元勇者提督   作:無し

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G.U. The・Worldパート
初心者狩り


The・World Δサーバー 悠久の古都 マク・アヌ 

双剣士 カイト

 

カイト「うーん…青葉、遅いな…」

 

このゲームを初めてプレイするのは随分久しぶりだ、せっかくだからとキャラクターを作り直したんだけど、僕がプレイしてた頃とは随分勝手が違うみたいだ、一応一通り調べて問題ないようにしてあるけど、どうにも難しいな…

 

iyoten「よお、そこの双剣士(ツインソード)

 

アスタ「おぬし、おぬしでござるよ」

 

銀髪の目が隠れた男のPCと紫色の風船みたいな帽子の女のPCが声をかけてくる

 

アスタ「拙は撃剣士(ブランディッシュ)のアスタと申す」

 

iyoten「オレ斬刀士(ブレイド)のiyotenだ、お前初心者だろ?よかったらこのゲームについて教えてやるよ」

 

カイト「うーん…」

 

確かに今のバージョンについてはあまり詳しくない、人の親切に甘えるのも大事なことかもしれない

 

カイト「じゃあ、お願いします、もう1人一緒に始めた子がいるんですけど、その子も一緒でいいですか?」

 

iyoten「お、2人か…どうする?アスタ」

 

アスタ「1人ずつ、でよかろう?」

 

iyoten「決まりだな、お前は俺が面倒見てやるよ」

 

独特な音共に一体のPCが転送されてくる

 

青葉「えーと…わ…凄い風景…」

 

カイト(青葉…うーん…名前の入力で実名を入れちゃったのかな…いや、でも艦名であって今の青葉には人間としての名前は別にあるし…)

 

iyoten「お!お前のツレか?」

 

カイト「はい、ちょっと話してきますね」

 

青葉のキャラクターに近づく

 

青葉「あ、司令官…懐かしい格好ですね…」

 

カイト「そう…?うーん…確かに、意識してなかったけど前と同じキャラメイクになっちゃったか…」

 

バージョンの変更に伴って使えるパーツが違うから、かなり変わったつもりだったけど…

 

カイト「あ、そうだ、ゲームの中ではカイトって呼んでね」

 

青葉「はい、カイト…さん」

 

アスタ「そろそろいいでござるか?」

 

カイト「あ、そうだった…青葉、実は僕もあんまり今のバージョンについて詳しくないんだ、でもこの人達が遊び方を教えてくれるらしいから教えてもらおうと思うんだけど、いい?」

 

青葉「えっと…カイトさんがそれでいいなら」

 

カイト「よし、じゃあ行こうか」

 

iyoten「話はまとまったみたいだな?じゃあエリアに転送しようぜ」

 

アスタ「エリアに行くにはエリアワードが必要になる、サーバーシンボルを選び、3つのワードを組み合わせてエリアを選ぶのだ」

 

iyoten「エリアワードはΔサーバー、勇み行く 初陣の 夢の果てだ」

 

アスタ「この場合サーバーシンボルはΔ、勇み行く、初陣の、夢の果て、の3つの様に組み合わせる、サーバーシンボルを変えると同じワードでも難易度が変わるから注意するのだぞ、わかったな?」

 

 

 

 

 

 

Δ 勇み行く 初陣の 成れの果て

 

 

青葉「そういえば…私はどうすれば?」

 

カイト「青葉のキャラの職業は何にしたの?」

 

iyoten「キャラメイク的に重槍士(パルチザン)だな、前に出て戦う奴らが揃ってるし、オレらのやり方を見れば良いよな?アスタ」

 

アスタ「左様、基本的な立ち回りは変わらぬ、拙等の動きを見て覚えるのだ、わからぬところがあれば適宜聞いてくれ、さあ、モンスターと戦おう!」

 

青葉「わ…青い炎みたいな壁に囲まれて…出口がありません」

 

