元勇者提督   作:無し

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番外 アオボノさんと龍驤さん

駆逐艦 曙(青)

 

私には姉と呼べる人がいる

ただし、姉御とか、そういう感じで姉妹ではなくて

でも、当人はお姉ちゃんと呼んで欲しいらしくて…

 

「お姉ちゃん」

 

ん?私の声…いや、曙の声

 

「おー!ええなぁ!」

 

あぁ、と理解した

 

「龍驤!何やってんのよ!」

 

もらったハリセンを手に打ち付けて音を鳴らして威嚇

 

「げっ…これは、その…ごめんてぇぇぇ!」

 

「よ、曙」

 

「…アンタもなにしてんのよ曙」

 

「龍驤さんに頼まれてお姉ちゃんって呼んでた」

 

「……本当に何してんのよ」

 

「まあ、この前のたこ焼きのお礼?」

 

この前のたこ焼きから七駆と龍驤の仲は近づいた

 

「…もしかして…」

 

「あ、朧達は自主的に呼んでるわよ」

 

「…それで調子に乗ったと」

 

「そういう事かしらね」

 

「………はぁぁぁぁ…」

 

体型だけで言えば潮の方が姉っぽいのにね

 

「なんか今失礼なこと考えんかったか!?」

 

「あ、出てきた」

 

「ふふっ、ふふふふふ…」

 

「ちょっ…おい?アオボノ…?その、すまんて、堪忍や…」

 

「沈みなさい」

 

「ぎぃやぁぁぁ〜!!」

 

 

 

 

「ふぅっ、いい汗かいたわ!」

 

「…姉をボコボコにしていい笑顔の妹」

 

「姉じゃないわよ、あんなの」

 

「ふふっ、曙は素直じゃないわね」

 

「…ふん、気分を損ねたわ、じゃ」

 

 

 

 

 

「ん?あれは…龍驤さんとアイツら…」

 

つい隠れてしまう、別にやましいことはないが

 

「いてててー…なにも本気で殴ることないやろなぁ…」

 

「RJは中々チャレンジャーだよねー」

 

「私もお姉ちゃんなんだけどなぁ…」

 

そういや朧って私より姉なのよね

 

「龍驤さんはなんでアオボノちゃんにお姉ちゃんって呼んで欲しいの?」

 

「…なんか、その…結構出撃一緒にしたり、いろんな話してるとな?なんか色々真似してきてくれたり、素直じゃないけど可愛くてええ子やん?」

 

「まあね!」

 

「妹みが強い」

 

「漣ちゃんは妹でしょ…?」

 

ふーん、そういうふうに思われてんのか

 

「何してんの?」

 

「お、曙やないか!」

 

「曙ちゃん、今ねー」

 

…なんかつまらないわね

 

 

 

 

 

一方その頃

 

「って作戦な訳」

 

「…成る程ね」

 

「よっしゃぁ!乗ったるわ!」

 

「良いわね」

 

「んじゃ作戦決行でよろしく」

 

 

 

 

 

 

「龍驤姉さん!」

 

「龍驤お姉ちゃん!」

 

「…何やってんのよ」

 

「お、アオボノか…いやな?偉いなつかれてしもうてな」

 

「…満更じゃなさそうな顔ね」

 

「アオボノー…あれ?みんないる、あ、龍驤さんこんにちは」

 

「こんにちはー、なあアオボノも折角やしお姉ちゃん呼んでやー」

 

「……良いわよ、呼んでやるわよ」

 

「お!マジか!」

 

「ね、朧お姉ちゃん?」

 

「アオボノ…私の事姉だなんて…!」

 

「嘘やろ!マジかっ!!」

 

「行こう、お姉ちゃん」

 

「あ、コレ良い…」

 

「朧狡いって!嘘やろ!?こんな筈じゃ……」

 

「ふんっ…」

 

 

 

 

「アオボノ〜、コレ美味しいよ」

 

「…ありがと」

 

なんか朧が機嫌良すぎて怖いわね

 

「アオボノちゃん、そろそろ龍驤さんのこと許してあげたら?」

 

