元勇者提督 作:無し
呉鎮守府
軽巡洋艦 那珂
『………』
『………』
充分勝てる相手…
『ゴレ…行くよ』
魔典が現れぱらぱらと音を立てて開かれる
『…応えて…コルベニク…!』
…酸っぱい、口の中に酸っぱい味が広がる…
酸は…腐敗
『…その苦しみは、すぐに終わらせてあげるよ』
『…私は…苦しんでなんかない…!』
剣のついたライフル…銃剣…殺意は乗っているけど…恐怖も乗っている…
カチッと頭の中で音が鳴った
『…レイザス、レイザス…』
光の矢が側面を潰す様に襲いかかる
『………』
冷静な分析と、判断力が持ち味の曙を殺すには…
奇策がいる、鋭い奇策
『バクドーン』
『この程度の攻撃が通じると思うな!!』
光の矢を斬り払い、隕石を撃ち抜く…
剣先がブレてる、ダメージが残ってるのか、隕石を破壊するのにも二発使ってる…あの銃の威力なら充分一発でも…
『オルガンボルグ』
曙を囲う様に岩が現出する
『上…いや、下!』
『違う、その範囲全部…オルザンローム』
岩の中に竜巻が出現し、カマイタチが曙を斬りつける
『この程度!!』
岩を砕き、曙が飛び出してくる
『…ドカン』
右手の砲を放つ…直撃
『チッ…!』
『艦娘なんだから、砲も使わなきゃ』
『死ね!!』
銃を向け撃ってくる…狙いは正確じゃない…
…疲労だけじゃない、本当に腐った…動かず撃つだけなら充分狙える
『フィンレィ』
『…ッ!…ッ!』
言葉を奪う
『シュビレィ、ランキレィ』
体の信号伝達を狂わせ、脳をミームが汚染する
『……この技、かかるまでにかわされたら無意味だからあんまり使わないんだけど…動かなかったからさ』
川内姉さんを起こさないと
『オリプス』
「…サンキュー…那珂……」
『まだ辛い?』
「……そこまで…じゃ…いつつ…」
『とりあえず、敵も捕まえたし…』
…骨が砕けるみたいな音…何処から…
「…な、何して…」
『自分の首を…貫いて捩じ切ろうとしてる…?』
グロい…
『ごぽっ…が…ぁ…!』
血反吐を吐きながら尚自分の首を破壊してる…
『…何を…』
「…あれ、AIDAだ」
傷口からAIDAが飛び出し、曙を包み込む
『……はぁ…ッぐ…はァ…!』
「傷がない…再誕ってやつ…?」
『…動けなくしたのに…?どうやって…』
『……いくら…私を止めてモ…AIDAハ勝手に動く…私とAIDAは別の存在…』
…マズイ…これじゃあいくら拘束しても意味がないかもしれない…
『…はぁ…うぁ…』
…でも、ダメージがあるのか少しふらついてる、刺さってる可能性もあるから迂闊なことはできないけど…全快はしないのか、疲労が蓄積するのかも…ならチャンスはある…のかな
「…那珂、スイッチ切れてる」
『……わかってる…』
仕切り直すにも、エンジンが冷めるのが早いのが私の弱点というか…オンオフが激しい…今はオフ…やれるかな…
「……場所を移そう、私たちでやるには狭すぎるよ」
『海の上がいいって事ね…曙もついて来てよ』
『………』
AIDAがボコボコと音を立てる
『ここを壊せば海になる』
『…やっぱりここで死ぬ?』
「…アンタの戦いたい相手と戦わせてあげる」
『…私の戦いたい相手…?』
姉さんが徐に携帯を取り出す
『もしもし?川内?何よ今忙しいのに』
…この声は、宿毛湾の方の…
『…曙…曙!!』
『…ねぇ、アンタ今何処に居んのよ…折角横須賀まで会いにきてあげたのに留守なんて最悪だわ…!』
電話越しなのに一触即発の空気…
『ストップ…ここでやられたら、たまらない…海でやりなよ、艦娘でしょ?』
『……何処に行けば良いの』
『案内するよ』
横須賀鎮守府
駆逐艦 曙(青)
「行く場所ができたわ」
「僕も行くよ」
「ダメ、アンタに手出しはさせない」
これはあたしが決着をつける、アイツを戻すにしても…一発でもぶん殴ってやらなきゃ気が済まない
「あたしにはあたしのやり方がある…それに北上についてるのが阿武隈1人じゃ不安なのよ」
「…わかった」
最高戦力は碑文使い…ならそれを釘付けにできれば雑魚はやれる…
いや、叩きのめさなきゃならない
「…やるんだ、あたしが」
腕輪を展開する
「…ゲートハッキング」
景色が切り替わる
一瞬の浮遊間の後に、足元が海に変わる
「……さあ、来なさい」
長い遊戯は終わりを告げる
終わらなければならない
「私がアンタを殺す」
何度でも殺す…殺した果てに…アンタが解放されるのかは知らない…元に戻るのかも知らない…
でもあの時、感情のあったアンタに私は全てを賭ける
宿毛湾泊地
駆逐艦 綾波
「…どうしたんですか?なんで攻めてこないんですか、時間稼ぎのつもりですか」
「そうだって言ったらどうする?」
…気に食わない男だ、データはある、リアルデジタライズの経験者、九竜トキオ、生捕にすればどれ程のデータがあるのか…
