元勇者提督 作:無し
佐世保鎮守府
軽空母 瑞鳳
「…あっち、あっちにナニか居る」
「進路北へ!彩雲を行かせる!」
…強く鼻腔に残る薔薇の香り…
そして、嫌な感じが…
何かが背筋を撫でている
何かが私に近寄って来ている
「………チッ…」
拳を握り込む
力が篭る…爪が肉に食い込む
見えてきた…ハッキリと感じ取っている、視覚以上に私の嗅覚は…捉えている…私の死を
イメージされる、頭の中に流れ込む…
はっきりとした死のビジョン
「見えた!でも…石板とかそんな感じじゃない…馬鹿みたいに大きいけど…あれは…」
このまま戦うのは、まずいか
「一旦撤退しましょう、嫌な予感がします」
「…大丈夫でしょ、碑文使いが2人もいるんだから」
「………私は戻ります」
「あ、ちょっと瑞鳳!あーもう!仕方ない…一回帰るか…」
…確か、第六相は…
聞く価値はあるか
『マハについて…?』
「そう、マハの碑文使いの弥生なら特性を知ってると思って」
『…出会ったの』
「戦闘はしてない」
『…マハには一対一で挑む方がいい…いや、手を出さないで下さい…私た…私がやる…』
私達…?
「…何故か聞いてもいい?」
『マハを倒す事は私の悲願、邪魔しないでほしい、です』
「………」
取りつく島もないか…
なぜ一対一で挑むべきと言った?集団戦闘が不利な何かがあると言う事だろう
『…手を出さないでくれるなら…いつでも手を貸してあげます』
私たちが手を出さなくても倒してくれる…願ってもない事…
今後の協力まで約束してくれるなら私たちが手を出す理由は何もない…
「わかった、発見した座標は後で送る、佐世保近海だから早めにお願い」
『…わかってる、1週間以内には終わらせます…』
1週間?いくらなんでもかかりすぎ…
「もうちょっと早くできないの?」
『…難しいです』
「………民間人や仲間に被害が出るなら、私達は戦わなきゃいけない」
『…なるたけ早くします』
………瑞鶴さんはどうしよう
あの人は調子に乗ってる、1人でも艦隊を率いて戦いに行くはず…提督を止めるか
「…こちらとしては被害が出ないなら構わない」
「緊急時は戦う、それ以外はできるだけ無視、構いませんか」
「ああ、構わない」
話が速くて助かる…
でも…私にまとわりついた死の香は…まだ消えてない
宿毛湾泊地
提督 倉持海斗
「朧、これよく目を通しておいて…誰にも見せない様にね」
「わかってます」
…まさか僕と朧に同じ病名をつける事になるなんて
「ちなみにこれ、何処から?」
「…表向きには発表されてない様なものだからね、専門家に頼んだよ…あと、北上も同じ病気の可能性がある」
「…何故北上さんが…?」
「青葉達から聞いたんだ、北上はたまに自分達の心の中を見通した様な行動をとるって…AIDAの影響だったのかもしれないけど…」
「………認知外依存症…ですか」
「…現実とネットの違いがなくなった影響が色濃く出てる、強く警戒してほしい…今後僕らに残された時間はどれだけあるかわからない…」
「……わかってます…ちなみに治療法はないんですか?」
「無くはない…けど……コレは現実とネットの境界がなくなった以上切り離せない問題だ、おそらく、僕らだけじゃない…世界中に広がる…」
「そんな…」
「だからこそ…世界の浄化が要る…」
「…正しい世界、ですか…」
……正しい世界…それはどんなものなんだろう
電子生命体と呼ばれる存在の艦娘は…その世界に存在してるんだろうか…
もし、存在しないのなら………それは少し嫌だ…だけど世界の再誕に僕の感情が絡めばそれは間違った世界の形になる事は確かだ
………正しい世界と求める世界は違う…
もし作り直された世界が滅べば?
この、滅びの道こそが正しい世界なのか…?
