元勇者提督   作:無し

294 / 625
消失

Ωサーバー 闘争都市 ルミナ・クロス

斬刀士 エンデュランス

 

朔望「…エンデュランス、どうして、元気ないの?」

 

エンデュランス「…今日は、君なんだね、望」

 

朔望の雰囲気が前回と違う

弱々しい男の子の声

 

朔望「今日は朔はお休みなの、最近大変だから疲れたって」

 

エンデュランス「そっか…ごめんね、僕のせいで」

 

朔望「ううん、朔、エンデュランスの役に立てる!ってすっごく喜んでたよ」

 

エンデュランス「……」

 

朔望「あ、そうだ…これ、あげるね」

 

望がアイテムを送る

 

エンデュランス「…これ、エノコロ草…」

 

朔望「この前行ったエリアでもらったの、まだみんな持ってないレアアイテムなんだ」

 

エンデュランス「貰った…誰に…?」

 

朔望「えっとねー…ネコみたいなキャラだったと思うなー」

 

エンデュランス「……そのエリアのワード、教えてくれるかな」

 

朔望「Δサーバー、隠されし、禁断の、絶対城壁だったよ」

 

エンデュランス(モーリーバロウ城砦…普通のエリアとは違う景色が広がっているだけでアイテムもモンスターも、何もない…ロストグラウンド…)

 

エンデュランス「ありがとう、望」

 

朔望「…あ、でもね、この話は朔に絶対に言うなーって言われてたの忘れてた…もし言っちゃっても絶対に行かない様にーって」

 

エンデュランス「……」

 

朔望「エンデュランス?」

 

エンデュランス「…わかったよ」

 

エンデュランス(ミアの事は…僕が解決するべきなんだ…だけど…これは僕だけの問題じゃない、The・World全体の問題…そうなれば迂闊な事はできない…か)

 

朔望「…あ、ぼく行かなきゃ」

 

エンデュランス「何処に…?」

 

朔望「えっとねー…お仕事のお手伝い、AIDA感染者の治療だって言ってたよ」

 

エンデュランス「…誰に言われたの?」

 

朔望「アトリねえちゃんだよ、1人だと大変だから手伝って欲しいーって」

 

エンデュランス(なら、大丈夫…かな)

 

エンデュランス「気をつけてね」

 

朔望「うん、またねエンデュランス、バイバイ」

 

望はそのまま去っていった

 

エンデュランス(…僕は…どうすればいいんだろう)

 

もらったエノコロ草を手に持ち、眺める

指で転がし、感触を確かめる

 

エンデュランス「…ミア…」

 

どのくらい眺めただろう、不意に背中から声をかけられる

 

揺光「よっ、エンデュランス…何シケたツラしてるんだ?」

 

エンデュランス「…キミは…揺光」

 

揺光「…アタシとアンタの仲なんだからさぁ…そんな久々にあった顔見知りみたいな対応はやめなよ…」

 

エンデュランス「ごめん…何か用?」

 

揺光「用事っていうか…トモダチがそんなとこで突っ立ってたら心配になるって」

 

エンデュランス「友達…」

 

揺光「…あー…嫌、だった…か?」

 

揺光の表情が曇る

 

エンデュランス「そんな事はない…けど、今、友達の事で悩んでて…」

 

揺光「と、友達!?エンデュランスに?!」

 

エンデュランス「……」

 

揺光「わ、悪かったよ、そんな目で見るなって…でも意外だなぁ、アタシの知ってる奴か?意外と天狼とかだったりして!」

 

エンデュランス「…キミは知らないよ」

 

揺光「そっか、それで?どうしたんだ?」

 

エンデュランス「…これは、キミには話せない…僕が解決しなきゃいけないことだから」

 

揺光「…ふーん、ま、でも一人で抱え込むのはナシ!アタシがダメならハセヲでも良いんだし…とにかく頼れる奴は頼れよな!」

 

エンデュランス「…ありがとう」

 

揺光「何、なんで目ぇ丸くしてんだよ…」

 

エンデュランス「まさかキミにそんなこと言われるなんて…想像できなかったから」

 

揺光「はー…そーですか」

 

画面の端にショートメールのアイコンが光る

 

エンデュランス(誰から……八咫…?アリーナでAIDA反応…)

 

エンデュランス「ごめん、行かないと…」

 

揺光「アリーナに出るのか?」

 

エンデュランス「遊びに行くわけじゃないよ」

 

揺光「…成る程な、じゃあアタシはいない方がいいか…」

 

エンデュランス「ごめんね」

 

ヤヨイにショートメールを送る

 

エンデュランス(…念の為)

 

 

 

アリーナ

 

エンデュランス「……違う、AIDA感染者じゃない…」

 

ヤヨイ「本当に、いるの?」

 

エンデュランス「多分」

 

実況『まさかのノーダメージで圧勝!毎度の如く風の様に現れてトーナメント参加を目指すランカーを屠る様は嵐の様!』

 

エンデュランス「いいから、次…」

 

実況『その…せ、急かされましても参加者が…』

 

ヤヨイ「…みんな逃げたの」

 

実況『はい…ランクを落としたくないと…』

 

エンデュランス「…まだ目的は果たして無いのに…」

 

視界の端に黒い穴が開く

 

エンデュランス(AIDA…!感染者じゃ無い、AIDA自体がアリーナに潜んでた…!)

 

ヤヨイ「エンデュランス」

 

エンデュランス「わかってる……マハ!……あれ…」

 

ヤヨイ「エンデュランス…?…何をやって…」

 

エンデュランス「マハが…出てこない…?」

 

ヤヨイ「…なんで」

 

エンデュランス「…マハ…!」

 

頭にミアの顔がよぎる

 

エンデュランス(…っ!)

