元勇者提督   作:無し

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記録 事故

Link基地

青葉

 

青葉(砂嵐三十郎、.hackersのメンバーとして一応記されてはいる、だけど.hackersはカイトとブラックローズ以外のメンバーは自称などでしか知られていない、つまり、正確なメンバーは不明)

 

過去の.hackersについて調べても、それが正しい情報とは限らない、だからこういう手が役に立つ

 

青葉(写真と記事を載せて…と…タイトルは…隻眼の侍とかにしておこう……これで砂嵐三十郎を知ってる人から反応が来れば…よし…!)

 

使えるものはなんでも使う

データを集め、対策を立てる

向こうは私の方が強いと言って退いたけど、今の私ではあの人を倒し切れるとは思えなかった…

 

油断はしちゃいけない、それに次も1人とは限らない…

 

青葉「…あ、そう言えば、言伝のメールは来てるのかな…」

 

今横須賀に監禁されてる綾波さんは、Linkのメンバーに何かを伝えて欲しいとは言わなかった

 

青葉(メールなし、流石に解放したのかな…うーん…気になる)

 

綾波さんなら、きっと何処でも上手くやるんだろうけど、それが良いことなのか悪いことなのか、私には判断できない 

 

青葉(…司令官に聞くのも手だけど、コピーとは言え仲間を狩られてるのは嫌だろうし…)

 

できればここは伏せておきたい…

 

青葉「うぇっ!?」

 

ドガガガガッ

と、連続で壁を殴る様な音が聞こえる

 

青葉(へ、変な声出た………あれ?……なんか、焦げ臭い…?)

 

 

 

 

 

ダイニング

 

タシュケント「なんでお粥作ってたのにそうなるのかなぁ!?」

 

ガングート「だから言っただろう、私は料理が一切できん、と」

 

グラーフ「胸を張るな、もっと落ち込め」

 

青葉(…何この惨状…壁に何かの破片が沢山刺さってるし、黒い何かがぶちまけられてるし…)

 

ザラ「あ、どうも」

 

青葉「どうも…あの、どうしたんですか…これ…」

 

ザラ「…朧さんが倒れたので、お粥を…」

 

青葉「…壁に刺さってる破片は…?」

 

ザラ「土鍋です」

 

青葉「土鍋…」

 

土鍋…だったものを引き抜く

 

青葉「ちなみに、あっちの黒いのは…」

 

ザラ「お粥です」

 

青葉「お粥…」

 

これは、料理ができるできない以前の問題な気がしてきた…

 

青葉「何があったらこうなるんですか…?」

 

ザラ「何というか…その、土鍋を密封して作ったらしくて…」

 

青葉「…???」

 

ザラ「穴を塞いで重しをして、完全に外と遮断して、その…圧力鍋…みたいな」

 

青葉「え、そういうものなんですか?圧力鍋」

 

ザラ「さあ…」

 

タシュケント「何でこうなるんだよー…!」

 

ガングート「知るか!綾波が居ないのが悪い!」

 

グラーフ「人のせいにするな!綾波に関してはみんな困ってるんだ、大人しく片付けでもしていろ!」

 

タシュケント「あーもう、早く帰ってきてよ綾波!!」

 

青葉(あ、綾波さんの居場所知ってるって分かったら拷問でもされそうな気がしてきた)

 

ザラ「青葉さん、申し訳ないのですけど、この水差しとお薬、朧さんに持っていってもらえませんか…?」

 

青葉「あ、はい!全然大丈夫です!」

 

逃げる様にダイニングを出る

 

 

 

 

青葉「失礼します…あ、どうも」

 

狭霧「あ…お水ですか、ありがとうございます」

 

リシュリュー「キッチンの方にいたの…?あの…向こう、すごい音したけど、大丈夫?」

 

青葉「…土鍋が逝きました」

 

狭霧「…ガングートさんに料理はさせない方がいいのに…」

 

青葉「あの…朧さん、大丈夫なんですか…?」

 

Linkのメンバーが帰ってること自体さっき知ったから、朧さんの状態は何も知らない

 

狭霧「戦闘が長引いて倒れてしまったんです、すぐに良くはなりますけど…無茶をさせてしまいました…」

 

青葉(やっぱり、少人数での活動がメインのチームだから人手が足りてないんだ…半数は非戦闘員だし…)

 

朧「……綾波…?」

 

狭霧「目が覚めましたか…大丈夫ですか…?」

 

朧「…綾波が…居る…」

 

リシュリュー「…ご自慢の鼻もやられてるのね」

 

朧「ううん…確かに…居る……あれ…青葉、さん…?

