元勇者提督   作:無し

470 / 625
可能性

The・World R:2

データ潜航艦 グラン・ホエール

トキオ

 

トキオ「…オレ、この時代で何をすれば良いんだろう…」

 

あれから、何度も…何度もいろんなエリアに行って、いろいろ調べたけど…

 

彩花『…クロノコアの反応は相変わらず無いわ、一体どうして…』

 

トキオ「…やっぱ、クロノコアってシックザールの奴らが持ってるなら…倒さなきゃいけないんじゃ…」

 

あのムキムキ男とか…槍使いとか…

 

彩花『勝てるの?』

 

トキオ「そ、それは…オレだっていろんなエリアに行って、戦い方は覚えてきたし…!」

 

彩花『…あんたがやられて、計画が破綻したらもうお終いなの、それにクロノコアの持ち主がシックザールなんて…いや、運が悪かっただけなのかも…先にあのシックザールにクロノコアを…』

 

トキオ「…彩花ちゃん?」

 

彩花『…トキオ、一度…R:1の…あの時代に戻ってみましょ』

 

トキオ「戻れるの!?」

 

彩花『当たり前じゃない、あんたがロックを壊したからグランホエールは好きに行き来できる、ほら、さっさと行くわよ』

 

トキオ(…R:1か…)

 

トキ☆ランディ「で、R:1のどの辺に行くウパ?」

 

トキオ「うわぁっ!?と、トキ☆ランディ…そっか、このグランディがグランホエールを操作してるんだっけ」

 

トキ☆ランディ「彩花、どうするウパ」

 

彩花『…もう少し後の時代に行ける?ロックがかかるギリギリを目指して』

 

トキ☆ランディ「わかったウパ」

 

 

 

 

 

 

 

The・World R:1

Δサーバー 水の都 マク・アヌ

 

トキ☆ランディ「この辺りの時代が探知されるギリギリウパ、でも、この辺りのデータログに大量の異常データがあるウパ……時代の破損が確認されてるウパ」

 

彩花『どういう事?』

 

トキ☆ランディ「外部から手が加えられた痕跡があるウパ…本来存在しないものがいた形跡、トキオの存在に近いものがあるウパ…」

 

彩花『…またシックザールね…戦う覚悟をしておきなさい……きた!クロノコアの反応ありよ!』

 

トキオ「ええっ!?ほんと!?」

 

彩花『さっさと行きなさい!クロノコアを探して!』

 

 

 

 

 

トキオ「って言われても…クロノコア…クロノコア…」

 

タウンを練り歩く

 

トキオ「ん?」

 

…ゲートの前が騒がしい、言い合いをしてるみたいだ

あれは、呪癒士(ハーヴェスト)撃剣士(ブランディッシュ)か…

 

トキオ「少し、近づいてみよう」

 

 

 

 

ミミル「だから、あんな事続けてたら居づらくなっちゃうよ?今度紅衣の騎士団に会ったらどうするワケ?」

 

司「別に…その時は、しばらくログインしなきゃ良いだけだし」

 

ミミル「そんなの…!」

 

司「人それぞれ……人の数だけ、遊び方があって良いんじゃない?」

 

司と呼ばれたPCが転送用のカオスゲートに近づき、杖を振り上げる

 

司「……っ…!?」

 

杖を下ろし、何かに驚いた様子でもう一度杖を振り上げる

 

ミミル「……司…?」

 

司「……僕、アンタ、嫌い」

 

司が転送エフェクトに包まれて消える

 

ミミル「なんだとっ…!…ムカつく…!」

 

彩花『反応消失…今の呪癒士がクロノコアの持ち主よ!』

 

トキオ「…よし、とりあえず残った方に聞き込みをしてみるよ」

 

 

 

トキオ「あのー」

 

ミミル「…ぁん?」

 

トキオ(うわっ…機嫌悪っ)

 

ミミル「あー…ごめん、感じ悪かったね、なんか用?」

 

切り替えた様子でミミルがこちらに問いかける

 

トキオ「ええと…今の子、知り合い?」

 

ミミル「んー…ま、遠からず…かな…そっちは?」

 

トキオ「オレ?!ええと…」

 

彩花『オレも!オレもそうって言いなさい!」

 

トキオ「お、オレもそう!」

 

ミミル「ふーん…ま、そっかぁ…アイツに仲良い友達なんかいるワケないもんね」

 

トキオ「…揉めてたみたいだけど…」

 

ミミル「…紅衣の連中煙に巻いてるとこ出くわしてさ…」

 