 

エンデュランス「ヤヨイ…!」

 

ヤヨイ「…来て、マハ』

 

ヤヨイがマハを呼び出す

 

エンデュランス「……やっぱり、僕だけが…」

 

ヤヨイ『一瞬で決めるよ…』

 

ヤヨイがマハを操りAIDAを斬り刻む

 

エンデュランス(…なんで、僕に応えてくれない…なんで…なんで)

 

ヤヨイ『データ…ドレイン』

 

景色が変わる

 

ヤヨイ「…アリーナ、出よう」

 

 

 

 

アリーナ前

 

ヤヨイ「エンデュランス、大丈夫…?」

 

エンデュランス「ごめん、よくわからない…僕がどうなってるのか、僕は…」

 

ヤヨイ「少し、休んだ方がいいよ」

 

エンデュランス「かもね…ごめん、今日は落ちるよ」

 

ヤヨイ「そうして」

 

エンデュランス「手伝ってくれてありがとう」

 

ヤヨイ「……」

 

 

 

 

 

Δサーバー 隠されし 禁断の 聖域 グリーマ・レーヴ大聖堂

重槍士 青葉

 

青葉「…おおきな教会…」

 

自身の言葉ではそうとしか表することができないほど巨大で、精密な機械の様な教会

巨大なクレーターの様な空間の中心にポツリとソレだけが存在する

 

青葉「……よし」

 

意を決して大聖堂の扉をターゲットし、開く

 

奥のステンドグラスの窓から差し込む光に目を細める

反射するほど磨き込まれた床、綺麗に並べられた木製の椅子

全てが精巧で美しい

 

青葉「あ…」

 

光の角度が変わり、奥の台座の上に鎮座する何かと、その台座の前に立つ女性のキャラクターに光が当たる

 

青葉「…貴方が、私を呼び出した…」

 

ハル「人のオフを嗅ぎ回るのはどうか…と思いまして…初めまして、ハルです」

 

青葉(この声…!…曙さん…貴方だったんですね…)

 

青葉「何故私を呼び出したんですか…」

 

ハル「この像を見て欲しかったんです」

 

ハルが像を見上げる

石でできた女性の像…

 

青葉「…この像は?」

 

ハル「なんでしょうね」

 

青葉「ふざけないでください」

 

ハル「本当に知らないんですよ、でも…素敵な像だと思いませんか、この女神像」

 

青葉「…女神像…」

 

ハル「…なんで私が貴方を呼び出したか、でしたね」

 

青葉「像じゃなかったんですか…」

 

ハル「今から私は台湾の解放と深海棲艦捕獲の表彰をされる予定です」

 

青葉「…イムヤさんの事を助けないんですか…」

 

ハル「私の思考、そして行動は全て筒抜け…動けば提督に直接的な危害を加えると脅されてまして」

 

青葉「……」

 

ハル「これを差し上げます」

 

何かのアイテムを送りつけられる

 

青葉「これは…」

 

ハル「私にもわかりません、誰に渡されたのかもわかりません、だからこそ価値がある…」

 

青葉(…成る程、でも、私も危険かもしれないな…)

 

青葉「確かに受け取りました」

ハル「それでは、また…」

 

 

 

Ωサーバー 闘争都市 ルミナ・クロス

 

青葉「…落ちよっかな…」

 

メニュー操作していると野太い叫び声が聞こえる

 

ぴろし3「ぬあぁぁぁっ!?だ、騙された!もう許さんぞあのネコ型PCめ!何が色男になる薬だ!なんで私のPCボディがカラフルに発光せねばならんのだァァァッ!」

 

中途半端に細く長い脚、そして不釣り合いな大きさの胴体とさらに不釣り合いな小顔の頭…

そしてそのPCボディはカラフルに光り輝いていた

 

青葉(…確かに別方向に色男…)

 

重槍士がこちらを向く

 

青葉(うわっ…目、あっちゃった…)

 

慌てて顔を背ける

 

ぴろし3「むっ…むむっ!そこの良き目をした人よ!」

 

青葉(え、まさか今私に話しかけて…?いや、まさか…知らない人だし…)

 

ぴろし3「顔を背けるでない!」

 

ドタドタという足音共に巨体が近づいてくる

 

ぴろし3「私のこの澄んだ目が言うのだ!貴殿は私と同じく勇敢で美しい心を持っていると!」

 

青葉「いや…持ってないです…」

 

ぴろし3「私のPCボディを元に戻す手伝いをしてくれないだろうか!」

 

青葉「いや、私これから用事が…」

 

青葉(無いけど…)

 

ぴろし3「ならば待とう!とことん待とう!激しく深く朝まで待とうとも!」

 

青葉「え、えぇ…」

 

ぴろし3「この通りだ!良き目をした人よ!私を助けると思って!」

 

青葉(…ほんとに朝まで待ってそう…うう…仕方ないか…)

 

青葉「どうやって戻すんですか…」

 

ぴろし3「とあるエリアの最奥にあるアイテムを取りに行かねばならんのだ!しかしそのエリアには私の武器と相性最悪な敵が居る!」

 

青葉「私も重槍士…」

 

ぴろし3「なぁに問題ない!2人いればなんとかなる!」

 

青葉(この人やだぁ…!)

 

ぴろし3「さあいざ行かん!旅路の果てまでも、頭上に星々の輝きのあらん事を!」

 

 

ぴろし3とエリアを攻略しました




艦娘PC名一覧
青葉→青葉
ハル→アオボノ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。