「ボノリーヌぅごめんって!調子に乗りすぎました!」

 

「……私はこのままでも良いかなぁ」

 

「朧ちゃんが裏切った!」

 

「ぼーろぉぉぉ!」

 

「…2人も読んでくれて良いんだよ?お、ね、え、ちゃ、んって…ふふふ」

 

「完全に堕ちてますね…」

 

「…何?この惨状」

 

「あ、曙ちゃん」

 

「姉さん、早くそこどいて」

 

「あ、うん」

 

「…曙ちゃん、朧ちゃんの事そう呼ぶんだ」

 

「まあ、どうしてもって言うし」

 

「…それだ」

 

「アオボノ?」

 

「…もういない」

 

 

 

 

 

「…かんっぜんにやったわ…嫌われた…はぁ……!」

 

とことん落ち込んでるわね

ま、ちょっとくらい優しくしてやるのも、妹分の思いやりよね

 

「何やってんのよ」

 

「…アオボノか、ごめんなぁ…嫌な思いさせてもうたんやろ?」

 

「…別に良いわよ、あの時のことでチャラにしてあげる」

 

「あの時?」

 

「…ほら、入れ替わった時…私面倒くさかったでしょ?」

 

「…まあ、確かにお世辞にも行儀ええとは言えんかった、けど、あれで一皮剥けて、みんなと仲良くできたんやから、それでええやん」

 

「……その…ありがとう、姉さん」

 

「…アオボノぉぉぉぉ!」

 

「うぉっ!抱きつくな!やめて、離れてって!」

 

「もーはなさん!ずっと離さんからなー!」

 

「やめてって!お姉ちゃん!」

 

「………」

 

「…あれ?………気絶してる…」

 

「………」

 

軽空母龍驤

 

「………」

 

フハハ、フハハハハ!計画通り!

曙の計画は完璧、もう、思い残すことなんて何もない…!

ああ、最高や…

 

「え?大丈夫…?とりあえず部屋に連れて行くしかないわよね…高血圧とか…あ、でも…高血圧で死んじゃう人もいるって前にニュースで………夕張さんのところ…!」

 

え?そこまで気を遣ってくれんの?あれ、ウチからだが動かん…

コレほんまにまずないか?

曙のくれた薬って確か血圧を下げる薬やったような…意識も少し遠く…

 

あかぁぁぁぁぁぁん!!これ!ホンマに死ぬ!意識を手放したらマジで逝く!

わかるで!ウチにはわかる!沈むんじゃなくて死にかけてる!

っていうか曙何してくれとんねんワレ!解毒薬は!?

 

「死なないでね…絶対に助けるから…!」

 

……折角したんやったらこのまま妹の腕の中でってのも悪くないな 

 

 

 

 

 

 

駆逐艦 曙(青)

 

「はっ!?」

 

「よかった…!本当によかった…!」

 

「…アオボノ…?どうしてこんなとこに?」

 

「死んじゃうかと思ったんだからぁぁぁ!」

 

「………」

 

「…どうしたの?」

 

「なんもないよ、絶対にもう心配かけへんからな、なんたってアオボノのお姉ちゃんやねんから!」

 

「……うん、約束して」

 

「指切りしたるわ、ほら、ゆびきりげんまん、嘘ついたらハリセンボン呑ます、指切った!」

 

「…信じてるからね」

 

「任せとき!…ふぅ、よし!飯行こか!」

 

「わかったわ、立てる?」

 

「立てるで、でもちょっと着替えてくるから先行っといてな!」

 

「じゃ、席とって待ってるから!」

 

 

 

 

 

 

軽空母 龍驤

 

「…最高やったわ」

 

「でしょ?あの子は背中を押せば簡単に素直になるの」

 

「……はぁ…流石やな、曙」

 

「ま、朧まで懐柔されるとは思わなかったけど」

 

「それはウチもや、ホンマに泣くかと思ったわ」

 

「……ま、仲良くしなさいよ」

 

「勿論や、大事な妹やからな!ハハハハハ!」

 

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