッパー役はお手の物のはずだ、他でもない私も衝動的についつい熱が入って暴走する時が稀にあるが水月は上手く抑えてくれているのだから間違いない。

 

「それで、今度は何しでかすの?」

「私が鍛冶場にいないと何かしているという発想になるのは納得がいかない」

 

 少なくとも今回はハレンチ博士からもお褒めの言葉を頂いただけ…というには少し釘を刺されたが、それでもより信頼を得られたはずだ、心配事など何もない。

 

「それに今から鍛冶場に向かうところ、"蒸気荘怒"の改良を進めるつもり」

「アレを? あんな馬鹿デカいもん鍛冶場で出せないだろ?」

「そもそもアレはガマブンタさんのだからいずれは術式も消して元の状態でお返しする、だから今から一からその改良版を造るつもり」

 

 …まぁどう改良するのかも、ガマブンタさんとどう会って殺されずに帰るのかもまったくイメージ出来ていない段階なのだが…特に後者はどうしたら良いのだろう? 

 

「刀造りか…俺には何も分からないが力になれる事があれば言ってくれ。お前は君麻呂の恩人だ、協力は惜しまない」

「ありがとうございます、今の作業が一区切りしたら是非お願いします」

 

 呪印のオリジナルという貴重な人間である重吾さんから協力を申し出て貰えるとは非常に有難い。

 五人衆の方々がいなくなり、サスケ君にも手出し出来ないがそれでもまだまだ私の刀造りに活かせる人物は事欠かないということか、実に気分が良くなる。

 

「…何でここの奴らはこのバカにこんな好印象抱くんだろ?」

「どうかした水月?」

「別にぃ、まともな感性の人間がいなくてうんざりしてるだけだよ」

「よく分からないけど抜け忍の里ならまともな感性な人間は少なくて当たり前だと思う」

「その通りだけど霧の里にいた頃から感性狂ってる君が言うのは何か腹立つ」

「どうしろと…」

 

 間違ってないのに怒られてはもうどうしようもないではないか、水月は時たま気難しいところがある。

 まぁいい、あまり廊下で立ち話を続けるのも良くない、特に重吾さんは平気そうに見えても親友の君麻呂さんを亡くしたばかりだ…身体を動かして無心になるならともかく、そうでないならあまり付き合わせるべきでもないだろう。

 

「じゃあ、私は鍛冶場に戻る。──あ、でもその前に」

 

 ふと、重吾さんが前向きに生きられているのは喜ばしいことだがそうなると少し不安なことが一つあった。

 

「重吾さん、以前にお会いした時私があの部屋の中の物を見ていた事は誰にも言わないでほしいのですが…」

「あ…あぁ…あの時の事か…分かった、お前の頼みなら」

 

 重吾さんの顔が途端に曇った…もしや殴ってしまった事をまだ気にしているのだろうか? 確かに意識が朦朧としたものだが私としては本当に気にしていないのだが…。

 まぁ重吾さんも一応了承をしてくれたのなら大丈夫か、安心した事だし「それでは」と言って彼らと今度こそ別れる…さて、今日も刀造りに励むとしよう。

 

 

 

 ▼▼▼

 

 

 

 村雨が去ったのを確認し、水月は隣に立つ重吾へ視線を向ける。

 

「…で、村雨が言ってたのはどういう内容なの?」

「口止めされた事だ、言いはしない…というべきだろうが、お前は彼女の味方側のようだから構わないか」

 

 限りなく不本意な認識に思わず背中の首斬り包丁に手が伸びかけたが実際大蛇丸と村雨ならまだ…強いて、敢えて選ぶならば…まぁそうだろうと思い踏み止まる。

 何で変態と狂人の2択を迫られなくてはならないのか…涙が出てくる。

 

「殺人衝動に駆られて彼女を襲い殴った際に、壊した隠し部屋の中で彼女がそこにあった巻物を凝視していたんだ…その後急に狂った様に笑い出して…俺が言うべきではないが、とても正気とは思えない、不気味な様子だったのを覚えている」

「………その、巻物の内容は?」

「いや、俺の位置からは巻物の内容までは見えなかった…何よりあの時は気が動転していてな」

 

 隠し部屋に巻物…何より普段は特に騒ぐのでもなく静かに狂っているあのバカが笑い声を上げる程に歓喜した…物凄く嫌な予感が頭の中でグルグル回り出して思わず頭を抱えてしまう。

 

 一体何を見たんだ? まさかついに屍鬼封尽の情報を見つけたのか? 

 …だとすると本格的にあのバカは大蛇丸に反旗することになるかもしれない…その時自分はどうなる? どっちに着いても碌なことにならない気がする。

 

 いや、いくらあのバカでも欲しい物を手に入れる為には慎重に動くはず…実際、情報を得てもなお今も鍛冶場に籠っていて行動をしないのはそういう事なのだろう。

 それはそうだ、重吾に襲われたという理由があったとしても大蛇丸の隠し部屋を見てすぐに不審な行動を執れば途端に疑われる…いくら村雨のやつがバカといってもそれが分からないなんてことはないはずだ。

 つまり今ならまだあのバカと今後の動きを話し合える、とにかく今すぐ鍛冶場へ──

 

「あぁ水月、ここに居たのか。実は村雨が3ヶ月後に急に外出したいと言い出してね。その時に監視役として君に頼みたい事が──」

 

 そう抱いた希望は、村雨が来た方向から歩いてきたカブトの言葉によって一瞬にして打ち砕かれた。

 

 何ッなんだよ!? 

 

 もおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!! 

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