元勇者提督   作:無し

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作戦準備

駆逐棲姫のアジト

駆逐棲姫

 

駆逐棲姫「うーん、素敵ですねぇ♪」

 

戦果は上々、最近の問題点はレ級さんの壊れた心が回復しつつあるところか…

完全に壊した場合どうなるかわからない、私に従順になってくれれば良かったがそれに関しては無理そうなので諦めた

今は計画をシフトして、壊すのでは無く、最低限の協力をさせる

 

既に引き下がれないところまで来ていることくらい彼女自身も理解している、ならば私に降るのが普通なのだろう、どうやっても勝てない相手に逆らうより従う方が楽なのにそれをしない

 

駆逐棲姫「その反骨精神が気に入ってるんですが…いやー、どうにかあのまま私のものにしたいなぁ♪」

 

となれば、話は単純

Cubiaとの契約なんか気にせず倉持海斗を本当に手中に収めればいい、理由は知らないがあれほど心酔しているなら、それを手にすれば容易に籠絡できる

 

しかしCubiaと敵対するのはデメリットもある

ネットワーク関連の支援は一切なくなり、今使ってる機材も全て破壊されかねない

不意打ちで一瞬で殺せばそうはならないだろうが…アレの急所は人体と同じなのかという疑問もある

 

駆逐棲姫「ま、手を出さないのが無難か」

 

望みは叶わない、仕方のない事だ

 

今はコレクションを手にしたことを喜ぼう

 

駆逐棲姫「ね?島風さん♪」

 

レ級「……」

 

あくまでこれは戦闘用、観賞用にするにしては微妙な差異が気になってしまう

 

駆逐棲姫「となると、やはり曙さんも欲しい…」

 

が、アレはもう少しだけ寝かせなくては

計画通り物事を進めたい、装甲空母鬼の事もある

 

駆逐棲姫「まあ、馬鹿な子ほど扱いやすいと言いますから…すぐ問題は解決するでしょう」

 

 

 

 

 

イムヤ

 

駆逐棲姫「Hello イムヤさん」

 

イムヤ「……」

 

今日は"コッチ"か…

 

駆逐棲姫「…貴方もなかなか我慢強い、何でまだメンタルが壊れてないのか、不思議ですよねぇ、まるで何かが貴方を助けてる様だ」

 

イムヤ「…はいはい、私は綾波に助けられてますよっと」

 

駆逐棲姫(…本当に何かに助けられてる?だが嘘はついていない……筈だ、奇妙だ、何がイムヤさんを保たせている?)

 

イムヤ「…お腹減ったなぁ…」

 

駆逐棲姫「貴方も深海棲艦なんですから、たまには人の肉でも食べてみますか?」

 

イムヤ「…絶対嫌、私そんなもの食べた事ないし」

 

駆逐棲姫「ええ、存じ上げてますよ、死者でありながら生者でもある、それが故に人間としてのエネルギー補給で生きながらえてきた…やはり貴方は間違った存在だ」

 

イムヤ「はいはい」

 

駆逐棲姫「ああ、不愉快でしたか…それは失礼、でも私は貴方を褒めてるんですよ?」

 

イムヤ「それはそれは光栄でーす」

 

駆逐棲姫「…解放してあげましょうか?」

 

イムヤ「え?」

 

駆逐棲姫「どうです」

 

何かを伺う様な視線

綾波の様に、そして、いたぶる様に

 

わからない、この言葉の意味が

 

駆逐棲姫(なぜ悩む、今の今まで私のことを一切信用していなかった、今の今まで貴方は私の言葉に耳を傾けなかった…冗談だと流さず受け止めた理由は何だ?)

 

寒気

ハッとして綾波を見る

口角を上げ、ニッコリとこちらに微笑みかける

 

駆逐棲姫「そうだ、話は変わりますが…そろそろ貴方を処理しないと」

 

イムヤ「出してくれるんじゃなかったの?」

 

駆逐棲姫「思ったより反応が淡白だったもので…気が変わりました」

 

イムヤ「……それは残念ね」

 

駆逐棲姫(試す価値はあるだろう、反応次第だが、護衛棲姫の発言にも納得がいく…まさか、私が多重人格とでもいうのなら……それはそれで、面白い、利用できる)

 

 

 

 

 

離島鎮守府

提督代理 朧

 

朝潮「どうも、お帰りなさい」

 

朧「うん、助かったよ、予定より大幅に遅れちゃったけど…」

 

朝潮「問題ありません、しかし士気は落ちていますね」

 

朧「…よし、できれば今日中に作戦を練って、最速で実行に移そう、深海棲艦の基地を一つ落とすんだ」

 

朝潮「…確かに、上手くいけば厄介な空襲はなくせる…かもしれませんね」

 

朧「とりあえず地理関係と空襲のタイミングの解析をしてみよう、上手くやれば…」

 

漣「ボーロ!空襲来たよ!」

 

朧「すぐ迎撃に…」

 

漣「…規模、横須賀並みだよ」

 

朧「えっ……」

 

つまりそれは狙いは横須賀じゃなくてアタシ達だったということの証明になりかねない

 