まあ、殺すよりは美味しい
「仕方ないので攻めてあげます」
軽めのジャブで様子を見る
鋼鉄の重さを感じさせるな、相手も拳を主体としたスタイルなら一撃で決めないと何が差になるかわからない、何よりリーチは向こうの方が長い…
「っと…」
ちょこまかとかわして、確実な隙ができるのを待ってるのか
万に一つでもミスがあると困る、早めにケリをつけたい…
脚技は全く使わないのか…いや、踏み込み方にその気がある、隙を作れば脚技で来るはず…脚を砕けばあとは一瞬…
「ふッ!」
大振りな蹴りを敢えてかわさせる
「そこだ!」
拳で来る…なら捕まえて骨を砕けばいい
紙一重でかわし、すり抜けた腕を掴まえる
「とった!!」
「……手を離した方が身のためだと思う」
…首元に刃物…こんな剣いつの間に…
「…こんなに大きい剣を何処に?」
「ただの武器じゃないって言っただろ…」
…籠手が消えてる、アレが変化するのか…
どうする…腕の一本落とされても問題ないけど首は不味い…
1人なら無理な盤面だった…敷波に狙撃させる…にしても離れないと最後の抵抗が怖いな
「…一度仕切り直し、と言うことで」
「オレは腕を犠牲に君を刺せる」
「本当に刺せるんですか?人を殺す勇気がありますか?」
「…人を殺すのは勇気じゃない」
「…そうですか」
手を離す、さあ、剣をどけろ…
「拘束させてもらうよ」
…剣をのけた…敷波、今…
「……敷波…?」
狙撃も反応もない…?なんで?
何があった?反応がないなんてありえない…
テレポートを起動する
「…嘘…」
撃たれてる…誰かにどこかから…正確に脳幹を撃ち抜かれて即死してる
…違う、死んでない、まだ助かる…
「そうだ…提督…提督、綾波です、応答願います!」
『…何用だ』
「敷波が殺されました、再誕させてください!」
『何故だ、必要ないだろう』
…必要ない…?…敷波は、必要ない…
いや違う、今まで私1人で成し遂げたことなんてなかった、敷波は必要だ
「いいえ必要です!敷波は私のサポート役として今まで支えてくれました!不要なわけが無い!」
『…1人では貴様も使い物にならんか?それなら貴様も必要ない、第一私の元に必要なのは駒だけだ、私はもはや最強となった、貴様の研究は糧となった、つまり貴様も用済みだ…戦力として働かぬのなら消えろ』
「…!」
そんな…敷波は、帰ってこない…?
敷波が…いや、まだ何か助かる手段があるかもしれない…
持ってるだけの回復アイテムをぶちまける
試作のAIDAも注入した
「…起きて、敷波…起きて…!」
…体温が…下がっていく…
「ッ!」
風切り音が聞こえたと同時にテレポートを作動させる
…恐らく、敷波を狙撃したやつだ…絶対に殺す…だけど今は敷波を助けないと…研究室にまだストックが…
「…京都以来、ですね、アレからまだ2日ですか」
…なんで私の研究室に…いや、誘い出す作戦だったか…
「神通…!」
「…今度は逃しませんよ」
「………」
ここで逃げたら、敷波を救う手段は失われる
それに、今はむしゃくしゃしてる…
敷波を寝かせて向き直る
「…逃げませんよ…それに、イライラしてたんです、私のために死になさい」
「貴方は確か格闘専門でしたね、お相手します」
「……」
槍を使わない…?舐めた真似を…
「ふッ!」
ジャブの連打で様子を伺う
「…やはり重いですね、機械の体なだけはあります」
余裕綽々か…
「黙れ!」
回し蹴りをのけぞってかわされる
「危ないですね、当たれば骨が砕けてしまいます…」
油断した…
「私の体が機械と言ったのは貴方です、そう、機械なんですよ…私は!!」
関節だったそうだ、だからこんな事もできる
脚の付け根の関節を回転させる、片足を軸にし、先程回し蹴り放った脚が円を描いてもう一度蹴りを放つ
「ッ!』
「…どうですか?これの味は…」
…槍の竿で止めたか…
『…脚の肉が引きちぎれてますよ』
「ご心配無く、痛覚なんてないので」
違和感はあるが問題はない
『……戦う必要を失いました』
「はい?」
『大きな血管が切れ、出血多量で死に至ります、わざわざ相手する必要はありません』
「………知ってますよ、そんな事」
掴みかかる
槍の竿で関節を絡め取られ、防がれる
『…貴方が戦う理由はなんですか、私は貴方に興味を無くしました、向かってくるのなら潰しますが…』
「邪魔だからです、それ以上がありますか?」
『てっきり、鬼神だの、黒豹だの言うのかと思いましたが…』
「…綾波なんてこの世に何人居るのやら…この名前にも、役割にも興味はありません…!」
『そうですか、尚の事戦う方がありません、通していただけませんか?』
「……この匂い…貴方、ここの研究施設を…」
『破壊しました、敵の施設なのですから』
…敷波を救う手段が…失われた?
