元勇者提督 作:無し
宿毛湾泊地
重巡洋艦 青葉
「え?提督をどう思ってるか…?」
「そうです!明石さん!せっかくなので答えてくれませんか!」
「……うーん、同じ青葉さんでも結構違うものですね…」
「私は取材です!写真なんて二の次なのですよ!」
「……まあ良いですけど……どう思ってるか、でしたっけ…んー……んー……」
「波風たたない回答探してませんか!?そんなのダメですよ!?」
「憧れの人ですね、あ、変な風に書かずそのままでお願いしますよ」
「くっ…めっちゃ普通な回答……」
「ま、頑張ってくださいね、他の方の回答は興味があるので」
「よーし、まずは……えっと…誰が居たかな…あ、あそこにいるのは赤城さんと加賀さん…よし!」
「提督ですか、気のいい友達でしょうか」
「赤城さん、それは流石に失礼では?」
「あら、加賀さんはどう思ってるのかしら」
「……リーダーかしら、正直な事を言うと艦隊の指揮というより、戦場で戦いながら周りのサポートをする方が似合ってると思うわ」
「加賀さんは手厳しいわね」
「…肩を並べて戦いたい、と思ってるだけですよ」
「あらあら、明石さんに嫉妬されないように気をつけてくださいね」
「……そう言う感情ではありません!」
「そう言う割には顔が赤いですよ?」
「頭にきました…!」
「ふむふむ、やっぱ明石さんはそう言う事ですよね…しかし加賀さんもかぁ…案外魔性の男?お、第七駆逐隊と龍驤さんだ」
「司令官〜?んー……頼りないって印象が強かったけど…でも今は結構ヤバい人って感じやなぁ…」
「ヤバいですか、漣としては甘いパパみたいな感じもしますけどね」
「ぶっ!ぱ、パパぁ?!漣、アンタ…!」
「……言いたい事はわかるかも、守ってくれるって安心感とか、優しさはそんな感じあるかも…」
「朧ちゃんまで…?私は…私も憧れで、アオボノちゃんは好きな人でしょ?」
「はぁぁ!?誰がクソ提督なんか…クソ提督、なん…か…」
「赤くなってる!赤くなっておりますぞー!」
「わかっとったけど…ホンマに惚れとるんかいな…」
「RJさんショック?」
「いや、誰がRJや…まあ、別にショックな事はないけど…なんか、そう言う目で見るには面白みに欠けるというか」
「告白されたら断れなさそう」
「わかる」
「優柔不断で2人に誘われたらどっちつかずになりそうだよね」
「や、優しいだけよ…多分」
「ぼのたんが必死に庇ってるけど、まあ庇えてないと思うな!」
「誰にも嫌われてはないやろうけど、そういう目で見るか、となると話はちゃうんかもなぁ」
「なるほど、なかなか面白い結果ですねぇ……と、あれは物静かな方の私!と翔鶴さん?いつも一緒いますよねぇ…」
「司令官ですか…」
「私は…特に深い関係にはならるとは思ってませんからなんと言えばいいのか…」
「え?翔鶴さん…好きなんですか?司令官の事…」
「…優しいですし、何より私を見てくれます、嫌いになる人は居ないでしょう…」
「……つまるところ、好きなんですね…」
「青葉さんも素直になった方がいいと思いますよ?」
「……わ、私も!愛する人です…!」
「…よく言えました、これからもライバルですね」
「も…?え?えぇぇ?」
「前々から知ってましたから」
「…同じ顔してるからこっちが恥ずかしくなってきますよ…弄りがいのある人とか居ないかなぁ…阿武隈さんとか居ないかな」
「え?わ、私?いいけど……うーん…ライバル…?」
[ライバル?]