トキオ「紅衣の騎士団?…碧衣じゃなくて?」

 

ミミル「へきい?…ナニソレ」

 

彩花『碧衣の騎士団はデバッガー集団よ、一般プレイヤーが知ってるワケないでしょ』

 

トキオ「あ、そっか…ええと…紅衣の騎士団ってどんな人達なの?」

 

ミミル「なに?紅衣の騎士団知らないの?…紅衣ってのは…ほら、あれ」

 

ミミルが差した方に赤い衣装と銀の鎧の兵士達が立っている

 

ミミル「The・Worldの自警団みたいなもんだよ、一般PCの集まり、まあ最近ちょっと行きすぎた感じあるけど」

 

トキオ「…結構居るからNPCだと思ってた…」

 

ミミル「マジ?…というか、紅衣の騎士団も知らないってことは…初心者?」

 

トキオ「ええと…3日位…かな?」

 

トキオ(こっちに来た時間感覚なくなっちゃったから…わかんないな)

 

ミミル「へえー、そうだ、気晴らしにちょっと付き合ってよ!良いエリア知ってるんだ!」

 

トキオ「オッケー!」

 

ミミルのメンバーアドレスを手に入れた

 

ミミル「トキオか…あたしはミミル!よろしくね」

 

トキオ「よろしく!」

 

 

 

 

 

 

Δサーバー 豊かなる 魔術師の 谷間

 

 

 

ミミル「ふー!」

 

ミミルが大剣を振り回し、モンスターを薙ぎ倒す

 

トキオ「ご、豪快だ…」

 

ミミル「あのさ、トキオ…トキオは司の事どう思ってる?」

 

トキオ「え?」

 

ミミル「あたしはさ、嫌な奴だって…面倒な奴だって思ってるけど、なんかほっとけないんだよね、知ってると思うけど、辺な猫型のチートPCと関わって追われてるって話だし…」

 

トキオ(猫型のPC…そうだ、2020年のマク・アヌで出会ったアイツだ!)

 

トキオ「オレも、助けてあげたいと思ってるんだけど…」

 

ミミル「助ける?……もしかして司って…そっか、うん、そうかも…司もそんな奴と関わりたくて関わってるんじゃないかもしれないし…確かめてみないと」

 

トキオ「オレも手伝うよ、気になるし…」

 

トキオ(さっきから彩花ちゃんがすごく睨んでる気がするし…)

 

 

 

 

 

リアル

離島鎮守府 地下牢

教導担当 キタカミ

 

キタカミ「お、目ぇ覚めた?」

 

アイオワ「…何、これは」

 

アトランタ「…fuck」

 

キタカミ「結果的にだけど、深海棲艦に襲われてるところ助けてもらったんじゃん、燃料バカみたいに使ってかなり遠くまで行ってたし、そのまま放置しても良かったんだよ?あのまま深海棲艦に喰われるの眺めてても良かったんだよ?」

 

2人とも、誰かと合流手筈でもあるのかと思ってたけど…

まさかマジでただ無茶をしてただけだとは思わなかった

 

助ける価値もないとは思ったけど…提督からの指示もあったし、ダメージを受けて意識を失ったのを確認してから回収した

 

一応簡易的な手当てはしてる、春雨は診る事を拒否しないだろうけど、嫌がるだろうし

 

アイオワ「…他のみんなは」

 

キタカミ「皿洗いでもしてんじゃない?それか駆逐に混ざって訓練してるか……立場を受け入れてないのアンタらだけだし」

 

アトランタ「…どういう意味」

 

キタカミ「ワシントンの返事待たなかったでしょ、アメリカに見捨てられたの、知らないんでしょ?」

 

アイオワ「違う!捨てられてない!」

 

キタカミ「ああ、ごめんごめん、もう譲渡したから関係ないの間違いだったね、確かに捨てちゃいないか」

 

アトランタ「…Shut up( 黙れ )

 

キタカミ「あのさ、そろそろ仲良くしようか、こっちはかなり優しくしてあげてんの、他所の家で暴れ回って自分達は正しいって言ってるアンタらがおかしいんだよ?」

 

アイオワ「だから、帰るって…」

 

キタカミ「帰れないよ」

 

杖でコンと地面を叩く

 

ワシントン「……」

 

アトランタ「…ワシントン?」

 

アイオワ「ワシントン、出して」

 

ワシントン「もう少し、大人しくしてて…そうしたら出してくれる事になってるから」

 

アイオワ「……ワシントンに何を言ったの…!」

 