「…許さない…!」
『…力が…!』
神通を蹴り飛ばす
『ッ……増殖しても…キツいものがありますね…』
「その顔、砕きます…!」
『危な…!』
パンチを逸らされた…!
壁に穴が開く
『…スプリング?ジャッキと言うやつですか…?馬鹿げた威力ですね…肉体が壊れていってますよ』
「元々耐えられるような体じゃないのは知ってますから…でも、もう生きている意味がわからない…なら、存分に試す」
『……やはり、私は受けには向かないようで」
…槍を捨てた…でも、気迫は増してる…
来る…!
「私も、かなり蹴りには自信があるんですよ…!」
「能力で再生しながら無理矢理…?鬱陶しいんですよ…!」
大振りな攻撃の打ち合い
殴りつけても、蹴り倒しても…
コイツは死んでくれない…
回し蹴りに回し蹴りが重なる
骨を砕いた感覚と肉が弾ける音、血飛沫…
「…痛いですね…」
「それは良かった…!」
神通を蹴り飛ばして追い討ちに拳を振りかぶって見せる
「さっきと同じ手です…」
「知ってます」
勢いをつけたまま神通を捕まえて壁に突っ込む
「…無茶苦茶な…!」
「どうせ死ぬなら何しても同じですから」
回復アイテムも、全て破壊されてるはず、なら私も助からない
「動き自体は滑らかですが、所詮機械の挙動…まだ読めます…!」
的確な打撃…だけどそんなもの効かない
「…ふっ!」
「良い加減死んでください…!」
「お断りします」
「この…!っ…ー…」
膝が落ちた…?
変だ、思考が遅い…
あれ?視点が低い…なんでちゃぷちゃぷと…
「…ふーっ…はぁ……時間切れですか」
…これは、血溜まり…?
「おもったより、長く動けるものなんですね……はぁ…」
「そんな…ダメ…敷波…仇を討たないと」
「……意外ですね、貴方にも姉妹を思いやる気持ちがあったなんて」
…あの五月雨だ、絶対にそうだ、アイツがやったんだ…アイツを殺さないと…
「…貴方はどんな時も冷静な手札を切る事ができるタイプの人なんでしょうね、だから生き残ってた」
「…敷波…どこに…視界が…」
「脆い物ですね…私もこうだったのでしょうか」
体が浮き上がる
「…何キロあるか想像できませんね、軽巡程なら持ち上げられませんでした」
もはや目の見えない私に冷たい暖かさが触れる
「…敷波…」
「来世でまた逢いましょう」
「…次は、絶対守るからね…」
海上
軽巡洋艦 川内
『東雲は仕留めなかったのか』
「だ〜いじな、決闘中につき…手出し無用、というか厳禁?ま、なんでもいいけどさ…邪魔はさせないよ」
『…さっさと殺せばよかったな…面倒だ』
「死んで後悔することになるよ」
『それは貴様だ、1人で来た事をどれほど悔やむのか』
海から岩でできた手足の縛られた細長い埴輪を一本の杭で貫いたような化け物が出てくる
『第七相復讐する者タルヴォスだ、いまや我々は最強の座に相応しい力を手に入れた…だろう?ヴェロニカ・ベイン』
『そう、私は無限に広がるこの海の中で…なんでもできる』
深海棲艦が続々と浮上してくる
なるほど、コイツらが諸悪の根源ね…力を持った人間…か
同じ力を持った人間なのに…提督とこんなに差があるなんておかしいなぁ…
「……アハッ…あははははは!」
『…不愉快な子ね』
『…何がおかしい』
「…アンタらにはそんな玩具は必要ないね…それだけ」
『玩具だと?』
「それと…大きな勘違いをしてるよ、私は1人じゃ戦えないからさぁ…それにもうすぐ夜だし…」
そう、私は1人じゃ戦えない
だから誰かに手を伸ばすんだ
「川内、来たよ、呉鎮守府総員引き連れて来ちゃいましたっと」
「上等だね、春雨…それに、私達だけじゃない」
「最高のステージにセンター不在はダメだよねぇ?那珂ちゃんもやっちゃうよ…!」
みんながいるんだ、戦える、いや…勝てる…!
