ありふれたハジメさんには親友達がいます   作:妖魔夜行@

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 坂上っていっつも同じセリフしか言わないし空気んにくじゃないですか?だから強化しました。筋肉 バカに。
 あと清水くんがイケメンなので注意してください。


第四話「差別的訓練」

「行くぜ坂上!!」

「来いや澤田ぁ!」

 

 炎を纏った拳と『金剛』によって強化された鈍色に光る拳が激突し、衝撃波が修練場に広がる。

 

「ちいっ!」

「ぐおぅ!」

 

 お互いの拳の威力に押されシュウも龍太郎も後ろに吹き飛ばされる。しかし直ぐに体勢を立て直しシュウはファイティングポーズを、龍太郎は空手の構えをとる。

 

「うおおおお!!!」

「うらぁあああ!!」

 

 上段の回し蹴りと右ストレートがぶつかり合いゴウッ! と修練場の空気を振動させる。数十秒蹴りと拳をぶつけたまま睨み合う。

 

「……やるな」

「お前こそ、また腕上げやがって」

 

 構えを解き息を吐く。あくまで力試しの組手だったようでお互いに良かったところや悪かったところを上げ合いあーだこーだ話している。

 そんな様子をハジメと黒乃は地面に座り込みながら遠巻きに見ていた。

 

「二人とも凄いね」

「脳筋ゴリラはいつもの事として……シュウまで脳筋に染まってきているのは如何なものかと僕は思うけどね」

 

 ただただ純粋に賞賛しているハジメとは対照的に黒乃は胡座をかいて頬杖をつきながらブスーっと不満を垂れている。

 そんな二人の元に異世界の服装に身を包んだ香織と雫がやってきた。香織は装飾が施された杖を片手に、雫はロングソードを腰に差している。

 服装も武器も全て国の宝物庫に保管されていた装備で生徒に配られた装備はどれも一級品の性能をしている。

 

「わあ〜龍太郎君も澤田君もどっちも凄いね! ね、南雲君!」

「え? ああ、うん。そうだね二人とも流石だよね」

「黒乃たちは何をしていたの?」

「観戦さ。僕たちよわよわステータス組は訓練しようにもやり方が分かんないからね」

 

 黒乃が話した通り、ハジメと黒乃は基本的に訓練にはあまり参加しない方針になっている。というのもハジメは非戦系職の錬成師。戦闘訓練よりも錬成を勉強した方が有意義なのは明らかだ。

 一方の黒乃はというと戦闘訓練はハジメより少なく、ひたすら図書館に籠ってありとあらゆる魔法に関する本を読んでいた。謎の技能である『不吉』もそうだが、『陰陽術』に関しても謎が多い。その謎を解くためにこの世界に知識を頭に叩き込んでいるのだ。

 

「そう言えば貴方の天職は【陰陽師】だったわね」

「あれ? 黒乃ちゃんの家って神社だったっけ?」

「いいや。普通の一般家庭。だから謎なんだよね」

 

 字面的にかの安倍晴明を彷彿とさせる天職だが未だに出来ることが分からないでいた。日本の図書館などになら陰陽術や陰陽師について記された本が何冊もあるのだろうが悲しいかな、ここは異世界。日本文化などあるはずが無かった。

 

「……まあ、そのうち出来ることが見つかるわよ。きっとそれは黒乃にしか出来ないはずよ」

「……そうだといいけどね」

 

 これっぽっちも期待していない黒乃の声色に雫は眉を潜ませた。

 

「ねえ、黒──」

「ぜあぁああ!!!」

「どりゃあああ!!!」

 

 黒乃を慰めようとした雫の声を、野太い二つの雄叫びが遮った。

 

 


 

 

「全員集合!! 本日の訓練はこれまで! では、解散!!」

 

 メルドの号令を受け生徒たちはそれぞれ訓練場から出ていく。ほとんど生徒が出ていく中、あるグループだけが残っていた。

 