「………朧、キミにとって正しい世界って…」
「…やめてください…私も分かってます…正しい世界に私たちの居場所があるとは限らないことも…」
…矛盾してる、僕は正しいことをしようとしてるはずなのに…道を書き換えようとしている、間違った方に進もうとしてる…
「……僕は君たちを消す様な事はしたくない」
「提督、私たちは提督の目的のために戦っています……迷わないで」
…迷うに決まってる、何故今まで考えなかった…電子生命体はもともとネットのもの、艦娘とはAIに肉体を与えたもの…そうだとしたら…僕のやろうとしてる事は…
でも、止まる事はもうできない…
「…結局、行き着く先は同じだ…僕は片時も君達を軽んじるつもりはないよ…」
「……気持ちだけ受け取っておきます」
「明石に連絡をしておいて…腕輪について」
「わかりました」
…結局腕輪一つの出力では足りないことだけは間違いない事実だ
横須賀鎮守府
駆逐艦 綾波
「どうだ、綾波」
「あー、見た通りですよ、実験は大成功〜、被検体はグロッキーですけど」
ついさっきまで遊んでたおもちゃが床をまた汚している、と言っても何も与えてないから胃液しか吐けない様だけど
「アレはいつ連れて来た」
「もう1週間になりそうですね、舌を噛むたびに修復剤ぶっかけてたら精神が壊れた…と思ったんですけど、見てる限り精神が正常になって耐えられなくなってますね」
「……なるほど、素晴らしい…東雲は」
「疲労が色濃いとの事なので帰らせました」
「実験は」
「また明日やります、それから死後どれだけ使えるかなどのチェックも進めるので本格投入は東雲さんの調子次第ですが2週間はかかるかと」
「……思ったよりかかるものだな、1週間で終わらせろ、東雲には命令しておけ」
「了解でース」
東雲さんも結構グロッキーだからなぁ…
ま、なんとかなるでしょ
「あ、ガードは?」
「大和と武蔵で充分だろう、碑文使いを仕留めた実績もある」
んー、あの2人に持たせたデータ兵器ってやつ…一回バラして研究したいなぁ…
「東雲はガードから外してここに籠らせろ、1週間以内に終わる様にな」
「はいは〜い」
楽しくなって来た
舞鶴鎮守府
駆逐艦 弥生
「…話はわかった……でも何でわざわざお前が行かなきゃならないんだ、弥生」
「…私が…そうしたい、から…司令官、ダメ?」
「…危険な戦いになるならなぜ1人で行こうとする」
「マハって敵は…味方同士で同士討ちさせる技を持ってる…」
「…同士討ちさせる技って…ゲームの話だろ」
「でも現実に出て来た以上…そうなる、と思う」
「……許可したくはない、危険なところにお前を送り込むわけだからな…しかも1人でだ」
「…ダメなら…勝手に行く」
「やめろ、わかってる…あー…クソッ…流石に1人で行かせたくはない…」
「………絶対、話が平行線なまま…」
「…わかったよ…危なくなったら帰って来てくれ、約束だ」
「……ありがとう、でも、大丈夫…マハは私の碑文…私なら勝てる…」
「勝てるかどうかじゃない、無事に帰って来てくれ」
「………わかった」
「よし、約束だ」
…話はついた、だから…私はやっと戦える
「…薫、行こう」
「…マハを一度返してくれる?今は力の全てをキミに渡してるから」
「わかってる…速く行こう…」
…マハを倒せば、私はもっと強くなれる
宿毛湾泊地
駆逐艦 曙(青)
「あーもう!泣かないでよ!」
「だっでぇぇぇ!ぼのだんがぇっでごないんだもんんん!!」
…5分ほどおやつを取りに行っただけなのにこの有り様…もはや赤ん坊ね
「もう帰って来たでしょ!?あー!もう!潮何とかして!」
「……目を離すなって言われてたのに勝手に出かけた曙ちゃんが悪いと思うなぁ…よーしよし、漣ちゃん怖かったねー」
「ゔじお"ま"ま"ー!!」
「……アンタちょっと楽しんでない?」