「…再誕の碑文は、もう曙の元には無いのか…」
『みたいだね、だけど関係ない…僕らは敵を倒せばいい』
「…あれは…宿毛湾のとこの…?」
宿毛湾の提督と…誰だろう…
『僕たちは気にしないで、タルヴォスは僕が倒す…カイト、あの時は戦わなかった、だから今戦う』
「先にタルヴォスを片付けてから…本命を仕留めよう」
十分な戦力であることは確かなようだ…なら…気にせずやればいいか
「さて、と…提督…全部使うよ?」
頭の中に音が響く
ポーン…と木霊する
「来て…そう…此処に』
マフラーが靡く、風が強く吹き付ける
『良いよ……来てッ!!…スケェェェェィス!!』
三つの目が私を見つめる
『Job…Extend…』
両手に2本の忍刀を構える
「双剣…?」
『これが…新しいスケィス…』
忍刀だけじゃない…もっと、もっと…!
力が溢れてくる…!
『呉鎮守府、第一艦隊所属…川内型軽巡洋艦一番艦、川内…参る』
迫ってくる敵を斬り払う
「雑魚は任せて!狙いは親玉のみ!」
『わかってる…!』
加速して距離を詰める
『最強になったって言うなら不意打ちなんかしないで堂々と向き合うべきだったね、本当に最強なのなら!』
一合打ち合う
『…ならば望み通りにしてやろう』
碑文によって力がブーストされてる…?
私の攻撃を受け止められるだけの実力が有るって事…舐めてかかるわけにはいかない
『コレはどう!?』
双剣を投げつけ、背中に手を回し、掴む
『…それは…成る程、複数種の武器を扱うのか』
『そう言うこと…』
大剣を水面に叩きつける、大きな水飛沫が上がった
次は力技を試す、いくら碑文使いでも艦娘が勢いをつけて巨大な剣を振るえば受け止められるわけがない
『…くらえッ!』
体を大きく捻って一閃
鈍い金属音が鳴り響く
『…ぐ……』
『…止めた、か』
想定内って言えば想定内、止められたらどうするかも考えてる、問題はない
片手に双剣の片方と大剣の柄を握り詰め寄る
『…よ……ッとぉ!』
力一杯上から叩きつけると同時に大剣を捨てる
水飛沫が上がり、視界を塞ぐ
『猪口才な…』
『そうだねぇ、コレはちょっとずるかったかもね』
水飛沫をすり抜け、背後からの刺突、体重をかけて下に下に断ち切り、首を刎ねる
『…む……』
一瞬の閃光と共に、無傷な姿でこちらに向き直る
『今、何かしたか?』
『この程度じゃ死なないか…!』
腰に手を回し、次は大鎌を取り出し様に首を狙う
『何度もやらせると思うか』
『残念、もっと頭が鈍いと思ってたのに…!』
『言ってくれるな』
どうする?此処で仕留め切れる…?
確かに1対1なら勝てる、だけど殺しきれない…
それなら消耗するだけ、いつかやられてもおかしくない…下手をうって被害は出したくない
鎌の先端が銃剣に突き立てられ、ギチギチと音を立てる
『随分と余裕そうだね…命の危機に瀕してる自覚無いの?』
『永遠を手にしたのだ、何を恐れると言うのか…人は死んだ完成するという者もいるが…死んでは終わりなのだ、私は永遠の生を手に入れた、これは人を超えたと言う証…無限の証明!』
笑いながら私に向かって銃剣を振るってくる
出鱈目な軌道…擦りもしない
『…キチガイめ…』
『気狂い?結構…しかし貴様こそそうではないか?何故に私に剣を振るう』
『それはアンタが世界を…』
『否、それは自然の摂理だ、私を殺したとて世界の崩壊は免れん…それでも私を殺すと?それはただの私怨ではないか』
…揺さぶられる感覚…コレがコルベニクの深層心理に語りかける力…
『…悪いけど、スケィスが司ってるのは我織…自分自身を強く持つ心…その揺さぶりは通用しないよ』
『事実であろう、私を殺してどうするのだ』
『どうにもならないけど、世界の崩壊止めるの邪魔するでしょ?』
『勿論だ』
『じゃあ死んで』
大剣を叩きつける
『ふむ、なかなかに…手に負えんな』
『それはどうも!』
『…第二の力…と行こうか?』
…何あの黒い注射器…
AIDAか…!
『那珂!撃ち落として!』
『えっレイザス!』
光の矢が元帥を捉える
『もう遅い…っ…く…くく…滾る』
目が真っ黒に染まり、顔に血管が浮かび上がってる…
バケモノじゃん…
『ハハハハッ!綾波ぃ…良くやった…!』
『そう言うの、要らないから』
隙だらけの首を刎ねる
『再誕』
…さっきと違う…!
