指揮官を見守り隊   作:神崎識

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我ら!指揮が見守り隊!

ここはアズールレーンの前線基地の母港に存在する会議室の一つ。

中は大学の様な段々に机が存在しており、一番下段には大きなスクリーンと教卓が存在している。

普段は作戦会議に使われており、指揮官の許可なしに使用するのは出来ないのである。

会議室の鍵は予備を含め指揮官が管理しており使用したなら使用利用と使用した日時が記録されるはずなのだが、今この会議室に多数のKAN-SENが集結しているのだ。

「皆、指揮官に気付かれてないな?」

そう集まったKAN-SEN達に問いかけているのは普段は真面目な性格で知られているユニオン最強の空母エンタープライズであった。

エンタープライズの問いかけに集まったKAN-SEN達は頷き返事した。

「ベルファストいつもすまない、こう指揮官に気付かれない様に皆を集めるのにはやはり君の様な存在が重要不可欠だ」

エンタープライズの言葉にそっとエンタープライズの隣に立ったKAN-SENはロイヤル所属のロイヤルメイド隊のメイド長を務め完璧な給仕をすると言われている軽巡洋艦ベルファストであった。

「ありがとうございますエンタープライズ様。この母港に仕えるメイドだからこそ、ご主人様に気付かれないようメイド隊のチカラを使い皆様にお伝えできるのです」

彼女は自分の立場を最大限に活用して一部のメイド隊と共に給仕をしている最中、バレずに各陣営のKAN-SEN達にここに集まる様に日時を伝えているのだ。

「エンタープライズ様、時間です。挨拶を」

「そうだな」

そうベルファストが伝えるとエンタープライズは一つ深呼吸をした。

会議室に異様な緊張感が漂っていた。

「まず、こうして集まれるのは皆のおかげだ。ベルファストがこうして伝えてくれるこそ集まれる。そして大鳳が複製してくれたここの鍵があるからこそここを有意義に使用できる」

そうここの会議室を使用できるのは重桜に所属する空母、大鳳が指揮官に気付かれない様に鍵を複製したからなのである。

「さぁ始めよう!我々は・・・」

どうしてここまで彼女達を従えているはずの指揮官に気付かれない様に集まるこの集団はなんなのか?

まるで何かを入念に計画する様な集まりだが、現実はいつも奇想天外だ。

 

指揮官を見守り隊だ!

 

そうこの集まりは彼女達が崇拝し、好意を寄せているこの基地の指揮官に気付かれないように見守り安全と安心に執務、日常を送れる様に結成された組織、その名も『指揮官を見守り隊』だ。

その規模はかなり大きく、今ではこの基地の多数のKAN-SENが属してる。

「まず本日の見守りを行う。今の時間帯は執務室でいるはずだ。ベルファスト、今日の秘書艦は?」

「前メイド統括、ニューカッスル様にございます」

「ニューカッスルか、彼女なら我らが『指揮官を見守り隊』のメンバーだから心配ないはずだが、一応見守りを行おう」

そう言うとエンタープライズの後方にある大型スクリーンに執務室の様子が映し出されていた。

この組織は指揮官を見守ると言う名目で母港各地に隠しカメラ、小型マイクなどを設置しており、この母港に指揮官を見守れない場所がない様に無数に点在されているのだ。

正直、こう思う

 

こいつらが1番、危ねえ奴じゃないのか

 

と。

更には指揮官の行動を見守る為に指揮官の軍服にGPSを付けている。

だかこの指揮官見守り隊のメンバーはそれに頼らずとも指揮官の行動が手に取る様わかる。

しかし、イレギュラーに対処するべく指揮官の軍服にGPSを付けているのだ。

「な、なんだこれは!?」

エンタープライズは映し出されている映像に驚かされた。

その映像とは、指揮官の膝の上にニューカッスルが座っており、2人とも各々の本を読んでいたのだ。

「この時間帯なら指揮官は本日の執務を終わらせて秘書艦との時間を過ごすが、これは・・・

 

羨まし過ぎる!

 

まるで長年連れ添った熟年夫婦の様に感じるぞ!」

集まったKAN-SEN達も各々動揺が隠せない様だ。

「あの女!ついに本性を出しましたわね!」

「我慢なりませんわ!」

そう言って立ち上がる2人のKAN-SEN。

彼女たちは重桜の重桜に所属する空母、赤城と大鳳であった。

「落ち着きなさい2人とも。彼女の行いは私たちの制約には違反してないわ」

そう言って2人を落ち着かせようとするのは鉄血所属の重巡プリンツ・オイゲンであった。

「確かに秘書艦である以上、ある程度の指揮官とのスキンシップは私たちの中では許されるわ。ましてやこれを咎めようなら、私たちが秘書艦の時に何も出来ないわ」

そうプリンツ・オイゲンを弁護するのは鉄血のリーダーである戦艦ビスマルクであった。

「確かに・・・そうですわね」

2人は大人しく自分の席に座った。

「確かに彼女の言う通りだ。見守るを続けよう」

エンタープライズ達は指揮官の見守りを継続した。

執務室の様子はあまり変化が無く、30分くらいした時にその変化が訪れた。

指揮官が片腕でニューカッスルのお腹の辺りをそっと持ち上げたのだ。

『どうされました?貴方様』

『いやすまない、君が落ちそうだったから。嫌だったか?』

『いえ、そうでしたか。気付きませんでした。ついこの平穏な日常で油断していたのかもしれません』

そう言って2人が見つめあっている姿がスクリーンに映し出されていた。

本当に長年連れ添った熟年夫婦の様な2人にKAN-SEN達は終始、羨ましがっていた。

そっとニューカッスルが微笑み、指揮官の空いた唇に口付け行った。

『ニューカッスル、君は・・・』

『いけませんでしたか?』

『いや、君とはケッコンしているから問題はないが、驚いたよ』

驚いたのは指揮官だけではない、この映像を見ていたKAN-SEN達もだ。

皆は突然のことに固まっていた。

「指揮官は積極的な方が良いのか・・・」

そうエンタープライズが聞こえない様な小声で呟いた。

そう彼女も指揮官とケッコンしている嫁艦の1人であった。

指揮官は皆の想いを無碍に出来ないと、重婚をしてこの基地の多数のKAN-SEN達とケッコンしているのだ。

『私からもたまにはさせて貰います。貴方様、お時間ですのでそろそろ夕食の準備をしますので。それでは』

『あぁ、私もここで読書を続けているよ』

ニューカッスルを見送る、指揮官の映像が映し出されているところで映像が途絶えた。

「今回はみんなでの見守りはここまでにしよう。遠征で出席できてないメンバーには今回の内容を伝えておいてくれ。各自での見守りは継続する様に。最後にいつものやつを言って解散にしよう」

エンタープライズの言葉で全員が起立した。

『1、指揮官に気付かれない様に見守りを行う。

2、指揮官が安心して暮らせる様に見守る。

3、指揮官に害のあるものは全て排除する。』

「以上、解散だ!」

エンタープライズの一言で各自この会議室から気付かれない様に出ていくのであった。

そうこれこそこの母港に存在する

 

闇なのである

 

 

どんな展開がいいですか?

  • ドロドロの修羅場
  • 微笑ましい話
  • KAN-SEN大暴走
  • 作者の好きな様にやれよ!
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