「…グスッ…ぼのたんがもう帰ってこないと思ったもん……」
「…何よ、アタシの心配なわけ…?素直に自分が怖かったって言いなさいよ、別に馬鹿になんてしやしない…」
「…怖いよ!私がやられるのも怖いけど…それ以上に!私の見えないところでぼのたんがあんな目にあってると思ったら…怖くて、探しに行きたいのに…立てないんだよ…!」
…目を潤ませながら睨みつけられても…
調子狂うわね…
「…呆れた、自分の身だけ案じてなさいよ…」
「痛いのがわかってるから誰にもあんな目にあって欲しくない!ぼのたんだってわかるでしょ!?目の前でご主人様タコ殴りにされた時見てたんだよね!?何もできなかったんだよね!?」
心臓が収縮する、1番触れられたくないところを鷲掴みにされた気分…
「…だから何よ…」
「やられたのがご主人様で良かったと思った?違うでしょ?今すぐにでも止めたかったよね?痛かったよ!痛かったからご主人様の気持ちがわかる!誰にもあんな目に遭って欲しくないの!!」
…痛いのを知ってるから…か
「……私は弱いよ、勇気がないよ、臆病で愚図で泣き虫で…ぼのたんやボーロの様に強くない…」
「…そんなこと…」
「弱いから、弱いからこそ…わかることもあるんだよ…!」
弱いからわかること…
それは何なんだろう…
「…漣ちゃん、別にアオボノちゃんは漣ちゃんのことがどうでもいいわけじゃないんだよ?」
「わかってる…でも、ぼのたんは強すぎるの…自分が強いから…みんなも強いって勘違いする悪い癖…いい加減やめてよ…私は…ぼのたんがいくら強くてもいなくなるのが怖いよ…!」
「……知らないわよ、そんな事…」
「アオボノちゃん!」
「…アタシには、アンタの気持ちがよくわからないのよ…」
ありもしない可能性に怯えてるのが…わからない
今地震が起こるかもしれない、今隕石が降るかもしれない
そんな可能性の話なのに…
「ぼのたんはそうだと思ってたよ…だけど…みんな怖いものがあるんだよ…ハッキリと命を奪われるってわかったら…怖いんだよ…骨を舐られる気持ちがわかる?あの生暖かい下が私の神経を撫でてその度に不快感と痛みが走るんだよ?とことん私をいじめる事だけ楽しんでたんだ…!私を殺すのを楽しんでた…あんな狂ったやつが大人しくしてるわけない!」
…漣がどんな目にあったか…詳しくは聞いてなかったけど…
「皮膚はズタズタ、骨は砕かれるし足の指なんて骨が剥き出し…!風が吹くだけで凄く痛かった!わかる!?こんな目に遭うの!アレに捕まったらただ殺されるんじゃないんだよ!?」
「…なら、尚の事自分の心配してなさいよ!離れた事は謝るけど…アンタは自分の身を守ることだけを考えなさいよ!何でアタシを心配してんのよ!」
「何回言わせれば気が済むの!?ぼのたんが同じ目にあったら嫌だからだよ!」
…アタシがそんな目に遭うわけないのに…
「ぐちゃぐちゃになった手も元に戻った、背中に刺された傷も綺麗に消えてる、自分で叩きつけて顔もボロボロの血だらけだったのが元通り…でもコレは…生きてたからなんだよ…!間に合わなかったら……死んでたんだよ…次、誰かが捕まったとしたら…間に合う保証はないんだよ.…!」
「……私は、どうすればいいのよ…」
「…ウッシーオも、ボーロにも…ぼのたんにも…誰にもあんな目にあって欲しくないの…だから、私が守りたい…」
…何でアンタが守るなんて…
「弱い私だけど…守りたいの…!だから私のそばにいて…!脚がすくんで動かなかったら置いていってくれればいい、盾にでも何にでもなるから…!」
「……やめなさい、漣、アンタが言ってる事はあのクソ提督と同じ事よ…自分の事なんて何とも思ってないやつのセリフ…」
「わかるんだよ…ご主人様の気持ちが…辛い思いをさせたくないって気持ちがよくわかるんだよ…!…ご主人様は、痛みを知ってるから…優しいんだよ…」
痛みを知ってるから優しい…?
