元勇者提督   作:無し

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改変

離島鎮守府 執務室

秘書艦 アケボノ

 

アケボノ「朧が…って、どう言う事よ…!」

 

漣「し、知らないよ…ただボーロに連れてかれた先でぼのたんが綾波に襲われて、その…すぐに元気にはなったけど…」

 

アケボノ「曙は?」

 

潮「…ショックが大きかったみたいだけど、朧ちゃんを追うって…」

 

アケボノ「連れて、帰ってこなかったの…?艤装もないのに?」

 

漣「それが…横須賀の綾波型の汎用艤装を借りたみたい…あと、ボーロの艤装…無かった…最初からこのつもりだったのかも」

 

アケボノ「……敷波達には伝わらないようにして」

 

漣「無理だよ、その…多分すぐ気づかれる…」

 

アケボノ「どう、したら…」

 

海斗「曙だけ連れ戻そう…横須賀の汎用艤装なら紛失防止に発信機がついてる、とにかく曙を連れ戻してから考えよう」

 

アケボノ「提督…はい、その様に…」

 

部屋を出ようとしたところを止められる

 

海斗「アケボノは残って、確かめたい事があるんだ」

 

アケボノ「なんでしょうか…」

 

海斗「朧と綾波は、どこで出会ったのかな…あの戦いの後、一言だって言葉を交わす時間はなかった…なのに、計画された行動ができた理由は…」

 

アケボノ「何処かで、やり取りを…?……そうだ!The・World…!曙が朧から碑文使いの存在を感じ取ったと聞きました、その時既に…」

 

海斗「…アケボノ、僕と一緒にThe・Worldを調べてくれる?捜索班は別に組織するつもりなんだ」

 

アケボノ(…確かに、私ではまた衝突しかねない…)

 

アケボノ「はい、わかりました」

 

 

 

 

The・World R:X

Δサーバー 忘刻の都 マク・アヌ

双剣士 カイト

 

カイト「…ここは、今公開されてないはずのマク・アヌ?」

 

ハル「…随分様変わりした……いや、これは…」

 

瘴気の漂うタウン

光を放つ塔…

周囲を見渡し、人影を探す

 

カイト「……あ、あそこに人が…えっ」

 

人だと思い近づいた…先には、石像

 

ハル「この、石像…いや、この人は確か」

 

カイト「ブラック、ローズ…?」

 

何故ブラックローズの石像が…ブラックローズはクビアにやられて…

まさかクビアがあの時ガイストに捕まった事で石像として…?

武器に意識を向ける

腰に差している双剣は片方石化し、リアルへと行ってしまった…インベントリから別の双剣を装備し、周囲を警戒する

 

カイト「……危ない!」

 

猛獣が振るう爪を双剣で受け止める  

 

チェロ「カイト発見だヨ!集まって!」

 

二足歩行の猛獣と…小さい女の子…

 

ハル「タウンでのPKは…不可能だったはず」

 

ハルが双剣を取り出し、向ける

 

カイト「…理由はわからないけど今はできる、なら…やるしかない」

 

アイテム欄を操作し、ターゲットを選ぶ

 

カイト(もう1人居る…!)

 

カイト「雷帝の呪符!!ギライローム!」

 

クラリネッテ「……」

 

降り注ぐ雷を難なくかわし、クラリネッテがこちらを見据える

 

カイト「この前の…」

 

クラリネッテ「…!…そう、それなら」

 

一瞬で詰め寄られ、呼吸を忘れそうなほどの苛烈な攻撃

 

カイト(速くて重い…!だけど…)

 

カイト「雷独楽!」

 

跳び上がり、雷を纏った斬撃で周囲を斬りつける

 

クラリネッテ「隙だらけ…」

 

クラリネッテは攻撃をバックステップでかわし、後隙を狙った攻撃を…

 

カイト「暗・導・殺の巻物…オルメアンゾット!!」

 

周囲を闇の魔法が包み込む

 

クラリネッテ「…!」

 

カイト「雷神独楽!」

 

闇の魔法と雷の斬撃

逃げ場を奪い、全力で攻撃…

 