 

朧さんが私の方を見る

 

青葉「……あ」

 

青葉(少し会っただけなのに匂いがついて…!?でもお風呂もしっかり入ってわこれも洗濯した服なのに…)

 

朧(…確かにしたのにな、綾波の匂い…)

 

青葉(まずいまずいまずいまずい!絶対にバレたくない!というかバレたら喋らないと死ぬだろうし喋ったら綾波さんにやられる!)

 

前門の虎、後門の狼と言ったところか

 

青葉(あああ、やだぁ…あれ?)

 

携帯が喧しく鳴る

 

青葉「ちょ、ちょっとすみません!」

 

部屋を出て電話を受ける

 

青葉「もしもし…」

 

アオバ『あ、もしもしー?今大丈夫?』

 

青葉「何…?」

 

アオバ『いやー、綾波さんなんだけど、今はまだ居るんだけど、「元気でやってるからどうか心配しないでほしい」って』

 

青葉「……ほんとにそれだけでいいの…?」

 

アオバ『さあ、でも…私は良くないと思うなあ…それに、巻き込みたくないから、言ってるみたいだし』

 

青葉「……」

 

綾波さんの居場所をみんなに明かすのは間違いだろうか

ここは間違いなく綾波さんの居場所だ、それを奪う権利なんて誰にもない

 

私は、今の彼女に居場所がある様には思えない

 

青葉「…綾波さんを連れ戻した方がいい、と…思う…?」

 

アオバ『そりゃあ勿論、返してあげたいとは思うけど、本人がね』

 

青葉「…私はLinkじゃない、綾波さんでもない、だけど…Linkの人たちが綾波さんを求めてるのは、痛いほどわか…る…」

 

視線を感じた方を向く

 

神鷹「……」

 

青葉「し、神鷹さん…い、いつからそこに…?」

 

神鷹「…朧さんのお見舞いに…入ろうとしたら、青葉さん、でてきて…」

 

青葉(ぜ、全部聞かれた…!?)

 

神鷹「Wissen Sie, wo Ayanami ist(綾波さんの居場所、知ってるの)…?」

 

青葉「え、な、なんて…?」

 

神鷹「Erzählen Sie mir(教えてください)Bitte, sagen Sie es mir(お願い! 教えて!)

 

青葉「い、いや、ちょっ…あだっ!?」

 

開かれたドアノブが腰を強打する

 

狭霧「あ!ごめんなさい!」

 

青葉「い、いえ…うわっ!?」

 

腰をさすり、その場を離れようとしたところを手首を掴まれ、床に引き倒される

 

マックス「レーベ!逃さないで!」

 

レーベ「わかってるよ!」

 

狭霧「あ、あなた達何を…!?」

 

ビスマルク「聞こえてなかったの?…どうやら、青葉は綾波の居所を知ってるみたいなのよ」

 

狭霧「…青葉さん、本当ですか?……少し、失礼します」

 

狭霧さんが私の携帯を拾い上げる

 

狭霧「すみません、もしもし?……貴方、何で貴方が絡んでるんですか…わかっています、手荒な真似はさせません…!……ええ、ええ、はい……わかりました…2人とも、青葉さんを離しなさい」

 

拘束が解かれる

ビスマルクさんに助け起こされるが、視線は厳しい

 

ビスマルク「…いつ知ったの?何で、教えてくれなかったの?」

 

青葉「…つい、昨日……悩んでは、いました…」

 

ビスマルク「何故…!」

 

青葉「…綾波さんが、そう望んでいたから…」

 

ビスマルク「……」

 

狭霧「やめてください、ビスマルクさん……青葉さんに非はない、綾波さんなら口止めするでしょうから」

 

青葉「…すみません」

 

携帯を返される

 

狭霧「横須賀に迎えに行きます」

 

神鷹「Lass mich mit dir gehen(私も連れていってください)!」

 

狭霧「もちろんです、みんなで捕まえに…」

 

また、やかましく携帯が鳴る

 

青葉「な、何…」

 