キタカミ「私?…いや、アメリカと直接連絡を取った結果だけど」

 

ワシントン「そう、私達は日本に引き渡された、それだけ……ここのルールに従わなきゃダメなの、もうアメリカに私たちの居場所はない」

 

アトランタ「What are you talking about?(    何を言ってんの…?    )

 

ワシントン「アメリカの国籍はもうないの…とりあげられたのよ」

 

アイオワ「…What?( え? )

 

キタカミ「要するに、足切りされたって話さね」

 

アトランタ「That's not possible…(   そんなワケない  )absolutely not.( 絶対ありえない)!」

 

ワシントン「嘘じゃない…直接問い合わせて、聞いた…だから日本(コッチ)の国籍を取るには、ちゃんとした手順を踏めって…」

 

アイオワ「……嘘…」

 

アトランタ「嘘だ、そんなの」

 

ワシントン「信じられないでしょ…?でも、私達…船だから」

 

アトランタ「……人権なんか、無視ってことかよ」

 

キタカミ「ま、理解できたら…わかるでしょ、大人しくしてな」

 

アトランタ「……」

 

 

 

 

 

医務室

駆逐艦 春雨

 

春雨「…深海棲艦の目玉、ですか」

 

アケボノ「ええ、しかも、ダミー因子つきです、どうですか、保存しておきたいのですが」

 

春雨「わかりました、でも、これ…視神経などを繋げば…」

 

アケボノ「移植に使わないでください…その……アヤナミさんに深海棲艦の力を宿らせるかもしれない、みんなが忌避する事態になったとなると…次は殺すしかなくなる」

 

春雨「…そうはならないとしても」

 

アケボノ「ダメです」

 

春雨「……わかりました、とりあえずは保管しておきます」

 

アケボノさんが所持していると思っていたが…まさか深海棲艦の手に渡っていたとは…

コルベニクの…再誕の、ダミー因子

 

春雨(…でも、これがあれば綾波さんを…いや、そういう訳にはいかないのか…)

 

頭が痛くなる

これを使えばもしかしたら、だけど、もし道を踏み外したら、今度は生きている事を消して許されない

 

綾波さんのことを真に考えたとき、正しいのはどちらの道なのか

 

コンコンとドアをノックされる

 

春雨「はい」

 

春日丸「只今戻りました、今日はいい陽気でしたね」

 

アヤナミ「…はい、とても素敵な日です…」

 

…綾波さんはあれ以来、陰りを見せている

あれ以来、自身の存在を疑い、日々疲弊している

 

私1人で綾波さんの真実を証明することは本当に難しい

倉持司令官の話では青葉さんにも調査を頼んでいたらしいけど…

 

春雨「そうだ、綾波さん…今日は執務室には誰もいません、今から行きませんか?」

 

アヤナミ「……そうですね」

 

青葉さんを頼りにするより、色んな策を私が策を講じて、正しい結末に導けばいい

 

 

 

 

執務室

 

アヤナミ「…ネットワークに、何かをいじられた痕跡があります」

 

春雨「誰かが改竄した?」

 

アヤナミ「…はい、しかも……1人の仕業じゃない…これは…」

 

画面を覗き込む

私が改竄したデータだ…ふと、画面の暗がりに反射した綾波さんの視線を追う

 

春雨(…え?)

 

どこにも、何の痕跡もない

 

この人は、何をみて…

 

アヤナミ「…これは…」

 

画面が目まぐるしく移り変わる

私にはわからなかった改竄の痕を綾波さんは辿り、何かを…

 

春雨「これ…艤装のデータ?」

 

春日丸「潜水艦用に…軽空母や重雷装艦用…色んなものが…」

 

アヤナミ「…これ、私が作ったものだと思います……この隠し方、何故かわからないけど……私には、わかる…」

 

春日丸「アヤナミ様…」

 

春雨「綾波さんが、設計した艤装……持ち込んで作ってみましょう、なにか…」

 

でも、綾波さんが何故これを隠したのか

 

これにどんな意味があるのか

 

 

 

 

 

工廠

 

明石「…これは…」

 

春雨「どうですか」

 

明石「…組めるのは、組めますけど…どこから出てきたんですか、こんな設計図……しかも、その…これをみてる限り、素材もかなりのものを使わないととても耐えきれないような…」

 

春雨「特務部のデータです」

 

明石「また特務部…それにしても、これ…うう…作ってみたい…」

 

春雨「お願いします」

 

明石「……わかりました、とりあえずこの潜水艦用…から…」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。