眩い光に威力がある、体が大きく吹き飛ばされ、水面を転がる
『ったぁ…何今の…』
『再誕の余波に呑まれただけだ、その程度でダウンするのか?ならばいくらでも殺してみろ』
『……ちょっと驚いただけだっての…!』
底無しに生き返るとしたら、やや面倒くさいな…
『…む…東雲……そろそろ食べ頃か』
何言ってんのコイツ…気持ち悪いなぁ…
『貴様と遊ぶ時間は無くなった』
『待て!何処に…!クソッ!那珂、任せるよ!私は追いかける!』
『りょーかい!』
提督 倉持海斗
「タルヴォスを2人…って言うのやや辛いかもね」
『今日は僕が前に出る…君はあの時のように支援に専念してくれれば良い』
「エルク1人で大丈夫かなぁ…なんて」
『今の僕は…エンデュランスだよ…おいで、マハ』
…これがミアの今の姿
「なら十分だね、よし、やろう!」
タルヴォスへ攻撃を開始する
「…効きが悪い、物理攻撃だ!」
『わかってるよ、巻物は消費を抑えておいて』
お互いの動きが繋がる
「良し、攻撃が来るよ!」
『…このくらい、簡単に弾ける』
タルヴォスから飛んできた釘を打ち払う
『…此処だと巻き込みかねないよ』
タルヴォスの顔から泥のような液体が流れ出る
タルヴォスが水中に潜り移動する
「でも移動する余裕はない…攻撃を魔法に変更して!」
『アンゾット…』
「メライローム!」
魔法の嵐が出て来たばかりのタルヴォスを襲う
そろそろ阻害魔法が来る…
「妨害が来るよ!」
『大丈夫、効かないから』
「じゃあ僕がやられたら頼んだよ!」
『大丈夫…僕にかけてくる』
エンデュランスの周りに雷のようなエフェクトが一瞬現れる
『ほら、効かない…レイザス』
「よし、もっと攻めよう!」
周りから砲撃による支援もある…すぐに倒せる…
だけど、油断すればアレが来る…
『魔法が来るよ…!』
水面から色々な色の光の球が浮き上がっていく
「…マズイ!みんな逃げるんだ!アレは爆発する!」
言い切ったと同時に降り注ぎ、爆風が襲い来る
『ダメージはないけど…海水が目に入っちゃった…』
「…居ない…潜ってる…?」
タルヴォスが浮上してくる
「居た…三爪炎痕!!」
物理技を叩き込む
『カイト、多分そろそろ…』
そうだ、いつ来てもおかしくない…
あの呪殺技が
タルヴォスの顔から血のような泥が流れ落ちる
水面から泥人形が浮き上がる
「…来た…!」
カイトの姿をした泥人形が…
「……僕か」
死の宣告…
タルヴォスに刺さっていた杭が引き抜かれ、宙に浮かぶ
「……」
歯を食いしばり目を閉じる
なんなら耳も塞ぎたいところだけど…
耳を引き裂くような金属音が鳴り響く
「…何を…!」
エンデュランスが杭を剣で受け止めている…
『カイト、もう一回だよ』
「…もう一回…」
『これは、きっと必然なんだ、カイト…もう一回、君はみんなを救わなきゃいけない』
…みんなを救う?
「違う、僕は全てを滅ぼす…!」
『それは悪意じゃない、君は常に誰かを想う気持ちで動いてるんだ』
杭に剣が弾かれる
「エルク!!」
『…弥生にも伝わるかな…あの子も…あの時の僕と同じだから』
エンデュランスが杭に貫かれる
「……やっぱり僕は…そうすると決めた事を貫くよ」
蒼炎が体から噴き出す
「…くらえ…!」
もう一度タルヴォスに斬りかかる
「三爪炎痕!」
ガラスの割れた音が響く
「データドレイン…!」
タルヴォスをデータドレインが貫く
「完全に消滅させる!夢幻躁武!」
手を緩めない、完全に此処で消し去る
「ハァッ!!」
周りからの支援砲撃を受け、タルヴォスが砕け散る
断末魔が空っぽの海に木霊する
「………」
『カイト、またね』
エンデュランスがどんどん消えていく
そちらを見る事もなく、次を目指す
「…次は僕が死ぬ番だ」
セグメントを意識する
「アウラ、全部…託すよ」
そして、大きな賭けを今…
海上
駆逐艦 曙(青)
「…やっと望んでた瞬間が来た」
「…アンタを殺したかったわ、どうせそのカイトの力でチヤホヤされて楽しく生きてたんでしょ?」
邪魔者は居ない、2人だけの決闘
「…ねぇ、戻る気はないの」
「戻る?ふざけないでよ」
…ふざけてるのはどっちよ…
「ほら、見なさいよこれ」
「…首輪?」
「忠誠の証ってとこね」
犬になったとでも言うのか…
「そんなもんつけて、誇らしげに見せて…それのどこが良いの?ねぇ、アンタには何が見えてんのよ」
「…アンタらにはわかんないわよ、でも、たとえモノでも私は提督に必要とされてる…」
絶対違う、そんな訳ない…
「目、覚ましなさいよ…」
「何が?私は至って正常よ」
「つまんない意地張ってるんじゃないわよ…!良い加減にしなさい!戻ってこいって言ってんのよ!!」
「誰が意地を張ってるの?いつまで過去に縋りつくのよ、私はアンタらの仲間じゃないの、あんなクソ提督の元で働く気なんてないの」
「………言った筈よ…アンタにその言葉を言わせないって…次言ったらどうするかも、伝えた筈よ」
「実行できない以上脅しにもならないわ」
「…アタシは、あのゴレとの戦いでアンタに失望した…でも、それでも…アンタのことを信じてる奴がまだどれだけ居ると思ってんのよ…!」
「頼んだ覚えはないわ」
「頼まれなくても、アンタが仲間って事は何も変わらない!アンタを今ここで叩きのめして…アタシが目を覚まさせる…!」
「……ご自由に、やれるものならね…私の目は開いてる、どうやって目を覚まさせるか見ものだわ」
「楽しみにしてなさいよ…!」
…もう一度、力を貸して…カイト
「結局それ、アンタは借り物の…いや、偽物の力でしか戦えない」
やっぱり私が曙の心に影を作った
だからその責任は私が取る、どんな事をしても…!