クラリネッテは攻撃に弾かれ体制を崩しながらもすぐに立て直す

 

クラリネッテ「……撤退」

 

転送エフェクトに包まれてクラリネッテの姿が消える

 

カイト「…撤退の判断には早すぎる…あけぼ…ハル、大丈夫?」

 

ハル「…はい、足手纏いになってしまい申し訳ありません…」

 

カイト「いや、コレはイレギュラーだから…体力は?どのくらい残ってる?」

 

ハル「全体の3%程…」

 

急いで回復アイテムを使いながら周りを確認する

 

カイト(…撤退の判断が早い割に増援も来ない、か……もしかしたら、どこかに隠れて誘い込むつもりかもしれない)

 

カイト「ゲートハッキングでここを離れようか…」

 

ハル「わかりました…っ…?……この、感じは…」

 

ハルが膝をつく

 

カイト「ハル!…体力は回復したのに…」

 

ハル「……ご心配なく…画面酔いでしょう…」

 

カイト「…ログアウトして休んで、ごめんね」

 

ハル「申し訳ありません…」

 

ハルがログアウトする

 

カイト(…画面酔いなんかじゃない、アケボノに直接のダメージが…)

 

2人で探索すれば何か見つけやすくなると思ってた、だけどそう上手くはいかない…

 

石畳を踏みしめる音

背後に振り返り、ナニかを見据える

 

カイト「…キミ、は…」

 

トキオ「よ、ようやく人に会えた……あれ?ま、まさか…カイト!?あの.hackersの…!」

 

学生服にスクールバッグ、明らかにこの世界に似つかわしくない…リアルデジタライズ…

いや、それより…恐れていた事を招いてしまった

 

カイト(…まさか、トキオの戦いに、介入してしまった…?)

 

歴史の改変、それにより世界が滅びる可能性…

それを恐れて僕はR:2の戦いに関与しなかった

このバージョンでもそうなる時がくれば離れるつもりだった…関わるつもりなんてなかった…だけど…

 

トキオ「あ、あれ…?オレ、もしかして見えてない…」

 

カイト「あ、いや…そう言うわけじゃ…あ…!」

 

トキオの背後から長身のロングコートの男が近づいてくる

 

フリューゲル「やれやれ……コイツがまだ未確認だったやつか」

 

ゴリっと音を立ててトキオの後頭部に拳銃の銃口が突きつけられる

 

トキオ「え、ええぇぇぇっ!?ど、どうなって…」

 

カイト「待って!その子は…」

 

フリューゲル「っと……カイトまで居たか…」

 

フリューゲルがトキオを一発撃ち、次はこちらと拳銃を向ける

 

トキオ「痛えぇぇっ!!マジ痛い!撃たれたの!?オレ?」

 

フリューゲル「バカな…石化しない?ブリーラー・レッスルが効かない……」

 

カイト(…放っておいても死ぬ事はなさそうだけど…いや、迷ってちゃダメだ…!)

 

カイト「ライドーン!!」

 

フリューゲルに雷を落とす

 

フリューゲル「ぐっ!?」

 

カイト「こっちだ!」

 

トキオ「え、あ!わかった!」

 

トキオを誘導し、フリューゲルと距離を取る

 

フリューゲル「チッ……やろうってのか、めんどくせぇなぁ…」

 

フリューゲルと睨み合う

 

カイト「待ってください!話を…うわっ!?」

 

強制的に転送される

 

トキオ「か、カイト!?」

 

フリューゲル「……あー…?なんだ?何が起きやがった」

 

その場には、石化しなかった双剣の片方だけが残されて…

 

フリューゲル「……改めて、やるか」

 

そして、消えた勇者の代わりは、過去の勇者へと…

 

カイト「やめろ!フリューゲル!」

 

フリューゲル「…何だそりゃ」

 

 

 

 

 

リアル

離島鎮守府 執務室

提督 倉持海斗

 

海斗「……」

 

ディスプレイデバイスを外し、辺りを見渡す

ソファで座ったまま眠るアケボノと積み上げられた報告書…

 

海斗「…キタカミ?居る?」

 