朧「…急いで迎撃しないと!漣、行くよ!」

 

漣「わかってる!」

 

朧(綾波の狙いは徹底的な兵糧攻め?…いや、多分違う、そうだ、これはアタシを徹底的に狙い撃ちしてるんだ…)

 

決着は急がなくてはならない

だが焦ればみんなを巻き込んで死ぬだけ

 

冷静に、焦らず…仕掛ける

 

そんな作戦が求められてる

 

 

 

 

作戦室

 

亮「空襲が引いた時、引き波の様にそれに追従して攻め込むか…見つかるリスクは高そうだけどな」

 

朧「でも、補給さえ済んでなければ艦載機は使えない…」

 

キタカミ[横須賀まで来られることを考えると反転して攻撃してくるかもよ]

 

朧「……現実的じゃないですかね」

 

キタカミ[あんまりね、でも悪くはないと思う]

 

朧「…そうですか」

 

亮「なら、数を絞るか?」

 

キタカミ[それが妥当な線、見つかりさえしなければ体制が整ってないところに攻撃を仕掛けられる]

 

朧「……数を絞る…」

 

少数精鋭、それならスリーマンセルを2つか3つ作り、それぞれの方向から攻めるべき…

 

だとしたら選出メンバーは?

阿武隈さんと不知火さんは別々に配置したい、川内さんと那珂さんにも戦ってほしい、基地を叩くとなれば2人の曙が暴れれば本隊の到着は容易…

でも、全ての作戦にリスクが伴う

 

敵地、つまり助けられる可能性は皆無

 

キタカミ[朧、怖いなら私が選ぶけど]

 

朧「…いえ、私の責任なので」

 

誰ならいい?誰ならみんなが助かる?

 

明石「失礼しま……あー…今ダメでした?」

 

朧「あ、大丈夫です…何かありましたか?」

 

明石「いや、空襲で傷ついた設備と艤装の修復は終わったって言うだけ…」

 

キタカミ[明石]

 

明石「あっ…は、はい」

 

キタカミ[言いたい事あるなら言いなよ、聞いてたんでしょ?]

 

明石「……ええと…私の作った応急修理要員、アレを増産します、そうすれば…簡単に死者は出ない、だから……」

 

信じて欲しい

それだけの事、信じて、みんなと一緒に戦えば…

 

朧「……わかりました、スリーマンセルを三つ作って、それを各方位から忍び込ませる形をとります」

 

キタカミ[メンバーは]

 

朧「一つは阿武隈さん、曙、後もう1人誰か、もう一つは不知火さんと春雨さん、それともう1人、最後は川内さん、那珂さん、それからアタシ」

 

亮「…自分から行くのか?」

 

朧「アタシが前に出る事で…明石さんの応急修理要員をより信用してもらえると思うんです、お互いが信頼して、信用して戦わないと…誰かを失うことになると思う……後2人の選出は私には難しいので、キタカミさんにお任せします…」

 

キタカミ[春雨を選んだ理由は?]

 

朧「不知火さんは…失礼ですが、状況判断に欠けると思います、春雨さんはチームワークに欠けますが、死なせない事に関しては一流です」

 

キタカミ[だとしたら不足、春雨は外して山雲、それと那珂かな、朧の隊には大和を入れて]

 

朧「…壁役ですか?」

 

キタカミ[そう、明石、防御特化の艤装は作れる?]

 

明石「時間さえいただければ…」

 

キタカミ[3日だね、それと後1人の方には天津風を入れよう、あの臆病さは武器になるから]

 

朧「…実戦を経験してないんですよ?」

 

キタカミ[誰でも最初は同じ、それに阿武隈も曙も調子に乗りそうだし、臆病な足枷一つあったくらいが丁度いいよ]

 

朧「……わかりました、それと…川内さんと那珂さんを入れ替えませんか?その…指揮役には山雲も那珂さんも…」

 

キタカミ[ああ、そうだね、気づかなかった、そうしよう]

 

朧(…アタシにわざと指摘させた…か)

 

朧「よし、防空の備えをより強固にして今後の空襲を防ぎ、作戦の用意が整い次第実行に移します」

 

 

 

 

 

軽巡洋艦 阿武隈

 

阿武隈「え?キタカミさんを探してる?会議中だと思いますけど…」

 

春雨「そうですか…」

 

阿武隈「なにかあったんですか?」

 

春雨「いえ、キタカミさんの容態を確認したくて…アレから徐々に悪くなる一方との事ですから」

 

阿武隈「…成る程、後で医務室に行く様に伝えますね」

 

春雨「……阿武隈さんから見て何か変わった事などありませんか?」

 

阿武隈「変わった事?」

 

春雨「…特に思い当たらないのでしたら、構いません」

 

阿武隈「…何でそんな質問を?」

 

春雨「現在、キタカミさん以外には高速修復剤は正常に機能しています、何の差異があって完全治癒に至らなかったのか…それが知りたいんです」

 

阿武隈「…確かに、他の方はみんな完治してますよね」

 

春雨「ナノマシンがキタカミさんを蝕んでいる…と言うだけなら話はわかりやすいんですが…」

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