元勇者提督   作:無し

55 / 625
番外 青葉さんとカメラ

重巡青葉

 

初めまして、私は離島鎮守府在籍の重巡洋艦の青葉です

私の趣味はこのポロライドカメラ

着任した時に手にしたもので、ずっと大事にしています

残念なことに一眼レフやデジカメは見た事もありません…

写真の画質は良くないけど、撮ってすぐにアルバムに入れられるので、ずっとお気に入りです。

 

 

私のお気に入りの被写体は花です

この島の北西には小さな自然の花畑があり、世間では雑草と呼ばれる花がたくさん咲いています

でも、それを写真として残すのがとても好きです

 

 

写真は私の手から離れないので

 

 

 

「やっ青葉、良いところに!」

 

「…ども、北上さん…」

 

この人は私の理解者です、多分

 

「青葉ー、駆逐艦達がウザいから任せたー」

 

「…え……いや、です…」

 

「ごめんもう来たー、青葉が相手してくれるってさー」

 

ワーキャー!レディヨツカレテナイ!?クズ!ハウワー

 

「……私の、非番…」

 

 

この日は、私の部屋が占拠されました

私の部屋で、花の写真や、いろんな写真を見せてあげました

 

「ねぇ青葉さん!なんで仲間の写真はないの?」

 

「……その…みんな、沈んでしまうので…残しておくと辛くて」

 

正直に答えてしまった…

もっと濁すべきだったかな…

 

「じゃあ沈まなければ良いわけ?余裕よね」

 

「当たり前じゃない、ねぇ?」

 

「そうですよぅ!みんなで写真撮りましょうよ〜!」

 

「……ぇ…」

 

うーん、やだなぁ…

確かに、今のところ誰も沈んでないけど

もし、沈んだらどうしたら良いのかな

私は立ち直れません…

 

「……その…じゃあ、うーん……」

 

いやですとは言いづらい

どうすればいいのかな…

 

「あ、あの…北上さん、あの人を倒せたらいいですよ…」

 

我ながら酷い条件…

 

「よーし!駆逐隊!行くわよー!」

 

「テンションアゲアゲー!!」

 

「暁がやっつけちゃうんだから!」

 

「………まるで嵐ですね…」

 

駆逐艦達は北上さんを探しにいきました

 

 

「青葉…よくも…」

 

数十分後にはボロボロの北上さんがさっきまで居なかった七駆の皆さんに引きずられてきました

 

「……その…ごめんなさい…」

 

「私が…反撃できないのを良いことに…くっ…不覚…がっくし」

 

「北上さんが死んじゃった?」

 

「アオボノやり過ぎよ!」

 

「死んだふりに決まってるでしょ、私もハリセンでフルスイングしたくらいだし…曙の右ストレートの方が痛かったんじゃない?」

 

「……私は、事故でノビをしたところに当たっただけ…手を握ってなかったら突き指してた…」

 

「漣なんてマウント取ってたもんね」

 

「というか、最後はみんなでくすぐってたし…」

 

被害担当艦が北上さんでよかった…

 

「よーし!じゃれ集合写真撮りましょうか!」

 

「そうね!青葉さんも!早く早く!」

 

「えぇ…あの……わかりました…」

 

この日私たちはクリスタルの前で、みんなで写真を撮りました

何枚も取ってるうちに、みんな暴れ出して…

北上さんは私に暴力を振るいました、頭ぐりぐりされました…

痛かったけど、おかしくなって、笑っちゃって

 

 

 

 

「こんな写真、アルバムに貼れないなぁ…」

 

私の部屋に、手作りの写真たてがひとつだけ、増えました

 

みんなで笑ってる写真

 

「笑顔なら…また、撮りたいかも…」

 

私の被写体が一つ増えました

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。