「メルド団長! 何故南雲と黒乃を訓練に参加させないんですか!」

「だから何度も説明しただろ。ハジメの坊主は戦闘員よりも錬成師としてのレベルを上げるために王国専属の鍛冶師たちの元で錬成技術を上げてもらっている。黒乃の嬢ちゃんはステータス的にも後衛職だから肉体的な訓練よりも魔法訓練の方に力を入れてもらっているんだ」

「けど! 皆が訓練してる中別行動をしている二人に不満が募っているのは確かです! これじゃあチームワークが乱れます!」

「ううむ……確かに一理あるな。よし、折を見て訓練に参加するよう話してみるがあくまで本人たちに意思確認をするだけだ。無理強いはしないということを頭に入れておけよ」

「なっ、しかし!」

「光輝!! いい加減にしなさい!」

「っ雫…………分かりました。メルド団長、無理を言ってすみませんでした」

 

 まだ納得いっていない様子であった光輝だったが雫に諭され渋々引き下がった。なぜ自分の考えを理解してくれないのか、メルドには光輝の背中にそう書いてあるように見えた。

 

「待ちなさい光輝! ごめんなさいメルド団長、失礼します!」

「雫ちゃん! し、失礼します!」

 

 訓練場から出ていく光輝を追って雫が、その雫を追って香織が走り去って行った。まだ訓練場に残っているのはメルドと騎士団の団員三名、そして……。

 

「龍太郎、お前は行かなくていいのか?」

 

 光輝グループの一人、坂上龍太郎である。龍太郎は何故か光輝たちの後を追わずに訓練場に留まっていた。

 

「ん? ああ。光輝のことなら雫が上手くやってくれるから大丈夫ッスよ。それよりメルド団長、頼みがあるんスけど……」

「お前がか? なんだ、言ってみろ」

「アザっす……メルド団長! 俺に稽古をつけてくれ!」

「おいおい!? 何だ急に! 頭を上げろ龍太郎!」

 

 頭を下げて懇願する龍太郎にメルドの顔は驚愕に染まる。周りの団員たちも驚きの色を顔に出している。

 取り敢えず龍太郎の頭を上げさせて理由を聞く。龍太郎は頭を掻きながらぽつりぽつりと話し始めた。

 

「この前、澤田に言われたんスよ。『天之河を止められるのは八重樫でも白崎でもない、お前だ。だからアイツの暴走を止められるくらい強くなれよ』って」

「光輝を止める、だと? 一体どう言う意味だ?」

「光輝は昔っから正義感が強かったんスよ。だからよくトラブルに巻き込まれることが多かったッス。だから俺は光輝の背中を守るために鍛え始めたんスけど……」

「異世界に来て光輝の強さについていけるか心配になった、と」

「情けねぇ話っスけどそういうことっス。勇者になったアイツはいつか必ず壁にぶつかる。んで迷う時が来るはずだ。その時、もしアイツが間違った道を進もうとしたなら誰かが殴ってでも止めなきゃ行けない。その時に止められるのは澤田でも雫でも、香織でもない! 俺なんだ! でも、このまま訓練を続けてもアイツの、光輝の成長速度には敵わねぇ……!!」

 

 拳を握りしめ悔しがる龍太郎の肩にメルドは手を置く。ハッとなり龍太郎が顔を上げるとメルドは穏やかな顔で目を合わせて頷いた。

 

「龍太郎。お前の気持ちはよく分かった。そういうことなら俺たちに任せろ! 時間が許す限りお前を鍛え上げてやる!!」

「団長……皆……ありがとうございます!! 俺、ぜってー強くなってみせます!!」

 

 揺るがない決意を胸に刻んだ龍太郎を見て『こいつは強くなるな』と思ったメルドだったが、一つ気になることがあった。

 

(しかしなぜシュウはそんな話を龍太郎に話したんだ? いつか光輝が暴走すると確信している……? 確かに光輝は不安定なところがあるが……)

 

「メンタルケアに力を入れないとな……」

「ん? 何か言ったっスか?」

「む。いや、何でもない。さあ明日から早速特訓開始だ! 明日のためにも今日はしっかりと休め!」

「ウス!」

 