「…何よ、その目」
「…なんでも良い、さっさと始めるわよ、さっさとはっ倒して…アンタを連れて帰る」
「…ウザいのよ、その熱苦しい考え方…」
曙も、双剣を取り出す
「…まだ持ってたのね」
「アンタに現実を教えてあげる為にね…こんなゴミでも、私はアンタに勝てる」
「……はぁ…怒り通り越して、冷静になってきた…よし、行くわ」
水面を蹴る
「…早くなってる…」
「60ノットを記録したの忘れた訳?ずっと訓練してきたのよ…さっさとぶちのめされなさい!!」
金属音が鳴り響く
鈍く光る双剣が互いの体を掠める
「アンタにしては…やるように…」
「上からモノを言うのは変わらないわね、まだこっちは何も見せてないのに」
「…どういう…」
片手の双剣をクルリと回して曙に向ける
バチバチと音を立てて雷を纏う
「本気はこれからよ」
「……」
先程より激しい剣戟になる
「雷舞!」
「ぐ…!」
スキルを使えば圧倒できる
あの時のように防がれる事も、読まれる事もさせない
スキルの時と同じ動作を入れてブラフに対応させる事で隙を作り攻撃を加える
「小賢しい!」
「アンタが言えた口かしら、まあ…もう関係ないわ」
さっさと出せ…コルベニクを…!
「この…なんで…なんで!!」
「…1人で生きる事を選んだから、アンタは弱くなった」
「私は捨てられたからこの道しか残されなかった!」
「それは違う!カイトはそんなつもりじゃなかった!誤解よ!」
「誤解だとしても…遅すぎる…!もう誰も受け入れてくれない、私を受け入れてくれるのはたった1人なの…!」
「違う!曙!聞きなさい!」
「私は…私はここに居るんだ!!再誕しろ…コルベニク!!』
銃剣を向けられる
「だからアンタは意地っ張りなのよ…!」
『黙れ!黙れぇ!』
「旋風滅双刃!!」
『裂球繰弾!』
攻撃をすり抜けるようにかわして斬りかかる
『このッ…邪魔!!』
「いくらでも邪魔してやる!アンタは私が止める!!」
『ウザいのよ!いい加減にして!』
「曙!!」
『…その名で呼ぶなぁ!!』
何度も衝突する
分かり合える、きっといつか分かり合える…
だけど、それは…私達2人揃ってではない
「アンタの気持ちなんて知らない!だけどアンタはみんなの気持ちを無視し続けてる!なんで止まらないの!?こっちを見なさいよ!」
『どうせ後ろ指差して笑うことしか知らないアンタらの方を向いて何があるって言うのよ!』
「みんなアンタが帰ってくるのを待ってる!潮だって…漣だって…朧だって…!…カイトだってそう!みんな待ってる!」
『そんな訳ない!』
「勝手に耳塞いで自分の世界に閉じこもってんじゃないわよ!それに、アンタが否定するのは帰りたいからなんでしょ!?帰りたいけど帰れない、帰るわけにはいかないから否定してる!」
『違う!私は…私は…!』
攻撃を防ぎ、防がれる
一瞬も隙のない攻防の最中の迷い…
「一発思いっきりぶん殴られなさい!そうすればあたしが全部無かったことにする!だから帰ってこい!曙ぉ!!」
『うわあァァァッ!』
…剣が弾かれた…?
しまった、体制が崩れて…
『消えろ!!』
死が、迫ってくる…
「…っ……?」
『…なんで、コイツのことは庇うのよ…!!』
…なんであたしを庇って…
なんでカイトが此処に…
「2人とも…もうやめるんだ…」
『アンタから先に殺してやる…!』
カイトが曙を抱きしめる
「…ごめん、全部君にあげる」
…あの光は…セグメント…?