アオバ『ご、ごめん…逃げられたって伝えて』

 

青葉「…え…?」

 

アオバ『……消えちゃった☆』

 

青葉「……消えちゃったじゃないよ!!!」

 

狭霧(…勘づきましたか…)

 

神鷹「…狭霧さん…」

 

青葉「え、ほんとに…?あ、あの…」

 

アオバ『…うん、カートリッジの力で転移したって』

 

青葉「そんな…わ、私…タコ殴りにされるんじゃ…」

 

アオバ『…そうはさせないから、とりあえず…』

 

電話を切る

 

青葉「…あの…」

 

狭霧「逃げましたか」

 

青葉「は、はい…」

 

狭霧(…綾波さんが逃げたのは、何故?今更何故逃げるのか、私たちから離れる理由は巻き込まないため…だと思うけど、そこまで危険なところに足を踏み入れているのか、そもそも、逃げられる様な状態なのか)

 

青葉「ご、ごめんなさい…」

 

狭霧「貴方が謝ることはありません、寧ろ…すみません、気を遣わせて、綾波さんは私たちが勝手に見つけて連れ戻します、だからどうか気にせず」

 

青葉(…そうできたら楽なんだけど…)

 

周りの視線が痛い…

 

狭霧「何でみなさんは青葉さんを並んでるんですか」

 

レーベ「綾波の事を隠してたからだよ」

 

ビスマルク「先に言ってくれていれば、逃げられる前に捕まえられたのに…」

 

狭霧「捕まえてどうするんですか、またここに居させるために縛り付けるんですか」

 

マックス「それは…」

 

狭霧「みなさん、綾波さんのことが大事だから、きっと帰りたいと思っているから迎えに行こうとしたんですよね?…だとしたら、その考えはもう捨てなさい…綾波さんはここに帰ろうとしていない」

 

神鷹「そんな…」

 

ビスマルク「そんな言い方…!」

 

狭霧「…実際そうでしょう、それに……少なくとも先程の青葉さんを拘束した行動、綾波さんの前でやったなら、手ひどく怒られるでは済みませんよ、青葉さんは綾波さんが黙っていろと言ったから黙ったまで」

 

レーベ「そんな事より、綾波は…寝たきりじゃなかったの」

 

狭霧「どうにかして復活した様です、しかし……青葉さん、申し訳ないのですが、暫く居辛い思いをすることになりますが、ご容赦のほど…」

 

青葉「い、いえ…その…」

 

ビスマルク「…そもそも、なんでこの青葉はここに居るの、働きもせずゲームばかり…」

 

狭霧「未帰還者を救うためにネットで戦ってる…と言っても伝わらないか、デバッガーの様な仕事をしてるんですよ」

 

マックス「デバッガーね、それで?」

 

狭霧「……貴方達、青葉さんの事をかなり軽んじてますけど…Link創設期にそれなりの資金援助を受け、なおかつ未だに資金を援助してもらってるんですよ?」

 

レーベ「…お金持ってる様には見えないけど」

 

青葉(私もお金持ってる自覚ないですけど…)

 

狭霧「…あと、私と同格かそれ以上に強いですから」

 

ビスマルク「絶対嘘」

 

青葉「…狭霧さんの強さは知りませんけど…私は、弱くはないです」

 

…弱い、弱いと言い続ければ、心が弱くなる

 

心が弱くては、勝ちを逃す

生き残れない

 

ビスマルク「へえ、本当に?確かに佐世保の演習に居たって聞いたけど」

 

狭霧「綾波さんと互角にやりあえる実力者です」

 

レーベ「えっ」

 

マックス「嘘だ」

 

青葉「綾波さんは加減してましたけどね…」

 

狭霧「ロクな戦闘訓練をしてないビスマルクさんじゃ、勝ち目はありませんよ、というか私でも…」

 

…目線が恐怖の視線に変わる

 

青葉「え、ええと…すみません」

 

ビスマルク「い、いや…」

 

マックス(これがそんなに強いの…?)

 

狭霧「青葉さん、話はつけておきますので、今日はもう休んでください」

 

青葉「え、ああ…はい、すみませんでした」

 

狭霧「…いえ」

 

青葉(狭霧さんも、本当なら綾波さんに会いたかったんだろうな…やっぱり、言えば良かったんだ…こんなに後悔するくらいなら)

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