 龍太郎を見送った後、団員たちに集合をかけ生徒たちのメンタルケアを重要視するよう伝えた。世界を救う神の使徒とは言えまだ子供、モンスターは殺せても人は殺せないだろう。

 もしも生徒たちの一人が人を殺したら、または生徒たちから死者が出たら、戦いに恐怖を覚え剣を取れなくなるものは決して少なくないだろう。

 

「天災恐れて警めよ、か……用心するに越したことはない。明日から始めるぞ」

 

『天災恐れて警めよ』とは日本の諺でいう『備えあれば憂いなし』と言った意味である。雷や嵐のような天災はエヒト神が人類に与えし試練であり、いつ何時起こるか分からない。だからいつも警戒していても不足はないと言った意味合いがある。

 

 杞憂で済めばいいが、そうもいかないだろう。メルドの歴戦の戦士の勘がそう告げていた。

 

 


 

 

「ハジメー、どこだー?」

 

 訓練を終えたシュウはハジメを探しに廊下を歩いていた。もう夕食の時間となるのに未だに姿を見せないので探しに来たのだ。ハジメ以外にも檜山ら小悪党グループも見当たらないのでシュウの他に黒乃と光輝グループ四人が手分けをして探している。

 

「ハジメのやつ一体どこに……ん?」

 

 不快な感覚を察知し、それを感じる方向へ走り出す。この世界に来てから妙に感がよくなったと思う。『超直感』という技能がその答えなのだろうが気味の悪さは無く、むしろ懐かしさを感じる。

 

 直感に導かれるまま走っていると着いた先は訓練場だった。

 

「……てんじゃねぇよ!」

「……うぐっ!」

 

 中からハジメの声が聞こえる。同時に何かが爆ぜる音や人を殴る鈍い音も。

 

「まさか……!」

 

 訓練場に入るとそこでは檜山グループ四人がハジメをタコ殴りしている姿があった。ハジメの顔には殴られたような傷があり、服はところどころ焼け焦げた跡や切り裂かれた跡がある。

 

「ハジメェ!!!」

「げっ澤田!?」

 

 檜山グループの一人、中野がシュウを見て焦るがシュウは四人のことなど気にも止めずに一目散にハジメの元へ駆け寄る。

 

「おい! 大丈夫かハジメ!? 返事をしろ!!」

「あは、は……大丈夫だよシュウ……それより、清水くんの方が……」

「何?」

 

 ハジメが指を指した方に目を向けるとそこには壁によりかかってぐったりと気絶しているボロボロの清水がいた。

 

「僕を庇って……檜山くんたちに……!」

「……テメェら……覚悟は出来てんだろうなぁ……」

 

 額に血管が浮き出るほど激怒している。中野、近藤、齋藤はシュウの迫力に怯えているが檜山はハッと鼻で笑い冗談を言うような口調で話し始めた。

 

「おいおい澤田ァ、勘違いすんなよ。俺らはただ弱っちい南雲に稽古をつけてやってただけだぜ? なぁ?」

「そ、そうそう。むしろ俺らの優しさに感謝してほしいわー」

「つーか清水の奴もバカだよな、何が『南雲を殴るなら俺が容赦しない!』だよ! たかが『火球』と『風球』五、六発で気絶してやんだぜ?」

「マジダサかったぜ。オタクがイキリやがってよ。なんならお前も鍛えてやろうか澤田? なんつってなギャハハ!」

 

 シュウは四人を黙って見つめていた。睨むのではなくただただジッと、無機質な冷たい瞳で見つめていた。まるで道端に落ちているゴミを見るように……その目が気に食わなかったのか檜山は怒鳴り散らし短剣をかざしながら突っ込んできた。

 

「んだその目はぁあ!!!」

 

 振り下ろされたナイフを持つ手を振り払いガラ空きの腹部に蹴りを叩き込む。

 

「ごはぁっ!?」

 

 メキりと骨が軋む音が周りの人間に聞こえる程思い蹴りだった。檜山は壁まで吹き飛ばされ地面を転がる。中野たちは突然の事で一瞬反応出来ないでいたが直ぐに感情を怒りに染めてシュウに狙いを定める。

