元勇者提督   作:無し

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Δサーバー 隠されし 禁断の 聖域

双剣士 カイト

 

カイト「…ここで?」

 

八咫「そうだ、日程は3日後の17時、その間はこのエリアを完全封鎖し碑文使いPCを集める…」

 

カイト「碑文使いPCを…」

 

八咫「八つの碑文がアウラをこの世界に呼ぶ鍵となるのだ、そしてアウラの声を聞く…」

 

カイト「わかった、僕はどうすれば良いの?」

 

八咫「君は何もしなくて良い、ただ…これからの事はその時に決まるだろう」

 

カイト(…アウラを呼んだとして…この世界はどうなるんだろう、アウラは力を貸してくれるのかな…)

 

八咫「それと、BBSなどに取り上げられている綾波の事件…アレは君の差し金か」

 

カイト「…綾波を犯罪者のままにしたくはない」

 

八咫「それは構わない、だがやり方が悪い…スレッドは荒れ放題、真実が拡散する前に狂言ばかりが世に出回っては…」

 

カイト(青葉、一体どんな手段を取ったんだろう…)

 

八咫「聞いているのか」

 

カイト「ごめん、ええと…あれ?」

 

何かを感じて振り返る

 

八咫「…どうした」

 

カイト「…誰かに、見られてるような…」

 

八咫「……」

 

周囲にノイズが走る

 

八咫「管理者PC(プレイヤーキャラクター)…システム管理者だと?誰だ」

 

数見「不可視状態のこのキャラクターを見つけるとは、いやはや流石は伝説の英雄様と言ったところかな」

 

ノイズの中から黒いマントを翻し、男のPCが現れる

 

カイト「…貴方は…」

 

八咫「数見…CC社は辞めたのではなかったのか」

 

数見「やめたとも、勘違いされては困るな、これは特務部の業務の一環だ…そこの内通者を捕まえるためのね」

 

数見がこちらに指を指す

 

八咫「内通者だと?」

 

数見「3日前の事だ、ある深海棲艦が陸地で確認された…そして、倉持海斗と接触した」

 

カイト「……」

 

八咫「本当なのか?」

 

カイト「事実だよ、それが?」

 

数見「それがときたか…深海棲艦と密会し、それを報告もしないのだからこれは明らかな軍に対する裏切り行為に他ならないだろう?」

 

カイト「僕はただ暴れないで欲しいから本を買い与えだけだ」

 

八咫「本を…?」

 

カイト「…たまたま陸地で見かけたんだ、その日は少し必要な事務用品の買い出しに行ってた、そこで」

 

八咫「…しかしなぜ報告しない」

 

カイト「あのレ級は…曙だ」

 

数見「…成る程?」

 

カイト「数見さん、貴方が曙に無理な作戦を実行させた事は既に知っています」

 

数見「脅しのつもりか」

 

カイト「いいえ、しかし貴方はその作戦で得た情報を秘匿している…深海棲艦基地の場所だけじゃない、あそこにはたくさんの捕虜が居ると言う事実、僕たちは何も知らされていない」

 

八咫「…私のところにも、情報は来なかった」

 

数見「必要がないから知らせなかった、何か問題が?」

 

カイト「僕はレ級から深海棲艦の基地の位置を聞き出そうとしている、貴方達特務部が隠している基地の場所を」

 

数見「君たちが攻略すると?」

 

カイト「そうです」

 

数見「必要無い、あそこを含めた深海棲艦の基地はあと数時間のうちに消え去る」

 

八咫「何…?」

 

数見「衛星で深海棲艦の往来確認することができた拠点は全て破壊する、それも同時に…」

 

カイト「…何を…」

 

数見「各国で極秘に進めている作戦がある、それだけの事だよ」

 

八咫(…弾道ミサイルか…)

 

カイト(もし、破壊に成功したとして…深海棲艦は不死身だ、どうなるのか…)

 

ハル「随分とお粗末な末路を辿るものだ」

 

聖堂の扉が開く

 

数見「…君は…?」

 

カイト(あのPCは確か曙の…!)

