あと独自解釈と改変と植え付けのどれかもしくは合わせてあるので注意
転生10年目のあくる日、この日ナルは実に9年ぶりの外出をしていた。
つまりは家(拠点)を手に入れてから、ナル自身は一切外出していなかったと言う事だ。
そしてナルの外出先は、ある県境にある寂れた工業地帯の近場にある廃ビルの屋上に居た。そこから見える景色は、1つの廃工場とぐるりと囲い込む警察や軍、ヒーローたちの集団である。
「・・・オールマイトの到着が確認できました。ナル様」
双眼鏡を覗いていたムーンビーストのティックが、双眼鏡を下ろしながら、後ろを振り向いて言った。ティックのどこに目があるんだ、なんて言う質問は受け付けない。
「ここまでは、
ナルはティックの報告を聞いて、一言そう言った。
そして立ち上がって、一冊の本・・・魔道書を投影した。
「んじゃ、遊びましょ・・・準備は良い?」
そしてナルは返事を聞くまでも無く、呪文の詠唱に入った。
このビルには、目下の警察、軍、ヒーローたちが集まるより前に細工がしてある。
だから今から起こる事に気がつく者は、ヒーロー側にもヴィラン側にも誰ひとりいなかった。
ここで1つ補足をしておくと、今のナルは原作の知識がある。ただ正確には原作の知識では無い。
ナルが今から起きる政府が隠す事件に介入しなかった場合の未来の知識を知っているだけだ。
(・・・介入しなければ、AFOとやらもオールマイトも大怪我を負い、後継者を探し育てる事になる)
ナルは詠唱中にそう考えた。未来視の魔術でナル陣営が介入した場合の未来は、どうしても見る事が出来なかった。
そこでナルは考えた。この世界は『運命』や『歴史』というものが決まっている世界なのだ。と
何せ、一番初めに見た未来以外は観測できなかった。
ナル達は
(傍観するのも悪くないと思ったけど、それだと味気ないよね。って事で行動に移す訳なんだけれど・・・いや、今更辞めるのもなんか違うか)
そこまで考えた時、全ての詠唱が終わり、魔術が発動する。
この魔術は結界魔術、対象を閉じ込める為の結界魔術である。
「うん、作戦開始って伝えて、ダロ」
「グォ」
ナルはティンダロスの猟犬と呼ばれた犬的な何か、種族名『■■■■■』であり、ナルのペットである『ダロ』に命令を下した。
ダロは返事をして、鋭角より姿を消した。
ちなみにダロの名前は『ポチ』という候補があったが、ティックに却下されている。
「ナル様、次はどうするので?」
ティックがナルの近くへ赴き言葉を発した。
ここから先の計画をティックは、夕飯の買い出しで聞いていないのであるからだ。
「工場から対象を外にあぶり出したら、動くから待機」
「承知しました」
ティックはその返事を行きいて、槍をどこからともなく取り出し、整備を始めたのだった。