「…じゃあ、あたしは痛みを知らないの…?」
「…ぼのたんも、知ってるじゃん、大切な人を失う痛み…私たちはよく知ってるでしょ…?」
…アイツは…アイツは…!
「お願いだから…もう一回みんなでご飯食べたいよ…だから誰もいなくなってほしくないの…お願いだから…」
「……わかってる、あたしだってそうよ…アイツの顔引っ叩いて…目を覚まさせるって決めてるんだから…でも、その役目はアンタがやりなさいよ…漣」
「…なんで…?」
「…優しいやつのビンタが1番効くのよ」
朧、クソ提督、龍驤…3人とも…別々の意味ですごく効いた
痛かったし、頭が真っ白になったし…悔しくなった
「…次はアンタの番、アイツの目を覚まさせるならアンタよ」
「…うん…わかった」
「…解決したみたいで良かった…またみんなでご飯食べるなら…カレー作ろっか、美味しいカレー」
「…いいわね、今度はアタシのオリジナルレシピを作ってあげるわ」
「よし、決まり!曙ちゃんを連れて帰った日には第七駆逐隊カレーを作ってパーティーだよ!」
横須賀鎮守府
駆逐艦 東雲
「こちら報告書です」
「苦労をかけるな、どうしても急がねばならんのだ」
「…提督のお役に立てるのであればなんでも」
…でも、流石に…疲れた…今も瞼が引っ付きそう…
「……少し休んで行け」
「いえ、そんなわけには」
「構わん、ソファでも充分休めるだろう、横になって眠れ」
「……お言葉に甘えます」
…ああ、やっぱり提督は私を大事にしてくれている…
…これは…夢…かな…
…誰かいる…誰だろ…
アレは…コルベニク…?
私のとは違うけど…確かにコルベニク…
あそこにいるのは…曙…?違う…アレは…カイト…
これは…カイトとコルベニクの戦いって事…?
…よく見れば、周りにもたくさん人がいる…
こんなにもの人数を率いて戦ってたんだ…
……なんでこんなのが…
「…う…?」
…目が覚めた…のかな
体がまだ重い…
「起きたか、東雲、動けるか」
「…はい、何でしょうか」
「次の実験を頼む」
………。
「わかりました」
…何、この感情…
「あ、お疲れ様で〜ス」
「綾波さん、次の実験をお願いします」
「わかりました…と、その前に、制御をオンにして…」
また、私の体は奪われるのか
「質問なんですけど、朧ってどんな子ですか?」
…朧?
「……特筆すべき事はない、特に突出した事はない…ただの駆逐艦です」
「特筆すべき事はない?…あの正確な射撃は後から身につけたのか…」
朧と戦ったの…?
「…後は…あ、そうだ、あの漣も連れて来なきゃ」
漣…?何をしようと…いや、わかってる…でも…
「ちょっと昨日宿毛湾に行ったら手ひどくやられちゃいましてね?アハハ」
…朧達に手を出したのか…
提督の命令なのか…そこが気になる
「ほら、腕の筋肉とかも置き換え始めて、良いですよねぇ、もっと速くやれば良かった」
「そうですか」
「元がそっけないからつまんないなぁ…反応プログラムしようかなぁ…でも提督のお気に入りを壊しちゃまずいし…」
…お気に入り…
「ま、仕方ないか、さっさと蘇生実験しますよ〜、ほら、そこの死体でお願いします」
……死体…肉塊の間違いだ
「ほらさっさとやる!」
体は勝手に動くが碑文の力を行使するのは私の意思だ
水気のある肉が擦れる音が、骨が組み合わさる音が、元の位置に行くために肉を割きながら骨が移動する音が聞こえる
ぐちゃぐちゃでも、バキバキでもない…壊れた音
「おおー、治るもんですねぇ…」
被験体という名札を首からかけられ、檻に入れられた
私が生き返らせた存在を
……これ、艦娘じゃない…コイツ…私が建造されたところの提督だ…生きてた…いや、殺されたのを今私が生き返らせたのか
自分のやってることに強い恐怖心から汗が噴き出す
こんなこと…本当にやって良いのか…?