『…何これ…頭の中に…イヤ…入ってこないで…入ってこないで!!』
何が起きて…
「それは僕の記憶と…カイトの力の断片…そして…アウラのセグメント」
『いや…頭の中で…頭が…割れる…!」
「曙…?」
「…どうしても、君には知ってほしかった…」
知って欲しい…って、何を…?なんの話を…
駆逐艦 曙
頭が割れそうなほど痛い
頭の中に別の何かがいる
記憶?これは記憶なんかじゃない…感情、哀しくて、苦しいって感情…逃げ場のない感情が私を押さえつけて…
…一つだけ確かなのは、私は、思い違いでお互いを傷つけあってたと言うことだけ…戻れないほどに
『良くやった…この瞬間を待ち侘びていた…』
「っ…」
背後から、私が今一番聞きたくない声が聞こえる
『オリジンが完成する瞬間、今この瞬間ならオリジンを完全に支配下における…!』
「そうはいかない、アウラはお前なんかに利用されていい訳がない」
いつの間にか、カイトが私に延びてきた手をつかんで止めている
『…貴様、邪魔をするつもりか』
「当然だ…それに、待ってたのは僕もそうだ…場を整える時間を稼がせてもらうよ…」
『何?』
時間を稼ぐ…?
「データドレイン!」
腕を掴んだままのデータドレイン
『バカな、こんなものが効くと思うのか?プロテクトすら壊されていないのに』
「いやぁ?一瞬ごく小さな穴くらいは開くらしいぜ、ま、あんまり意味ないだろうけどよ」
『…曽我部隆二…!』
「一名様ご案な〜い、行き先はNABのデータセンターってな…!」
銃声が3度響く
『…貴様…何故…』
「さぁねぇ…せっかくヴェロニカ・ベインを封印する為のお膳立てだったのに…そこの勇者サマがどうしてもっていうもんだからさぁ…ま、暫く寝てな…ブリーラー・レッスルを味わいながらな」
「もう一度…データドレイン…!」
ビキビキと音を立てて氷の柱が出来上がる
「…持って、1週間ってとこだな」
「……充分です…っ…」
カイトが膝をつく
「時間切れだ…」
時間切れ…?
体が水に沈み始めてる…
「何やってんのよ!クソ提督!しっかりしなさいよ!」
「…ごめん曙、どうせもうダメだから」
「はぁ!?」
「…認知外依存症か…倉持さん…アンタ」
…今、ようやく全ての記憶が…私に流れ着いた
「…てい…とく…」
「……ごめん、ちょっと遅すぎたみたいだ…」
提督の体が霧散して行く…
「嘘でしょ…!?なんで…なんでこんなことに…!」
「……ゲートハッキング」
腕輪を展開する
「曙!アンタ何処に!」
「…その時に、また会いましょ」
私には私の役目がある…
なら果たさなきゃいけない…
それに、私が今更どんな顔をしてみんなのところに帰るって言うのか…
離島鎮守府
工作艦 明石
「…そうですか」
「そうですかって、明石!アンタ…それで終わりな訳!?」
「アオボノさん、帰ってください…今復旧作業で忙しいんです、早く腕輪を完成させないと」
「……!…この…!」
提督が死んだ、ならば尚更急がなきゃならない
「…また来るわ…!」
「随分と冷たいんだな」
「…どうも、三崎さん」
「横須賀の侵攻は結局こちらに打撃を与えられなかった…だが、カイトにエンデュランスに…喪った奴は…」
「死んでません」
「…何?」
「提督は死んでません」
「…どう言う意味だ」
「言葉の通りです、提督は死んでません」
「……意思って意味なら…」
「消えてください、私の前で提督が死んだなどと口にしないでもらえませんか」
「…そうか、悪かった」
…私は狂ってしまったのだろうか?