カイト「バトルエリア、って言うシステムらしいね、戦闘中は基本的にここから出られないからモンスターを倒そう」

 

モンスターを数で押して倒す、初期装備だけあってダメージはあんまりないみたいだ

 

青葉「癒しの水…回復アイテムですか」

 

カイト「うーん…スキルの使い方が少し難しいな…」

 

iyoten「どうだ?うまくいきそうか?」

 

カイト「多分、大丈夫だと思います」

 

アスタ「呑み込みが早いでござるな、チャチャっとエリアを片してしまおう!」

 

 

 

獣神殿

 

iyoten「こうやって、エリアを回ってアイテムを集めたら獣神殿って場所に来て、お宝をゲットして帰る、これが基本的な冒険だ」

 

アスタ「その宝箱を開ければアイテムが手に入るでござるよ」

 

青葉「…私は特に何もしてないので、どうぞ」

 

カイト「じゃあ、ありがたく頂くよ」

 

[耐土の作務衣 を 手に入れた!]

 

カイト(装備して、と)

 

カイト「親切に教えてくれてありがとうございます」

 

iyoten「んー?気にする事ねぇよ、なぁ?アスタ」

 

アスタ「そうそう、まあ2人とも楽しんだみたいでござるし…次は拙らのお楽しみの番でござろう?」

 

iyotenとアスタが武器をこちらに向ける

 

カイト「…えっと…初心者狩り……ってやつかな」

 

iyoten「お、知ってんだ、なのに引っかかるとか…ダッサーw」

 

アスタ「そっちは淡白そうでつまらんでござるなぁ…?」

 

青葉「え、な、なんですか?」

 

カイト「PK…つまりプレイヤーキラー、プレイヤーをキルする事を目的にしてるプレイヤーだね…」

 

青葉「え、殺されるんですか…?」

 

アスタ「こっちの方が楽しめそうでござるなぁ、カイトでござったか、お主は後でキルしてやろう!」

 

iyoten「逃げ惑う子羊を一瞬で葬る、たまらない快感だな!」

 

iyotenが攻撃スキルを発動して青葉に斬りかかる

スキルの発動中に横からスキルを当てれば妨害できる、なら…

 

カイト「疾風双刃!」

 

iyoten「うぉっ!?テメェ!やる気か!」

 

iyotenを弾き飛ばし、アスタに斬りかかる

 

アスタ「iyoten、ごちゃごちゃうるさいでござるよ、こんな奴ら一回殴れば即死するんだから…それに、レベル差を考えるでござる、10以上差が空いていたらなかなか死にはせん」

 

アスタの言う通り、iyotenのHPは2割ほどしか削れていない、アスタにも何度か攻撃を当ててるけど削れたのは1割程…

 

アスタ「この無駄な足掻きがそそるでござるなぁ!」

 

アスタの振り回した大剣に弾かれる、HPが一撃でほとんど消えてしまった…レベル差がある以上は仕方ないか

 

iyoten「チッ、何で死なないんだ?」

 

アスタ「さっきのアイテムを装備してたんでござろう、抜け目のないやつだ…が、もう終わりでござる!」

 

iyoten「待てアスタ、オレにやらせろ!」

 

格下をキルするためにわざわざスキルを使うつもりはなさそうだけど…こっちからするとありがたい事この上ない

 

カイト「疾風双刃!」

 

iyoten「クソ!こいつ本当に初心者か?戦闘のシステムを理解してるぞ!」

 

アスタ「だとしても所詮初心者、アーツで叩きのめすだけのこと!」

 

iyotenを吹き飛ばし、活動後の硬直に回復アイテムを使用、一気にiyotenを攻撃する

 

青葉「い、一体どうなって…」

 

カイト「今のうちに逃げて良いよ!」

 

iyoten「させるかよ!オラ!チッ、回復まで済ませてやがる!」

 

iyotenの攻撃も今のカイトにはかなり痛い、一撃でHPの半分が削れた…

 