キタカミ「うわっ、何でバレたの?」

 

キタカミがソファの裏から出てくる

 

海斗「いや…アケボノが寝てるから…」

 

キタカミ「え?」

 

海斗「アケボノみたいに警戒心が強い子が安心して何かを任せられるのはキタカミくらいだと思って…」

 

キタカミ「…あ、そう」

 

海斗「ところで、キタカミがここに居るって事は聞いてたと思うんだけど」

 

キタカミ「ゲームの中の話?途中からでよくわかってないけどさ」

 

海斗「……なら、いいよ…」

 

今はなるようになる事を祈ろう

信じて、ただ…

 

 

 

 

The・World R:X

Δサーバー 忘刻の都 マク・アヌ

トキオ

 

カイト「三爪炎痕!!」

 

フリューゲル「チッ…速いな…」

 

フリューゲルが距離を取り、拳銃をカイトに向けて撃つ

 

カイト「っ…!そこだ!」

 

カイトの魔法がフリューゲルの周囲で炸裂する

 

フリューゲル(…何か、違う…?いや…あの赤毛のキャラを守ってるのか?…成る程な、目的のために味方を犠牲にし続けてきた様なヤツが仲間を守るとは…利用できる)

 

フリューゲルの攻撃をカイトがガードしながらオレの前まで退がってくる

 

フリューゲル「やっぱり強いねぇ…黄昏の騎士団リーダー、蒼炎のカイト…まともにやっちゃ少〜し、分が悪い…か」

 

フリューゲルが空を掴むような動作をみせる

すると光の槍がフリューゲルの手の中に現れる

 

カイト「…!」

 

フリューゲル「魔槍、ナハトマート…ガード不能の爆弾だ、破壊力はデカイが、飛ぶ速度がイマイチ鈍いのが弱点でねぇ…」

 

フリューゲルがチラリとこちらを見てからカイトに向き直る

 

フリューゲル「そっち投げるけど、お前さんならかわせるよ?100%ヨユーでかわせる……後ろのやつはどうか知らないけど」

 

トキオ「…へ?」

 

カイト「くっ…!」

 

フリューゲルが槍を振りかぶり、こちらへと放つ

 

カイト「!!」

 

トキオ「うわっ!?」

 

カイトに掴まれ、その場から爆発の寸前で退避する

 

フリューゲル「チェックメイト」

 

トキオ「カイト!!」

 

オレを庇ったカイトは、フリューゲルに撃ち抜かれた…

 

フリューゲル「…効いた、か……呪銃ブリーラー・レッスル、時間を喰らう石化の魔弾を味わいな」

 

トキオ「そ、そんな…カイトが…」

 

憧れの、ヒーローが目の前で…

どんどんとクリスタルに呑み込まれていく

 

フリューゲル「んで、次はお前さんってわけだが…」

 

フリューゲルが此方へと銃口を向け、何度か発砲する

 

トキオ「あぐっ…!い、痛えぇ…!」

 

フリューゲル「…ま、効かないか」

 

カイト「き、キミは…一体…?」

 

カイトがこちらへと手を伸ばす

 

カイト「キミには、不思議な力が…あるみたいだ……お願いだ、アカシャ盤に……僕の仲間と、The・Worldを…救って…」

 

カイトが完全にクリスタルに呑み込まれる

 

トキオ「…か、カイト!!…そ、そんな…」

 

フリューゲル「そういうことなら、お前さんに優しい対応は無しだ」

 

フリューゲルがカツカツと足音を鳴らしながら近づいてくる

 

トキオ「や、やってやる…!」

 

足元に落ちていた短剣を拾い、フリューゲルに向ける

 

フリューゲル「…そいつは」

 

フリューゲル(確か、最初に転送されたカイトがおっことした…待てよ、エディットが微妙に違う様な…ん?)

 

周囲にノイズが走る

 

トキオ「な、なんだ!?」

 

フリューゲル「まさか…最後の力を使ってデータドレインを暴走させるつもりか…!マズイ!巻き込まれる…!」

 

トキオ「え?え?うわっうわぁぁぁぁっ!?」

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