「北上さん!?いつの間に…いや、あの…その…ほら、提督のことどう思ってるかって聞かれて…やっぱり強くなるなら…目指す目標は高くと言うか…!」
[提督ですか]
「……ちなみに、北上さんは…?」
[恩人、憧れの人、頼りになる優しい人]
「……そ、そうですか…そうですか…うーん…!」
「阿武隈さんももっとストレートに生きてみたら成功しそうな気はしますけど…おや?あれは…大潮さん達」
「大潮としては…複雑な感情を抱いてますね、一度すごく恨んでましたから」
「そう言えばそうよね、朝潮姉さんに聞いたけど…殺そうとしたって?」
「……思い出したくないですけどね…意識のない人間の事を殺めるなんて…どんな状況でも許されざる行為です、いまだに打ち解けられない気もします…満潮は?」
「…誠実なやつ、って感じ?悪感情はないけど…あとその話普通に司令官知ってるし」
「えぇぇぇ!?」
「ま、何…気にしてないらしいし、向こうも負い目を感じてるみたいだからいっその事仲直りしなさいよ、人の殺意を勝手に語った恥ずかしい大潮姉さん?」
「………よし!行ってきます!」
「え、今から!?……本当に行ったし…」
「行動力の化身ですね…おや、アレは霞さんと霰さん」
「司令官?…パパみたいな人」
「…パパ…?本気…?」
「優しくて、あったかいから…好き」
「へぇ……そうなの…」
「霞、は?」
「……何事にも真剣な感じはするけど…まあ、損な性格してるわよね、理想の善人を無理に演じてる感じかしら」
「……確かに、無理してる気がする」
「本当に嫌われてませんね…おや、朝潮さんに荒潮さん、と…山雲さんでしたっけ、よく朝潮型に出遭いますね」
「司令さん〜?どうかしら〜」
「私としてはもう少し自分を大事にしてほしいですね、前々から1人で全てを背負い込もうとするのはやめてほしいと思ってました」
「そうねぇ…自分に対する理想が高いって感じかしら?」
「確かに〜、そんな感じですよね〜、でも私は好きですよ〜?」
「…リボン、よく似合ってますよ、大潮」
「ダメですよ〜、姉さん、青葉さん混乱しちゃいますから」
「私はいつまでも大潮って呼びますよ、緑のリボンは司令官からでしたね」
「……ふふっ、姉さんはどう思ってるんですか〜?」
「理想の人、でしょうか…意味は伏せますが」
「理想ねぇ…いいわねぇ…」
「うーん、愛されてますねぇ…おや、バリー!ガサ!」
「ここの提督、か…やっぱ命の恩人よね」
「それに尽きる…ほんっとうに助かったよね…青葉はどうなの」
「まあ、本当に助けていただいた御恩は…としか」
「だよねぇ…もうどうやって恩を返せばいいのやら」
「特に私達は何もできない状況だからね、外に出たら捕まりかねないし」
「雑務手伝おうとしたら客人扱いくらいました」
「どんだけーってね…でも、本当に頑張って何かしないとね」
「よし、掃除でもしとこう!」
「戦力になれないのが辛いッ!」
「主戦力に規格外もいるしねぇ…やっぱ雑用?」
「世知辛い今を再認識…はぅ……おや、間宮さんと金剛さん」
「提督ですか」
「モチロン恋のRivalネー!でも紅茶のことをわかってるの数少ないメンバーなので友達でもありマスヨー!」
「お優しい方ですよね、私ともよく話しに来てくださいますし」
「ただご飯食べにきてるだけジャ?」
「いえ、ちゃんと私と会話するために来てくださってるんです、前よりも余裕がありますからね、2人でゆっくりお茶したりもします」
「……ナルホド、ワタシも明石を誘ってTea Timeしに行きマース!」
「ぜひみんなで」
「今度混ぜてもらお〜っと……ん、アレは天龍さんと扶桑さん」
「みんなに優しい理想の人…に見えます、よね…」
「天龍さんにとっては違うの?」
「…私は、1人で全部抱え込む提督は苦手です……1人で生きていける人なんていないのに…今にも倒れそうに見えて、怖くて怖くて…」
「…大丈夫よ、提督ならきっと私たちを見捨てたりしないから…」
「見捨てなければ……潰れてしまうかもしれません…でもそんな状況でも、どんなに自分が苦しくても…自分だけを犠牲にするのは見てて不安です…」
「……そう言われたら、そう見えるわね…」
「初めて否定的な意見…に見えて、実はただ心配してるだけ…本当に好かれてますね…おや、あれは摩耶さんとイムヤさん」
「提督?……どう思ってるか…なぁ…んー……相棒…になりたいなぁ…なんてったって…アタシはブラックローズだしな…」
「いいですよね…凄い力があって」
「……まあ、イムヤからしたらそうか…でもイムヤだって縁の下の力持ちじゃん、アタシらからしたら…凄く助かってるよ、色んな仕事してくれてさ」
「……摩耶さん…!」
「つーかブレちまったけどイムヤはどうなんだ?」
「……色々と良くしてもらってますけど、やはり他の人に比べたら…うん…」
「正直、アタシや他の手のかかる奴らにかかりきりだからな…本人は一生懸命同じように扱おうしてるのがわかるんだけどな」
「……なんにせよ無理しないでほしいですね…」
「東へ話を聞きに行けば愛を語られ、西に聞きに行けば褒めちぎられ、南へ行けば父性を感じる子がいて、北には身を案ずる子がいて…うーん…なんか凄いなぁ…あ、明石さんだ」
「どうですか?皆さんの返答」
「……お父さんか…なるほど、パパって呼んだら困った反応しそうで面白いかもしれませんね」
「……明石さんもいい性格してますねぇ…これ、掲示しても?」
「娯楽室に記録映像そのまま置くだけならいいですよ、ちゃんと残しておかないと壊されそうですけど」
「……アオボノさんですね、よし、3つくらい予備を用意しとこっと…あとはちょっと文章を添えるかな」
[これは…]
「実録!宿毛湾泊地の恋愛事情…?」
「……青葉は青葉でも、まともな奴とくだんねぇやつも居るもんだな」
「……待って、すでにテープが壊されてるけど」
「さっき漣がはにゃー!とか言いながら叩き壊してましたよ」
「…面白いことになってそうだし見に行くかなぁ」
「私たち聞かれてない!」
「雷は絶対こういうわ、もっと私に頼って欲しいのにって」
「間違いない」