アスタ「動きが随分慣れてるが、2対1に持ち込めばおしまいでござる!」

 

カイト「うーん…流石に苦しいか…」

 

青葉「あう…司令官…」

 

カイト(青葉には初プレイで嫌な思いをさせちゃったなぁ…)

 

iyoten「死ね…っぶ!?」

 

アスタ「うぉっ!?お主は…ぐふっ!」

 

iyotenとアスタが一瞬で灰色の死体に変わる

 

ハセヲ「よ…何してんだ?センパイ」

 

両手の銃を収納しながらハセヲが問いかけてくる

 

カイト「ハセヲ?奇遇だね!」

 

ハセヲ「…なんか別に言う事あんじゃねーの?」

 

青葉「え、あ、あの、この2人は…?というか…えっと…」

 

ハセヲ「レベル10そこらで初心者狩りを楽しむクズだ、俺も世話になった…ま、今となっちゃ見た通り一瞬でヤレるけどな」

 

カイト「ありがとうハセヲ、助かったよ」

 

青葉「あ、ありがとうございました!」

 

ハセヲ「気にすんな、俺がここに来たのもたまたまだしな」

 

カイト「そういえば何でハセヲはこんなところに?ここは初心者向けのエリアだよね?」

 

ハセヲ「トライエッジが出たって聞いてな、アレが出てくるとだいたいなんかあるから一応確かめにきたんだよ…まあ、結果としてトライエッジによく似たPCを見つけたわけだ」

 

カイト「…あー、僕か…なんて言うか、ごめん」

 

青葉「…あのお化けですか…」

 

ハセヲ「そういうこった、まあ似てるのは仕方ねぇよ」

 

カイト「改めてありがとうね、ハセヲ」

 

青葉「…あの…司令官、お知り合いみたいですけど…」

 

カイト「そっか、青葉はわかんないよね」

 

ハセヲ「元々関わりもねぇしな、錬装士のハセヲって名前でやってるが…三崎亮って名乗ったらわかるか?」

 

青葉「…ああ!少し面影がある気がします!」

 

ハセヲ「…そうか?意識して作ったつもりはなかったんだがな、ってか…お前は宿毛湾の青葉か?」

 

青葉「はい、今も」

 

ハセヲ「……だとしたらその名前はまずいだろ、リアネをネットで使うのはオススメしねぇ…いや、艦名であって名前では無いのか?」

 

青葉「…名前ですよ、私にとっては唯一で大事な」

 

ハセヲ「なら尚更やめとけ、碌な事にならねえからな」

 

青葉「わかりました、わざわざ教えてくれてありがとうございます」

 

ハセヲ「んで?なんでカイトはThe・Worldに戻ってきたんだ?」

 

カイト「青葉と一緒にやるためにね、それだけだよ」

 

ハセヲ「へぇ…意外だな、前の仲間とはやってないのか?」

 

カイト「忙しくて連絡を取れてなかったんだよね」

 

ハセヲ「今ゲームしてるのを見られたらケツ蹴り上げられるんじゃねーか?」

 

カイト「想像したく無いなぁ…アハハ…」

 

ハセヲ「ま、なんかあったら連絡してくれ、これは俺のメンバーアドレスだ、メンバーアドレスを使えばメールでのやりとりやパーティーに誘って一緒にプレイするとき便利だしな」

 

青葉「ありがとうございました」

 

 

 

 

 

The・World Δサーバー 悠久の古都 マク・アヌ

 

カイト「うーん、いきなり怖い思いをさせちゃってごめんね」

 

青葉「いえ、その…守ってくれて、嬉しかったです」

 

カイト「ハセヲが来なかったらやられちゃってたけどね…基本的なプレイは大丈夫そう?」

 

青葉「はい、あれ?もうこんな時間…すいません司令官、私明石さんに呼ばれてるので今日は失礼します」

 

カイト「わかったよ、またやろう」

 

青葉「はい!」

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