……あれ、いつの間に私は膝をついて…
ダメだ、意識がもたない…
東京 某所
曽我部隆二
自分以外誰もいない自宅と言うのはなかなか久し振りだ
ものの数時間とかなら全くない事はない
もう数日にわたって誰もいない我が家
呼び鈴が鳴る
わざわざ訪ねてくるモノ好きは少ない
「どうも、曽我部はん、仕事の話に来たで」
「あー、いや、デビットさん、せっかく来てくれたところ悪いけど今から出かけるところで…」
「なんや…万年暇やん、何の仕事なん?」
「残念ながら仕事ではないんですよ」
「……またあの女のとこ行くんか、命知らずやなぁ」
「……いや、命をよく知ってるからこそです」
ポケットから眼鏡を取り出して見せる
「…それは…VRスキャナ?なんのために…」
「……VRスキャナにあるものを合わせると…どうなると思います」
USBを見せる
「…なんや、そのUSB…」
「…最近、宿毛湾の方と食事したんですよ、いやぁエビチリが美味い中華だったんですが…思いのほか収穫がありましてね」
「…例の勇者サマかいな」
「あら?妬きましたぁ?」
「エビチリにな、好物やねん」
「そりゃあ良い、今度行きましょうか、シュウマイも美味いんですよ、あ、シュウマイといえば…」
「その話はもう聞いたからええわ、で?」
「黒い森と接続できます」
「…なんやと…?」
「このUSBがあれば…黒い森と接続できる…」
「……それを渡してくれたら、ヴェロニカの罪を立証できる…渡してくれ」
「残念ながら、もう俺が調べましたよ…これからじゃ何も追えない…」
黒い森に接続できる、と言っても…これは黒い森の力の一端を借りることしかできない
つまり、どこでもネットに接続できる穴の様なもの…
「ま、とりあえず…コレはこっちで使います、ヴェロニカ・ベインを仕留めたいもので」
「…変やな、日本では殺人罪も決闘罪もあるはずやけど復讐の時は免罪なんて話は知らんけど」
「……死人は罪に問えないんですよ」
「本気かいな…!」
「…タイムリミットがある、どのみち世界が滅ぶ…天寿を全うできないなら…」
「…なんや、ノストラダムスでも読んだんか、世界終末時計にでも感化されたんかいな…」
……
「…時間がないんです、誰も望んでない事は知ってる、時間が足りないから…!」
「…焦ったらあかん…事を仕損じるだけや」
「……コレを読んでおいてください」
「…なんや、これ…」
「ネットとリアルが融合していってることについての証明…そして…認知外依存症の危険性について」
それを読めば…世界の終わりがわかるはずだ
「……止めても聞かへんのか」
「…俺は…命を狙われる立場にある様で」
「…警察は守ってくれんの?」
「日本の警察は事が起きてから動くんですよ」
「……ウーラニアはドイツに移ったらしいで」
「へぇ、あっちは今は寒いかなぁ…」
「…ワタシはどうすればええ」
「なんにも、そうですねぇ…倉持海斗に接触してみてください、やっぱり勇者だけあって…いろんなものが集まってる」
「………わかったわ、またな」
「いやぁ、見送りがつくなんて思ってなかったなぁ…」
……微妙な心境だ