だが、止まらない、止まれない
「夕張、進捗は」
「ダメ…どうにもうまくいかないのよ…」
「あ、明石さんこんばんはー…なんか機嫌悪くないですか?」
…ダメだ、苛立ちが消えない
腕輪を早く完成させないと間に合わないかもしれないのに
宿毛湾泊地
提督 徳岡純一郎
「…はぁ…随分と馬鹿げた話を持ってきやがる」
「それでもつい先程海軍元帥を封印した時は貴方の助力あってこそって事ですから、もうちょっと力をお借りしたいところなんですけどねぇ…」
「曽我部さん、言っとくが俺にも無理な事はある…第一俺はハッカーじゃない」
「ハッキングのプロにハッキングは任せます、貴方に頼むのはシステムの整備と現場での対応です」
「…それこそ俺じゃ力不足だろう」
「ヘルバには腕輪の作成って仕事がありますからね」
「……失敗したら」
「さあ、世界の崩壊じゃないですかね」
「…チクショウ、やってやるよ…!」
せっかく襲いかかってきた敵を退けたのにすぐこれか…
「…はぁ…」
「お疲れ様です、コーヒーですよ」
「……五月雨、なんか雰囲気が違うな」
「…狙撃の後は体が硬くなっちゃうんです、震えないっていうか、ロボットみたいになっちゃうんですよね…」
「…そうか、よし…膝の上、来い」
「いいんですか?」
「良くなきゃ言わねえよ」
…本当に小さな子供に、俺は殺しをさせた、その事実を忘れる程の忙しさがほしかった、だけどいざ仕事が降ってきても…
「…提督?」
「ごめんな、二度とお前達にあんな事はさせねぇからな…」
化け物ならある程度納得できただろう
だが、敵の艦娘を狙撃したと報告してきた五月雨は機械のようで…いや、そんな考えは捨てよう
このむしゃくしゃした気持ちを晴らす為に仕事をするしかない
「…これは何をしてるんですか?」
「まあ、色々だな…プログラムを組んだり予想される事態についてのフローを…渡会にも手伝ってもらうか…」
「…提督、なんでこんなに頑張ってるんですか?」
「なんでって…そりゃお前達も頑張ってるんだ、俺も頑張らなきゃならねぇよ」
「……」
だけど、俺は…同じ目線になる事はない…
「…五月雨、全部終わったらみんなで遊びにでも行くか、関東の方の遊園地なんて行ったことがないだろ」
「はい、テレビで見た事はありますけど一回も…」
「よし、じゃあ連れてってやる、約束だ」
「わあ!みんなにも言ってこなきゃ!」
…本当に、年端もいかない…幼い子供に戦争をさせている俺たちは…
「チッ…言いたかねぇが…お前さんが羨ましいとも思えちまう」
離島鎮守府
九竜トキオ
「電ちゃんは大活躍だったんだって?」
「…そうかもしれませんね、あの…」
「どうかした?」
「……トキオさんは人を殺したくないんですよね」
「…もちろん、みんなそうだと思ってる、みんな人を殺したりなんかしたくないんだ」
「……じゃあ、今からでも逃げるべきなのです、もう今日だけでどれだけの人が亡くなったかわかるはずなのです」
「オレは逃げない、此処で逃げたら勇者じゃないだろ?オレは…カイトの代わりに戦う」
…カイトが死んだのは、ショックだけど…その分オレが…
「…犠牲になるつもり、ですか?」
「犠牲…?」
「違うのなら、いいのです」
電ちゃんには何が見えてるんだろう…
「……そういえば、他の敵は何処に行ったんだろう」
結局襲撃してきた艦娘は急に姿を消した
もう一度攻めてくるなら、もう一度戦うだけだけど…
「…1週間後、また攻めてくるのです」
「本当に…?」
「1週間…これが私たちに残された、最後の決戦までの時間なのです」
「……」
「…せめて、有意義に生きましょう」
…1週間か、実際はそんなに時間がないんだろうな
オレも…やらなきゃ
ベイクトンホテル ペントハウススイート
駆逐艦 曙
「……よし、接続できた…ぅが…あぐ…!……データドレイン…!」
暗い森と接続し、負荷を直接かける事で無理やりAIDAのプロテクトを破壊して取り除く
「…これで…安全よ、アウラ」
真っ白なワンピース、白い髪…
幽霊の女の子と呼ばれる少女がふわりふわりと私の前に現れる
『…貴方は?』
「曙…駆逐艦曙よ、初めまして、アウラ…」
『……』
「…お願い、提督のために、力を貸して」
『貴方が殺したのに?』
「……わかってる、報いは受ける」
『カイトも、貴方も、とっても自分勝手…だけど構わない、手を貸します…強い力…気持ち一つで』
「救いにも…滅びにもなる…」
『その意味、貴方にはわかる…?』
「…よく、わかる」
首輪を改竄して捨てる
「……私は曙、只の曙よ…」
チェックのマフラーを外して、投げ捨てる
『カイトの力が欲しい訳じゃないの?』
「私は、提督の望みを叶える為に生きる、だからそれは一発の砲弾でも、一本の糸でも、なんでもいいの…またね、アウラ」
『…薄明の竜の加護があらん事を』
「女神様から祝福されるなんて、光栄よ」
この黒い森と、コピーの腕輪、そして明石の腕輪と…カイトがいれば…全てが解決する
世界を最短させるためのピースは、今すぐに揃う…
その為に邪魔者を潰さなきゃいけない
「…ウーラニア」
『なんだ、久しぶりだな』
「ヴェロニカ・ベインを潰すんでしょ、手伝わせて」
『裏切ったんじゃなかったのか?』
「なんでもいいの、私にもやらせて…私は、戦わなきゃいけない」
『…オーケイ、まずは仕事の話をしよう、The・Worldはわかるか?接続してそこで直接話そう、時間は後から連絡する』
「……提督、曙…ただいま貴方の元に戻りました」