 

「この野郎! “ここに焼撃を望む”! 『火球』!」

「こっ、“ここに風撃を望む”! 『風球』!」

 

 燃え盛る火の玉と渦を巻く風の玉がシュウに向けて放たれる。シュウはそれを避けるでもなく逸らすでもなく、拳を振りかぶり撃ち抜いた。

 

「なっ!? ぐげぇ!!?」

「ウゴァア!!?」

 

 中野と齋藤がシュウの拳を顔面にくらい吹っ飛ばされる。ステータス上ではシュウもチート組と遜色ないので現在のシュウのパンチは鉄板を軽々とぶち抜ける威力だ。そんな威力の拳を顔全体で受け止めた二人の意識は簡単に刈り取られた。

 

 残った近藤だが──

 

「ひ、ひぃいいい!!! ゴフッ!?」

「ぐぎゃっ!?」

 

 シュウの飛び蹴りを胸部で受け止め三人と同じように吹っ飛ばされた。そして意識が回復した檜山に衝突し、仲良く意識を手放した。

 

「ふぅ……こいつらには後で制裁を加えるとして、ハジメ! 大──」

「な、何これ!? っ南雲くん! 大丈夫!?」

 

 声のした方を振り向けば現状を理解した香織と雫、把握しきれていない龍太郎、そして理解出来ていない光輝がいた。

 香織はハジメの傷を見て顔を青くする。それは雫も同じで忌々しげな視線を伸びている檜山たちに送る。

 

「すぐに治すね!」

「待って、清水くんも一緒に……僕を庇って怪我を……」

「分かったわ」

 

 雫はそう答えると壁に寄りかかるように気絶している清水の腕を自分の肩に回して持ち上げた。遠くで見ていた龍太郎がそれに気づき手伝いに駆け寄る。

 

「ありがとう龍太郎」

「いいってことよ。俺も何となく察したぜ」

「あら珍しい。でも光輝はそうはいかないみたいね」

 

 雫の言う通り、視線の先ではシュウに怒気を帯びた声で話しかけている光輝がいた。

 

「澤田! なんで檜山たちが倒れているんだ!? お前がやったのか!」

「うるさいのが来たな……まず理由を聞け」

「理由だと!? 理由があればクラスメイトを、仲間を傷つけていいと思うのか!?」

「ちょっと光輝、落ち着きなさい」

 

 抱えていた清水を下ろし香織に治癒を任せる。目に見える傷が癒されていくのにつれて息遣いも穏やかなものに変わる。

 一方光輝はと言うと雫に落ち着けと言われ自分の意見を否定されたと思い、更に語気を強める。

 

「落ち着けだと!? 落ち着いていられるか! 仲間を傷つけられたのに──」

「いいから落ち着けっての!」

「いてっ! 何するんだ龍太郎!」

 

 話を聞かない光輝に痺れを切らした龍太郎が光輝の頭を軽く叩く。光輝は突然叩かれて驚きシュウから目を離す。

 

「お前が雫の話を聞かないで暴走してるからだっつの。まずは深呼吸して澤田の話を聞いてやれよ」

「で、でも!」

「ほら光輝、深呼吸しなさい」

「わ、分かったよ……」

 

 龍太郎だけでなく雫からも諭された光輝は仕方なく深呼吸をする。狭まっていた視野が広がり思考がクリアになる。それを見てシュウは溜息を吐いた。

 

「やっと話を聞く状態になったか。坂上、この調子で頼むぜ」

「おうよ。で、何でアイツらは伸びてんだ? まあ南雲と清水が倒れてるから何となく分かるが……」

「どういうことだ?」

「それは僕が話すよ。ありがとう白崎さん」

 

 未だに理解していない光輝を見て治療をしてくれた香織にお礼を言ってハジメが話し始める。

 ハジメの話を要約すると、メルドの話を聞き訓練場で剣を振っていたハジメに檜山たちが絡みにやって来て「特訓をしてやる」と言ってきたらしい。

 

「なんだ特訓なら問題ないじゃないか」

「黙って聞く」

 