 

ハル「核か?世界各国で保有してる国は限られているが確かに超長距離の攻撃に我々は弱いのかもしれないな」

 

八咫「我々…深海棲艦か…!」

 

カイト「どうやってログインして…」

 

ハル「…私の身体は所詮仮初のもの、貴様らに何を説明したところでわかるまい」

 

カイト(…身体…仮初…?)

 

数見「たとえ計画を知ろうと…全くもって無駄な話だな」

 

ハル「数時間と、お前は言ったな…」

 

ハルが数見に詰め寄る

 

数見「それがどうした」

 

ハル「アイツはお前らなんかよりずっと狡猾だ、お前、の作戦とやらは…悪戯に犠牲者を出すだけだ、やめておくんだな…ミサイル兵器というのは今ならどこからでも使えるという事だが…果たしてそううまくいくものか」

 

カイト(アイツ…?)

 

数見「…何?」

 

ハル「それと…お前の名前を聞き忘れた」

 

カイト「…カイト」

 

ハル「カイト、先日の事は感謝する、私は思考する能力はあるが知識は乏しい、本という物はとても良い、私に知識を与えてくれた」

 

カイト「…君は何のために人間と戦うの?」

 

ハル「深海棲艦として生まれたからだ、私は謂わば…嵐だ、戦いこそが存在意義だった」

 

カイト「…だった、って事は…」

 

ハル「今は違う、知的欲求、好奇心に身体を支配されている気分だ」

 

カイト「できる事なら君と戦いたく無い」

 

ハル「ならばあの時もらった本と同じ日数だけお前達に手を出しはしない、本の代価としてだ…だが、先に手を出したのならば…わかるだろう?せん…専守防衛…というヤツだ」

 

カイト「…わかった」

 

カイト(できれば、二度と戦わなくていい様にしたいけど…)

 

八咫(…このハルがレ級だとして…本当にその約束を守るのか…)

 

数見「果たして、その約束は守られるのか…愚直に信じるのは如何なものだと思うが」

 

カイト「…僕は信じます、この子を」

 

ハル「信じる、というのはあまりにも愚かな気もするがな」

 

数見「……」

 

ハル「しかし…」

 

ハルが数見の方を向く

 

ハル「貴様を見ていると…異様に殺したくなるのは何故だろうな…」

 

数見「…明日にはお前達は灰になる」

 

ハル「ふん、私は警告したぞ」

 

ハルがエフェクト共に消える

 

カイト(…曙のパソコンは確か特務部に行った時にそっちに…東京の襲撃で取り返した…のかな、でも深海棲艦の基地にWi-Fiがあるのか…どうやって接続しているのかもわからない)

 

数見「深海棲艦を消滅させた後、君の責任問題について追及する…覚悟しておくように」

 

カイト「…わかってます」

 

八咫「…カイト、行こう」

 

転送エフェクトに包まれる

 

 

 

 

 

ネットスラム

 

ヘルバ「待っていたわ、カイト」

 

カイト「ヘルバ…それに、なんでネットスラムに」

 

八咫「ヘルバから至急来るようにと連絡があった、それだけだ」

 

ヘルバ「カイト、さっき貴方達が会っていた相手…」

 

カイト「…数見さんの方?」

 

ヘルバ「違う、もう1人の…アレは何?全てのデータが異質…」

 

カイト(曙のデータが…)

 

八咫「具体的には?」

 

ヘルバ「…データの容量が膨大すぎる…まるで、碑文使いの…いや、それとも違う…ログインもログアウトの履歴も残っていない…まるで不正な…」

 

カイト「…一体、何が…」

 

ヘルバ「カイト、次にあの子に会ったらできるだけ長くその場に留めなさい、解析する時間が必要だわ」

 

八咫「余裕はないだろうが、私からも頼む」

 

カイト「…わかった、でも…ミサイル攻撃が成功したら…」

 

ヘルバ「…そうね、とにかく、明日を待つしかない」

 

八咫「これは、私の意見だが…上手くいくとは到底思えん」

 

カイト(…僕もだ、どうしてだろう…この不安感は…)

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