目が覚めた。
視界には白い天井が映り込む。
「・・・ここはっ‼」
〉ガバッ〈
「起きましたか、オールマイト。ここは病院です」
大きく起き上がったオールマイトの隣から、声がする。その声はよく知っていいる声だ。
オールマイトはその声の方向を見て、声を出した。
「サー」
そう声の主はオールマイトのよく知る人物、自らのサイドキックでもある『サー・ナイトアイ』その人だった。
「えぇ、どうにかって所です」
オールマイトはサーの無事に安堵しつつも、どうしてここに居るのかを思い出し、サーに聞く。
「私が寝ていた期間は」
「安心してください。まだ半日程です」
「そうか」
オールマイトは身体を確認したが、違和感は無い今からでもヒーローとして活動できそうだ。
そして
「私が気絶した後は、どうなったんだ」
オールマイトは、最後に見たあの光景を思い浮かべながら、サーに問いただす。
その言葉にサーは難しい顔をしながら、オールマイトの問いに答える。
「一言で言ってしまえば、作戦は失敗です」
「そうか」
オールマイトは真剣で苦い顔をする。笑顔は一つも無い。
サーはオールマイトの反応を確認しながら、慎重に言葉を選び答えていく。
「この作戦に置いて、一番の幸運だと思ったのは、貴方の事です」
「私の事…?」
「えぇ、アレだけの戦いをして、無傷なんですからね」
サーは、続ける。
「この度の作戦では、重軽症者はヒーロー、自衛隊、警察を合わせても1721名、行方不明者が153名、死亡者は今確認できているだけでは、0名つまり1人もいませんでした」
オールマイトはサーの言葉に良いのか悪いのかが分からない。しかし死亡者が確認されていない事には安堵した。
「・・・仮にヒーロー陣営とヴィラン陣営が居たとしましょう」
「あぁ、それで?」
「今回の作戦はヒーロー陣営が、ヴィラン陣営に攻勢を仕掛けると言うものです。しかし」
「しかし?」
「作戦序盤に新たな陣営が来てしまった、そして両陣営ともその第三陣営に対して、後れを取ってしまった」
「それが、作戦の失敗だったと」
サーはオールマイトの言葉に首を振った。
「いえ、どちらにせよ最初から失敗です。あのAFOの居た廃工場に残っていた資料によれば、あの作戦は端からAFOの計画した誘導だった・・・」
「なんだと」
オールマイトは驚く、無理も無い手に入れた宿敵の情報が、宿敵自身が流した情報だったと言うのだからだ。
「問題は被害が大きい事なんです」
サーがそこまで言うと、病室に誰かが入ってきた。