 光輝が口を挟むが、雫にピシャリと言われ今度こそ口を真一文字に閉じる。

 

 特訓といえば聞こえはいいが、実際はただのリンチだった。ハジメが特訓を断ると檜山たちは激高し、ハジメの身体に蹴りや拳を叩き込み、しまいには『風球』や『火球』などをぶつけてきた。たまたま通りかかった清水がハジメのことを庇ってくれたのだが多勢に無勢ということもあり、彼らは矛先を清水に変えて魔法で集中攻撃をした。それで清水は壁に激突し気を失ったのだ。

 その事についてハジメが怒ると檜山たちは逆ギレしてリンチがより一層激しくなった。

 

 そしてシュウがやって来てあとはご覧の有様だ、と話を締める。

 

「そんな……」

「これで分かっただろ? 清水が起きればこいつの証言もある。アイツらはハジメにリンチを加え、それを止めに来た清水にまで暴力を振るったんだ」

「クソみてぇな根性してんな」

「全くね」

 

 クラスの中でも上位の実力を持つ龍太郎と雫は不快さを隠そうともせずに吐き捨てる。

 雫は龍太郎のように気性が荒い訳では無く、むしろ物事を冷静に見てくれるハジメの数少ない良心の一人でもあるのだが、その雫が檜山たちを軽蔑しているのだ。檜山たちがどれくらい愚かな行動をとったのか見て取れる。

 

「うっ……な、南雲? 天之河たちまで……」

「清水くん! 大丈夫!? ゴメンね……僕のために君まで怪我を……」

「怪我……そうだ檜山たちの野郎! 南雲を四人で囲んでボコボコにしてたんだよ! って何でアイツらがボコボコになってんだ!?」

「俺がやった」

 

 怪我を治療されて意識が戻った清水がハジメの証言と同じような内容を話す。それを聞いてようやく光輝は納得した。

 清水はシュウに視線を向けると申し訳なさそうに目を伏せる。

 

「悪い澤田……俺、結局南雲を助けられなかった……友達だっていうのにただ檜山たちに殴られて、それで……」

「そんなことないよ清水くん。清水くんが助けに来てくれて僕は凄い嬉しかったよ……ありがとう。それと、ごめん……僕のせいで君に怪我をさせて……」

「そんなこと別に気にしなくていいって。……あっちじゃお前のいじめをやめさせようとアイツらに立ち向かう勇気も無かったんだ……こっちの世界に来て力を貰って……これなら俺でも勇者になれると思ったのに……友たち一人助けられないただのモブさ」

「んな卑屈になるなよ。ありがとな清水、お前のおかげで奴らをぶん殴る口実ができた」

「澤田お前!」

「こっちは普段からハジメをバカにされて鬱憤が溜まってたんだ。殺さないだけマシに思え」

 

 シュウからお礼を言われたことに驚き目をぱちくりとさせる清水をよそに、シュウと光輝はまた言い合いを始めていた。

 このままでは収拾がつかないと思った雫が香織とハジメに仲裁を頼み、清水と共にこの件のことをメルドの元へ報告しに行った。

 

 後日、檜山ら小悪党グループの四人は厳重注意を受け監視がつくようになった。今後このようなことがあった場合は例え神の使徒でも牢屋行きになることを肝に銘じるように、とのこと。

 

 これで一先ず一件落着……と思いきや、一人の少女が目を暗く濁らせてシュウに詰め寄っていた。

 

「……ねえ、シュウ? 僕、ハジメの怪我について聞いていないんだけど?」

「……あは、は」

 

『やっべ忘れてた』。

 

 その日、一人の少年の悲鳴が訓練場に響き渡ったとかなんとか。

 

 

 

 

 


 

 香織「いよいよオルクス大迷宮に挑むことになった私たち、期待に胸躍らせる生徒が多い中、私の心は不安に渦巻いていた。

 ハジメくんが消えちゃうなんて、絶対にいや! 

 

 次回、ありふれた親友! 

『交差する思い! ソーリー、ウォーリー、ミスリード!』

 

 熱き闘志を、チャージイン!」

 




 光輝修正計画。
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